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凍った夏
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凍った夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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先に読んだジム・ケリーの処女作『水時計』でこの作家に興味をもち、フィリップ・ドライデンのシリーズ第4作目の本書『凍った夏』を入手して読むことにした。 二作目、三作目、と続けて手にしたいほどでもなかったから第四作目を手にしたのである。 妻ローラの特異な状況は容認することも出来るが、本作ではドライデン自身が少年時代に事件に関わっていたなどを偶然な出来事として読み流すことなど評者には出来ないのである(事実は小説より奇なりの逆バージョンと思えば納得か?)。 ネタバレになってしまうが、聞いたこともない医療器具(コンパス)の登場、パセドー氏病を治療してから、顔面整形して他人に成りすますなどと、あまりにも不自然すぎるストーリー展開だと思いながら読み進んでしまった。 『水時計』では、何十年に一度という「洪水」に襲われ、本作『凍った夏』では、またまた東イングランド地方を襲う大寒波。 シリーズものの難しさは、マンネリ打開だろうと思うが、著者ジム・ケリーはプロットなどに凝りすぎて不自然過ぎる素材や背景を挿入しているように思ってしまったのは評者だけだろうか。 本作『凍った夏』には、あまりにも普通でない(abnormal)な状況を物語に設定する不自然さに違和感を覚えながら読み終えたのである。 | ||||
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読みやすい文章で最後まで読んだがあまり感動しなかった。−10度の情景は驚きでした。 | ||||
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150ページほど読んでから読むのを止めました。 人生には時間に限りがあります。 読める本にも限りがあります。 面白くない本を読み続けるのは時間の無駄でしかありません。 精神に異常がある人が部屋で凍死していました。 事件なのか自殺なのかはわかりませんが状況から警察は自殺と判断しました。 私にはまったく興味を惹かれない事件です。 どこのだれだか知らない精神異常者が部屋で死んでいた。はっきり言ってどうでもいいです。 少なくとも私が読み進んだうちにそれ以上興味を惹かせる展開は何もありませんでした。 我慢して読み続ければまた違った評価を下すことになるのかもしれません。 しかし私は我慢の限界に達したのでこの本とはお別れします。 | ||||
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ジム・ケリー著、玉木亨訳『凍った夏』(創元推理文庫、2017年)は現代英国を舞台とした推理小説である。タイトルの『凍った夏』は不思議な表現である。物語の季節は真冬である。凍死者が出る。寒さの厳しさの描写が生々しい。『凍った冬』がしっくりくるほどである。 勿論、『凍った夏』のタイトルは誤植ではなく、意味がある。人生を狂わされた人にとって、まさに凍った夏であった。狂わせた側の身勝手さに怒りを覚える。主犯だけが因果応報の結末に対して、他にも悪人はいると不満があるものの、その思いを抑え込むほどの異常性が主犯にはある。 本書は推理小説である。帯には「純度100%の謎解き」とあるが、オーソドックスな推理小説とは趣が異なる。探偵役は当事者であった。探偵役の推理はポンコツである。真相は別人から語られる。しかし、そこに至るまでには探偵役の丹念な調査があった。この点で真相への到達は探偵役の成果である。 また、本書には一つの事件だけでなく、様々な事件が出てくる。それらには本筋と関係するものもあるし、関係しないものもある。目の前の事件の解決に専念できる一般と探偵は逆に恵まれていると感じた。 本書は冬の自然の厳しさだけでなく、社会問題の描写も生々しい。薬物問題などを描いている。配管工を装い訪問販売する詐欺業者は日本の悪質リフォーム業者と重なる。人手不足を口実に警官が事件を真面目に捜査しない点も日本と重なる。刑事にも因果応報の明暗があるところは考え込まれている。 主人公は新聞記者であるが、本書はマスメディア関係者を嫌う側の論理も描いている。プライバシーを詮索する取材に対して、ある登場人物は「そういうあんたの人生については、なにを聞かせてもらえるのかな、ドライデンさん?奥さんは?彼女のことを愛している?子供は?」と返す(334頁)。マスメディア関係者から詮索を受けた際に使ってみたい返しである。 | ||||
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