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マリオネットK さんのレビュー一覧

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レビュー数144

全144件 121~140 7/8ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.24: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

デスゲーム史に残る名作

まだ本格的なデスゲームブームが起こる以前の20世紀に発表された作品ですが、その後無数に量産された凡庸・粗悪なデスゲーム作品と比べると黎明期の作品でありながらその完成度は際立っていますね。
この作品から影響を受けた作品は無数にあると思いますが、それらのデスゲーム作品では割となぁなぁで流される事が多いサバイバル要素もよく調べられて書かれていると思いました。
そして貴志氏にふさわしいと言うべきか、ホラー・サスペンス小説としても一級品です。

▼以下、ネタバレ感想
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クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
貴志祐介クリムゾンの迷宮 についてのレビュー
No.23: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

やはりこのトリックは凄い

子供の頃よく読んでいた三毛猫ホームズシリーズを20年ぶりぐらいに再読しました。
やはりこの密室トリックは凄いですね。
これ以降の同シリーズではあまりトリックらしいトリックは用いられなくなってしまったのが残念です。

複数の事件が同時進行する構成ながら非常に読みやすく、わかりやすく、そして短く纏めてしまえるのが赤川次郎さんの凄いところだと常々思います。

▼以下、ネタバレ感想
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三毛猫ホームズの推理 (角川文庫 (5680))
赤川次郎三毛猫ホームズの推理 についてのレビュー
No.22: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

現在のミステリの基準だと「どこがアンフェアなの?」ですね

どこにも嘘は書いてないですし、もはや現在の推理小説だったら定石的パターンの一つになっているので意外さもアンフェアさも感じませんでしたが、当時としてはさぞ衝撃的だったんだろうなぁとは思います。
もはや現代の人間には正しい評価は下せない領域の作品なのかもしれないですね。

▼以下、ネタバレ感想
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アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティアクロイド殺し についてのレビュー
No.21: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

これは「感動」ではなく愛ゆえの一種の「狂気」でしょう

大胆なこのトリックは間違いなく日本ミステリに残る一作でしょう。


▼以下、ネタバレ感想
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容疑者Xの献身 (文春文庫)
東野圭吾容疑者Xの献身 についてのレビュー
No.20: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

魍魎とはまさに人のことか

まず厚さに、これこそ本というより「箱」みたいだよ!と思ってしまいましたが、相変わらず読んでみると読みやすくて面白くて苦にならない。
ゆっくり一日かけて読みました。

怪しげな雰囲気が漂いながら、超常現象を扱うわけではなく、洗練された人間の技術と心理の物語です。
本格ミステリに分類はされますが、謎解きや推理よりもあくまでストーリーに浸って読むべき作品という印象を受けました。

▼以下、ネタバレ感想
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魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
京極夏彦魍魎の匣 についてのレビュー
No.19: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

本格と社会派の融合?

大胆かつ奇想天外がトリックはすばらしいですが、自虐史的な社会派部分が受け付けませんでした。
素直に本格物でこのネタが見たかったと思ってしまいました。



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奇想、天を動かす (光文社文庫)
島田荘司奇想、天を動かす についてのレビュー
No.18:
(7pt)

八つ墓村や犬神家の方が好みかな

東西ミステリ100に、新旧版ともに国内1位となった、国内ミステリで最高峰の評価を得ている作品ですが、個人的には金田一耕助シリーズでは八つ墓村や犬神家の方が好みです。
「獄門島」という名前のインパクトの割には舞台や人物に八つ墓村ほどのパンチを感じなかったのが大きいでしょうか?

▼以下、ネタバレ感想
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獄門島 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
横溝正史獄門島 についてのレビュー
No.17:
(8pt)

偉大すぎる作品

言わずと知られた史上初の探偵小説ですね
卓越した推理能力と非常識さを兼ね備えた探偵と凡人を代表する相棒。
一見不可能な犯罪と意外な犯人。
現在の推理小説のテンプレがここにすでに完成しています。

私は最初これを小学生の時に子供向けの児童書で読みましたが、その真相に衝撃を受けました。
大人になってから改めて新潮文庫版を読みましたが、冒頭によくわからない薀蓄が増えているだけだったので児童書版で十分な気がしました。


▼以下、ネタバレ感想
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モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集〈2〉ミステリ編 (新潮文庫)
エドガー・アラン・ポーモルグ街の殺人 についてのレビュー
No.16: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

館シリーズファンのための集大成的作品

約2600ページと無茶苦茶長い作品ですが、それだけに最後の最後のあの真相にはカタルシスが沸きました。
それにしてもここまで長い必要あるのか?半分にしようと思えばできたでしょ。とも思わなくもなかったですが、ここまで来たら読みごたえも楽しむことにしました。

館シリーズはあくまで「館」が主役であり、人物の魅力や個性はさほど期待してないし求めていないというのが自分の正直な意見ですが、この作品に限っては文章量があるだけに、濃密な人物描写のもと個性的な登場人物が数多く登場して、金田一耕助シリーズのような、これまでの同シリーズにはない魅力も感じました。

