マーティ(人狼の四季)



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    初公開日(参考)1996年02月
    分類

    長編小説

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    人狼の四季 (学研M文庫)

    2000年10月31日 人狼の四季 (学研M文庫)

    1年を通じて毎月必ず1度は巡り来る“満月”。その満月の夜に繰り返される惨劇の謎。真実を知った車椅子の少年マーティに迫る殺戮者の魔手。メイン州の小さな町ターカーズ・ミルズを血に染めて恐怖の四季が巡り来る…。ホラーの帝王キングと怪奇コミックスの鬼才ライトスン、夢の顔合わせによるヴィジュアル・ホラー・ブック文庫版。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    マーティ(人狼の四季)の総合評価:8.50/10点レビュー 6件。Cランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (7pt)

    キングのお話と迫力あるイラストを楽しもう!

    キングが怪奇コミックスの鬼才バーニ・ライトスンと組んで著したヴィジュアル・ホラーブック。
    キングにしては珍しく、全編でたった200ページにも満たない。しかもその中にはふんだんにライトスンによるイラストが挟まれているため、文章の量もこれまでのキング作品では最少だ。

    そんな試みで書かれた作品のモチーフは人狼。つまり狼男の物語だ。実にオーソドックスな題材である。
    かつて『呪われた町』で吸血鬼を、お化け屋敷をモチーフに『シャイニング』をキングは書いたが、そのいずれもが上下巻の長編だったのに対し、人狼を扱った本書は上に書いた中編の部類に入る分量である。

    物語も実にシンプルでメイン州の田舎町に突如現れた人狼による被害について月ごとに語られる。
    鉄道の信号手、本屋の経営者、名も知らぬ流れ者、凧揚げに夢中になって犠牲となった11歳の少年、教会の掃除夫、食堂の主人、町の治安官、豚舎の豚、妻に暴力を振るう図書館員。毎月決まって満月の夜に惨劇は起きる。
    その中で唯一の生存者が車椅子の少年マーティ。彼はおじから貰った爆竹で抵抗して命からがら逃げだすことに成功する。

    1月から12月までの1年間を綴った人狼譚。キングにしてはシンプルな物語なのは話の内容よりもヴィジュアルで読ませることを意識したからだろうか。その推測を裏付けるかのようにバーニ・ライトスンはキングが文字で描いた物語を忠実に、そして迫力あるイラストによって再現している。
    1月から12月まで、それぞれの月の町の風景と、人狼が関係する印象的なシーンを一枚絵で描いている。特に後者はキングが描く残虐シーンを遠慮なく描いており、背筋を寒からしめる。特に人狼の巨大さと獰猛さの再現性は素晴らしく、確かにこんな獣に襲われれば助かる術はないだろうと、納得させられるほどの迫力なのだ。

    この小説で教訓があるとすれば、まず大人に対しては、子供の話にきちんと耳を傾けるべきであるということだろう。往々にして子供は大人が知らない世界を見ることが出来、そして真実を語ることがあることを忘れてはならない。

    一方子供に対しては、大人に頼らず、子供には自分で始末を着けなければならない時があるということだろうか。人狼というまともに立ち向かえば勝ち目がない相手、つまり途方に暮れてしまうほどの困難に直面した時も知恵と勇気を使えば克服できる、既に少年はその能力を秘めているというメッセージが込められているともとれる。

    小さな町に訪れた災厄を群像劇的に語り、そしてその始末を一介の、しかも車椅子に乗った障害を持つ少年が成す、実にキングらしい作品でありながら、決して饒舌ではなく、各月のエピソードを重ねた語り口は逆にキングらしからぬシンプルさでもある。そしてキングにしてはふんだんにイラストが盛り込まれているのもまたキングらしからぬ構成だ。
    それもそのはずで、解説の風間氏によれば当初イラスト入りカレンダーに各月につけるエピソード的な物語として考案された物語だったようだ。しかしそんなシンプルさがかえってキングにとって足枷になり、7月以降はマーティを登場させ、人狼対少年という構図にしてカレンダーに添えられる物語ではなく、中編として最終的には書かれたようだ。
    だからキングらしくもあり、またらしからぬ作品というわけだ。

    一方シンプルな語り口と秀逸なイラストの組み合わせということで考えると、少年少女向けのキング入門書とも云うべき作品としても考えられるが、それにしては暴力夫が出てきたり、女性との性行為についても語られるので正直子供に読ませるには抵抗がある。いやはやなんとも判断に困る作品である。

