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永遠の0
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永遠の0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1513件 1221~1240 62/76ページ
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祖父の宮部久蔵を知る人から、昔の記憶を辿っていく。その過程の中でだんだんと祖父の人物像が浮き彫りにされていく。 小説の醍醐味であろう。文章は現代的であり、感覚も現代的、実際にこのような人物が当時の海軍飛行部隊に存在しえたかは別として、 宮部久蔵は強い意志と大局を見渡して独自の考えを貫けた稀有な存在として描かれているように思う。 飛行機乗りの意地、細かい戦闘描写、ゼロ戦デビュー当時の圧倒的存在感、ゾクゾクする面白さで綴られる。これもまた、先の大戦の 一面であろう。多くの若者たちが心の葛藤を持ちながらも、愛する家族や祖国を守ろうと純粋な想いを持っていたことに心打たれる。 それもまた忘れてはならない事実のひとつである。 | ||||
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一人のゼロ戦乗りを追った長編物語。 特攻で死んだ祖父のことを知ろうと調査を始めた姉弟。 全く何も知らない祖父の姿が、 さまざまな生き証人たちの証言により、 少しずつ形を作っていく。 あの、 恐ろしい時代に、 「生きること」を公言し、 後ろ指を指されていた祖父。 臆病者と言われていた祖父。 彼が生き残ることにすべてをかけたのは、 生まれてきた娘と、妻のため。 ただ、それだけだったのだ。 しかし、戦争中に許される願いではなかった。 一方で、 恐るべきゼロ戦の操縦士として、 エースともいえる腕を持っていた。 誰もがそのことを認めている。 消して、特攻にはいかないだろう、 そう思えた祖父が最後に選択したのは…。 緻密な取材、知識に根ざした描写は、 リアルであり、 また、 そのリアルさが迫ってくる。 面白い、とは一言では言えないが、 ラストのどんでん返しが、 あまりにもドラマティックで、 そこでフィクションと我に返る。 作者渾身の力作。 | ||||
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感動しました! フィクションなんですが、史実がふんだんに含まれていて、勉強になるし、戦争って絶対美化するものじゃ無いっていう(多分)作者の方の熱い思いが伝わってきます。 物語自体もすごく面白いです。 ひょんなことから、既に亡くなって、全く興味も無かったお爺さんの過去を調べることになった、何事においても無気力な主人公。 戦争のヒーロー等ではなく、一兵士なんですが、実はこのお爺さん生きざまが実に男前なんです。 そして、調べるうちに男らしくなってくる主人公。 と、書くと平べったいんですが、お爺さんの人柄が人によって全く違って、取材を続けるにつれ、読者のなかで立体的なキャラクターが出来るようになっていて、そして出来上がった頃には、絶対お爺さんのこと好きになってしまってますよ!! お爺さんだけでなく、この時代の人たちの人生への真剣さは今には見られないなと感じ、清々しい読後感がありました。 お爺さん、お爺さんと書きましたが、全員恐ろしく若いんですよ。平和ってありがたいことなんですね。 | ||||
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主人公の悲哀と戦争の酷さを描いた作品。 主人公が妻を思いながら戦争の中を生き抜く姿には心を打たれる。 | ||||
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必ず生きて帰る。それが無理でも死んでも守る。その通りになりました。僕もそうします。本気で。 | ||||
