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雪冤
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雪冤の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 41~60 3/4ページ
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ベースとなる死刑廃止論や被害者救済などの論点は明確だが、犯人特定や犯罪にいたる経緯や手口を最後にまとめる筋立てが不自然。冤罪であることを証明してい行く法定議論などがあるほうが良いと思う。ちょっと残念な出来栄え。 | ||||
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未だかつて、こんなに凄い作品を読んだことがない 身体だけでなく、心までもが震えるくらい この作者、そして作品に出会えたことに私は感謝致します | ||||
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死刑囚となった息子の冤罪を主張する父の元に、メロスと名乗る謎の人物から時効寸前に自首をしたいと連絡が入り、真犯人は別にいると告白され…。緊迫と衝撃のラスト!死刑制度と冤罪に真正面から挑んだ社会派推理。後半の急ぎ過ぎ、父の人格の変化が激しく戸惑います。そこがやや残念でした。誰か「これって冤罪なの」と書いてましたが、ほんとそうだ。どうなんでしょう。どなたか教えてください。 | ||||
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絶対に後悔させませんから、読んでください。 テーマは、死刑と冤罪。 ある殺人事件の犯人として死刑判決を受けた息子の冤罪を信じて(実際に冤罪なのだが…)、真犯人を見つけ出そうとしている父親は、昔死刑反対の弁護士だったが、自分が弁護して死刑判決を出させなかった罪人が、出所後すぐに重大殺人事件を起こし本人の自殺という最悪の事態を引き起こし責任を感じて弁護士を廃業していた。 ある日「彼は冤罪だ、何故なら自分が真犯人だから」という電話を受ける。その息子の弁護士と父親と、殺された女性の妹が何とか冤罪を証明し、真犯人を見つけ出そうとするのだが…。 読みながら「ああ、やっと犯人が見つかった…」と何度思った事か。そして「え、また違うの、こいつでもない。じゃあやっぱりあいつか…」と思っていて、その方に話も進むのだが、また裏切られ…が4-5回続き、最後の最後でようやく真犯人が見つかった…と思ったら、それも違っていて、結局は犯人はあいつだったのか…と納得して終わったのだが…。その最後でまた衝撃の事実が判明し、もうここまでやりますか…と脱帽してしまった。ここまで面白かった本は、宮部みゆきの「模倣犯」以来。久しぶりに★5個を差し上げます。 | ||||
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冤罪による死刑を扱った物語。著者らしく、かなりミステリー要素を取り入れて、それでいて先の読みにくい展開に持っていかれた。 ちょうど半分くらいで、主人公のモチベーションがガタ落ちになる驚きの展開を見せ、それ以降、終盤まではかなり面白く読んだ。 しかし、それだけに、最後の展開は納得できるのだろうかと、余計なお世話だったが、やはりすこーし無理があったような気もする。 とはいえ冤罪や死刑制度というものに、物語を通して重い問いかけを投げた良作であった。 | ||||
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大門氏の著書は冤罪をテーマにしたものが多い。 緻密な物語の展開が読者をわくわくさせる。 特にこの「雪冤」は彼の作品の中でもかなり有名。 何度読んでも推理のすごさに魅了される。 | ||||
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死刑制度について深く考える事が出来る作品だと思います。 やや難解な謎解きに戸惑いましたが、一気に読み終えました。 大門さんは初読みです、「神様の裏の顔」に続いて読みましたが、「横溝~」大賞作品も色々だな~ってのも感想です。 | ||||
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二転三転どころか、四転も五転もするストーリー。目が回ってしまいました。 最大の難点は、どんでん返しを意識するあまり、展開に無理が出てきていること。 途中までは一本筋の通ったストーリーだったのに、結末から見返してみると…… そこまでやってそれか、という印象でした。 ただし筆力は高く、サスペンスとしては上質。著者はこれがデビュー作ということなので、 次回作に期待したいと思います。 | ||||
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私は京都で生まれ、京都で学生生活を送りました。従って、この「事件」や「事件を追う」人物が活動するシーンの距離感が手に取る様に分かります。それに加えて、この物語に重要な役割を演じる「Soon-ah will be done」を、私も高校時代に熱唱しました。ですから、最初から最後まで、今まで経験しなかった感情を移入をしながら熱読しました。大変良く出来たストーリーです。 でも「雪冤」って言う題ですが、慎一が被ったのは、果たして「冤罪」なのでしょうか?これ以降はネタバレになるので書きませんが、私はチト違うのではないかと思います。 作者は、再度改題された方が宜しいと思いますよ。 | ||||
