繊細な真実
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あらすじ
ポール・アンダースンの偽名を与えられた外務省職員は、英領ジブラルタルのホテルの一室で苛立ちを露わにしていた。彼は閣外大臣クインの代理として、テロリスト捕獲のための“ワイルドライフ作戦”に顧問として参加していた。だが、秘密任務に関わった経験は皆無で、なぜ自分が呼ばれたのか見当もつかない。やがてポールは、作戦が成功裏に終了したとだけ告げられ、任を解かれる。一方、クインの秘書官トビー・ベルは、大臣の不審な行動を監視していた。ジブラルタルでの作戦には胡散臭い民間防衛企業の男の影がちらついていたからだ。しかし、トビーの調査には隠蔽を謀る官僚たちの厚い壁が立ちはだかり…。“ワイルドライフ作戦”とは何だったのか?スパイ小説の巨匠が描く、世界の新たな闇。(「BOOK」データベースより)
外部リンク
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評判
繊細な真実の評価:
8.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
繊細な真実の総合評価:
6.67/10点 レビュー 15件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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スパイ小説界のレジェンド、ジョン・ル・カレの23作目の長編小説。2013年発表なので御年83歳での作品だが、まだまだ現役バリバリの密度の高いエンターテイメントである。
英領ジブラルタルで行われた極秘のテロリスト捕獲作戦に駆り出された引退間近の外務省職員ポール(偽名)は、現場での強引な作戦行動に疑問を感じるものの、「作戦は成功だった」と告げられ任務を解かれた。3年後、引退して妻の故郷で平穏に暮らし始めていたポールは、極秘作戦の現場指揮官だったジェブと再会し、恐るべき事実を告げられる。真相を探るため、ポールは手始めに当時の担当大臣の秘書官トビーに連絡を取ることにした。一方、若くて意欲的な外交官として活躍中だったトビーは、当時、大臣の不審な行動に疑問を抱き、違法な方法で情報を集めていた。ポールとトビー、二人の疑問が重なり合って、ジブラルタル作戦の真実が暴かれようとする・・・。
本作も、個人と組織、国家の軋轢をテーマに、キリキリと締め上げるようなサスペンスが展開される。ことに、「国益」を盾に公務員の守秘義務を厳密に適用して口封じをはかる法務官僚の不気味さは、「特定秘密保護法」が成立してしまった日本でも現実感ありありで、官憲がその気になれば「どんな正義でも犯罪として葬ることが出来る」恐さを実感させる。
ジョン・ル・カレは永遠に枯れないことを実感させる良質なエンターテイメントで、多くの方にオススメです。