    しかしそんな考察は無用なのかもしれない。文章とイラストで存分に狼男の恐怖を味わうこと。それが本書の正しい読み方と考えることにしよう。


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    No.5:
    (3pt)

    キングファンのための作品

    人狼が跋扈する町の一年間を描いた作品。

    バーニ・ライトスン作のカラーの挿し絵は迫力満点だが、物語としては平凡なB級ホラーである。いかにもアメリカンな登場人物たちが人狼に殺戮されていくものの、キングならではのねちっこい描写は見られない。作品の体裁から絵本として読むべきだろうか。

    人狼に翻弄される町の人々、立ち向かうは車椅子の少年マーティ、そして意外な人狼の正体とは…。ごく短い時間で読み通せるので、その分、ストーリーは印象に残り難い。

    本作品は、’83年に小部数限定豪華版としてひっそりと販売され、レア化したそうである。キング作品を収集したいファンのためのものだろう。

    巻末 風間賢ニ氏による本作品の解説「『マーティ』について』、論考『人狼についてー伝説・小説・映画』は一読の価値あり。
    マーティ (学研ホラーノベルズ)Amazon書評・レビュー:マーティ (学研ホラーノベルズ)より
    4054006345
    No.4:
    (5pt)

    Good!

    文庫本を持っていましたが、カラーページ欲しさに購入しました。
    年数が経っているにもかかわらず、綺麗でした!
    マーティ (学研ホラーノベルズ)Amazon書評・レビュー:マーティ (学研ホラーノベルズ)より
    4054006345
    No.3:
    (5pt)

    ストレートな、少年の怪奇と冒険

    キング作品では目立たない小品ですが、遊び心に富んだなかなかの佳作です。

    アメリカ東部の小さな町で、一か月に一度、満月の夜に人狼が殺戮を繰り返す。
    その話を、短い1エピソードに付き一枚のカラーイラストを付けて、12回で一年間の
    話になっています。

    俗物、ゲスな人間も登場し、途中から出てくる主人公マーティは車椅子生活で家族に
    疎外され気味の孤独な男の子、人狼のらしい正体、と短いながらもキングらしい登場人物たち。

    体は不自由でも勇気と知恵を持った男の子が人狼を追い詰め、
    好意的な伯父さんの手を借りて、対峙する事になります。

    描写は過激な所もありますが、キングらしからぬ懐かしさを感じる少年の冒険譚として気持ちよく読めます。
    「IT」や「スタンドバイミー」より遥かにジュブナイル、児童書っぽいですね。

    後書きでも触れてますが、少年の最後に決めるセリフも彼ゆえの情感がこもり味わい深いです。

    長いキング作品に疲れた時にでもどうぞ。
    人狼の四季 (学研M文庫)Amazon書評・レビュー:人狼の四季 (学研M文庫)より
    4059000108
    No.2:
    (4pt)

    満月の夜に起こる恐怖

    カンレンダーに付属する物語として書かれたのが本作。
    原題は「The cycle of the werewolf」、人狼の周期というところでしょうか。
    JanからDecまでの12ヶ月がそれぞれ章になっている。
    少年少女の為にかかれたので中短編でありイラストも豊富なのがキングらしくないところか。
    しかし1つ2つと事件を通して引き込まれてしまうのはやはりキングワールド。面白い本です。
    星が4つの理由は巻末にある訳者後書きが長すぎるから。
    風間賢二は何を考えてたいしておもしろくない文を長々と載せたのだろう。
    キングの秀作の後味を悪くするだけなのに。
    残念です。これがなければ星5つでした。
    マーティ (学研ホラーノベルズ)Amazon書評・レビュー:マーティ (学研ホラーノベルズ)より
    4054006345
    No.1:
    (5pt)

    最強タッグ

    このタッグの「試合」なら絶対のがせないでしょう!(この作品は映画で観たのが最初です)ホラーというより車椅子の少年の成長物語として佳作だと思いました。このタッグの他の「試合」なら、映画「クリープショー」を是非!!DVDは残念ながら廃盤になってますが・・・。
    人狼の四季 (学研M文庫)Amazon書評・レビュー:人狼の四季 (学研M文庫)より
    4059000108



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