フォーリング 墜落
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点9.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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客室乗務員経験があるという女性作家のデビュー作。テロリストにハイジャックされた旅客機の乗務員、家族、捜査陣が航空機テロを防ぐために死に物狂いで活躍するハイジャック・サスペンスである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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飛行機スリラーは大好物なのでずっと読みたく文庫落ちを待っていたが、全然文庫にならないので遂に購入。 結果、悪くはない。悪くはないんだが、思ったよりもスリラー部分のどんでん返しが薄い。そして犯人に有利な条件も不利な条件もご都合主義が強すぎるようで興醒めである。唯一信頼できるフライトアテンダントの甥が偶然FBIとかあるかぁ? 動機や被害者たちもヒューマニズムが強調されすぎでどうにも感情移入できない。 要するに素人犯人と素人一般人の御涙頂戴ストーリーに過ぎないのであり、プロとプロの戦いを求める私には合わなかったということである。 | ||||
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「フォーリング -墜落- "Falling"」(T・J ニューマン 早川書房)を一気読みしました。 主人公、コースタル航空のパイロット・ビル。彼が仕事に出かけるのとほぼ入れ違いで、インターネットの修理で訪れた男がビルの妻・キャリーに銃を突きつけます。その後、LA発ニューヨーク行416便を航行させるビル宛メールが届き、そこには自爆ベストを着せられたキャリーの写真が添付されています。犯人はサム。彼は、飛行機を墜落させるようビルに要求します。家族の命か、それとも乗客の命か?そして、サムはビルに対してニューヨークではなく、ワシントンへ向かうよう指示します。 或る仕掛けによって乗客がいるキャビンが混乱に陥り、プランBがわだかまり、隙を見て、ビルはCAのジョーに危機的状況のありのままを告白しますが。。。。。これ以上、ストーリーを追うことはできませんね。中盤、見事な反転が炸裂します。 巻頭からサスペンスがハイテンションで持続し、コックピット内とギャレーがマルチ・スクリーンのように描写され、ジョーの甥でありFBIの捜査員でもあるセオの視点が加わることで、よりスリルが増幅され、異変に気付いた乗客がSNSを使ってこの特異なハイジャックを拡散してしまい、いよいよ416便側、ビル、CAたちが窮地に陥ります。911以降、対ハイジャックへの防衛手段が大きく変化したアクチュアリティー、悲痛なストーリーであるにもかかわらず、米国発のエンタメらしい「陽気さ」をも感じさせながら、読者は最後まで一気に読み切ることができるでしょう。 海の向こうで戦争が始まってしまった現在、このエンタメのバックグラウンドにある犯人側の「動機」については、考えさせられる多くのファクターが内包されています。経験した痛み、怒り、絶望。 そして、「いずれは……みんな死ぬ。それって公平なんだろうか?そう、公平なのよ」(p.244)。このあたりで少しグッときてしまった私は、(いくつかの欠点については目を瞑りながら(笑))滅法面白いと呟くことになりました。 | ||||
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