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エルサレムから来た悪魔
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エルサレムから来た悪魔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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主人公アゼリアはむろんかっこいいのですが教会権力に抵抗しつつコモンロウで国を守ろうとするヘンリー2世の存在感が圧倒的でした。映画”ベケット”を見て彼に興味を持っていましたがこの小説でヘンリーの意志がよくわかりました。 個人的にはアゼリアのロマンスは好きです。ただ犯人は消去法でたどりつくだけで何もてがかりらしいものがなかったように思いました。 | ||||
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アリアナ・フランクリンを読んだのはこれが初めてです。中世が舞台ということで興味を持って読み始めました。ヒロインのアデリアはシチリア王国出身という設定ですが、以前、高山博著「中世シチリア王国」で、”中世ヨーロッパが暗黒の時代だというのは間違い。地中海世界、特にシチリア王国は様々な人種、イスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒などが平和に共存し繁栄していた。”と知ったので、アデリアが英国へ来てみて、文化的にも精神的にもとても遅れていると感じ、迷信と女性蔑視に立ち向かう様子がよく理解できました。大変おもしろく、8時間で深夜まで一気読みしてしまいました。 十字軍が最盛の中世ヨーロッパ、エルサレム帰りの兵士やカンタベリーから戻る巡礼たちにまじって、南イタリアはサレルノの町にあったヨーロッパ最先端の医大出身の女医アゼリア、そのお付き、警護係兼召使でサラセン人イスラム教徒のマンスール、そしてナポリ出身の優秀な捜査官でユダヤ人のシモンが、イングランド王の要請でシチリア王の命により英国のケンブリッジへやってきます。目的は英国を騒がせていた幼児連続殺人事件を調査し、犯人を見つけ出すこと。まだまだ迷信深かった人々と、時に狂信的になる教会勢力はユダヤ人が犯人だと決めつけ、経済的に豊かだった彼らを襲って殺害、町は不穏な雰囲気に包まれます・・・というあたりから始まります。 アゼリアにシモン、そしてアゼリアを父親のようにかばう修道院長など、一部の登場人物が中世にしてはあまりにも現代的なのが少しご都合主義な感じもしますが、まあお話なので硬いことは言わなくてもいいでしょう。そのことによって、困難に立ち向かうヒロインが際立ちます。人物は善人も悪人もみんなそれぞれ個性があり魅力的で、読んでいて「この人誰だっけ?」と戸惑うことがありません。ストーリーも無理がなく、当時のイングランドの風景や生活が目に見えてくるようで文句なしでした。ラストの恋愛要素も個人的にはよかったと思います。今まで恋とは無縁に淡々と医学だけに人生を捧げてきた頑ななアゼリアの心がどんどんほぐれていくのが心地よく、恋をしたことがある人なら、その時の舞い上がるような気持ちがよくわかるでしょう。シリーズのようなので、他のものもぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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歴史を感じるミステリーが好きで読んでみました。 日本語訳が微妙?何だろう。マスターシモン?シモンさんって訳すと、あの時代の雰囲気を潰しちゃうかも?シモンは、ではやっぱりダメなんだろうな。それだけでなく、色々読みづらい。日本語が日本語訳っぽい。ちょっとハーレクイン?でも続きを買ってしまったし、続編も買おうとしてしまう。 私的に読みづらい、違和感のある文章で、理解に時間が掛かり、さらっと読めないので、のんびりどっぷりイラッとしつつ、2度読みもしてしまった。 私は下巻の方が好きですが、上巻の方が褒められていたので、それも読み直した理由です。 | ||||
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面白く読めたが、読後感は、結局、現代もののサイコスリラー小説と全く同じ。 舞台設定だけが、12世紀の十字軍の時代となっただけ。 女医の検視官、性的異常者、犯人に生贄を与える共犯者、女医を救う救世主の出現! このキーワードだけでも、想像が出来るでしょう~と言いたいです。 さらに、小説として冗長過ぎます。 | ||||
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Kindle Unlimited でダウンロードした上巻がおもしろく、次はどうなる!というところで終わったので、さあ下巻を、と思ったところ Kindle Unlimited からなくなっていました(下巻は最初からなかったのかもしれません)。 続きが気になるので Kindle 版を購入して読んだのですが、描写が緻密な上巻に比べるとストーリーが粗く感じられ、また犯人があまり意外でもなくて、勇んで読んだわりにはちょっとがっかりでした。 個人的には、アデリアのロマンスをちょっと削って、犯人を捜したり、追い詰めたりという部分をもう少し書き込んでほしかった気がします。 でも時代設定はおもしろく、主人公のアデリアもよかったので、続編も読もうかなと思案中。 | ||||
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時代が12世紀なので、こういう感じになってしまうのは良いですが、何んというか、十字軍にサイコパスがいた、というstory展開は ちょっと現代的ですね。 そしてイギリスというとこれ、herbが医学には欠かせないitemになっているところは、同じです。 子供たちが犠牲になってしまうという、陰惨な事件が恐いし、ペドフィリアが昔にもいたんだな、という設定が衝撃的。 でも、なぜ、犯人がそういう悪事を働くに至ったかが、イギリス国王が囚人たちを十字軍に行かせることで成立してしまうという、 安直なところは、いただけなくて、そこはもう少しどうにかできたんではないかと思いました。 イギリスの小説のprizeを受賞してるというので読んでみましたが、ユダヤ人を庇うというか、 作者はユダヤ系なのかな?という疑問も抱きます。12世紀にもサイコパスは存在していたんだ、という史実があったのかわからないですが、 現代の犯罪事情に似ているので星は4つ。 | ||||