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太宰治の『走れメロス』をモチーフに死刑制度、冤罪を題材にした傑作社会派ミステリー。 15年前に発生した男子学生と19歳の女性の殺人事件。逮捕され、死刑囚となった息子の冤罪を信じる元弁護士の八木沼悦史は一人活動を続ける。果たして八木沼は息子の無実を証明出来るのか? 時効目前にして真犯人のメロスが登場し、八木沼に前代未聞の要求をする。ディオニスとは一体誰なのか… 最後の最後まで真犯人の正体は二転三転し、真実が終章で明かされる。 例えるなら薬丸岳の作品と加茂隆康の『死刑基準』を合わせたような作品。非常に面白い。 | ||||
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太宰の『走れメロス』と絡めながらの、社会派ミステリーである。ラスト直前までは精密な人物描写と死刑制度という重いテーマで秀逸な小説になっている。 ただ、ラストはやはり疑問だ。正当防衛的な事件に巻き込まれた人の名誉を守るために、何故そこまでの犠牲が必要なのか、それは不自然というしかない。 自分の命、自分を愛してくれる人たちの人生を破壊してまで守るべきことなのか。その意味ではクライマックスはストーリー全体を支えることができない。 それから些細なことかもしれないが、キリスト教では懺悔をするのはカソリックの神父であって、プロテスタントの牧師はしない。カソリックとプロテスタントの違いは日本では大きくないが、世界的には多くの紛争にもなっているし、2つの大きく異なる宗派なので小説を書く人は知っておくべきだろう。 | ||||
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本書は15年前に二人の人を殺害し、死刑判決を受けた息子を持つ、元弁護士が主人公です。 息子の冤罪を信じ活動を続ける中、真犯人を名乗る人物から電話がかかってきます。はたして真犯人の目的とは何か? なぜ息子は冤罪を主張しないのか?など色々な謎がからみつつ、物語は急展開を繰り返し、最後は一気にどんでん返しの連続がきます。 死刑問題について取り組んだ作品で、事件の被害者遺族、加害者側の家族などが様々主張をします。 まぁこれは死刑問題を考える端緒くらいで読むといいかもしれません。 文章は割と読みやすいのですが、最後の方になると事件の経過をまとめたものがほしくなります。もう少し詳しく解説してくれるとよかった。 | ||||
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日本における死刑制度の問題を軸に、冤罪の息子を助けようとする父親を中心に進む物語。 社会派としては、死刑制度に関わる問題について、多方面から書き込まれており、作品に重みを与えている。 一方、ミステリとしては、最後に事実が明かされ、ようやく腑に落ちるのだが、途中の推理は、腑落ち感が弱い。 構成としては、物語が進むにつれ、事実が明かされていき、 それを推理していく過程で、犯人像が二転三転していくのだが、 途中の推理に腑落ち感が無いので、ただ単に複雑になっていくだけで、 結局よくわからないということになる。 どちらかというと、事件解決に向けてシンプルに書いた方が良かったのでは。 とはいえ、長編であるにもかかわらず、全体としては一気に読ませる展開であり、面白かった。 | ||||
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主人公・八木沼慎一が敢えて死に立ち向かったのはなぜか…私にはこの疑問がいまだに解けていない。沢井恵美を殺人者にしたくないから自分が彼女の代わりに罪を被る、という大きな動機が明らかにされる一方、またこの本を読み進むうちに、自分が死ぬことによって冤罪の結果として死刑に処せられる人間が出るということの不条理さを彼は世に問いたかったのではないか、と読者としては感じざるを得ないのだが、そもそもこの二つは両立し得ない。自分が匿おうとしている真犯人を暴くことなく自分の冤罪を晴らすことはできないからだ。 また、他ならぬ自分が事件の真相を知りながら、同時に自分は冤罪の被害者であるということを獄中から訴えるような人間がこの世に存在するであろうか。ましてや八木沼慎一は21歳で司法試験に合格するほど頭の切れる人間である。その彼が、自分の冤罪を晴らすためにどれほど多くの汗が流されているかを知りながら、自分が思慕する女性の名誉を守るためにそういった人たちの労力を敢えてないがしろにしているとすれば、彼は偏執的なエゴイスト以外の何者でもない。 ただ、この本を読んでいる間は「早く先の展開を知りたい」という感覚に囚われ続けた。また、特にラストの展開には感心させられもした。 その意味で星2つ。 | ||||
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大学生の友人間で起きた惨殺事件。 時効を迎える15年目。 死刑廃止論を強く問い掛けながら、殺人事件の展開は目まぐるしく変わる。それが魅力でもあり、中盤からは文章だけ追っていると理解しにくい。似通った設定のキャラもちょっと書き分け不足なのか、作戦通りに惑わせれてしまっているのか。 ラストまでどう落ちるのか分からないので、着いていくのが大変ながらも楽しく読ませてもらったというのが高評価の本音です。 | ||||
