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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数151件
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昨今の猫ブームに乗っかって、気鋭の作家陣によるアンソロジーがお目見え。猫好きであるか否かにかかわらず、ジ〜ンとくるものや笑えるものまで、7編が取り揃えられている。
個人的には猫派ではないけど、胸にグッとくるものが好みなので、湊かなえ「マロンの話」、柚月裕子「泣く猫」、井上荒野「凶暴な気分」がベスト3。 巻末の澤田瞳子による猫小説紹介も必読。漱石先生のあの名作もいいけど、現代の猫モノも(ブームがどうのは置いといて)傑作が多いですね。 |
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確かに前2作と比較すると、普通のミステリに近いものになっているようです。”長江色”は残しながらも、リアリティーが希薄かなと。
ただ、表題作は爽快感さえ感じるというか、さすがは”禁止”シリーズ、一番際立つ内容でした。 ところで”禁止”シリーズ、次回作はあるのでしょうか? |
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これまでの骨太な作品から一転、軽めの短編で楽しませてもらいました。涼子と部下・貴山のコンビによる謎の解明。ほとんどIQ140の貴山の手柄によるところが多いようですが、どこか必殺シリーズを連想させるところもあって、気楽に読める作品です。
ところで、気になったのはこのタイトル。 「~的にあり得ない」というのは、アダム・ファウアーのベストセラー「数学的にありえない」「心理学的にありえない」を意識したものなのでしょうか?? |
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読後感、最悪。
こき下ろされている理由、わかる気がする。 でもね。改めて構成というか、全体の流れを見てみると、 よく練られてるなという感想はあります。 いろいろ意見はあろうけど、そんな酷いレベルではないと。 これが現実だったら…と置きかえてみると背筋が凍りついて凍死寸前\(◎o◎)/! |
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日本人刑事と韓国人女性刑事のコンビが繰り広げるアクション、というとカッコイイけど、前半はお互いを嫌い合うばかり、セリフもイヤな感じしか残らず、やや冗長も感じさせる。後半はそんな嫌い合うコンビがそれでも協力しあうように。なぜ??と思わせられることも。
全体的に軽くて(これが著者の特徴でもあるが)、表面的、薄っぺらさも感じさせられた。(ももクロや少女時代が出てきた時には正直ドン引きした) でも後半のスリリングさはよかったです。 この軽さは著者でないと味わえないんでしょうね。 |
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ラノベばりの表紙を見た時はどうしたものかと思ったが、そこはさすがの真保作品。しっかりとしたプロットで読ませてくれます。ここでも警察のウラ側が見え隠れし、実際にもありうるのではと憤りさえ感じさせるリアルさ。やはり社会派ミステリはこうでなくては。しかしまぁ、たった1日でこれだけめまぐるしく事件の真相に向けて動けるとは!
余談ながら、これが警察メインではなく、アイドル・キリモエの目線だったらどんな感じになったか?スピンオフも期待して読んでみたくなりました。 |
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田舎町の家々の壁に絵を描き続ける男。
なぜ描き続けるのか?それを章を追うごとに時を遡る形で明らかにされていく、事件が起こる訳ではないのでノンミステリーと御本人もおっしゃっていますが、何とも不幸な一人の男の物語です。貫井さんの小説によくあるような、ある意味救いようのない転落人生を描いた読後感のスッキリしない不幸小説といえます。 |
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デトロイト市の財政破綻により閉鎖されそうになったデトロイト美術館を救った一市民。実話を元に描かれたハートウォーミングな小品。短い小説なので概略しかわからないが、できればデトロイト市が財政破綻に至った経緯、デトロイト美術館の歴史を掘り下げた物語だと、読みごたえのある作品になったと思われます。
でもこれはこれで美術館を救った一市民にまつわるエピソードから、あぁ救済に動いたのはそういう理由だったのかがわかり、ハートウォーミングさに花を添えてくれています。 |
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「戦場のコックたち」や「オーブランの少女」と読んできた後に、本作を読むとかなりイメージが違うことに気がつく。
女子高生が主人公だということもあるけど、軽いというか少女マンガの世界に入り込んだような印象を受けた。 主人公の”ネギ”や探偵役ともいえる”八女君”などはイキイキとしたキャラで好感が持て、ストーリーはまとまっているのでその辺はGood Job! 新興宗教団体と高校生たちが立ち向かうなど、荒唐無稽でマンガチックではあるけれど、最後はきちんと収束されていると思います。 でもやはり、著者のメリットは「戦場の~」や「オーブラン~」のような作品でこそ生かされると思うので、今後はその路線でお願いしたいのですが... |
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「殺意の産声」から文庫化にあたって「転生」に改題。どちらでもしっくりくる内容。
読んでいて、女性作家の作品?と錯覚するほど女性の立場に立ったようなストーリー。(女性読者が読んでどう思うかはわからないけど)それほど著者は女性の心を描きたかったのかな? 最近女性的な内容の作品が多いような気もする。ハートフルとか純文学ミステリとか名付けられているのは、この辺から来ているのかな? でもなんだか最初から最後まで2時間ドラマにもってこいな内容なのが気になった(いいか悪いかは別として)。 |
