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タッキー さんのレビュー一覧
タッキーさんのページへレビュー数230件
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『衝撃の大どんでん返し 恐ろしいほどの才能が放つデビュー作』と帯に書いていれば、これは『買い』ます!元恋人のルームメイトから頼まれて、その彼女を救おうと、とある辺境の村に乗り込んだ主人公。彼女はどうやら村の祭りの巫女に仕立てられ、終わるまで会わせてもらえず。しかし終盤で思わぬ展開が!?ミステリーを読み慣れていればあーそういうことか、と分かるのかもしれませんが、やられました。また最終盤のラスト数ページでは。そうきたかっ!まいりました。ある意味スッキリ、でも怖い。なかなかのストーリーでした。
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先日読んだ本格ミステリーを紹介する『本格力』で推薦されており、面白そうだったので購入。ちなみに、その本で紹介されていた本は残念ながら、面白そうでも絶版ものが多いのです。さてこの本の実力は?と期待大!舞台はカリブ海の西インド諸島。ここを舞台にした小説はおそらく初読み。なので、やっぱり雰囲気が違います。黒人と白人との差別など、文化や地域の特性がすごく出ています。短編集ですが、どのストーリーも、最後の展開で良くも悪くも、置いてけぼりを喰らうような意外なストーリーが多い気がしました。特に最終話。紹介通りの予想外の結末。これには脱帽!
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おそらくミステリーを読む人なら誰でも知っている有名助手のワトソン。そのワトソン力って何?と思って購入。主人公が誘拐され、監禁されている場面から始まるストーリー。誰が監禁したのか?過去に自分が関わった事件から探ります。その事件が短編ストーリー。そこでは、事件の関係者たちが、これでもかとばかり推理をしまくり、いろいろな説を披露。それがなかなか面白い。一つの事件からこんないろんな考えがあるんだと感心。そして、最後に主人公が、誰が監禁したのかを推理。なかなかよく考えられた構成に思いました。また、最後の終わり方もgood!続編への期待も高まりました。
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現実の世界と不思議の国の世界を行き来しながら、殺人事件を解決するというストーリー。不思議の国の登場人物は、現実の世界の人とパラレルの関係にあるアーヴァタールとして登場。不思議の国の誰が、現実の世界では誰に当たるか他人にはわからないし、不思議の国で死ねば、現実の世界で本人も死ぬという関係性が、ストーリーをすごく面白くしています。この発想と試みは読む価値あり!と思いました。残念だったのは、不思議の国の世界の登場人物のイメージが掴みにくかったところ。このストーリーの発想力に脱帽です。
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騙す側、騙される側の心理描写が絶妙。二人の主人公にとって辛い内容が続きますが、とにかく面白い!騙されて気狂い病院に入れられたスー。ラント街に閉じ込められたモード。モードを憎むスーと、スーを助け出したいモード、この二人の描写はお見事!スーの脱走シーンはハラハラドキドキ。その後はもう面白くて面白くて途中で読むのがやめられません。なんとも切なくて味わい深い展開です。また訳が素晴らしい!こんなうまい訳はあまりないと思います。全編を通して19世紀のイギリスの退廃的な雰囲気が出ていてこれもいい。ほかのウォーターズ作品も要チェックです!
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三津田さん得意の不気味な家もの。田舎の曰く付きの家に家族で引っ越してきた翔太。この家には何かあると感じ調べていくうちに、と雰囲気はすごく良かったのですが、単に怖い家だっただけなのが残念。終盤も単なる家の中でのドタバタに終わり、後味も良くなくて、期待しただけになんだか少し残念な作品でした。
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極道の話はあまり好きではないのに、柚木さんのこのシリーズは別格!今回は仁義に篤いヤクザから、料理のうまいヤクザと、沢山の魅力あるヤクザが登場。おかしな話ですけど、それが皆、妙に礼義正しい!そして前回同様、小料理屋志乃の料理も思わず食べたくなり、蛸飯が食べたいっ!と強く思います。こんな魅力的な設定がストーリーに色を添えていて、最後まで面白く読みました。いよいよ決断した日岡、次作が本当に楽しみです!
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偶然手に入れた100年以上前の毒殺魔の写真が自分の妻にそっくりという設定で、しかもこのタイトル、古典ミステリーファンにはなんとも言えないワクワクする設定。再読とはいえ、あらすじは忘れており、初読と同じように読むことができました。オカルトをそうでないように解決しておいて、また最後にはオカルトっぽく終わらせる手法はさすが。でも改めて読んでみて感じるのは、作品のレベルとしてはやはり今の作家のレベルの方が遥かに高いと思いました。
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目の見えない中、一人で住むミチル。そんな中、殺人容疑で追われるカズヒロが家の中に侵入。ミチルはなんとなく存在に気づきながらも怖くて言い出せず、お互いに息を潜めて数日過ごすというストーリー。両方の立場から交互に語られるところが、それぞれの相手に対する気持ちがよく分かり、面白かったです。ミチルは自分のことを『世界という名前のシチューの中で溶けずに残った固形スープ』と表現する程孤独な人間。目が見えないって想像以上に孤独なんだと思いました。ストーリーは予想外の展開。温かく心に沁みる話でした。
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予想外の展開の連続!まさにストーリーテラー。終盤100ページ残したとこで事件解決!?いえいえもちろんそんなことはありません。最後まで楽しくワクワク読ませてくれます。しかも次作が楽しみになる終わり方。最終章のパム、ライム、サックスのやり取りはなんだかすごくあったかくなる内容。巻を重ねるごとにみんな味が出て大満足の作品でしたっ!
