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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数328

全328件 281~300 15/17ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.48: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

トーキョー・プリズンの感想

巣鴨プリズンを舞台に、密室殺人事件を推理する話。だと思っていたのですが、戦時下の狂気と、終戦後その事実と向き合いどう生きて行くか、がテーマの戦争反対ミステリーでした。
密室トリックはやや強引ですが、そこはメインでは無く、もっと大きな仕掛けがラストで待っています。終盤明らかになる、貴島の捕虜虐殺はあったのか?を含めて社会派、ハードボイルド、本格推理がごちゃ混ぜになったこの作品を楽しんで欲しいと思います。
何と言っても、登場人物のキャラクターが非常に魅力的です。もっと貴島とフェアフィールドの絡みが読みたかった。ラストも凄く良い。おススメします。
トーキョー・プリズン (角川文庫)
柳広司トーキョー・プリズン についてのレビュー
No.47: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

聖女の救済の感想

何とも評価の難しい作品です。倒叙系のなので、犯人は分かっています。ただトリックが分からない。基本的にはそれで最後まで引っ張るのですが、途中草薙の恋心や内海の冷静な捜査などドラマで読ませます。
しかし問題は肝であるトリックが酷い。作中でも「理論的には考えられるが、現実的にはありえない」と言っていますが、正にその通りでしょう。
そこを見れば最低評価なのですが、小説としては面白いのですね。つまり人間関係のドラマが。
総合的に見れば及第点。やはりガリレオも長編の方が良いですね。
聖女の救済 (文春文庫)
東野圭吾聖女の救済 についてのレビュー
No.46:
(8pt)

オリンピックの身代金の感想

主に3人の視点で進みますが、時間軸が前後しており当初は戸惑います。慣れてくると、犯行後とその背景を交互に進める事で、犯人、刑事両方の側に感情移入出来た様な気がします。
前半は当時の東北の貧しさを、中盤は犯人が事件を起こすに至る経緯を、後半はクライマックスへどんどんエスカレートする様を描いています。
かなり面白かったので、ぜひおススメします。少し有る不満はネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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オリンピックの身代金
奥田英朗オリンピックの身代金 についてのレビュー
No.45:
(7pt)

ゴルフ場殺人事件の感想

タイトルがいまいちですよね。ゴルフ場はほぼ出て来ないし。内容は犯人捜しの本格推理で、結構面白かったです。
名探偵ポアロシリーズで、今回の相棒は若き時代のヘイスティングズ。どんでん返しが続き、最後まで十分楽しめました。
時代も国も違うので違和感を感じる部分は多少有りますが、本格推理への情熱は感動的であります。キャラクターの変遷を見守る為にも、このシリーズは出来るだけ発表順に読みたいと思います。
ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティゴルフ場殺人事件 についてのレビュー
No.44: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

帝都衛星軌道の感想

久しぶりの島田作品でしたが、とても作者らしいと言う感じの物でした。まず冒頭に不可解な謎の提示。そして論理的に解決された様で、なんか良く分からなくて全部は納得出来ない結末。また、言いたいテーマがあり、それにストーリーを後付した様な所。しかしそういう意味では、今回は結構バランス良く出来ていたと思います。
長編を前篇と後編に分け、その間に別の中編を挟むという構成でした。どちらの話も人間味が有り、しんみりとした読後感が良かった。
帝都衛星軌道 (講談社文庫)
島田荘司帝都衛星軌道 についてのレビュー
No.43: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

模倣犯の感想

とても長い話でしたが、読み易くて連休中に一気に読めました。ただし事件の内容は凄惨であり、登場人物それぞれの家族に対する書き込みが凄いので、相当重たい気分になりました。
この様な事件が起きると、被害者も加害者もその家族もボロボロになってしまいます。世間的には事件は終わっても、関係者の中ではいつまでも終わらない。残された人達が早く前向きに生きられる様に、と祈りたいです。
タイトルの意味は最後に分かります。興味のある方は長さに負けず是非読了して下さい。色々考えさせられる事の多い傑作でした。
真犯人に付いての感想はネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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模倣犯1 (新潮文庫)
宮部みゆき模倣犯 についてのレビュー
No.42: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

オルファクトグラムの感想

主人公は大怪我をした事をきっかけに、嗅覚が視覚的に見える体質になってしまう。その能力は犬以上の物であり、その力を使って姉を殺した犯人を捜し始める、と言うお話です。
作者はこのアイデアを成立させる為にSF的な設定のサスペンスにした様ですが、とにかく能力の説明に全体の大半を費やしてしまい、同じ話が何度も繰り返される事になります。割と軽い語り口でページ数にしては読み易いですが、もう少し省けるのでは無いでしょうか。相当時間をかけて取材、資料読みしたのでしょう。全部入れたかったのかも知れません。
ミステリーとしては単純でいまいちですが、サスペンス要素は結構緊張感があります。なにより、作者の情熱というか執念、そしてこの設定を書き切る圧倒的才能を感じました。
オルファクトグラム〈上〉 (講談社文庫)
井上夢人オルファクトグラム についてのレビュー
No.41: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ガリレオの苦悩の感想

久々に読んだガリレオ物ですが、思ったより面白かった。ドラマの設定を小説の方にも反映させているので、キャラクターをイメージ出来るのが良いですね。科学的、物理的トリックの実行性は知りませんが、それらしく感じられるのがやはり上手い所。作者の誠実な仕事振りを再確認した好編集。
ガリレオの苦悩 (文春文庫)
東野圭吾ガリレオの苦悩 についてのレビュー
No.40:
(7pt)

闇先案内人の感想

海外に逃げたい人を裏のルートを使って助ける「逃がし屋」。その主人公の元へ突然警察が現れます。逮捕するのでは無く、見逃す代わりにある仕事をする様依頼されます。それからの数日間の戦いを描いた作品です。
正直言えば少し期待外れでした。騙され裏切られで、人間関係が良く分からなくなりますし、それぞれの登場人物の命を懸ける理由が納得出来ない。乗りかかった船とか言うセリフが何度か出ますが、それではちょっとねぇ。
日本冒険小説協会大賞受賞作。ジャンルはハードボイルド。名前の無いザコキャラは一杯死んでしまいますが、ページをめくれば忘れられている。そう言うジャンルがお好きでしたら、どうぞ。色々文句言いましたが十分面白いんです。冒頭が良すぎて、大傑作と勘違いしたのがいけなかった。
闇先案内人〈上〉 (文春文庫)
大沢在昌闇先案内人 についてのレビュー
No.39: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

Anotherの感想

普段ホラーは読みません。また、綾辻作品も随分久しぶりなので、何かと比較しての感想は言えないのですが、高評価は上げられない微妙な作品でありました。
まず序盤が退屈。結局長すぎるのでしょうね。中学生の話し言葉にも違和感を感じましたし。中盤から終盤にかけてはかなり引き込まれましたが、とにかく最後の真相が知りたい一心からで、面白いと言うのとも違う様な気がします。
登場人物に感情移入出来なかった。世界観にはまれなかった。若者向けなのでしょう。眼帯の少女とか出てくるし、アニメ的な設定にも付いて行けませんでした。
Another
綾辻行人Another(アナザー) についてのレビュー
No.38: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

硝子のハンマーの感想

以前ドラマを見た事がありました。1部を読んでいる時は、推理している試行錯誤が正直退屈でした。トリック知ってますので。しかし、2部に入って全く印象は変わります。最初誰の事を書いているのか良く分からない(作者の狙いの様ですが)。最後にストーリーが一つにまとまった時の気持ち良さは、なかなかの物です。作者ならではのうんちくがすごいので、ページが多いですが、結構ストーリに交じって今回は読み易い気がします。日本推理作家協会賞受賞作。読んで損はありませんよ。
硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
貴志祐介硝子のハンマー についてのレビュー
No.37: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
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氷舞 新宿鮫VIの感想

10年以上積んであった本ですが、久しぶりの新宿鮫はかなり面白かったです。当時よりも警察小説を読む機会が増え、リアリティが無さ過ぎて醒めるかな、と思ったのですが、大沢在昌のエンターテイメント性は素晴らしい。アクションあり、恋愛ありで派手に展開しますが、最大の美点はそれぞれのキャラが立っている所ですね。またこの世界に戻って来たくなる、そんな魅力があります。絶対1作目から順に読んだ方が良い。間違いなくオススメ。
氷舞―新宿鮫〈6〉 (光文社文庫)
大沢在昌氷舞 新宿鮫VI についてのレビュー
No.36: 6人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

天使のナイフの感想

テーマは少年犯罪。被害者も加害者も、それぞれの家族もみな苦悩の中立ち直れない。
更生を見守るべきか、厳罰を処せるべきか、正解の無い問題にそれぞれの立場から多層的にストーリーが構成されています。次々に真実が明らかになるたびにそれまでの見方ががらりと変わり、どこへたどりつくのか、素晴らしい内容に引っ張られ一気に読みました。
後半の展開がテレビドラマみたいだ、との意見を見かけましたが、スピード感があり分かりやすいという事で、良かったのでは無いでしょうか。
乱歩賞受賞作、デビュー作にして傑作と呼べる作品です。オススメします。
天使のナイフ 新装版 (講談社文庫 や 61-12)
薬丸岳天使のナイフ についてのレビュー
No.35: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

五匹の子豚の感想

いわゆる「回想の殺人」テーマと呼ばれるそうですが、正に本格推理という感じで、かなり面白かったです。5人の証言は微妙にずれており、同じ人間を見ているのに印象が全然違う。また、皆すべて本当の話ばかりはしない。しかし嘘ばかりでもなく、うっかり忘れている事や、曖昧な記憶の事もある。そんな当時の話や書いてもらった手紙を元に、最後は意外な真実へとたどり着きます。納得できる良い結末だったと思います。一般的にはマイナーな作品でしょうが、安楽椅子物が好きな方は読んで損は無いですよ。是非。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティ五匹の子豚 についてのレビュー
No.34: 7人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

そして誰もいなくなったの感想

この作品が基準となり、後の類似した設定が生まれて行ったのでしょうから、若干トリックや犯行方法にゆるさがあるのは、仕方ないと思います。参考書があって後からいじるのは、楽で当たり前。最初に思いつき、この完成度で書ききったのが、本当に素晴らしい。現代までミステリーの代名詞となるのも、納得の名作。邦題もいいね。
緊張感が最後まで続き、真相には驚かされる。犯人全然分かりませんでした。ネタバレを聞く前に未読の方は是非お早めに。
そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.33: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

オリエント急行の殺人の感想

非常に有名な作品ですが、予備知識無く読む事が出来ました。メイントリックは途中で何となく分かりましたが、最後まで飽きる事はありませんでした。エンディングも素晴らしいです。
雪に閉じ込められたオリエント急行。乗客にはすべて完璧なアリバイが。犯人はどこへ消えたのか?
正にクローズドサークルの古典的傑作です。ポアロの名推理をお楽しみ下さい。
オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.32: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

僕を殺した女の感想

主人公はある朝目覚めると女に変わっていた。しかも5年先にタイムスリップしている事が分かる。という出だしなのですが、これはSFなのか、論理的に説明されるミステリーなのか全然分からない。何が何だか分からないのは、主人公も読者も同じで序盤はかなり面白かったです。
しかし途中からはややこし過ぎて、付いて行けなくなって来ました。登場人物や事件が多すぎて、会話文も誰が話しているのか混乱するほど、ごちゃごちゃしてます。嫌な奴しか出て来ないし、誰も信じられない不安とストレスが伝わります。とにかく、何度もひっくり返る状況が気になり、最後まで一気に読めました。
詰め込み過ぎたデビュー作という事で大目に見て、まあ良くこんな事考えたもんだ、と感心するやらあきれるやら、そして最後はこれで良いのか?
埋もれてしまっていた力作です、見かける事があれば是非ご一読下さい。

僕を殺した女 (新潮文庫)
北川歩実僕を殺した女 についてのレビュー
No.31: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ゴメスの名はゴメスの感想

タイトルはずっと以前から知っていました。50年前の作品ですが、今回やっと読む事が出来ました。舞台はベトナム戦争が始まる直前のサイゴン。友人の行方を探す内に、スパイの争いに関わって行く事になります。巻き込まれると言うよりもあえて飛び込んで行くと言うイメージです。誰が敵か味方か分からない、サスペンスに満ちたストーリーも良いですが、何と言っても文章が良い。設定にも会話にも品がある。更に、ベトナムの情景描写が素晴らしい。当時は取材旅行に行ける時代ではなく、聞いた話と想像で書いたらしいですが、とてもそうは思えない。
ホントに古さは全く感じません。未読の方は勿体ないので是非読んで見て下さい。ハードボイルド好きなら特にです。
ゴメスの名はゴメス (光文社文庫)
結城昌治ゴメスの名はゴメス についてのレビュー
No.30:
(7pt)

密室に向かって撃て!の感想

お笑い本格ミステリーというジャンルの作品です。題材が殺人事件ですから、さすがにあんまり茶化すと後味は悪いのですが、その辺は目をつむる事にします。また、メイントリックも警察の科学捜査を無視した内容で、とにかく固い事言わずに雰囲気を楽しむ、それで良いのだと思いました。
登場人物の会話も面白いですし、伏線が回収される最後の探偵の謎解き、犯人のトリックと動機、良く出来てますので、是非読んでみて下さい。オススメします。
密室に向かって撃て! (光文社文庫)
東川篤哉密室に向かって撃て! についてのレビュー
No.29: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

果つる底なきの感想

著者が乱歩賞を受賞したデビュー作。銀行内部を綿密に描写した企業ミステリーで、結構面白く読む事が出来ました。次々出て来る謎に引き込まれ、最後まで十分楽しめました。ただ残念な所も多くあります。
賞に応募するには派手にやらないといかん、と思ったのかとにかく人が死に過ぎる。一人一人の死が軽くなってしまい、真相と動機が明らかになるとかなり違和感を感じる。また、一人称一視点でハードボイルドタッチなのも、主人公の設定や作品テーマに合っているかはやや疑問。最初なのでやりたい事全部入れたのでしょうか。
文句はいいましたが、緊張感もあり、十分なレベルではあると思います。未読の方は是非どうぞ。

果つる底なき 新装版 (講談社文庫)
池井戸潤果つる底なき についてのレビュー