(短編集)
美しい家
- 怪異 (278)
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この、美しい家とタイトルにもなっているお話は本当に綺麗だった。描写が美しくキラキラしていて、それだけに恐ろしかった。恐怖というよりは不気味さが引き立つ1冊だと思う。『美人が怒ると怖い』というが正にそれを体現しているようだ。主人公らにじわじわと忍び寄る恐怖、不気味さがよく伝わってきて大変面白かった。 | ||||
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短編集は好きです。 加門さんの作品は、今まではけっこう、はっきりとした「ホラー」だったと思う(私が読んでいるものは)のですが、この短編集の中で一番気に入ったのが「緋毛氈の上」でした。 ホラーというよりは、とてもしっとりとして、優しい終わり方をする作品で、ホラー苦手な人にもお勧めできそうです。 神社仏閣が好きな人は、きっと好きな話ではないでしょうか。 | ||||
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幻想的なものから、モダンホラーまで幅広い作品が収録された珠玉の短編集。 「美しい家」 「昔のほうが、光がね、青かったような気がするんです」とつぶやいた青年は、美しい家に棲むことを許されたのか、それとも化け物屋敷に呪縛されたのか・・・ 「迷子」 生に固執する男と現実逃避の末、気の触れた女。 江戸時代に使われた「しるべ石」がまだ残っている戦後の東京の風景と髑髏や蝦蟇蛙。 さまざまものが織り成すコントラストが怪しく、甘美な幻想を紡ぎ出す。 「シーボーン」 海の漂着物で環境保全を訴えるアート作品を製作しようとする現代的な都会の青年と古くからの風習を引きずる海辺の人々の小さな軋轢。そこにマレビト・補陀落といた民俗学的な要素を絡めた傑作ホラー。 「悪夢」 ほんの少し傲慢で、ほんの少し浅はかな女性が巻き込まれる恐怖を描いた作品。 いかにも現代的なストーリーで、あまりにもストレートな題名。この短編集で唯一残念に感じた作品。この作品がなければ☆を満点にしたのに。 「幻の女」 現代の呪術を描いた作品。 「悪夢」とは反対に少し愚かな男が呪われる話。 「緋毛氈の上」 「川原泉の作品に出てきそうな女子高生」つまり「年配の方と一緒にお茶を楽しむ女子高生」が体験する不思議な出来事。この大団円のラストに非常に好感が持てる。 「金ラベル」 セピア色の色調で描かれた童話的な話。 下世話な言い方をすれば、「マッチ売りの少女」ならぬ「マッチ作りの少年」 | ||||
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著者のエッセイや『語りおろし』怪談があまりに秀逸(というか個人的に好き)なので、逆に意識的に避けていた小説作品群でしたが『祝山』がかなり良かったので、つい手をのばしてしまいました。 正直なところ、やはり小説作品だと好み的にいまひとつだったかなあ…などと思いながら読み進んでましたが、ラスト2作品に「やられ」ました。 やや典型に流された感のある他の作品とは違い、これこそ筆者ならでは!な個性が出ていたと感じました。特に書き下ろしの『緋毛氈の上』は、導入から承、転ときて、結びに至るまで、心地いいテンポと怖さはないけれど先の読めない不安感と、そして安堵漂うラストまでまさに短編の醍醐味といっていい位の、まとまりある作品。これだけの為に購入する価値ありです。 最後の『金ラベル』は全然ホラーじゃありませんが、胸高鳴る秀逸な童話で、おばちゃんはもはや霞の彼方の昔を思い起こし、少しウルウルしてしまいました。 | ||||
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