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いろんなパスティーシュを読んだ後で本物を読んでみると。いかに本物もパスティーシュもよくできているか分かります。今作はワトソンとその妻となるメアリーの出会いの作品。最近『ベイカー街の女たち』というパスティーシュものをを読んでメアリーが大活躍だっただけに、出会いの場面に戻って感慨もひとしお。パスティーシュものの面白さを逆に感じた一冊でした。もちろんこの正編もとてもGOODです!
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おもたい話なのに、先がどうなるか知りたくて、ついつい読んでしまう話でした。幼児殺害事件で逮捕した犯人が、実は冤罪であることを知りながら、定年退職をした刑事。四国巡礼の旅に出ている最中、奇しくもまた幼児殺害事件が。終盤は、警察上層部の意向で、過去に見過ごしにした真犯人を、自らが非難されることになるにもかかわらず、捕まえようとする姿に熱くなります。終盤は刑事と共に早く犯人逮捕の瞬間が見たくて一気に読み進められます。この辺りの筆力はさすが柚月さん。最後は夫婦の絆、家族の絆に感動させられ、犯人などどうでもよくなる展開。本当に感動しました。
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本当によくできているなぁと思いました。一寸法師や花咲か爺さんなどの昔話を題材にしたミステリー。この発想力に拍手を送りたくなります。この人?動物?は犯人でないやろと思って読んでいると見事にやられます。また、トリックもなかなか。軽いノリで読める割には、結構ガッツリ、ミステリーしていました。
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クイーンの処女作で、大好きな国名シリーズの第1作。再読ですが、相変わらず綺麗に忘れていました。まるでドラマ化できそうなスピード感のある展開。ひたすら帽子、帽子とまさに帽子の謎。消えた帽子から、犯人まで辿り着かせるのはさすがのプロット。ホームズのような派手な推理はありませんが、一歩一歩犯人に迫っていく論理はすごいと思います。これが書かれたのはヒット作の宝庫で、奇跡の30年代といわれる前年の1929年。まだまだこれから楽しく再読します。
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コナンドイル財団公認のパスティーシュ。最初の章を読んだ瞬間からホームズ好きならこの本が大好きになります!ハドスン夫人の視点で描かれる話で、ワトスンの妻メアリーやアイリーン、ウィギンズなども大活躍。設定がハドスン夫人視点なので、推理はあまりせず、行き当たりばったり的で、ミステリー要素や謎解きがあまりなく、どちらかというとサスペンスもの。最後のホームズとワトスン夫人の会話がステキで、やや起伏に欠ける展開も最初と最後の会話で吹っ飛びました。続編を期待したいところです^_^
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テーマは報道の自由といったところ。報道の怖さと大切さを知らしめるために、戦時中の話まで遡るとは。さすかです。これまでうっすらとしか知らなかった戦時の報道規制。国民に真実が知らされないまま、敗戦へと突き進んだ当時の様子がなんとなく分かりました。ストーリーの終盤は相変わらずテンポもよくて痛快。読ませます。そしてラストの手紙ではちょっと切なくて感動。
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気楽に軽ぅく読める女性刑事のシリーズもの。過去のシリーズも読んではいるのですが、ドーベルマンのアリシアと主人公の夏希くらいしか印象になく。夏希は脳科学捜査官という設定ですが、今作では、あまりそれが活かされていないような気がしました。もう少し夏希の特技を活かして犯人に迫る方が好みです。でもいつものように、ストーリー自体は可もなく不可もなくで、なんとなく軽く読めすぎる話もどうなのかなぁと思ってしまいました。
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3章立ての長編。クローズドサークルものですが、1章と2章ではガラッと雰囲気が変わります。特に2章では、誰が犯人なのかはもちろんのこと、次々にいろんな人の本性が暴かれ、この人たちと一緒に行動して大丈夫か?と思います。3章ははっきり言って少し冗長に感じました。犯人の根拠に少し無理があるかなぁと感じたのと、折角解決したのに、もう一人の探偵に責められたりと、別にバッドエンドではないのですが、後味があまり良くなく、なんかスッキリしませんでした。折角まずまずのミステリーだったのですが、探偵二人もいらないと思いました。
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若い人に人気があると言われる乙一作品。表面的には辛い話が多いのですが、実は相手を想う気持ちが強いストーリーが多い短編集。良かったのは『手を握る泥棒の物語』これはいいっ!後に残る余韻が清々しく、これを読むだけでも、この短編集を読む価値があると思いました!それに続く『しあわせは子猫の形』も、なんとも言えない綺麗な話で、最後はちょっと切なくて寂しい気持ちになりますが、心に残る温かい作品。そんないい話が続くのは『パンツくん』かぁ。ちょっとした著者のアソビですね。どの作品も楽しめました!
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昔読んで正直トリックがあまり理解できず。ならば新訳でと思い、再読。こんなストーリーだった?と思うことばかりで、もうホントに昔読んだ記憶は忘却の彼方。新作を読んだ気分でした。記憶力が悪いのもいいものです^_^。カーの作品の中でも、この作品の評価は不朽の名作とのこと。有名な密室講義では、いろんな作家の密室ものを自分なりの考えで解説していますし、トリックも素晴らしいとは思いますが、怪奇的な要素はなく、ある意味オーソドックス過ぎて、個人的には、この作品の評価はあまり高くはありません。でもさすがの新訳と感じました。
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