蘭の肉体
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日本の推理小説にはない面白さがあり、翻訳本でも読みごたえのある本を認識した。 | ||||
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60年代には創元推理文庫でハドリー・チェイスの作品は何でも読めましたが、その頃はチープな題名だけで軽くみていました。数年前、「ミス・ブランディッシュの蘭」を読んで、こんなに面白かったのかと仰天、後悔しました。「蘭の肉体」以後、さぞかしボロボロの中古本しかないのだろうと悲観していましたが、偶々入手できた「蘭の肉体」はかなりの美本。狂気の美女が登場すればたしかにホラーめいてきますが、1940年代によくまあこういうドロドロした展開の話を書けたものと感心します。まもなく「悪女イヴ」の新版も出るので楽しみです。 | ||||
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チェイスはいつも一定の満足感を保証してくれる作家で、年に1作は必ず読むんですが、今年読んだ本作は、今までで一番駄作かな。 普段は虫も殺せぬ可憐な乙女だが、何かの拍子に化け猫のような人格に豹変するという設定。精神病院から脱走した彼女を、腹に一物ある男どもが追う。キャロル(娘の名前)は自分を救ってくれたまっとうで親切な男に恋するが、男は殺し屋に殺されてしまう。ここから物語はキャロルの救いなき復讐劇に変化。もうハードボイルドどころじゃない、しっちゃかめっちゃかで、作者もまずいぞと思ったか、唐突にいろんな怪しい登場人物を投入しては、キャロルの行く手に山谷をつける。このへん、思いつきの場当たり設定であることがもうありあり。 などとけなしつつも、ページをめくらせる手腕は相変わらず一流です。中身はないけど、一気に読める、マンガみたいな作品。 | ||||
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一人の美女を巡り、死体の山が築かれていく・・・。スピレインに並ぶアクション派作家チェイスの代表作。 しかし、世間一般のハードボイルドのイメージを求めて読むと肩透かしを食らいます。なぜなら、内容はほとんどホラー作品となっているからです。 まず、登場人物。主人公キャロルは、殺人犯の父の遺伝子を受け継いだ殺人マシンです。また、彼女と対決する黒外套の殺し屋、サリヴァン兄弟の「周囲に不安を与える」存在感は、ホラー作品に登場するシリアルキラーそのものです。 残念ながらハードボイルドらしい、トレンチコートやスーツでバッチリきめたカッコイイ登場人物が出てこないんですね。 次にアクション・シーンの描写。ハードボイルドでお馴染みの銃撃戦よりも、爪やナイフなどの多量の苦痛と出血を伴う凶器によるアクションをじっくりと描いています。特に主人公キャロルが爪で相手の眼球を切り裂くシーンはどぎつい。 そして最後に、チェイス自身は登場人物よりもシナリオの展開に重点を置いて作品を作るからです。チャンドラーやハメットのように、強力な主人公を軸とするのではなく、とにかく恐怖・残酷性の高い展開で読み手を引きずり込む。スプラッター映画の演出と同じですね。 以上のように、ほとんどホラー作品に近い内容なので「カッコイイ、タフな男」を見たいというハードボイルド・ファンより、「とにかく怖くてハラハラさせる本を読みたい」という方にオススメします。 | ||||
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「ミス・ブランディッシの蘭」から約9年のスパンを経て発表された続編。前作(処女作)以降も精力的に作品を発表し続けたチェイスの創作力は更なる進化をとげ、より登場人物への感情移入がしやすい作品に仕上がっています。今日的な精神医学の見地からは難のある記述が色々あると思われますが、書かれた時代を考えると割り引いて評価するべきかと。その辺に目をつぶればスリリングな作品世界を堪能できます。私的なわかりにくい印象ですが、ここに出てくるキャロル・ブランディッシのイメージ、ちょっと前に読んだ楳図かずお先生の「わたしは真悟」のまりん嬢と重なりました。人物設定や作風など全く違うんですが、何でそう思ったかっていうのは・・・まあどっちも読めばわかります、機会があれば是非どうぞ。 | ||||
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