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軍隊でもずっと「妻と子のために生きて帰る」の信念を堅持した、軍人らしからぬ一風変わった天才肌の戦闘機乗り。彼が単なる臆病者であったのなら、最後の最後に特攻による死を選んだのはなぜか? 彼が秘めていた思いとは? 司法試験浪人の普通の現代青年が物語の案内役。彼は雑誌編集者の姉の手伝いをしているうちに、60年前に特攻で散った本当の祖父(祖母の前夫であるが孫たちには知らされていなかった)である宮部の謎を解くため、彼を知る同僚・部下や軍の関係者たちの証言を集め続けるように。 話は有名企業の元社長の武田と新聞記者の高山が話の途中で感情的になるあたりから佳境に入る。続く元やくざの景浦の生きて来た道は、彼なりに筋が通っており壮絶。(サイパン戦実録(多少脚色あり)の『タッポーチョ 太平洋の奇跡』でもやくざ者の堀内が独特の存在感を発揮していた) 本書はミステリーとしても読めるし、かなり時代背景が綿密に調べられているので、当時の人たちが戦争や特攻をどう捉えていたかを知る大きな助けとなる。そして、歴史という鏡によってのみ見える今というものも。 最後の、宮部が大石(祖母の後夫なのだが孫たちには本当の祖父と思われていた)の旧型の特攻機と交換するのに一旦躊躇した謎についても、最後に残った謎が解かれるエピローグにしても気が利いている。 600P近い大著であり前半に冗長な部分はあるものの、これとて宮部という複雑な人物を書くのに削れなかったのだろう。上手く話がまとまっていて、読後感は爽快。これがデビュー作とは驚いた! 戦争相手・絶対的貧困といった目に見える敵もなく生死の意味を突き詰めることも必要とされない今の時代、男の子が男に育ってゆくのは難しい。 「精神」にしても「惻隠の情」にしても、もはや時代錯誤な言葉だ。だが、打算的な現代っ子の代表格らしき「良識派」新聞記者・高山さえもが、「企業への忠誠」という古い規範を大事にしている。 では、今を生きる私たちはそれらに代わる新しい価値あるものを手に入れているのだろうか? | ||||
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戦争を知ること。 特攻を知ること。 歴史を知ること。 人の強さに胸打たれること。 家族への愛情に心温まること。 切なくも優しい繋がりに涙すること。 全てを満たしてくれる素晴らしい小説。 是非周りにも薦めたいと思う。 | ||||
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戦争など遠い存在の世代にとって、「何故日本は負け戦に突っ込んでいったのか」という思いは共通してあると思います。 自身も、人々が盲目的に国家を信じた時代と、どこか自分達の世界とは切り離して考えていました。 でも、この本の中で描かれる若者達の姿は、自分の兄弟や友人達の姿と非常に重なる。 生への執着、家族や恋人への愛情を持ちながらも、それを切り捨てざるを得なかった葛藤を、 恐らく綿密な調査やインタビューを経て書き上げている、小説を超えた作品です。 最初から最後まで、涙が止まりませんでした。 | ||||
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僕は高校生なのですが過去にあった戦争の事を全く知りませんでした。 勿論、教科書に載っているくらいの知識はおぼろげにありましたが特攻隊員についても、 その時代に洗脳されて狂ってしまった、行き過ぎた愛国者という認識でした。 もう本当に恥ずかしい。知らなかったことよりも、この事に対して無関心だった自分が恥ずかしい。 そして、何よりも彼らの犠牲の上に今があるのにそれを知らない若者が多いのに危機感を覚えた。 文体に癖がなくて読みやすくエンターテイメントとしても優れているので(久々に本を読んで目頭が熱くなった)、 先の大戦で起こった事に興味を持ってもらうには最適なんじゃないかと思います。 | ||||
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太平洋戦争についてどう思うか、と聞かれた時に、どう答えてよいか分からない方の初読の一冊としておすすめします。 東日本大震災でもそうですが、悲惨な事実というのはメディアによって必ず美化されてしまいます。太平洋戦争に関して、戦争を知らずに育って来た私たちが知っていることの多くは、メディアによって美化され、戦地で失われた命の重さを考える余地を与えません。 太平洋戦争で、この島で、この戦いで、何人の日本人がどのように命を落としたのか? なぜ、いつ、どのように、日本は戦争に負けたのか? 戦地から帰還した日本人たちは、どんな苦しみを抱えて20世紀を生きて来たのか? 太平洋戦争の正当性の是非云々を語る前に、このような疑問の答えを知っておくことが必要だと思います。 この本は、私のような戦争もののジャンルに一切手を出したことのない人にも、太平洋戦争について知り、考える機会を与えてくれます。 機体や戦闘の解説や戦況の時系列など、ドキュメンタリー資料であったら素人がとても読み切れないような内容を、追いやすいストーリーに載せて一冊の小説にしたことは、著者の素晴らしい功績だと思います。 他の方も指摘していますが、戦争の体験談の前後にある現代の描写が、ちょっと安っぽいというか「軽い」です。この辺は「おまけ」だと考えた方が良いと思います。ただ、戦争を体験した高齢の元兵士たちの人生にくらべれば、平和な時代に生きてのほほんとしている主人公やその姉、そしてこの小説を読んでいる私たちの人生は、どう頑張っても「軽い」ように見えてしまうことも確かです。これは、小説の重心がどこにあるのか、ということを読後に考えれば、許容できる欠点だと思います。高度な文学作品や感動ストーリーを期待している人は、そのあたりを踏まえてから読むことをお勧めします。 | ||||
