凍った夏



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

8.00pt (10max) / 2件

7.00pt (10max) / 5件

Amazon平均点

3.25pt ( 5max) / 4件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
2pt
サイト内ランク []B総合:304位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

80.00pt

50.00pt

0.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2017年06月
分類

長編小説

閲覧回数2,956回
お気に入りにされた回数1
読書済みに登録された回数5

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

凍った夏 (創元推理文庫)

2017年06月30日 凍った夏 (創元推理文庫)

公営アパートで男が肘掛け椅子に座ったまま死んだ。閉所恐怖症の彼は真冬にもかかわらず扉を外し、窓を開け放したまま寝て凍死したらしい。自殺や事故の可能性が高いとされたが、取材に訪れた新聞記者ドライデンは現場で疑問を抱く。男は金に困っていたはずなのに、なぜ部屋のコイン式電気メーターに硬貨がたっぷり補充されていたのか? 些細な謎は恐るべき真相への手がかりだった。ドライデンの丹念な調査と明晰な推理が冴え渡る、端正な味わいの英国本格ミステリ。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

凍った夏の総合評価:7.00/10点レビュー 6件。Bランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

フィリップドライデンって、いいね!ファンになってしまいました!

「水時計」を読んだときは、それほど主人公・ドライデン氏に興味を持たなかったのですが(いや!予兆?はあったかも!?)
この「凍った夏」で、すっかりファンになってしまいました。ほんと、彼って魅力的ですね!
彼自身がそれに気づいていない、気づくような素振りもないのが、またまた女心を揺さぶるのです。
魅力的な人ほど、自分に無関心のような・・・気がします。

物語としては、やはりミステリー仕立てで、ミステリーそのものも面白く仕上がっています。
解説には、本格派ミステリーとありましたが、本格派でなくても、この面白さ・人を惹きつける描写力は、十分読者を満足させるものだと思います。
日本でジムケリー氏の著作がどれだけ読まれているのか分かりませんが、まだお読みになっていない方には是非ともお勧めしたい作家さんです。

ももか
3UKDKR1P
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

まさに「英国本格派」ミステリー

イギリス本格ミステリーの正統な後継者として人気が高まっている「フィリップ・ドライデン」シリーズの第4作。緻密な構成の謎解きが楽しめる、本格派ミステリー作品である。
歴史的な寒波に見舞われたイングランド東部の街の公営アパートで、すべての窓を開け放った状態で住人の男・デクランが凍死しているのが見つかった。閉所恐怖症で室内の扉を全部取り払っていたというデクランは、飲酒癖があり、過去に自殺を図ったことがあったことから警察は自殺と判断した。しかし、部屋のコイン式電気メーターに硬貨がたっぷり補充されていたことから自殺説に疑問を抱いたドライデンが調査を始めると、デクランの親友も奇妙な事故死にあっていた。さらに、二つの事件の関係者は、ある過去の出来事でつながっていたことが判明。その謎の解明は、ドライデン自身をも巻き込み、思いもよらない展開を見せるのだった。
伏線の張り方、読者をミスリードするエピソードの入れ方、謎が謎を呼ぶ展開の膨らませ方など、まさに英国本格派の真骨頂。しかも、現代的な社会問題を背景に置くことで、古臭さを感じさせないのも見事である。
シリーズの4作目だが、本作から読み始めても何の問題もない。英国本格派ファン、謎解きミステリーファンには絶対のオススメだ。

iisan
927253Y1
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.4:
(2pt)

