皇帝のかぎ煙草入れ

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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ

2012年05月18日 皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)

フランスの避暑地に暮らす若い女性イヴは、婚約者トビイの父サー・モーリス殺害の容疑をかけられる。犯行時には現場に面した自宅の寝室にいた彼女だが、そこに前夫が忍びこんでいたせいで無実を主張できない。完璧な状況証拠も加わって、イヴは絶体絶命の窮地に追いこまれる―「このトリックには、さすがのわたしも脱帽する」と女王クリスティを驚嘆させた不朽の傑作長編。(「BOOK」データベースより)

評判

皇帝のかぎ煙草入れの評価:

8.25/10点 レビュー 8件。 S ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点8.25pt

皇帝のかぎ煙草入れの総合評価:

8.70/10点 レビュー 77件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(9pt)

皇帝のかぎ煙草入れの感想

古典ミステリーとして超有名作ですが、幸い何もネタバレを知らずに読めました。かなり面白かったです。序盤はイヴの言動にイライラして感情移入出来ずストレスでしたが、段々と可哀そうになって来て(男を見る目が無い、と言う意味では自業自得ですが…)最後は応援していました。そして真相が明らかになった後、数々の伏線が張って有った事に気付き素直に感心、アンフェアとは思わなかったです。メロドラマ、家族のドラマとして面白く読め、シンプルかつ大胆に仕掛けられたトリックに驚く事も間違い無し。訳文も読み易く、絶賛でおススメします。

なおひろ
R1UV05YV
No.1
(10pt)

実に端正な傑作

『曲がった蝶番』の感想においてカーの作品の私的ベスト5に入ると書いたが、本作も同じく私的ベスト5に入る作品である。フェル博士物でもHM卿物でも、はたまたバンコラン物でもないノンシリーズのこの作品は実に整然とした美しさを持っている。それが故にケレン味がないということでカー信奉者からはカーらしくないというほとんど言い掛かりのような批判を受けている作品でもある。

再婚を控えた女性の許にある夜前夫が訪れる。彼女イヴの家は婚約者トビーの家の通りを隔てた真向かいにあり、その目を気にして明かりを消した。しかし前夫ネッドはわざと窓際に立って離れようとしなかった。そのうちネッドはトビーの家で誰かがトビーの父親モーリスの部屋から出て行こうとしていると告げる。イヴが覗くとなんとモーリスが殺されているように見えた。驚いたイヴはネッドと共にモーリス宅へ行こうとするが、色んなごたごたに巻込まれるうちに、イヴ自身が加害者の如き、状況を呈していく。

本書は『死者はよみがえる』で見られた巻込まれ型が非常に上手く事件に溶け込みあっており、それが主人公イヴをどんどん窮地に陥れていく。思わぬアクシデントでネッドの鼻血が付くことで血痕が出来ることを皮切りに、どんどん運命の歯車がイヴにとって最悪の方向に転がり、殺害者の容疑がどんどん濃くなっていくところは見事なストーリー展開だ。
さらに本作では人間の思い込みを巧みに利用することで、ありえないと思われた犯人が実に説得力を持って納得させられる。しかもそれが作者のご都合主義ではなく人間って確かにこんな間違いをするよなと納得させられる類いのものであるから、アンフェア感が全くない。逆に同じ過ちを読者も思い知らされることだろう。『連続殺人事件』の時にも書いたが、登場人物を一つの駒と見ず、意思を持った人間として扱うカーの長所がいかんなく発揮された紛れもない傑作である。
そして本書にはミスディレクションが数多く盛り込まれていることも見逃してはならない。最も大きなミスディレクションはここに記すことは出来ない。なぜならこれは真相に大いに関わってくるからだ。敢えて云うならば全編に散りばめられた「会話」そのものがミスディレクションになっている。そしてそれが絶妙に読者にある錯覚を引き起こさせているのだ。

しかし実はよく見落としがちなのだが、実は最も巧妙なミスディレクションは本書の題名であろう。この題名こそが読者に抗えない先入観を与え、サプライズに大きく寄与している。いやあ、ここまで来ると単なるミステリ作家の枠を超え、策士とまで云いたくなるほどだ(もちろんいい意味で)。あまりカーの作品を読んで好感触を得られず、読むのを止めてしまった読者に、カーの最盛期とはこれほどまでにすごかったのだと教える意味でもぜひとも読んで欲しい作品だ。

Tetchy
WHOKS60S

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.69
(5pt)

流石、有名な作品でした!!

Carr Graphic vol.4で、紹介されている作品、読んだ中では、星5でした!有名な作品だけに、心理を扱ったとても興味深い作品です。読後も爽やか、読めば、このタイトルの意味がわかります。是非ご一読下さい!
皇帝のかぎ煙草入れ (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: 皇帝のかぎ煙草入れ (1983年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J7HFFC
No.68
(5pt)

流石、有名な作品でした!!

Carr Graphic vol.4で、紹介されている作品、読んだ中では、星5でした!有名な作品だけに、心理を扱ったとても興味深い作品です。読後も爽やか、読めば、このタイトルの意味がわかります。是非ご一読下さい!
皇帝のかぎ煙草入れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 5-13) Amazon書評・レビュー: 皇帝のかぎ煙草入れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 5-13)より
4150703639
No.67
(5pt)

ロマンティックなミステリー

クィーン、クリスティ、ドイルと綺羅星のような推理作家が数多あるなかで、小さい頃から海外少女文学に親しんできた女性に一番お薦めなミステリー作家はディクスン·カーではないでしょうか。

好き嫌いのわかれそうな、外連味たっぷりでドラマティックで不気味でわくわくできる舞台装置、いまいち信頼できない嫋やかな美女に裏のあるエレガントな紳士達、二転三転するストーリーを語る流麗な文体……と、これは推理小説ではなくゴシックホラーかラブロマンスか?と思わせてしまうような魅力的な謎に満ちています。

本作も、魅力と資産をもった美貌のヒロインを巡る数人の男性達が実際はどのような思惑を持っているのか、真実が明らかにされるにつれ目まぐるしく変わる万華鏡のような人物描写が展開されていき、ラブロマンスとしても一級品かもしれません。
叙述トリックに近いような仕掛けは、フェアプレーかどうかと言われればラインぎりぎりにボールを落としたなという感じですが、気持ちよく騙された納得感を味わえます。翻訳も読みやすく、細部に仕掛けられた仕掛けを確認するための再読にも十分耐えうる良質なものです。
皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118321
No.66
(3pt)

難解

以外と話の筋が解りにくかった。
皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118321
No.65
(3pt)

超一流のミステリー

推理小説としては超一流。恋愛小説、人間ドラマとしては最低ランク。まるで「売れ筋商品」と「ずっと売れ残っている商品」を抱き合わせにしているみたい。読む人はそれを理解したうえで読んでください。
どうでもいいことだけど、「最後に美味しい思いをした人物」は作者が自分自身を投影したのかと勘ぐってしまう。
皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)より
4488118321

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