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泣こう泣こうと待ちかまえていたが、泣きはしなかった。 最後のもうひとりのおじいさんとの繋がりが余計に思えたから。 ただエピローグには万歳を送りたい気持ちになった。 主人公の兄弟の会話には説教臭い部分が多かったが、 特攻についてほとんど知らない私にとっては、経験者の語るディテールにとても興味を持った。 もっと知るにはこの小説の最期に列記されている参考文献を読まねばなりますまい。 下から読むか、上から読むか。それが問題だ! | ||||
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日本人として戦争のことを知っておきたい、でも戦争小説は難しいという人にも、この本なら読みやすいと思います。かたくなまでに生に執着していた主人公が何故、何故、何故、、、その答えを知りたくてどんどん読み進んでしまいました。 | ||||
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出張の時、「のぞみ」の車中で読みました。 涙を堪えるのがたいへんでした。 こまかいことを言えば...、 慶子と健太郎姉弟の口を使って官僚主義の批判やマスコミ批判をしなくてもいいんじゃない。 だって、百田さん 緻密な調査を積み重ねただろうインタビューを連ねるストーリーだけで、 十分にこれを伝える『力』を持ってますよ、...って言いたくなるところもあります。 きっと、『ホタル帰る』を、しっかりと小説にするとこうなるんだろうなぁ、とも思います。 プロローグとエピローグの対応のさせ方もいいし、 ゼロ戦に後継機がなかったことと宮部久蔵の後継者がいなかったことを重ねるところもいい。 わかってしまいそうだと言ったら、そのとおりのストーリーなのでしょうが、 そんな評論家的な見方をしていても、引き込まれてしまう魅力がありますね、この本には。 なんといっても、宮部久蔵の『生き方』がいいです。 この『生き方』に触れた人間が、感じて、変わっていく姿。 これがいいですね。 これがあるから、 慶子と健太郎の祖母と二人の祖父の出会い、 祖母を守ろうとする久蔵の想い、この想いの沿って動く人たち、 エピローグで、敵からも敬意を表されて葬られる宮部久蔵、 これが生きてくるんです。 久蔵に限らず、「 ひとりの人間の『生き方』が、まわりの『人』を動す 」... これに、泣かされちゃうんですよ。 | ||||
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私は映画でも本でも「人が死ぬ」という描写に強い悲しみを覚えます。 なぜなら、誰にでも家族があるからです。天涯孤独の身だとしても、友人が、知人が、その人を知る人が必ずいます。 あらずじに惹かれて購入しましたが、買ってよかった読めてよかったと、心の底から思います。 何度もボロボロに泣きました。最後は声を上げて、しゃくりあげて泣きました。 幼いころによく父に連れられて知覧の特攻平和会館に何度も足を運んだこともあり、胸をかきむしるような思いで読み終えました。 最初は主人公と同じでまったく得体のしれない、まるで影のようだった宮部という男のことが断片的にわかるようになるにつれ、嗚咽が止まりませんでした。 ぜひいろんな方に手に取っていただきたいと思います。 これは本物の名作です。 | ||||
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始めから最後まで、戦争の語り手が一人ずつ登場し、主人公の祖父と戦争について昔話を語るだけの単調な展開。それにも関わらずページをめくる手が止まらないのは、SFかアクション映画を見ているかのようなスピード感で話が流れてゆくから。それこそゼロ戦のように。 人の内面から描写される戦争は、史実を並べた教科書の中で学んだそれよりもはるかにリアリスティックに感じた。 本書は戦争の悲惨と残酷だけでなく、その時に常識とされている考え方を批判的に見ることの重要性も教えてくれる。しかしパラダイムを変えるのは容易ではないが、それを疑うことはもっと難しいのだろうとも思った。 | ||||