『水時計』一作で終えるべきだった。

先に読んだジム・ケリーの処女作『水時計』でこの作家に興味をもち、フィリップ・ドライデンのシリーズ第4作目の本書『凍った夏』を入手して読むことにした。
 二作目、三作目、と続けて手にしたいほどでもなかったから第四作目を手にしたのである。
 妻ローラの特異な状況は容認することも出来るが、本作ではドライデン自身が少年時代に事件に関わっていたなどを偶然な出来事として読み流すことなど評者には出来ないのである(事実は小説より奇なりの逆バージョンと思えば納得か?)。
 ネタバレになってしまうが、聞いたこともない医療器具(コンパス)の登場、パセドー氏病を治療してから、顔面整形して他人に成りすますなどと、あまりにも不自然すぎるストーリー展開だと思いながら読み進んでしまった。
 『水時計』では、何十年に一度という「洪水」に襲われ、本作『凍った夏』では、またまた東イングランド地方を襲う大寒波。
 シリーズものの難しさは、マンネリ打開だろうと思うが、著者ジム・ケリーはプロットなどに凝りすぎて不自然過ぎる素材や背景を挿入しているように思ってしまったのは評者だけだろうか。
 本作『凍った夏』には、あまりにも普通でない(abnormal)な状況を物語に設定する不自然さに違和感を覚えながら読み終えたのである。
凍った夏 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:凍った夏 (創元推理文庫)より
4488278086
No.3:
(3pt)

amazonカスタマー

読みやすい文章で最後まで読んだがあまり感動しなかった。−10度の情景は驚きでした。
凍った夏 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:凍った夏 (創元推理文庫)より
4488278086
No.2:
(3pt)

完読していないので評価するのは躊躇われますが

150ページほど読んでから読むのを止めました。
人生には時間に限りがあります。
読める本にも限りがあります。
面白くない本を読み続けるのは時間の無駄でしかありません。

精神に異常がある人が部屋で凍死していました。
事件なのか自殺なのかはわかりませんが状況から警察は自殺と判断しました。
私にはまったく興味を惹かれない事件です。
どこのだれだか知らない精神異常者が部屋で死んでいた。はっきり言ってどうでもいいです。
少なくとも私が読み進んだうちにそれ以上興味を惹かせる展開は何もありませんでした。

我慢して読み続ければまた違った評価を下すことになるのかもしれません。
しかし私は我慢の限界に達したのでこの本とはお別れします。
凍った夏 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:凍った夏 (創元推理文庫)より
4488278086
No.1:
(5pt)

人生を狂わされた

ジム・ケリー著、玉木亨訳『凍った夏』(創元推理文庫、2017年)は現代英国を舞台とした推理小説である。タイトルの『凍った夏』は不思議な表現である。物語の季節は真冬である。凍死者が出る。寒さの厳しさの描写が生々しい。『凍った冬』がしっくりくるほどである。

勿論、『凍った夏』のタイトルは誤植ではなく、意味がある。人生を狂わされた人にとって、まさに凍った夏であった。狂わせた側の身勝手さに怒りを覚える。主犯だけが因果応報の結末に対して、他にも悪人はいると不満があるものの、その思いを抑え込むほどの異常性が主犯にはある。

本書は推理小説である。帯には「純度100%の謎解き」とあるが、オーソドックスな推理小説とは趣が異なる。探偵役は当事者であった。探偵役の推理はポンコツである。真相は別人から語られる。しかし、そこに至るまでには探偵役の丹念な調査があった。この点で真相への到達は探偵役の成果である。

また、本書には一つの事件だけでなく、様々な事件が出てくる。それらには本筋と関係するものもあるし、関係しないものもある。目の前の事件の解決に専念できる一般と探偵は逆に恵まれていると感じた。

本書は冬の自然の厳しさだけでなく、社会問題の描写も生々しい。薬物問題などを描いている。配管工を装い訪問販売する詐欺業者は日本の悪質リフォーム業者と重なる。人手不足を口実に警官が事件を真面目に捜査しない点も日本と重なる。刑事にも因果応報の明暗があるところは考え込まれている。

主人公は新聞記者であるが、本書はマスメディア関係者を嫌う側の論理も描いている。プライバシーを詮索する取材に対して、ある登場人物は「そういうあんたの人生については、なにを聞かせてもらえるのかな、ドライデンさん?奥さんは?彼女のことを愛している?子供は?」と返す(334頁)。マスメディア関係者から詮索を受けた際に使ってみたい返しである。
凍った夏 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:凍った夏 (創元推理文庫)より
4488278086



その他、Amazon書評・レビューが 4件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク