僕を殺した女



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初公開日(参考)1995年06月
分類

長編小説

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僕を殺した女 (新潮文庫)

1998年06月30日 僕を殺した女 (新潮文庫)

ある朝目覚めると、大学生で「篠井有一」だった僕は、見知らぬ部屋で若い女になっていた。しかも昨日から5年後にタイムスリップして…。異性の肉体を持て余しながら、昔の記憶とわずかな所持品を頼りに僕は自分探しを始めるが、今度はこの世界にもう一人「篠井有一」が存在していることがわかる。次々と浮かび上がる謎の数々―。気鋭の新進作家がおくる超絶技巧ミステリー長編。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

僕を殺した女の総合評価:5.73/10点レビュー 15件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

僕を殺した女の感想


 知らない部屋で目覚めた。
正確には僕が昨日眠りについた部屋だったが装飾が変わっていた。鏡に映る自分の姿は明らかに女で僕は昨日までは男だったはずだ。玄関の新聞の日付は昨日から5年後を示している。「篠井有一」は5年後の部屋の住人に意識が移っていた。

すごい設定だろう?朝起きたら性別が変わっていて、タイムスリップもしていたんだ。それでいて場所は変わってない。意識だけが未来の同じ部屋の住人へ飛んでしまったとしか思えない状態だ。この非現実的なSFをどうミステリーとして論理的に帰着させるのかがこの作品の見所であろう。
終盤の種明かしは複雑を超えて「僕を殺した女」に関する論文のようだ。今作品の出来事は一言で語るにはあまりにも多くの魂胆が入り組みすぎている。とどのつまりたった一行で全てが解決する本が好みならそっちを読んでいたほうが幸せだろう。


▼以下、ネタバレ感想

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りーり
9EDFH0HC
No.3:
(7pt)

意欲は買えるが複雑すぎる

デビュー以来覆面作家として創作を続ける作家北川歩美氏のデビュー作。
ある日目覚めると女になっており、しかもその世界は五年後の世界だったというSFとしか思えないこの設定に論理的解明を試みた野心作。本作は当時日本推理サスペンス大賞に応募され、惜しくも当選を逃したが編集者の厚意により、加筆訂正をした上、出版された。
その選考会に参加したある書評家が某所で述べた、「実は今年最も印象に残った作品は某ミステリ賞に応募された『僕を殺した女』だったりする」というコメントが非常に印象に残っており、それが本作を、そしてこの北川歩美という作家に興味を覚える契機になったのは間違いない。

このどう考えても論理的に解明できない設定をどう料理するか、それを作者は作中人物の僕こと篠井有一の口から色々な推論を繰り広げる。

1995年のヒロヤマトモコと1989年の僕がお互いに異次元の扉を通った際に空間の捩れによって精神が入替ったというやはりSF的な論理展開を皮切りに多重人格論、2人の脳を入れ替えて起きた脳移植という推理。
精神異常者であった2人が精神病院で邂逅し、濃密な関係を築き上げていった際にそれぞれの心にお互いの人格が住み込んでしまった精神共有論。
篠井有一とヒロヤマトモコ2人の精神はそのままでお互いに性転換手術を受けた、などなど、その論理はどんどんこちらの予想を超えてエスカレートしては消去されていく。これは云い換えれば作者自らが合理的解決の選択肢を狭めていっており、かなりハードルの高い趣向をこらしていると云えよう。

特に混乱を誘うのはヒロヤマトモコなる女性の人生がそれまでに存在し、さらに彼女の意識に入り込んだ主人公篠井有一の人生も、失われた5年間の人生も存在するということだ。

さらに彼を取り巻く登場人物らも物語が進むにつれ、隠れた秘密が見えてくる。同性愛者、レイプされた女性から生まれた子供、近親相姦者と、アブノーマルな人間どもが織成すフリーク・ショーのような様相を呈してくる。

本作が刊行された90年代というのは、なぜか世間で自分探しというのが一大ブームとなった。バブル経済という幻想から覚めた人々が、それまで外側に向けていた意識を自分のアイデンティティという内側へ向けだした、そんな時代だった。
他者から見た自分とは一体どんな人間なのか。一番よく知っている自分のことを実はよく知らないのではないか。自然、小説やドラマもそれを扱った物が増えてきた。
特にTVでは『それいけ!ココロジー』という心理テストを扱った番組がちょっとしたブームになり、関連書籍も多く出た。本作も当時ブームだった「自分探し」をテーマにしている事は容易に読み取れる。