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私は20代前半の女です。 これは、女の子でも怖がらず読めます! むしろ、若い子が読むべきです。 戦争中の話にある、女の子は避けがちになるような怖い話はありません。 怖いのは、こういう事実を知らずに、日本人として生きることではないでしょうか。 私はこの本をきっかけに神風についてもっと勉強しようと思い、アメリカの友人にアメリカの子どもが勉強のために読む本を紹介してもらおうと聞いてみました。 本を買おうかどうか、なやんでいる方、ぜひ読んでください! | ||||
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他の方のコメントと同じく登場人物の性格がかなりステレオライプだったのが残念ですが、その点を除けば「大西洋戦争が日本人にとってどんな戦争だったのか?」知るには最適の素材ではないかと感じました。 軍部の上層と実行部隊の関係性や心理、ゼロ戦の性能、日本とアメリカの資源力の差、戦中の戦後の国民の反応の変化。 この本を通して多くの事が学び感じる事ができます。 聞く所によると、最近の10代の子は日本が過去にアメリカと戦争をしていた事さえ知らない子も多いらしい。 そんな子にほど読んでもらいたい一冊である。 | ||||
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戦争中の航空隊の隊員達の生き様を描きつつ、特攻隊員の真実の姿、負け戦を繰り返した軍指導部の無能さ、軍に追従して世論を戦争に導いた新聞報道の姿勢などを鋭く批判した好著である。 小説としても面白く、とくに最後に驚くような結幕を迎えており、グイグイと引き込まれて読みふけることができた。 人間性が無視される航空隊の中で、唯一人間的な感情を忘れなかった主人公の苦悩には深く感銘を受ける。だからこそ、愚かな作戦を指導し多くの兵士達を無駄死にさせた軍指導部の将校達にはよけいに怒りを覚える。特攻の真実の姿を詳細に描写して、特攻をテロリストと考える最近の報道記者達にも痛烈な批判を浴びせており、心地よいとさえ思われた。 単なる戦争批判では本当の戦争の姿は伝わってこない。このように戦争中に必死に生きた当事者の苦悩を描いてこそ、戦争の本質が伝わってくると実感させられた。 | ||||
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私は別の作品「風のなかのマリア」という本を読んでこの作家を知り、「永遠の0」を手に取りました。 始めは『0 ゼロ』の意味が零戦のゼロを指していたとは気付かず恥しいと思う気持ちと、平和な時代に 生きていることに感謝しました。 そんな事を言う事を許されない環境にいながら、妻と娘の為に生きて帰ると言い続けた男が 何故特攻で死んだのか?物語は進みます。 本当に月並みな言葉ですが、涙が止まりませんでした。 この本に出合えて良かった。 「彼は亡くなったが、彼の生き様は皆の心の中に永遠に行き続けるのだ。」 よく聞きそうな言葉ですが、これがこの本の感想としてはもっともふさわしいような気がします。 「永遠の…」とのタイトルはこれなのかな?と私は感じました。 平和な時代ですが、誰彼無く尊敬を受けられる様な立派な人になりたいと思います。 | ||||
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長い間、売れているので、読んでみました。 戦争関係の小説は殆ど読まない、基本的に好きではないので、戦争関係と わかって、ためらいがありましたが、読んでみました。 お話はとても上手で、分かりやすかったし、最後まで引き込まれました。 詳細は、他の方達が、知識も豊富で、コメントも参考になります。 知識も無いので、私のコメントは参考にならないと思います。 しかし、こんなに格好のいい、敵も恐れるゼロ戦乗りを、わずか3世代の差で、 何の因果かその孫達は正しく知らなかった。この舞台設定自体が、全ての人に 共通した環境である。そのことが、とても恐怖でした。 戦争に負けたとたん、神様は人になった。何が正しいのか分からなくなった。 色んな事情で、情報整理がなされていない? 情報伝達が十分でない? 従軍慰安婦の問題とか、何でいまさら?って感じもするのは当然ですが、 戦争が起こった理由とか、戦争を継続した理由とか、もう一度正しい解釈と、 次世代の正しい教育が必要かもしれません。 そうでないと、死んだ人たちが報われません。 警告は、薄れるばかりです。 当然お勧めです。85点かな。 | ||||
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