この道の先に、いつもの赤毛
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久々のアンタイラー。とてもとっつきやすく、読みやすい、以前もそういう部分もあったが、それは作品の一部分にすぎず、すべてがそうだったわけでもなく、その部分に入るひねりこそがアンタイラーっぽくもあるのだが、今回はとにかく、読んでて楽しい!主人公マイカを取り巻く人々、そして大家族が集まった時の飛び交う会話、そのとき誰が何を言っているのかは、どうでもよく、ただ好き勝手にしゃべりまくる、その時のセリフだけを楽しめばよいのだ、そんな大家族のうるささがとてもうらやましくもあり、ほほえましい、そういえば「アクシデンタル・ツーリスト」の中の、結婚して家族の一員が増えてのクリスマスシーンなども、この作品を読んでいると思い出させてくれる、アンタイラーが描く家族は、とてもうらやましく魅力的ことがあるのだ。ラストはもう少し余韻を持たせてほしかったけれど、それでも読んでいるときにはとても楽しかったことには違わない。アンタイラーの年齢を考えると、これが最後の作品か・・と考えるのは少し寂しい。 | ||||
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アン・タイラーは日常に起きたちょっとした事件を展開させた小説を書いてきました。 ここでは、パソコンの出張修理とアパートの管理人を掛け持ちして働くシングルの中年男性、マイカが主人公です。著者は、ルーティンにこだわる非社交的な男、としていますが、これはアメリカ人としての視線なのでしょう。日本人からしてみれば十分に社交的だし、仕事も良心的にやっています。アメリカでナイスガイだとされるのはたいへんなんだなと、マイカに肩入れをしながら読んでいきました。 いつものように劇的なことは起きませんが、読後しばらく余韻が残る終わり方が、アン・タイラーらしい一冊です。 | ||||
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いつもより少し短めのアン・タイラー。 「この道の先に、いつもの赤毛 "Redhead by the Side of the Road"」(アン・タイラー 早川書房)を読み終えました。 舞台は、彼女の世界、ボルチモア。 主人公・マイカは、四十代、独身、ITのよろず相談のような仕事で身を立てています。ルーティンのランニング中、視力が弱り、前方に見える赤い物体が小柄で、赤毛の誰かに見えてしまうような人。彼の生活は、ルーティンで作られており、そんな寂しく見える男の生活にいくつかの不穏な要素が入り込んできます。 中盤、マイカが呼び出されて繰り広げられる家族、親戚一同に会したパーティは、まさしくアン・タイラーの独壇場ですね。登場人物の「名前を覚えていられないほど」の小刻みなカッティングが、マイカの現在を際立たせてくれます。 そして、"つらい心を抱えた人"の一人になってしまったことに気づいたマイカの姿に、身の丈を生きる私たちの姿を重ね合わせることになることでしょう。 「あのね、マイカ、たしか十二歳になった年の夏に、公園で自転車をなくしたんだったわよね」(p.182)と言うマイカの元カノ・ローナとのやり取りがこのいつものように大層なことが起きない物語の白眉と言えるかもしれません。何故そう思えるのかは、お読みいただければと思います。 最初に戻りましょう。いつもより少し短めのアン・タイラーですが、「時の流れを生きることこそが冒険」(「アクシデンタル・ツーリスト」)なのだとするならば、幕切れのマイカもまたその冒険行にひっそりと漕ぎ出したと言えるのでしょう。 | ||||
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