(短編集)
船玉さま 怪談を書く怪談
- 怪談 (113)
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小説ではなく、著者の体験をホラー感覚で描いた実話怪談のようなもの・・という感じでしょうか。雰囲気がいいと感じたのは、著者が「変化が嫌い」だったり「古いものや古い街が好き」というのが自分と共通しているからかもしれません。 いくつか気に入ったものを挙げてみると、 「とある三味線弾きのこと」本人もその演奏も、そして住み家の雰囲気もただ者ではない三味線演奏者、その三味線コレクションの見事さもまるで三味線の精が演奏者に魅入ったようで、それほどのオーラを漂わせた青年。加門さんとその友人は吸い寄せられるように彼のところにレッスンに通うようになります。 が、ある時、俗事に関わった彼はとたんにその輝きを失ってしまい・・・、その後風のたよりに三味線をやめて会社員になったらしいと聞きます。なんだか納得の結末でした。こういうの、あるなあと思ってしまいました。 「カチンの虫」昔の同級生はセレブ気取りで、上から目線の発言で人をむっとさせることが多い。そのたびに言われた方の怒りや悪意が虫のようになって彼女に巣食っていく。沖縄のイチジャマ(生霊)を飛ばして祟る話を思い出しました。憎しみは本当にどこまでも飛んでいって取り付くのだろうか・・。 「鳥の髑髏」沖縄で、戦時中に爆撃などで亡くなってそのままになっていた骨が時々大量に掘り出される。おもしろがってその髑髏を持って帰ってしまった修学旅行生やアメリカ軍兵士に何が起きたか?まったりした沖縄の雰囲気が感じられる明るい怪談です。 「浅草純喫茶」純喫茶、なつかしい響きです。今でもたまに街中に残っていますね。浅草の純喫茶で時々遭遇するおもしろい話が味があります。 「茶飲み話」東京大空襲からも生き残った旧家の庭にある椎の大木。バリアフリーの二世帯住宅に建て直しするため、その木は切り倒されてしまいます。その後次々によくないことが起こり・・・。怖さと、そんな話を運んでくるのが近所の噂好きのおばちゃんというミス・マッチがなんともユーモラスです。 今回レビューの評価があまり高くなくて、「押しつけがましい」とか「上から目線」などの感想があったのにちょっと驚いたのですが、私はそこまでは感じなかったのですが、ただこの方の著書で初めて「ひょっとしてかなり思い込みもあるんじゃないだろうか。本当に霊感があるのか?」と疑問を感じてしまいました。 「誘蛾灯」で、専門誌「幽」の慰安旅行でバスがミラーをこすってしまったのも、旅館の部屋に何か見えたのも、偶然だとか気のせいだと言えなくもない? 「いきよう」の遠野への取材旅行で廃屋で声が聞こえたのも思い込みにも見えるし、「聖者たち」で見た浮浪者の青年もただのホームレスに過ぎなかったのでは?と思えなくもありません。 これまでは著者の霊感にはそれなりに信憑性があると信じていたのですが、今回は何度か「ん?」と感じてしまいました。 | ||||
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氏の創作怪談はエンタメとして面白く拝読できましたが、如何せん実話系はご本人の上から目線が鼻につきすぎて気持ちよく読めませんでした。 ご自身の美的感覚やオカルト的価値観にそぐわない人=不幸に見舞われる(…と氏が勝手に判断している)というパターンが多すぎだし、その根拠も正直ただの勘違いや思い込み、オカルト思考に偏り過ぎの結果では…?と思うことばかりで根拠がない。 三味線の話は推しが若く美しい女性と結婚した事にイラついたおばさん達が「あの人、結婚してから腕が落ちたよね〜」って酸っぱいブドウやってるようにしか見えないし、英子さんのエピソードに至ってはただの嫉妬でしょうとしか(霊障だかなんだか知らないが缶専用のゴミ箱にマカロン捨てるとかも有り得ないし、万が一事実として彼女に黒い虫が憑いているなら、その虫の一匹は少なくともあなたからでしょうよ…と) 客観的に見れば幾らでも合理的でまともな理由が付けられる事象に対して即霊的な存在を持ち出し、自身の妬みや嫉みなど負の感情をオカルトのオブラートに包んで、自分だけはさも高尚な存在のように描写するのもあまり好きではありません。 神仏に対して「分かってます感」を出すのも、あくまでも門外漢の好事家止まりで本職ではないなら如何なものかと。 中学時代にいた、晴明神社とご縁があるので強力な守護霊が憑いている…と称する霊感少女のノリを思い出しました。 それぐらい実話系のノリは痛いです。 文体や取り上げる題材は魅力的な方なので残念ですが、今後実話怪談作品を手に取ることはないと思います。 | ||||
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迅速な対応で良かったです。 私は好きな作家なので、届いてすぐ読み、引き込まれました。ちょっと怖いですが面白かったです。 | ||||
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タイトル通り、思っていたほどの恐怖は感じませんでした。 この著者の作品では「祝山」が好きでかの作品の臨場感は身近に恐怖を感じる気がしました。 今回の作品はそれほどの恐怖を感じないのはなぜなのだろうか? 思うに著者は作中の体験を「怖い」と言いながらあまり恐怖を感じていないのではないだろうか? 後から思い返して執筆しているかからなのか全体に状況を俯瞰して見ているような気がします。 それが実体験の怖さを薄め、「怖い」と言いながら結局は無事に終わるんですよね、とこちらにも俯瞰した視点をもたらしている気がします。 | ||||
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自分語りの臨場感のある怪談実話ではあるが、独特な押し付けがましさを感じてしまった。それは以前には感じなかったことで、怪異に対する作者の遠回しな決め付けが鼻につくようだ。テレビで商品解説のテロップに出る※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。の、ように感じ取った怪異をやんわりと打ち消して見せる所も胡散臭く受け取ってしまう。ただ作者の解釈を牽強付会に感じたとしても霊的な存在を声高に主張するわけではなく、この心霊の臨場感は得難い読書体験だとは承知している。 | ||||
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