三銃士の息子



    ※タグの編集はログイン後行えます

    【この小説が収録されている参考書籍】
    オスダメ平均点

    0.00pt (10max) / 0件

    0.00pt (10max) / 0件

    Amazon平均点

    4.67pt ( 5max) / 6件

    楽天平均点

    0.00pt ( 5max) / 0件

    みんなの オススメpt
      自由に投票してください!!
    0pt
    サイト内ランク []B
    ミステリ成分 []
      この作品はミステリ?
      自由に投票してください!!

    0.00pt

    0.00pt

    0.00pt

    0.00pt

    ←非ミステリ

    ミステリ→

    ↑現実的

    ↓幻想的

    初公開日(参考)2014年04月
    分類

    長編小説

    閲覧回数1,373回
    お気に入りにされた回数0
    読書済みに登録された回数0

    ■このページのURL

    ■報告関係
    ※気になる点がありましたらお知らせください。

    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕

    2014年04月10日 三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕

    人類史上最高のスーパーヒーローをご紹介しよう。かの三銃士を父に持つその名も〈三銃士の息子〉だ。なにしろダルタニャンの機知、アトスの気高さ、ポルトスの精力を一身に受け継いでいるのだから天下無敵も道理。そんなヒーローが、美しくも無垢で薄幸のヒロインを救うべく、悪の権化の公爵殿と闘うんだから、コレを見逃す手はない! かのチャップリンも脱帽したとかしないとかいう、ユーモアの神様カミが放つ冒険巨篇。好評『機械探偵クリク・ロボット』に続く脱力必至の物語をご堪能あれ! (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点0.00pt

    三銃士の息子の総合評価:9.33/10点レビュー 6件。Bランク


    ■スポンサードリンク


    サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

    新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

    現在レビューがありません


    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.6:
    (5pt)

    著者の奇想天外な想像力と、それを見事に翻訳された訳者の語彙力に驚嘆。

    1)  三銃士の息子から、古代の戦争で使われたカタパルトが、どうして宿の中庭にあるのか問われた宿の亭主の返答に、思わずプッ。
    「 それは池に大きな波紋をつくるためでございます。日曜日になると、手前は女房とともに、近くにある池のまわりを散歩するのですが、女房の奴、池に波紋ができるのを見るのが大好きでして、、、、、。手前は石を拾っては、池に投げ込み、波紋をつくっていたのでございますが、女房の奴が、そんな小さな輪じゃ満足できないと申しまして、、、、、。大きな波紋ができないせいで、夫婦の間に波紋が生じてしまったのでございます。そこで、骨董屋でこのカタパルトを見つけた時に、おお、これなら、大きな波紋をつくって、我が愛しの女房殿を満足させることができると、そう思いまして、その場で購入したのでございます 」

    2)  三銃士の息子が、闘牛士のキュウリモミータに会うためにスペインへ行くことに。マドリードに到着すると、ある人から、「 キュウリモミータは、気の弱いスペイン人のための、人道闘牛場にいる 」と教えられる。なぜなら、「 キュウリモミータは、普通の闘牛士ではないのです。もともと気弱な性格で、血を見るのが怖いのです。なにしろ、でんでん虫と闘うのも嫌なくらいで、でんでん虫にも、全然無視されるくらいなんです 」

    こういう面白さの連続です。
    原文はどんななんでしょう!
    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕Amazon書評・レビュー:三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕より
    4150018820
    No.5:
    (5pt)

    「ほら話」では?

