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なおひろ さんのレビュー一覧
なおひろさんのページへレビュー数199件
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グランドマンション、不穏で不気味なマンション。住民は高齢者が多いが、少ない若年者もなんか怪しく犯罪ばかり起こる所。連作短編集ですが当初その意図は無かった様で、年に1本程度発表されています。5年かけて書かれており、ホラー的だったり、コメディ的だったりと割とバラバラなテイストですが、それぞれ面白く読めました。登場人物が重なって来たりして、途中から纏まってラストを迎えた感じです。暗い雰囲気だと思いましたが、ブラックユーモアで皮肉なオチ、著者らしい。
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著者初読み。予備知識無しに読み始めたので、1話目のオチにとにかくビックリした。こう言う作風なのか!、と思って続きを読んで見ましたが、結構面白かったです。日常の謎系のライトなユーモアミステリーが読みたければ絶対勧めませんが、救いの無いオチのブラックユーモアミステリーが読みたければ(そんな方が居るのか?)おススメの作品。
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「検事の本懐」から続いた話も入っているので、連続で読んだ佐方シリーズ第三弾。「死命を賭ける」「死命を決する」の2篇が中心となっていると思いますが、読み応えのある法廷劇でした。検事時代をここまで読んで来て感じるのは、佐方はなんやかんや言って結局挫折して無いんですね。青年であり正義の味方、一点の曇り無く真っ直ぐに進む。勿論組織の中ではそのままでは居られない、なのでこの後検事を辞める事になります。青臭くで眩しい青年時代、もっと読みたい様な、もう十分な様な気もしますが、辞める時の事件は最後ちゃんと読みたいですね。
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昨年は乗り遅れてしまい、1年越しで11月7日に読む事が出来ました。まずそれだけでかなり満足だったのですが、内容も結構良かったです。題材としてはありふれた物なのですが、読み心地が独特な手触りなんだな。各篇とも当事者としては大変な事態に陥っているはずなのに、何とも言えない乾いた語り口だと感じた。荒唐無稽なファンタジー世界の中で、自分の状況を第三者の様に客観的に見ている。このギャップが作者の特徴なのかな?「夜市」もそんな印象が残ってます。面白かった。
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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著者初読み。江戸川乱歩は全く読んだ事が無いので、雰囲気の類似性については良く分からないが、怪奇趣味に溢れた作品。事件の内容、名探偵、警察、犯人、トリック等、全てが作り物めいた世界観は、自分には新鮮で面白かった。高校生が殺人現場にガンガン入って行くので、警察はどうなってんの?、とか思うのは、「リアリティ」を少しでも求めてしまうせいで、本作の場合はきちんと割り切らないと楽しめないね。作者の、乱歩と海外古典ミステリーへの愛情も凄く伝わって来て、乱歩やカーも読みたくなった。でも、二階堂蘭子シリーズはもう良いかも。
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著者お得意のSF的設定、そしてまたお得意の人情話が融合された、手堅いクオリティの作品だったと思います。バラバラに見えた様々なエピソードは、伏線が回収されるにつれて繋がっていた事が明らかになって行く。過去と現在を行き来する手紙、沢山の人々が投函した悩みの内容は重い物も多く、ハッピーエンドとは限らない。しかし皆懸命に生きていた、その真剣さに打たれました。ただ、流石に視点が行き来しすぎ時系列が把握し辛い。しかも登場人物が多過ぎ、主人公の三人組は区別が付かないほど影が薄い。ちょっとごちゃごちゃし過ぎた感じですね。
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第27回山本周五郎賞受賞作。言うまでもなく、各ランキングで1位総なめのノンシリーズ短編集です。作者の持ち味は後味の悪さで有りますが、本作もいかんなく発揮されていますね。全作に共通するのは、一人称で書かれている事。他の人が何考えているか全くわからない所に、サスペンスやホラーのテイストが合うのでしょうね。落ち着かない気持ちで読んでいました。気に入ったのは「夜警」、オチはありふれた物ながら、キャラ造形と話の進め方で読ませる。嫌いなのは「石榴」、こう言うエロティシズムは要らない、どちらが望んでもコレはダメ。
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著者初読み。第三回アガサ・クリスティー賞最終候補作。他人の人格に一時的に入り込み、人生の軌道修正の手伝いをする。それが「セオイ」と呼ばれる伝承技で有る、と言う訳ですから、本作はSFエンタメなんですね。クリスティ関係無くないですか?、まあそれは置いといて、結構面白い作品でした。「セオイ」のシステムの設定が緩すぎるのは弱点、また登場人物の背景、起きる事件がそれぞれ重すぎて気が滅入る、本作の総合完成度は微妙。ただ、この奇抜な発想をデビュー作で仕上げたのですから、パワーと勢いを、そして先を読ませるセンスは感じた。
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80年代の東京を舞台に、私立探偵沢崎が不眠不休で働くハードボイルド。30年前に書かれた作品ですが、携帯電話が無い事や喫煙者が多い事に少々違和感は有る物の、それ以上には古臭さは感じ無かった。もっとも自分も経験した時代なので、懐かしさが上回るんですけどね。20年振りの再読でしたが、内容全部忘れてたんで初読と同じでした。今回改めて感じたのは、プロットが複雑、かつ登場人物が多くて分かり辛い話と言う事。まあ、タフで優しい、頭が切れるが皮肉屋、そして格好良くて女性にもてる、主人公沢崎の活躍を楽しむ事が目的の作品です。
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村おこしのマラソン大会で13人の参加者が消えてしまう。マラソンコースは一種の密室であり、途中で抜け出る事は出来ないはず。その後も次々と事件が起きるが、それは全て150年前の古文書に書かれていた事だった。謎はかなり良い、トリックも綺麗に納得できて面白い、人物のキャラ付けも良く出来ている。ただ、探偵役が二人おり、それぞれバラバラに謎を解いて行くため、視点がぐしゃぐしゃで分かり辛い。これが結構致命的かも。しかし、東京で会社を辞め、この村に溶け込むしか無い、と思い詰める主人公は鬼気迫る物があり、読み応えが有った。
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凄く真面目な中年探偵を主人公としたハードボイルド。今まで知らなかった事を後悔するほど面白かった。周りにいる沢山の協力者たちも皆魅力的だが、なんと言っても健気な娘が可愛い過ぎる!。信じては裏切られ、真実は隠され、誰が本当の味方なのか分からない。自分の眼で見える範囲以外には確信が持てず、疑心暗鬼と不安を強がりと軽口で吹き飛ばす。ハードボイルドのストーリーはそうやって展開して行くと思うんですが、本作はそこで娘の存在が効いてくる。絶対に捨て身には成れない探偵、シリーズの今後も読んで見たい。私も娘が欲しかったなぁ。
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著者の初短編集。「大阪府警捜査一課シリーズ」で、色々な刑事が出て来ますが、かなり面白かったです。30年くらい前の作品ですので、科学捜査の部分では時代を感じる。今では成立しないトリックも有るし。しかしそれは仕方ない所なので、大阪弁の軽快な掛け合いを楽しみながら、捻りの効いたオチで更に楽しむ、おススメです。
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