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物語の展開がまどろっこしく、もう少し軽快な展開を期待していたので、一寸期待外れな感じが否めなかった。 | ||||
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楽しく読みました。上巻は、女医アデリアが宴会のため、無理やりに派手な化粧と装いをさせられて、それを同僚のシモンに美しいと褒められて、うれしく思いながらも、宴会のあと、シモンが殺人鬼に殺されてしまうという悲劇で終わりました。 下巻では、ユダヤ人シモンの埋葬を阻止しようとする勢力との乱闘を経て、アデリアが犯人に穴に突き落とされ、穴の中での犯人との激しい対決、罪を逃れようとする犯人の裁判での大演技と、緊迫のシーンが続きます。面白かったです。 本筋の話以上に面白いのがアデリアの恋です。アデリアは、シモンの遺体を守ってくれたプレイボーイのロウリー卿の治療をしているうちに、ロウリー卿が好きになり、ロウリー卿もアデリアに特別の感情を抱くようになります。ロウリー卿はアデリアを穴の底から救出した後、アデリアの処女が無事であることがわかると、結婚の準備をはじめます。恐怖から抜け出せないアデリアのほうは、ロウリー卿に早く抱いてほしいとせがみ、それは結婚式のあとでと説くロウリー卿に無理やり迫り、肋骨が折れているのにかかわらず、抱かれてしまいます。さて、医者の仕事を取るか、結婚を取るか、アデリアが出した結論は????素敵な恋でした。 | ||||
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歴史ミステリーは昔から大好物だが、十字軍の頃のキリスト教どっぷりの話はちょっとなあ……と思ったが、主人公のアデリアはサレルノの女医(しかも検死官)でシチリア王の命令でイギリスに派遣され、ケンブリッジで起こった連続猟奇殺人の解決に孤軍奮闘する……という粗筋にピンとくるものがあって上下巻とも即購入。 夜に上巻を読み始め、翌日の昼近くまで起きて下巻まで読み通してしまった。 いやあたまらん。 自分が好きで書き続けてる作品に通じるものがあったりして、もろにツボ。 こういう、プロフェッショナルの女性が悩みながらも任務を全うしようと健気に頑張る話って、大好きなんだよなあ。 女が医者をしてるってだけで魔女呼ばわりされそうな状況で、理性を武器に戦う……実にいい。シチリア王の命令で派遣されたチーム(ナポリの調査官シモンに、女医アデリアと彼女の屈強な護衛のイスラム宦官マンスール)の凸凹っぷりもいい感じ。アデリアの生い立ちや、検死の様子なんかも、どことなく現代的なのも、歴史物ではなく歴史ミステリーの醍醐味ってやつだ。 まあ、主犯が誰かとかは上巻でだいたい見当はついちゃうんだけど、一番の楽しみどころはアデリアのキャラクターだから、気にならない。 続きは下巻に。 | ||||
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上巻が驚きの展開で終わったので、夢中で下巻に引き込まれた。 だが……。 あの税官吏、あまりにわかりやすすぎるキャラで、男性読者は白けるのではなかろうか。少なくとも私は、終始苦笑しながら読んでいた。 ぶっちゃけて言うと、アデリアのロマンス部分がハーレクイン臭くて、余計な気がする。 けどまあ、上下巻の全編を貫くほどしつこいわけではないし、恋愛の落ち着きどころは渋い展開になるので、いいけど。 ああ、あとこの作品、ヘンリー二世がやたらと格好いい。まったく格好いい。 遠山の金さんみたい。 続刊があるらしいので、とっても期待。 | ||||
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スティーブンとモードのあとの時代と言うことは、カドフェルのあとと言うことだ。 混沌としたイングランド。 やっぱり死体が多すぎるなぁ。 まだ色々なことが整理されないまま提示されているけれども、島国嫌いの主人公の気持ちは理解できる。 この時代のイングランドは決して先進的な国ではなかった。 迷信の中での活躍に期待が持てる。 | ||||
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女性検死官ものや女性法医学者ものは、女性探偵ものより現実性があるためか、あるいは無理矢理アクションシーンをいれなくても形になりやすいせいか、結構見る気がします。この作品は女性法医学者ものとしては変化球で、時代をはるか昔の封建時代に設定しており、ちょっと新鮮な気分で読めます。気になる点は下巻のレビューで触れましょう。 | ||||
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中世を舞台に当時の社会での女性の地位に苦労しながら科学者の目で犯人を追っていく・・・最近現代もののミステリーは似たようなパターンが多くて食傷気味だったので歴史ミステリを手にする事が多くなり、ジェイソン・グッドウィンの「イスタンブールの群狼 (ハヤカワ・ミステリ文庫)」など面白い作品に出会う事が多いです。 まあ異常者による殺人という点では現代ものと変わらないですが、半身 (創元推理文庫)などサラ・ウォーターズの作品のように読後に暗〜くなることもなく爽やかに「ああよかったね」といえるある種健全な読後感でよかったです。 シリーズにはならないのかもしれないけど、書かれたなら買います。 | ||||
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主人公が女検死医で十ニ世紀のイングランドという奇抜な設定に多少不安を感じましたが、読み始めるとあまりのおもしろさに一気に読了しました。ストーリーにもまったく違和感はなく説得力のある文章でたちまち物語の中に入りこんでしまいました。十字軍、宗教問題、イングランドの歴史的雰囲気が堪能できます。それになんといってもヒロインのアデリアがクールでとても魅力的、シリーズ化しているそうなので次も期待大です。ただ後半のハーレクイン的展開部分は個人的にはない方が良かったように思います。ストイックなヒロインに対する賞賛が一気にしぼんでしまいました。 | ||||
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