いずれにせよ、この作品を十分に堪能するにはこれより以前の同シリーズは必読です(人形館だけは飛ばしてもいいか…)



▼以下、ネタバレ感想
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暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)
綾辻行人暗黒館の殺人 についてのレビュー
No.15:
(8pt)

エルキュール・ポワロ最後の事件

ポワロ最後の事件の舞台は奇しくも親友ヘイスティングスと出会ったシリーズ第一作「スタイルズ荘」が舞台です。
それだけでシリーズを追っかけてきたファンは感無量となるもので、リアルタイムでポワロシリーズを追っかけていた当時のファンが羨ましくなりました。

しかし、この話は決して集大成としての大団円という話ではなく、歳老いて目も手足も弱りきり、心臓病で死の淵に瀕し、それでも灰色の脳細胞だけはいまだ衰えないポワロのまさに人生最期の物語です。

過去のポワロの事件を読んでいなければ困るというわけではありませんが、「スタイルズ荘の怪事件」初め、「アクロイド殺し」「ABC殺人事件」「オリエント急行」あたりのポワロシリーズのメインどころだけでも読んでからこれを読むのをおすすめします。

▼以下、ネタバレ感想
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カーテン(クリスティー文庫)
アガサ・クリスティカーテン についてのレビュー
No.14:
(7pt)

好みは分かれそうだが間違いなく世界に一つのミステリ作品

作者の泡坂氏は奇術愛好家で知られるだけあり、奇術の知識と愛が溢れた作品となっており、またその特殊な構成が確実に世界に二つとない作品を産んだと感じました。

物語は三部構成となっておりそれぞれ
一部は主人公たちのセミプロ奇術クラブのショーの様子が描かれる(ドタバタコメディのような舞台の裏で殺人事件発生)
二部は主人公が書いたという奇術トリック短編集小説という作中作(この作品は殺人の見立てに使われ、また中身に真相の伏線が隠される)
三部は主人公たちが奇術愛好者たちが集う世界的なイベントに参加する模様が描かれる(そして事件の解決へ)

といった形ですが、この作品の凄い所は上記の通り一部~三部それぞれがまったく違う、場面・構成の話でありながらそれぞれ
・その部だけでもそれが一つの物語として成立している
・物語としてだけでなくそれぞれ奇術への雑学辞典・奇術界の裏側的な一種のエッセイ・コラムとしての側面がある
・その上で一部~三部を通すことで殺人事件に対する、問題提示編、ヒント編、解決編としての一貫した物語となる
という点だと思います。

三部構成の形で奇術の世界・雑学がさまざまな側面からユーモラスかつリアルに描かれつつ、全体を通して殺人事件の発生から解決までを描いた物語になっているのです。
その内容を実際に面白いと感じるかは人それぞれでしょうが、この独創的すぎる構成には驚くほかないです。
その2つとない作風と、奇術という普段あまり馴染みのない世界の知識を豊富に与えてもらったことからか、発表から40年近く経った今読んでも古さは感じませんでした。

ちなみに私は作中通していろんな形で奇術のネタや薀蓄を読めるのは、基本的には自分の知らない世界を知れ、楽しんで読めたのですが
三部の「奇術講義会」の部分で主人公が約15ページに渡る延々の講義をする所のつまらなさだけは拷問レベルに感じました。

▼以下、ネタバレ感想
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11枚のとらんぷ【新装版】 (創元推理文庫)
泡坂妻夫11枚のとらんぷ についてのレビュー
No.13: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

賛否両論納得の問題作!?

探偵役が表紙のコスプレしている写真の女の子のイメージのまんま、常に牛若丸みたいな格好している、ツンデレ気質な中性的な美形の隻眼(オッドアイ)の少女という、厨二要素満載な時点ですでに、惹かれる人と拒絶反応示す人が分かれそうな作品です。(ちなみに自分は好きです)
さらに作中で主役が代替わりをして、三代の因縁の物語になるという、少年漫画のようなストーリーです。
横溝先生の名作を連想させる(というか明らかにパロ)な舞台設定も雰囲気に一躍買っています。

突っ込みどころも多い作品ですが、一気に読ませる勢いとインパクトの強さは確かな作品でした。
自分がもし高校生ぐらいの年齢でこれを読んでいたら絶賛していたんじゃないかなと思います。



▼以下、ネタバレ感想
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隻眼の少女
麻耶雄嵩隻眼の少女 についてのレビュー
No.12: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

十角館の殺人とも比較したくなる名作

金田一少年のノベライズは全体的に漫画よりレベルの高い作品が多いと思いますが、これは中でも評価が高い作品ですね。

吹雪の山荘という典型的なクローズドサークルを舞台に、パソコン通信(死語か?)で知り合った、顔も本名もわからないメンバーたちによるオフ会(この言葉は逆に会うのはオフラインが当たり前の当時は存在しなかった気もします)で起こる連続殺人という、まだ当時は結構斬新で目新しく感じる設定の話でした。