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死刑囚となった息子の冤罪を信じて訴え続ける加害者側の父親と、姉を殺害され犯人を憎んでいる被害者側の妹。その双方に、犯人を名乗る人物から時効が過ぎたら自首をしたいという連絡があり、事件は時効直前にして混迷を深める。 終盤まで犯人が誰なのか分からない緊迫した展開で読み応えがあった。また、死刑制度の是非と冤罪の可能性についても、加害者側、被害者側双方の立場で真正面から議論されていて考えさせられる部分も多かった。個人的には、被害者の痛みと人を殺すことの関係について、「被害者の痛みと、それを加害者にぶつけること、この二つがあんまりにも単純に結びつけられすぎていて、それを単純に肯定する。結局復讐行為は痛みをどこかにぶつけて束の間の快感で満たすだけで、こんなことははっきり駄目だという言うべきた。」といった考え方は死刑制度を考えるうえで参考になった。 | ||||
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近年、被害者感情に基づいた刑の厳罰化と、加速度がついたかのような昨今の処刑数。その上、裁判員制度という愚法の開始というこの時期、タイムリーな話題を上手くストーリーに取り込んだ作品。 死刑制度に対する議論がミステリとしての面白さを殺いでいるとか、リズムを妨げているなどの評もあろうが、私はそうとも思わなかった。寧ろ、荒唐無稽とも云われかねないプロットを、この濃厚な死刑制度是非論が下支えしているとも云える。死刑制度に反対の私としては、単にエンタテインメントとしてだけに留まらない深みを読み込むことが出来て、大変に面白かった。ストーリー・テリングの腕前は抜群。 ただし、許せないのが京都弁(のつもり)の会話文のひどさ。ええ歳の娘さんが、こんなベタベタの関西弁は使わへんわなあ、という感じ。で、他の登場人物は全部共通語かいな。なんや、あほらし。京都の人は、殆ど全員が嗤うか、それを通り越して、腹が立ってきたことだろう。 奥付を見ると、著者は三重の出身で京都で大学生活をして京都弁(らしきもの)を知ったようだけれど、方言はもっと注意して用いないと、両刃の剣となると心得るべきだ。 | ||||
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第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞W受賞作。 15年前に起きた殺人事件。死刑囚の息子の冤罪を信じ続ける父親。 そして、被害者の妹で、犯人に深い憎しみを抱く沢井菜摘。 彼らに連絡をしてきたメロスと名乗る真犯人…本当に事件は冤罪なのか。 死刑制度の是非と冤罪という、司法の世界における重要な問題を ある殺人事件の関係者たちをめぐるサスペンスタッチで描いた小説。 エンタテイメントに必要な緊張感を保ちつつ、実際に自分が無実の罪で 裁判にかけられてしまったら?とか、身近な人が事件の関係者になって しまったら?などなど、リアルに息詰まるような怖さも感じられた。 京都の川原で学生とホームレスたちが黒人霊歌を歌うシーンが プロローグとエピローグに出てくるのだけど、とても印象的。 来年はテレビドラマ化(関西テレビ放送開局50周年記念ドラマ)が ひかえているらしいので、とても楽しみ。結構情報量の多い話だし、 連続ドラマでも十分たえられる原作だと思う。重厚な役者陣で 大人のドラマとして作れば傑作になる予感。 ただ、最後のどんでん返しの連続は、なんだかやりすぎな感じも。 エンタテイメントとしては充実したけどテーマがぼやけた気もするし 犯人の動機を聞いても「でもなんで?」という後味の悪さが若干 残ります。それも余韻としてはアリかもしれませんが。 | ||||
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どちらかというとミステリー苦手分野。でも話に引き込まれていった自分がいます。 ぐいぐいと引っ張っていってくれます。 改めて裁判員制度、冤罪につて考え直す機会を貰いました。 死刑囚は殺されて当たり前という、何の疑問も持たなかった自分がいましたが、 国家、国民全員ががりでの殺人だと思うと、やはり戦慄を覚えずにはいられません。 どんでん返しにいたるまでの人物描写。もう少しわかりやすいと良かったのですが・・・ それが内容に重みを与えるのかもしれないが、逆に読者に難しいと感じさせる部分でもあります。 でも読んで良かったと思わせる一作です。 | ||||
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第29回横溝正史ミステリー大賞・テレビ東京賞W受賞で、高評価の人が並ぶなかで恐縮ですが、私には評価が低い作品です。 京都を舞台に冤罪と死刑問題を「走れメロス」とからめて描いたこのミステリー、一言で言えば作品へのセンスが無い。 京都の描写はシーンが変わる度に、過剰に書きこむ。 人物描写があまりにも下手で、死刑問題等で登場人物達が議論しあうシーンなど、一人芝居にしか映らない。 ラスト終章での真実も、その前に不細工などんでん返しをしている構成だけに白けた。 この1冊で持てる力を全て出した感が否めないなので、次回作への未知数が皆無。 欲張り過ぎた青草さと、作品におけるセンスの欠如、よって評価に値しない。 テレビで放映される時には、原作をかなり削除し結構だけにすると思うから、その方がシンプルでいいんじゃないだろうか。 | ||||
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