八日目の蝉

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評判

八日目の蝉の評価:

4.06/5点 レビュー 425件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.06pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全735件 401〜420 21/37ページ
No.335
(5pt)

面白い小説

面白い小説でした。さらさらと読みやすく、内容もイメージしやすかったです。最後どんな風に終わるのかなとドキドキ期待しましたが、意外とさらっという感じでした。だからなのか読後の気分も悪くなかったです。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.334
(2pt)

不倫、子持ち経験者向け

すみません、主人公や話の展開に魅力を感じず入り込めませんでした。自分が独身だからということが大きな原因ですが。
全体的に凄く読みやすかったんですが、無計画、自己中心的な考えの主人公にひたすら苛々していました。誘拐も突発的だから仕方ないかもしれませんが、その後も計画せず、都合悪いことからはとりあえず目を背け、周囲に助けられても感謝してるのかしていないのか…。
展開もご都合主義…。主人公は中盤から(何かに救われてる気がするから大丈夫)などと考えるようになるし。希和子は周囲に助けられて当然☆だって悪意からくる誘拐じゃないし希和子はこんなに子供愛してるから☆みたいな作者の甘えが伝わってきたみたいでした。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.333
(5pt)

誘拐犯に思わず共感してしまうのは筆者の力量によるものです

誘拐犯・犯罪者に共感したり感動したりするのが信じられないというようなレビューが散見されます。

しかし「見下げ果てた人間も文学的には生きる価値がある」という今東光の言葉を借りるまでもないですが、犯罪者は絶対悪なのだから必ず糾弾の対象として描くべきである。犯罪者への同情を誘うようなのはもっての外・・・という意見には同調できません。
レ・ミゼラブルなどもそうですが、古くから犯罪者に共感し感動させられる名作はいくらでもあります。
見下げ果てた犯罪者も一個の人間であり感情も愛情も持ち合わせている。
それを描けば同じ人間としての共感も感動もあって当然です。

私も子を持つ親なのでもちろん現実の乳幼児誘拐などに共感できるはずはありません。
しかし現実には共感しえない誘拐犯の立場でものを考えたり、逃亡者の心情や誘拐した子供に対する母性愛などを感じ取ることができるのが文学作品の良さだと思うのです。

そういう意味でこの作品は「上手い」です。

第一章の主人公は不倫相手の子を乳児期に誘拐して自分の娘として4歳ごろまで育て、逮捕されても被害者家族に謝罪もしない。
普通に考えればとても身勝手な誘拐犯の女性にすっかり感情移入して泣かされてしまいました(私は男性です)。
絶対逃げ延びることはできないと思いつつ、少しでも長く逃げ延びて欲しいと願いました。

第二章で誘拐犯を”母”として幼児期まで育てられた女の子が成人して後、”母”の最後の言葉を思い出すシーンは号泣ものでした。

すっかり作者の術中にはまってしまいましたが、私は幸運な読者だと思います。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.332
(5pt)

面白い小説

面白い小説でした。さらさらと読みやすく、内容もイメージしやすかったです。最後どんな風に終わるのかなとドキドキ期待しましたが、意外とさらっという感じでした。だからなのか読後の気分も悪くなかったです。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.331
(2pt)

不倫、子持ち経験者向け

すみません、主人公や話の展開に魅力を感じず入り込めませんでした。自分が独身だからということが大きな原因ですが。
全体的に凄く読みやすかったんですが、無計画、自己中心的な考えの主人公にひたすら苛々していました。誘拐も突発的だから仕方ないかもしれませんが、その後も計画せず、都合悪いことからはとりあえず目を背け、周囲に助けられても感謝してるのかしていないのか…。
展開もご都合主義…。主人公は中盤から(何かに救われてる気がするから大丈夫)などと考えるようになるし。希和子は周囲に助けられて当然☆だって悪意からくる誘拐じゃないし希和子はこんなに子供愛してるから☆みたいな作者の甘えが伝わってきたみたいでした。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.330
(5pt)