作中の人物たちが本名不明で「アガサ」とか「ポー」といった推理小説の大御所にちなんだ名前で呼ばれるのはかの十角館の殺人を連想します。
私は奇しくもこの2作を小学生の時に続けて読むことになったので相乗効果で印象の強い作品になっています。

※(以下、本作のみでなく「十角館の殺人」のネタバレも多少含むかもしれないので未読の方はご注意ください)



▼以下、ネタバレ感想
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小説 金田一少年の事件簿(3) (講談社漫画文庫)
天樹征丸電脳山荘殺人事件 についてのレビュー
No.11: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ミステリーとして読むものではないと思いますが、面白かったです

病を抱えた息子の治療費のために特殊任務でアフリカに向かうアメリカ人傭兵の男と、亡くなった父からの秘密のメッセージを受け、危険に巻き込まれながらも父の研究を引き継ぐ日本の大学院生の青年。
2人の主役の物語が同時進行し次第に交差しながら、やがてその背後にはさらに人類全体をも巻き込む大きなモノの正体が徐々に判明していく……
約800ページに及ぶ読み応えのある長編ですが緊迫感のある展開の連続にダレることなく終始楽しく読めました。

終盤では自分も長い冒険を登場人物たちと一緒に経てきたような気持ちになりました。

▼以下、ネタバレ感想
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ジェノサイド
高野和明ジェノサイド についてのレビュー
No.10: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

自分は100人に1人の選ばれた読者となりました

短めで手軽に読める上に、クセもなく、謎の真相もわかってしまえば極めてシンプルなので初心者や気軽に読書したい方にオススメだと思いました。
出来がいいので、もちろん本格的(?)に推理小説を楽しみたい人にもオススメできる一冊です。
0の殺人 (講談社文庫)
我孫子武丸0の殺人 についてのレビュー
No.9: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

独特の作風がたまらない

京極氏の作品は凶器にできそうなほど分厚い上に、内容も難解そうで敬遠していたのですが、いざ読んでみると非常に読みやすく世界観に吸い込まれ、長さを感じないとは言いませんが、長さが全く苦になりませんでした。

関くんと一緒に京極堂の話を聞いていると、自分の愚かさを認識した上で、少し賢くなったような気になれます(笑)
この独特の作風は読んでいて心地よいですね。


▼以下、ネタバレ感想
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文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
京極夏彦姑獲鳥の夏 についてのレビュー
No.8: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

最も衝撃を受けた密室脱出トリック

自分が今まで読んできたミステリの中で最も衝撃を受けた密室脱出トリックです。

ただ主人公のS&Mコンビがあまり好きになれなかったのと、猟奇殺人&クローズドサークルという好みのシチュエーションでありながら、その後の緊迫感や恐怖感は薄めで解決編までは淡々と話が進んだので、ストーリーとしてはあまり面白いとは思いませんでした。

もう20年以上前の作品となりますが、今見てもまさに最先端を行くような研究所の無駄のない職場環境などの設定は凄いですね。

▼以下、ネタバレ感想
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すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
森博嗣すべてがFになる についてのレビュー
No.7: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ホラーではないので安心してください

タイトル、表紙、作者
あらゆる条件がまるでこの作品をホラーのように思わせていましたがホラーじゃなくむしろ心温まるお話で良かったです(笑)

目が見えず一人暮らしをする女性、その家にこっそり潜り込み、住み続ける殺人容疑者。
2人の主人公の交互に感情移入をして物語にすっかり入ってしまいました。
暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)
乙一暗いところで待ち合わせ についてのレビュー
No.6:
(7pt)

孤島に立てられた風変わりな館で起こる連続殺人

見出しの通り典型的なクローズドサークル物ですが恐怖度、悲痛度は薄いユーモアミステリーです。

綾辻氏の「館シリーズ」や島田氏の「斜め屋敷の犯罪」が好きな方でしたら気に入るのではないかと思います。

▼以下、ネタバレ感想
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館島 (創元推理文庫)
東川篤哉館島 についてのレビュー
No.5: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

凄く「気持ち悪い」作品でした

ベストセラーになった小説でいろんなミステリサイトでもオススメされている作品ですが、どう考えてもオススメできるような作品ではないです。
決して駄作というわけではありません。ただどう考えても万人受けする内容ではない、というか通常の感性の人なら間違いなく気持ち悪いと感じる作品だからです。
ですので単に「話題作だから」「評判だから」という理由で読もうとしている方がいたら、ちょっと待った、をかけたいと思います。

始まりから終わりまでとにかく終始「気持ち悪い」作品でした。
気持ち悪いの種類が、実際にグロテスクな場面もあれば、登場人物の言動に胸糞の悪さを覚えるところもあれば、そういった表面的な部分の奥にある説明できないモヤモヤしたような気持ち悪さもあるという、もうあらゆる面で気持ち悪い作品です。
しかし、それでも一気に読まされてしまいましたし、二周目もまた違った視点で読みたくなります。

▼以下、ネタバレ感想
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向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
道尾秀介向日葵の咲かない夏 についてのレビュー