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ワタリガラスはやかまし屋



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【この小説が収録されている参考書籍】
ワタリガラスはやかまし屋 (創元推理文庫)

ワタリガラスはやかまし屋の評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

愛鳥家という珍しいミステリー分野が新鮮に感じられる期待の新シリーズです。

アメリカ・コロラド州でノンフィクション・ライターから転進し活躍を続ける女流ミステリー作家ゴフが2000年に発表したバードウォッチャー・ミステリー・シリーズ第1弾です。本書のヒロイン、レイチェルはNYで辣腕クリエイティブ・デザイナーとして勤めるキャリア・ウーマンだが夫の浮気を知って傷つき、ロッキーマウンテン国立公園に隣接するミリアム叔母の農場バードヘヴンへ休暇を過ごしにやって来た。近くにある猛禽のリハビリセンターを管理する地元の野鳥愛好会EPOCHのメンバーと知り合ったレイチェルは彼らに誘われ珍種の鳥探しに出掛けるが、偶然にも3日前ミリアム叔母と言い争っていた新聞記者の死体を見つけてしまう。やがてミリアム叔母が失踪してしまい、レイチェルは幼なじみのラークと共に危険を顧みず調査に乗り出して行く。本書には悪戯好きなしゃべるインコのパーキーや死体の側から飛び立ったワタリガラスに貴重なシロハヤブサ、そして珍種シロスジヒメドリといったさまざまな鳥達の姿が描かれ、読者は鳥類の生態や野鳥愛好家が行う自然保護活動について知識を深められるでしょう。事件の背景には野鳥の不正売買や狂信的な環境保護主義者(PETE)等の現実に存在するアメリカの社会問題が潜んでいて国際犯罪や環境問題に関する勉強にもなります。そして、やはり美人のヒロイン・レイチェルが魅力の中心で、都会暮らしに似合わず険しい山道に挑み音を上げない根性と逞しさの持ち主ですし、車のブレーキに細工されてあわや殺されかけたのにも関わらず、すぐに立ち直り負けん気の強さと闘志で犯人を追求し続ける姿は本当に大した物だと思います。ミステリーとしての出来は、意外性は少ないですが要所は押えられていて、まずまずの水準作だと思います。愛鳥家という珍しいミステリー分野に新鮮な好印象を持ちましたので、シリーズ既刊残り四冊の紹介も楽しみに待ちたいと思います。
ワタリガラスはやかまし屋 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ワタリガラスはやかまし屋 (創元推理文庫)より
4488190049

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