誘拐犯に思わず共感してしまうのは筆者の力量によるものです

誘拐犯・犯罪者に共感したり感動したりするのが信じられないというようなレビューが散見されます。

しかし「見下げ果てた人間も文学的には生きる価値がある」という今東光の言葉を借りるまでもないですが、犯罪者は絶対悪なのだから必ず糾弾の対象として描くべきである。犯罪者への同情を誘うようなのはもっての外・・・という意見には同調できません。
レ・ミゼラブルなどもそうですが、古くから犯罪者に共感し感動させられる名作はいくらでもあります。
見下げ果てた犯罪者も一個の人間であり感情も愛情も持ち合わせている。
それを描けば同じ人間としての共感も感動もあって当然です。

私も子を持つ親なのでもちろん現実の乳幼児誘拐などに共感できるはずはありません。
しかし現実には共感しえない誘拐犯の立場でものを考えたり、逃亡者の心情や誘拐した子供に対する母性愛などを感じ取ることができるのが文学作品の良さだと思うのです。

そういう意味でこの作品は「上手い」です。

第一章の主人公は不倫相手の子を乳児期に誘拐して自分の娘として4歳ごろまで育て、逮捕されても被害者家族に謝罪もしない。
普通に考えればとても身勝手な誘拐犯の女性にすっかり感情移入して泣かされてしまいました(私は男性です)。
絶対逃げ延びることはできないと思いつつ、少しでも長く逃げ延びて欲しいと願いました。

第二章で誘拐犯を”母”として幼児期まで育てられた女の子が成人して後、”母”の最後の言葉を思い出すシーンは号泣ものでした。

すっかり作者の術中にはまってしまいましたが、私は幸運な読者だと思います。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.329
(5pt)

最高傑作です!!

私はちょうど恵理菜と同じぐらいの年齢で娘視点の気持ちしかわかりませんが、こんなにみんなに愛されている恵理菜はうらやましいです。
絶対に良いお母さんになれると思います。

誘拐は犯罪で、みんなを不幸にしたけれど、一番不幸な目にあった恵理菜が最後幸せになって良かった。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.328
(4pt)

後味の悪い余韻を残す

映画を見てから原作を読みました。やはり映画は心情描写が無いので、出来事のみ先行する。
しかし心揺さぶられラストは泣かせますが、「えっここで終わり!?」・・・腹が立ち 早速、原作を買いに行きました。

私のように、お決まり再会ラストを望み納得したい方と、で無い方に分かれると思いますが、
このラストだから納得いかずに、いつまでも余韻が残るのでしょうね。だから何回も読みなおしてしまう。

連載小説だけに一章は活字稼ぎの間延び感がありましたが、しかし切ないですね。
天使のような薫の愛くるしさ。
いつ失うかも知れない。だから余計、愛おしく毎日を刻むように大切に守りたい。
引き離された薫に感情移入しました。母を(母と思っていた)探してチョコをたたきつけて泣く薫。涙がこぼれました。

早くラストが知りたくて二日で読み終えましたが、ラストはなるほど、ここで終わるのかって感じで
やはり泣かせます。

恵理菜が薫であった時の愛された日々を思い出す事により全てを許せるようになり、
おなかのわが子を本当に愛し育てる事が出来る人間になったと。私の解釈です。
エゴ愛ですが愛された記憶の大切さがわかる作品です。

ほんとうに皆さんの心に余韻を残す一冊です。
心に残るという意味では星五つです。
しかしその余韻が全ての方に心地よいものかは分かりません。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.327
(5pt)

最高傑作です!!

私はちょうど恵理菜と同じぐらいの年齢で娘視点の気持ちしかわかりませんが、こんなにみんなに愛されている恵理菜はうらやましいです。
絶対に良いお母さんになれると思います。

誘拐は犯罪で、みんなを不幸にしたけれど、一番不幸な目にあった恵理菜が最後幸せになって良かった。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.326
(4pt)

後味の悪い余韻を残す

映画を見てから原作を読みました。やはり映画は心情描写が無いので、出来事のみ先行する。
しかし心揺さぶられラストは泣かせますが、「えっここで終わり!?」・・・腹が立ち 早速、原作を買いに行きました。

