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幸福な朝食
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【この小説が収録されている参考書籍】
幸福な朝食の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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読んだのはハードカバー版、本の帯から以下、 第1回日本推理サスペンス大賞優秀作受賞! 妖しい狂気が彩る女性心理のサスペンス。 どうして大きくならないの? なぜ返事をしないの―― マリオネットの手足がてんでに宙を舞う。 狂気が胎児のように、着実に育っていく。友人の死にまつわる「赤い記憶」も、しだいに形をとりはじめ、そして―― <選評から> 動きが少なく小事件なのに、濃密な心理描写だけでじゅうぶん劇的であり、“事件”を感じさせる……(連城三紀彦氏) 女性心理を陰影鮮やかに描いた点でもっとも地に足のついた作品……(逢坂剛氏) 目のつんだありそうな嘘で、主人公の物腰や表情が読み進むにつれてじわじわとそれらしい形をなしてくるところが嬉しかった……(椎名誠氏) * 著者は1996(平成8)年『凍える牙』で直木賞を受賞、 本書はデビュー作で1988年に第1回日本推理サスペンス大賞の優秀作を受賞されています。 最後四作残ったうちの一作だったみたいですね、選評を読むと、文章に難ありなど辛口には書かれていました。 最初読み始めた時、推理だから殺人が起きるのかなと思ったんですが裏切られて狂気への階段を上るか下るようでした。 若い頃はもてはやされてはいても次第にそうではなくなっていく日常。 それこそサスペンスであり、とくに女性にとっては儚いもの。 選評どおり文章や視点にやや読みにくさはあるものの、恨みや嫉妬、光と陰、そこからの逃避。同じ世代頃として感極まるシーンがありますね。 どこまでも鬱々としてしまい、最後にちょっとだけ光が当たって終わるかなと、浮かばれない話ですが、サスペンスとしては悪くはないかなと思います。 人間くさい。 女性って怖いね~。 | ||||
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非常に良いで購入したが、評価が甘い。元からかクリーニング作業によるものか本の上部がガタガタ。 | ||||
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40代男性です。女流作家の方の作品を読むと”男の自分には思いつかないユニークな考え方”と思うか”理解出来ない。共感できない。”と思うかのどちらかの感想を持つ事があります。この作品については、どちらかと言うと後者です。おまけに、女の人が描く女の人の心理なのですから、そのような気持ちを持つ事にある程度の真実がある、ということだと理解しました。恐ろしいです。作中の男性たちが感じた恐ろしさと同じ気持ちを持ちました。家内もこんな気持ちをもったの?などと想像しました。その意味で、とても勉強になりました。しかし、娯楽としての楽しさは持てませんでした。読後感は良くないです。ただただ、怖い…他の作品も読んでみます。 | ||||
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乃南さんの作品で初めて読んだのがこれでした。彼女のプロフィールはもっぱらサスペンス物を得意としているように思えたのですが、この作品ではサスペンス作家のにおいをさせないほどの見事な心情描写が行われているように見受けられました。確かに、この作品には天才的な純文学作家のような「百を語る一言」は存在しませんでしたが、綿密に蓄積された心情描写は読者に(少なくとも僕には)十分なリアリティーを与えてくれるようなものでした。 一度読んでみる価値はあるのではないでしょうか。 | ||||
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読み始めてまず気付くのは、独特の時間感覚によるストーリー展開です。説明も無しに登場するミカ。読み手の潜在意識にこっそり不安の種を植え付けます。そしてルームメイトの弓子の壮絶な死で、不安の陰は確実に延びてきます。その不安は、終盤の主人公 志穂子の狂気と正常との間の揺らぎへの長い伏線になっいます。ストーリーにはさほど特別の山があるわけではありませんが、芸能界や演劇の世界でうごめく登場人物のそれぞれの心理描写、互いに相手の心の奥底を読むシーンが、緊張を生んでいます。人形のミカは、我が子供であり、解決できない自分自身の性格でもあります。ミカに象徴されるのは、人格の分裂でありながら、結末では自己回帰のための重要なポイントになっています。粗削りのような部分もありますが、 各所の意味合いに二重性を持たせているのも著者の魅力でしょう。秀作だが、若いワインといった印象で★3つ。 | ||||
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高校時代、有名になったアイドルは自分そっくりだった。昔から人付き合いも少なかった志穂子は女優を目指し上京するが。思い通りに行かない日々。そしてその裏にあったのは成功者としての自分のそっくり人物の存在。所詮自分は彼女の偽物に過ぎなかったのか。 相変わらずのヒューマンサスペンス。これが処女作であるからここから乃南アサという存在は始まったわけでどうしても志穂子の描写は丁寧で上手い。それに加えて同期の存在や友人も手を抜かない。その協調性が毎回出てくると上手に演出できてくる。今回はどうだったかと言えば個人的にうーん、とややうねるんだけどな。 後半の展開は分からなかった。というか志穂子自身がもはや分からない。自分に似た女優の存在のせいでここまで落ちぶれてしまうとは。その為の何かは意味はあったのだろうか。 いやはや落ちぶれてしまうと言う言い方はあまりよくないかも知れないが。客観的に見る志穂子は明らかに以前とは違う存在になっている。ミカだけが頼りの存在。しかし何故そこまですがりたがる? 終わり方は、やはりこういう展開か。終盤にようやく方向性が見えてきたのだが、どうしてもこうなってしまうわけか。上手いと言っちゃ上手いが読み物としてはどうかとは思う。 ぞくっとした恐さは変わらない。ここでも切羽詰まる展開は志穂子を中心として周りに存在する。そのせいかどうだか視点が固定していないのが途中どうかと思った。如何せん読みづらさもあった。別に読めない訳じゃないんだが。 皮肉なまでの設定であるし、彼女自身それを持ってしてなのかも知れない。このストーリーは、小説は終わったが志穂子のストーリーはまだ続きそうだ。それはどうしてもどうしようもなさそうである。 | ||||
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この作品だけはいまいち好きになれませんでした。まだ文体が不安定という感じがしました。不用意に視点が飛び、ちょっと読みにくい気がします。内容も、どこかキャラを描ききれていないような…。他作品と同様の期待を抱いて読むと、ちょっと違うかもしれません。 | ||||
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