ただ謎は魅力的だが、最後に明かされる真相は複雑すぎる。色々詰め込みすぎで、特に後半はどんでん返しが執拗に繰り返され、その都度頭を整理する必要に迫られて、理解に困難を生じてしまうのが惜しいところだ。
方程式が美しく解けていく様を見ているというよりも、複雑で入り組んだ論理を勉強しながら読み解くといった感じか。
やはり魅力的な謎は割り算のようにスパッと割り切れるくらいの明快さを求めたいところだ。実にサスペンスフルな作品だっただけにそれだけが悔やまれる。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

僕を殺した女の感想

「僕」こと「篠井有一」は、朝目覚めるとなんと「女」になっていた!しかも、時は覚醒前の5年後になっていたのだからさあ大変! これは最初は良くあるSFものかと思って読んでいたんですが、きちんと論理的に女になった理由、5年後になった理由、そして自分と同じ顔の「篠井有一」が現れた理由が多重ドンでん返しの末に明かされる本格ミステリになっており、その緻密さに息を巻きました!「記憶喪失」モノミステリーは数あれどここまでSFに頼らずに科学的に解明してみせた作品は他にはないでしょう!これは、おすすめです!

ジャム
RXFFIEA1
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

僕を殺した女の感想

主人公はある朝目覚めると女に変わっていた。しかも5年先にタイムスリップしている事が分かる。という出だしなのですが、これはSFなのか、論理的に説明されるミステリーなのか全然分からない。何が何だか分からないのは、主人公も読者も同じで序盤はかなり面白かったです。
しかし途中からはややこし過ぎて、付いて行けなくなって来ました。登場人物や事件が多すぎて、会話文も誰が話しているのか混乱するほど、ごちゃごちゃしてます。嫌な奴しか出て来ないし、誰も信じられない不安とストレスが伝わります。とにかく、何度もひっくり返る状況が気になり、最後まで一気に読めました。
詰め込み過ぎたデビュー作という事で大目に見て、まあ良くこんな事考えたもんだ、と感心するやらあきれるやら、そして最後はこれで良いのか?
埋もれてしまっていた力作です、見かける事があれば是非ご一読下さい。

なおひろ
R1UV05YV
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(1pt)

読書が嫌いになった本

帯に釣られて子供時代に購入しました。これ、真相は大丈夫だろうな?と疑いながら読んだ記憶があります。酷すぎでした。これのせいで小説不審になり、帯に書かれている褒め言葉は全部嘘なんだな。とひねくれるようになりました。あれから15年経っても、ふと(あの小説、、)と思い出してイライラします。今まで読んできた小説の中で堂々のワースト1位。
僕を殺した女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:僕を殺した女 (新潮文庫)より
4101145210
No.10:
(1pt)

あり得ない。

子供用の本だったのかな?…と、何度か途中でやめようかなーと迷いつつ読み進めました。 やっぱ、途中でやめときゃ良かった。 強引な種明かしは、最近読んだつまらない本という友人とのお喋りのネタにする程、お粗末に感じました。
僕を殺した女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:僕を殺した女 (新潮文庫)より
4101145210
No.9:
(3pt)

僕を殺した女

トリック(と呼べるのかどうかも微妙)は反則技という気がしたが、
最後まで二転三転していく筆運びがすごくて引き込まれた。
昔流行ったジェットコースタードラマのようだった。
僕を殺した女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:僕を殺した女 (新潮文庫)より
4101145210
No.8:
(1pt)

面白くないレベルの2時間ドラマみたい!!

前半は少しは面白く読めたのですが、途中からげんなり、なんでもありのご都合主義と説明のくどさにイライラしました。例えば、某と某をストーリーの都合上知り合いにするために、財布を届けたって!?失笑ものでした。それと登場人物がどなたも魅力的といえるほどではないので、まったく感情移入できません。科学的知識が豊富って?!高校生の生物レベルでしょう・・・
僕を殺した女 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:僕を殺した女 (新潮文庫)より
4101145210
No.7:
(5pt)

切なかった

『金のゆりかご』も読みましたが、この作品も最後のどんでん返しが素晴らしい。

『僕』を殺した『女』とは何者なのか。

タイトルがまた秀逸。
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