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確かに前作「鷲は舞い降りた」で死んだと思われたシュタイナ中佐が、実は生きていて囚われの身になっていた、というのはムリヤリ感はあるけど、その後デヴリンを中心に繰り広げられるシュタイナ救出劇はなかなか読み応えあります。
ちょっとしたドンパチもあるし、デヴリンの格好良さが際立っている”続編”だと思います。 ヒギンズがもう少し若ければ、さらなる続編も期待できるんですけど... |
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海外の都市5ヶ所を舞台にした貫井さん流どんでん返しがつまった短編集。
実際に各所で取材を重ねて書かれた作品集だけに、貫井さん独特の世界が垣間見える。 でもストーリーとしては、仮に設定をそのままに、舞台を日本国内に置き換えても成り立ってしまうような印象を受けた。要はそれぞれのお国柄が希薄のような。 むしろ、取材旅行記として書かれた「あとがき」の方が面白かったかも。 |
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家庭裁判所調査官補として、少年事件や夫婦間の問題等にこれから立ち向かっていくことになる望月大地。「カンポちゃん」という愛称で呼ばれる彼の成長物語。
少年事件や離婚問題などに立ち向かい、自分はこの仕事に向いていないのでは?と悩みながらも、周囲から励まされながら成長していく物語。言ってみれば、扱っている事件はありきたりで新鮮さは0だし、驚きもないのですが、丁寧な書き方は著者のこれまでの作品からも周知のとおり。シリーズ化されるのかな?(佐方シリーズに比べると少々地味かもしれない。 第三章は直接事件を扱っていないためか、少々退屈を感じた。こういうエピソードを入れたいのはわかるけどね。 |
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第2次大戦中のドイツ軍といえば、ともすれば悪者扱いされてしまうでしょうが、あえて主人公にもってきて
時の首相・チャーチルの誘拐計画を企てるという痛快冒険小説です。 特にシュタイナ中佐やデヴリン、ジョウアナ・グレイといった魅力的な登場人物が物語を際立たせてくれている。 戦争モノが苦手な人でも、彼らの人物像に酔いしれながら読むのもオツなものでしょう。 冒頭と最後の章で著者であるヒギンズが彼らの墓所を取材する設定もそうだし、結末そのものも(ドイツ軍のことだからどいなるか予想はつくが)格好イイ形で迎えます。 「完全版」では、登場人物の詳細が追加されており、初めて読むならコチラをオススメします。 |
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移動デリがこの小説の象徴となっていて、終盤の意外な展開に驚くことに。全体的に異様に軽い内容なのには少々辟易ぎみで(キャラ設定など)重厚な作品が好みの私めにはツライものがありました。でも最終盤においては、グッとくるところもあったのでまぁよろしいかと。
それにしても、イマドキの中学生ってここまで大人びているものなの!?(・◇・)アヤヤー |
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岬洋介の高校時代のいわゆるエピソード0。
ピアノの演奏シーンはまさしく珠玉の演奏を聴いているようで、このシリーズのひとつの見せ場・読みどころで、曲を聴きながら読むことをオススメします。 しかし、肝心要のミステリの部分は音楽とは全く関係ないところにあるのが残念(´-`) なんだか音楽ミステリでなくても、1作の物語が出来そうで、それこそ'どこかにベートーヴェン'が挿入されているような印象。 次回作に「もう一度ベートーヴェン(仮題)」があるそうで、そちらを期待しましょう。 |
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科学ジャーナリストである著者が、科学的側面から「歴史」を検証した前2作(アンティキテラ、ツタンカーメン)とは打って変わって、医学的見地から「心の医療」を検証。
偽薬やらスピリチュアルやら催眠術やら...で病気や怪我がどこまで癒されるのか? そういったもので治癒が見込めるのなら、医者はいらないのでは? 本書から思い出した言葉・・・医者や薬が病気や怪我を治すのではなく、治す手助けをするもので、 治癒に至るかどうかは患者しだい。改めてその言葉の意味をかみしめた。 |
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警察小説の教科書のような感想を持ちました。本宮と優子のコンビも可もなく不可もなくといったところか。
著者の作品といえば、「盤上のアルファ」や「女神のタクト」などのコミカルである目標に向かって突き進む青春小説のイメージがあり、そちらの路線の方が合っているのではと思うのですが、いかがなものでしょう。 本作はこれはこれでストーリーもしっかりしているし悪くはないですが、このレベルなら他の作者で楽しめるし... |
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戦場における若い兵士たちのイキイキした様子が大変好ましく感じました。
逆に、文章の平易さやセリフの軽さが影響しているのか、戦争の悲惨さがイマイチ伝わってこなかった のも事実。戦死した兵士たちの目を覆いたくなる状況が描かれている部分もあるにもかかわらず。 でも、女性にして戦争をテーマにした小説でここまで描けるのはさすがのひとこと。 今後の活躍が期待されます。 |
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父親に警察官をもつ同士の幼なじみが全く正反対の人生を歩む。前半はそんな二人の半生を、後半は13年の月日を経て起きる事件解決までの経緯をオーソドックスに語られていく。
最後はどんでん返しも待っていますが、典型的な警察小説といったところでしょうか。 著者特有のハートウォーミングさもあり、京都を舞台にしていることで(警察の闇の部分を見せつけられはするものの)、どこかホツとさせてくれるほっこりなミステリです。 太秦の映画村でのシーンは興味深いものがあります。 |
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