    この物語は「ダルタニャン物語」のパロディの面白さもあるのでしょうが、それはこの物語に盛り込まれているエンタテインメントの要素の一部に過ぎないと思います。私は面倒くさがり屋なので、元ネタを忘れてしまっているくせにわざわざ参照したりはしないような良くない読者なのですが、この作品だけを読んでも楽しめました。(別に元ネタの小説におんぶに抱っこの物語でもないでしょうし。)高野優さんの訳も素晴らしい。
     たぶん、この物語はこの物語の中のミロムのように即興でいくらでも妄想のようなお喋りをしていられるような作者が、読者を楽しませるために作った「ほら話」なのだと思います。
     最初に主人公の「三銃士の息子」の出自がダルタニャン、アトス、ボルトスの三人が父親という只事でないところから、この物語が「ほら話」であることを宣言しているようです。「ほら吹き男爵の冒険」とか「アメリカほら話」とかのような。
     別に何かの教訓を含んでいるとか社会問題を暴き出すとかいう堅苦しいものではなく「面白いお話を作る人」が語った物語なのだと思います。そこに面白い以上の何が必要でしょうか。(もちろんあってもいいのですけど。)それならそれに乗るしかありません。
     でも、そういう物語の特徴として読者を楽しませ驚かせるための仕掛けもありますが、その根底に流れているものは良識的で常識的であり懐かしささえ感じさせてくれる人間的なものだと思います。だから誰もが安心して楽しむことができるのではないでしょうか。そして読後にはリセットされたような心地良さを感じるのではないでしょうか。こういう物語にはそんな、人を健全にする効用があるのだと思います。それをあんまり小難しく深読みしようとすると作者の意図とは違って読後に不健康になってしまうと思います。
     そういう物語のほうが「問題意識」とかではなく「お話」の面白さだけで勝負しなければならないのでかえって作るのが難しいと思うのですが。
     この物語には色々なエンタテインメントの要素が盛り込まれているようです。「民話」や「ほら話」、「スラプスティック」、「ロードムービー(道中記)」、「(ブラック大魔王のような)追っかけ」、「ラブロマンス」、「人情物」、「友情」とか他にもいろいろな要素が使われています。そういう色んなもののパロディーの集合体ともいえると思います。
     だから「抱腹絶倒」という惹句に惹かれて読まれた方はちょっと物足りないかもしれません。「笑う」だけの面白さではないのではないのだと思います。もっと多彩で豊かなものなのでは。
     色々な意味で面白がらせるためには色んな手を使っています(人間の上品な部分も下品な部分も喜怒哀楽、善悪をも将棋の駒のように使っています。)がその印象は上品です。もちろん、民話とかのように「本当は怖い~」のようなグロテスクなものを隠しているのでしょうが、この作者のことですから生には出しません。ドライでライトになっています。(この物語の登場人物は刀で斬られてもあまり血も出ないのではないのでしょうか。それも一つの「洗練」だと思いますが。)
     日本でこれに似たような趣がある物語といえば、私見では筒井康隆さんの「旅のラゴス」ではないでしょうか。筒井さんのほうがより現代的でリアルな描写だとは思いますが。それとやっぱり杉浦茂さんのマンガが同じテイストなのではないでしょうか。無声映画のようでもあります。名調子の弁士つきの。それに「もしかしたら」付きで星新一さんの透明感のあるシンプルで乾いているけれど豊かなショートショートの感じもします。
     それに、作者がもともと演劇畑の人ですから、映像のイメージを膨らませながら読むとさらに面白くなると思います。作者自身の挿絵を見ると、どちらかというとアニメかな?
     訳の中のギャグなんかでも少し「パタリロ」とかも入っているのではないでしょうか。人それぞれ面白いと思うものは違うのでしょうが、こういう「作り物」に好意的に乗っていく人は楽しめると思います。
     たぶんこれは何幕かの「お芝居」で、みなもと太郎さんの名作物のマンガのラストシーンのように、最後には「キュウリモミータ」も「牛頭の若者」も一緒に舞台に並んでカーテンコールの拍手を受けているのではないでしょうか。そう思えばハッピーエンドになると思います。 
     それと、リキテンシュタインっぽい表紙もお洒落ですね。
    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕Amazon書評・レビュー:三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕より
    4150018820
    No.4:
    (3pt)

    そんなには笑えない

    カミの小説を初めて読んでみました。
    ルーフォック・オルメスの冒険を何十年も探し続けているのですが、いまだに高くて手に入りません(ToT)

    読んだ誰からも「抱腹絶倒」といった評価をされているようですが、自分にはあまり笑えませんでした。
    バカバカしいといってしまえばそれまでですが、ユーモアのセンスがちょっと時代がかりすぎな感じがしますし、
    もっと笑える小説なら他にたくさんあります。
    強いて言えば大人向け「かいけつゾロリ」といったところでしょうか。
    ちょっとレトロな笑いを体験してみたいなら、読んでみてもいいかもしれません。
    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕Amazon書評・レビュー:三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕より
    4150018820
    No.3:
    (5pt)

    「ブラボー雄牛!ブラボー雄牛!」

    「ブラボー雄牛!ブラボー雄牛!」
    人道的闘牛のくだりは特に大笑いです。観客は誰が功労者であるかよく分かっていますが、いちいちそれを説明するような興ざめをさせません。マンガになりそうです。じっさいギャグマンガのような荒唐無稽な設定と、スピード感ある物語の流れ。地域を回る旅の一座の講演を眺めるような、はたまた毎週お定まりの時代劇を観るような予定調和の共感がとても楽しく、一気に読めます。1〜2日で読めるのではないでしょうか。

    あとがきによるとこの表紙にある「三銃士の息子」のイラストを含めた挿絵は全て著者カミ自身が描いたものだそうです。話の雰囲気にとても合ったほのぼのとしたイラストなのでこちらも目が離せません。厳密にはデュマの「三銃士」の文章をまねたジョークも散見されるようで、そちらがお好きな方はそれを探すも楽し、私のように本家を読んでなくても普通に大笑いできるファンタジー小説です。
    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕Amazon書評・レビュー:三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕より
    4150018820
    No.2:
    (5pt)

    抱腹絶倒

    まさに「抱腹絶倒」と言う言葉がぴったりときます。
    「ダルタニャン物語」を底本に、いろんなエピソードを踏まえつつ物語が展開してゆきます。
    パロディ小説には違いないのですが、これだけ見事なサービス精神で書かれると脱帽するしかありません。
    「ヴォーの祝宴」、そして「鉄仮面」まで登場してきます。
    何よりも、登場人物たちのユニークなキャラクターが見事に生きています。
    そのことが、翻訳小説ではなかなか名前が把握できなくて、ストリーについてゆくのが大変なのですが、この作品に関しては、その心配は全くありません。
    又、翻訳が良いのだろうと思いますが、ダジャレ満載で原作の雰囲気もかくあらんと思わせる楽しい文章になっています。
    とにかく楽しい作品で、一気に読んでしまいました。
    三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕Amazon書評・レビュー:三銃士の息子 〔ハヤカワ・ミステリ1882〕より
    4150018820



    その他、Amazon書評・レビューが 6件あります。
    Amazon書評・レビューを見る     


    スポンサードリンク