私のように、お決まり再会ラストを望み納得したい方と、で無い方に分かれると思いますが、
このラストだから納得いかずに、いつまでも余韻が残るのでしょうね。だから何回も読みなおしてしまう。

連載小説だけに一章は活字稼ぎの間延び感がありましたが、しかし切ないですね。
天使のような薫の愛くるしさ。
いつ失うかも知れない。だから余計、愛おしく毎日を刻むように大切に守りたい。
引き離された薫に感情移入しました。母を(母と思っていた)探してチョコをたたきつけて泣く薫。涙がこぼれました。

早くラストが知りたくて二日で読み終えましたが、ラストはなるほど、ここで終わるのかって感じで
やはり泣かせます。

恵理菜が薫であった時の愛された日々を思い出す事により全てを許せるようになり、
おなかのわが子を本当に愛し育てる事が出来る人間になったと。私の解釈です。
エゴ愛ですが愛された記憶の大切さがわかる作品です。

ほんとうに皆さんの心に余韻を残す一冊です。
心に残るという意味では星五つです。
しかしその余韻が全ての方に心地よいものかは分かりません。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.325
(4pt)

本当に心に余韻を残す

映画を見てから原作を読みました。やはり映画は心情描写が無いので、出来事のみ先行する。
しかし心揺さぶられラストは泣かせますが、「えっここで終わり!?」・・・納得いかず早速、原作を買いに行きました。

私のように、お決まり再会ラストを望み納得したい方と、で無い方に分かれると思いますが、
このラストだから余計にいつまでも余韻が残るのでしょうね。だから何回も読みなおしてしまう。

連載小説だけに一章は活字稼ぎの間延び感がありましたが、しかし切ないですね。
天使のような薫の愛くるしさ。
いつ失うかも知れない。だから余計、愛おしく毎日を刻むように大切に守りたい。
引き離された薫に心情移入しました。母を(母と思っていた)探してチョコをたたきつけて泣く薫。涙がこぼれました。

早くラストが知りたくて二日で読み終えましたが、ラストはなるほど、ここで終わるのかって感じで
やはり泣かせます。

恵理菜が薫であった時の愛された日々を思い出す事により全てを許せるようになり、
おなかのわが子を本当に愛し育てる事が出来る人間になったと。私の解釈です。
愛された記憶の大切さがわかる作品です。

ほんとうに皆さんの心に余韻を残す一冊です。
心に残るものでは星五つです。
しかしその余韻が全ての方に心地よいものかは分かりません。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.324
(1pt)

タイトルに惹かれて見てみましたが・・・。

まず、この本の誘拐犯に同情と応援する感情、泣けると書いているレビューが多いことに驚愕しました。

配偶者がいるにも関わらず不倫願望があるか?というアンケートをとったニュース番組が
だいぶ前に放送されていたが、5人に1人は不倫願望があるそうです。

だからかな?不倫・誘拐という重罪を犯した人間に共感できる人がいるというのは。

なんだかそういう人間がたくさん日本にいるということが残念でなりません。

なんていうか、自己中心的な考え方の登場人物が多すぎて驚きました。

犯人は中絶したのは、レイプされたり病気が原因で泣く泣くしたのではなく

不倫相手のなすがままに、自己中心的な理由で「大切な命を殺した」という自業自得なので

共感できません。

実母に謝罪の言葉を全く述べないのも本当に腹が立ちます。

イライラするだけで本当にこの作品を知らなければよかった、と後悔しています。

DQNにとっては感動する話でしょうから、「恋空」などの恋愛小説となんら変わりないと思います。

この著者の作品はもう手に取ることはないでしょう。

悪は悪ときちんと描けなければ、本もただの紙切れに過ぎません。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.323
(2pt)

ストーリーは良い

ストーリー仕立てはとてもいいと思うのです。
ただ作者に力量がないのか、時間不足だったのかはわかりませんが、ただただ書いたなぁって感じ。極めて平面的な文章仕立て。人物像がいまいち見えてこないし、内容に凹凸がない。簡単にいうとヘタ。どうしてこの作品が評価されるのか。
映画の出演者達は、役作りに相当苦労したと思うよ。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.322
(4pt)

