探偵伯爵と僕



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初公開日(参考)2004年04月
分類

長編小説

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探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)

2008年11月14日 探偵伯爵と僕―His name is Earl (講談社文庫)

もう少しで夏休み。新太は公園で、真っ黒な服を着た不思議なおじさんと話をする。それが、ちょっと変わった探偵伯爵との出逢いだった。夏祭りの日、親友のハリィが行方不明になり、その数日後、また友達がさらわれた。新太にも忍び寄る犯人。残されたトランプの意味は?探偵伯爵と新太の追跡が始まる。 (「BOOK」データベースより)




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探偵伯爵と僕の総合評価:8.79/10点レビュー 29件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

この本を子供が面白かったと云った時、私はどんな顔をしたらいいのか?

本書は子供向けのミステリ叢書として講談社によって編まれたミステリーランドシリーズの中の1作である。しかしその内容は子供向けと云うにはヘビーなものだ。

物語は僕こと馬場新太少年が夏休みに遭遇した探偵伯爵と共に子供の失踪事件を追い、解決するひと夏の思い出だ。

探偵伯爵ことアールは夏にも関わらず長袖の背広を着てネクタイをした、髭を生やした男性である。まあ現在はクールビズといってYシャツにノーネクタイでジャケット無しで仕事に行くサラリーマンも多いが、一昔前のサラリーマンはみんなこんな風だったからさほど珍しいものでもない。

彼はある事件を追って少年の町に来ていた。それは東京で起きた子供たちばかりを狙った無差別殺人事件であることが判明する。
ジャンケンにちなんだ名前の少年、石田、平手、千代木の3人を殺した犯人がこの町に来ているのを知って訪れたのだった。

彼はアール探偵社の社長だったが、この事件を追うためにその座を辞してこの町に来ていた。その理由は後程判明する。

物語は馬場新太の手記、ワープロの練習を兼ねた事件記録めいた日記、いや素人小説のような体裁で語られる。そこには語彙が豊かでない少年の聞き間違いや勘違いなどが散りばめられている。

テレビに出てくるような悪人は現実社会には存在しない。なぜなら明らさまに怪しいと疑われるからだ。

またどうして正義の味方よりも悪人の方が年寄りなのか。普通は年寄りが若者を叱るのだから逆ではないか。

などなど、聞けばなるほどという子供ながらの着眼点に満ちた独り言が散りばめられている。

私が一番感心したのは伯爵が少年に云う情報交換という言葉のおかしさだ。
交換ならば手元から無くなるはずだが、情報は無くならないから交換にならない。情報共有が正しい言葉だと云う件。思わずなるほどと思った。

子供の手記によるいささか寓話めいた探偵物語は例えば探偵伯爵の宿敵に怪盗男爵がいるなどといったガジェットも散りばめられているが、冒頭に述べたように内容は案外重い。

いやはや何とも暗鬱な物語だ。正直これを少年少女に読ませ、理解させることには躊躇を覚える。
そしてこの本を読んで面白かったと子供が感想を述べた時に親はどんな顔をしたらよいのか。

こんな暗鬱とさせられる子供向けミステリの解説をしているのはなんとアンガールズ田中なのは驚きだ。しかも感じている内容は同じなのだが、解説を引き受けた手前か心地いい余韻に浸れたと書いているのには無理を感じた。
決して心地いいものではない、本書は。

森氏は子供向けのミステリでさえ我々に戸惑いを与える。それは読者と云う立場だけでなく、子を持つ親としての立場としてもだ。
これはさすがにやり過ぎなのでは。

本書に限らずこのミステリーランド叢書は子供に読ませるには眉を顰めてしまうものも多い。出版元はもっと内容を吟味して子供向け作品を刊行してほしいものだ。

▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.28:
(5pt)

読みやすいのに軽くなりすぎない

雰囲気としては、江戸川乱歩の怪人二十面相に似たものを感じた。
物語は子供の視点から描かれていて楽しくすらすらと読めることと、それでいて見事な結句がこの物語を軽くしていないことが素晴らしい。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682
No.27:
(3pt)

秀作です。最後まで読み切れます。

一気に読むにはちょうど良い秀作です。
森博嗣さんの書くものは全て、ここちよいので。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682
No.26:
(5pt)

こどもたちに読ませたい

「ぼく」の気持ちが場面ごとに細かく描かれていて、「伯爵」とのやりとりも軽妙で、微笑ましく最後まで読みました。凄惨な場面は描かれていないものの、子どもを狙った猟奇殺人をテーマにしていて、その被害者の気持ちも伝わってきました。アニメ化したらいいんじゃないでしょうか。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682
No.25:
(5pt)

素直に面白かった

初・森博嗣作品。短編はオムニバスの短編集などでお目にかかったことはあるが、長編は初めて。語り手が小学生、という設定で、ちょっと子どもっぽいのか?と思いきや、そんなことはなかった。すいすい読むことはできるし、とても読みやすい文章なのだけれど、中身が決して簡単なわけではないし、事件も”日常の謎”などではなく、れっきとした殺人事件。派手なトリックとか、大どんでん返しがある、というのでもないが、淡々と綴られる、ちょっと大人びた主人公の語り口が、より事件の不気味さ、見えない犯人が忍び寄る恐ろしさを表現している、と言ったらいいか。

 探偵伯爵”アール”も秘書のチャフラフスカさんも最初は得体の知れない人物なのだけれど、どこか親近感を持ってしまうのはなぜだろう。やはり物語が子どもの目線ですすんでいくからだろうか。これは、語り手が探偵伯爵だったらきっと面白くないんだろうなあ。

 なんというか、とても斬新な作品だった。一つの事件をこういった角度から見た描き方、っていうのがあるんだな。素直に面白かった。他のシリーズも読んでみたいと思う。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682
No.24:
(5pt)

なぜ、人を殺してはいけないのか

装丁も箱入りで、ちょっと凝った本。ルビも振ってあり、表向きは子供向けの本。昔、よく読んだ少年探偵団やルパン、ホームズの本みたい。
内容も少年が探偵に出会い、事件に巻き込まれるという話だけど、実は、すごく深い話だ。
なぜ、人を殺してはいけないのか、なんていう哲学的な問いも見え隠れしていて、大人が読んでもいい本。というより、子供向けという皮をかぶっているけど、大人向けの本だ。
自分が人を殺さないのは殺しちゃいけないからじゃなくて、殺すのがイヤだから、なんて言える大人がどれぐらいいるだろう。
探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:探偵伯爵と僕 (講談社ノベルス)より
4061825682



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