本当に心に余韻を残す

映画を見てから原作を読みました。やはり映画は心情描写が無いので、出来事のみ先行する。
しかし心揺さぶられラストは泣かせますが、「えっここで終わり!?」・・・納得いかず早速、原作を買いに行きました。

私のように、お決まり再会ラストを望み納得したい方と、で無い方に分かれると思いますが、
このラストだから余計にいつまでも余韻が残るのでしょうね。だから何回も読みなおしてしまう。

連載小説だけに一章は活字稼ぎの間延び感がありましたが、しかし切ないですね。
天使のような薫の愛くるしさ。
いつ失うかも知れない。だから余計、愛おしく毎日を刻むように大切に守りたい。
引き離された薫に心情移入しました。母を(母と思っていた)探してチョコをたたきつけて泣く薫。涙がこぼれました。

早くラストが知りたくて二日で読み終えましたが、ラストはなるほど、ここで終わるのかって感じで
やはり泣かせます。

恵理菜が薫であった時の愛された日々を思い出す事により全てを許せるようになり、
おなかのわが子を本当に愛し育てる事が出来る人間になったと。私の解釈です。
愛された記憶の大切さがわかる作品です。

ほんとうに皆さんの心に余韻を残す一冊です。
心に残るものでは星五つです。
しかしその余韻が全ての方に心地よいものかは分かりません。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.321
(1pt)

タイトルに惹かれて見てみましたが・・・。

まず、この本の誘拐犯に同情と応援する感情、泣けると書いているレビューが多いことに驚愕しました。

配偶者がいるにも関わらず不倫願望があるか?というアンケートをとったニュース番組が
だいぶ前に放送されていたが、5人に1人は不倫願望があるそうです。

だからかな?不倫・誘拐という重罪を犯した人間に共感できる人がいるというのは。

なんだかそういう人間がたくさん日本にいるということが残念でなりません。

なんていうか、自己中心的な考え方の登場人物が多すぎて驚きました。

犯人は中絶したのは、レイプされたり病気が原因で泣く泣くしたのではなく

不倫相手のなすがままに、自己中心的な理由で「大切な命を殺した」という自業自得なので

共感できません。

実母に謝罪の言葉を全く述べないのも本当に腹が立ちます。

イライラするだけで本当にこの作品を知らなければよかった、と後悔しています。

DQNにとっては感動する話でしょうから、「恋空」などの恋愛小説となんら変わりないと思います。

この著者の作品はもう手に取ることはないでしょう。

悪は悪ときちんと描けなければ、本もただの紙切れに過ぎません。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.320
(2pt)

ストーリーは良い

ストーリー仕立てはとてもいいと思うのです。
ただ作者に力量がないのか、時間不足だったのかはわかりませんが、ただただ書いたなぁって感じ。極めて平面的な文章仕立て。人物像がいまいち見えてこないし、内容に凹凸がない。簡単にいうとヘタ。どうしてこの作品が評価されるのか。
映画の出演者達は、役作りに相当苦労したと思うよ。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.319
(4pt)

違う目線で描かれた一つの物語。

前半は犯人目線。
後半は連れ去りに遭った子(成長して大学生)の目線で描かれています。

<以下ネタバレ有り>

とても読みやすい作品でした。
映画で小池栄子さん演じる千草に一番好感が持てました。
実の母は醜さが描かれ、犯人が美化されてるようで、こんな物語でいいのか?と思いつつ。
全部読み終えた後で、純粋に愛を与えていたのは犯人、
そして、幼い頃を犯人に育てられた子でした。
後半の主人公も犯人と同様に身勝手で女性を翻弄する男の子を身籠ります。
「女」が「母性」を持って「母」になり
「女」が「女」であるが故、醜くもなり
「女」を利用する「女」が現れる
とにかく「女」の形がいっぱい詰まった作品でした。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.318
(4pt)

違う目線で描かれた一つの物語。

前半は犯人目線。
後半は連れ去りに遭った子(成長して大学生)の目線で描かれています。

<以下ネタバレ有り>

とても読みやすい作品でした。
映画で小池栄子さん演じる千草に一番好感が持てました。
実の母は醜さが描かれ、犯人が美化されてるようで、こんな物語でいいのか?と思いつつ。
全部読み終えた後で、純粋に愛を与えていたのは犯人、
そして、幼い頃を犯人に育てられた子でした。
後半の主人公も犯人と同様に身勝手で女性を翻弄する男の子を身籠ります。
「女」が「母性」を持って「母」になり
「女」が「女」であるが故、醜くもなり
「女」を利用する「女」が現れる
とにかく「女」の形がいっぱい詰まった作品でした。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.317
(5pt)

過去に囚われること、親の生き方をなぞることから自由になること

胸がぎゅうと締め付けられる思いがした。抱き締めたくなるほどに好きな小説だ。

 この作品は、2つの章からなる。

 第1章では、野々宮希和子という女性が、かつての不倫相手の赤ん坊を拐う。希和子は赤ん坊を「薫」と名付け、3年間、逃亡を繰り返しながら、自分の娘として、命懸けの愛情を注ぐ。小豆島から更なる逃亡を図るところを逮捕されるまで。

 第2章では、希和子が「薫」と名付けられたところの幼女―すなわち秋山恵里菜―が、大学生になり、4歳から大学に入るまでの、秋山家での窒息しそうな体験を回想する。恵里菜は、情緒不安定な母と無力な父の中にあって、完全には元の家族には溶け込めない。それでも同時に、彼女は今の家族は「どうしようもなく」自分にとっては家族なのだと肯定するようになる。同時に、忘却させられてきた、希和子に育てられた日々の記憶を緩やかに回復させ、受容し、あたかも希和子の叶えることのなかった運命と夢を辿るように小豆島へと向かう。

 
 人は誰しも、自らが選んだわけではない過去や運命に規定され、程度の差はあっても、その過去に囚われて生きている。この小説は、この事実を追究し、その残酷さを希望にまで昇華している。希和子は、不倫相手との間にできた子を堕胎するよう迫られ、後にその相手と結婚できるのならばと言われる通りにする。それなのに、不倫相手は、妻との間に恵里菜(薫)を儲け、希和子は捨てられる。そして、恵里菜は、4歳までの育ての親である希和子の運命を辿るように生きる。無責任な男を愛し、不倫をし、子を儲ける。相手は離婚をするほどの覚悟はないようだ。恵里菜は、きっぱりとその男を捨てる。恵里菜は、「美しい緑を、海を、花を見せてやるため」その赤ん坊を一人で産み、育てることを決意する。恵里菜は、希和子の運命を辿るように生き、しかし、その悲惨な囚われを独りで断ち切り、緑が眩しく、海が輝く小豆島へと渡る。クライマックスの、互いに気づくことのない希和子と恵里菜(薫)との邂逅のシーンでは、目に泪が溢れた。

 蝉は成虫になってから7日しか生きないという。そうであれば、それはどうにもならない運命だ。仮に、ある蝉に8日目の生が与えられたら、その蝉は、他の皆が死んだ中で孤独だろうか。そうかもしれない。しかし、彼女は、余分な生がたとえ1日だけであっても、どうにもならなかったはずの運命の外側にはいる。彼女は、讃歌のような太陽を浴びて、映える緑を見渡すことができる。それは、かけがえのない、奇蹟のような恩寵なのだ。
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.316
(5pt)

子供のいない人にも読んで欲しい

子供を育てるということが、いかに他のことに代えがたいものであるかを再認識させてくれる一冊です。

誘拐犯の女性は、無条件に可愛い年頃の子供を育てるという幸せを得られたことを感謝します。しかし、この女性が失ったものは取り返しようがありません。
自分の子を失い他人の子を育てる喜びをえます。

子供と一緒にいる時間が短い長いでは、幸せの度合いは測れないものである、たとえ短い間でも掛け替えのないものが子供との時間だと思いました。

今現在、幼い我が子と暮らしている方にも、子供を持つなんてと思っている多くの方にも読んでいただきたいと思います。八日目の蝉
八日目の蝉 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257