災厄の紳士
評判
災厄の紳士の評価:
3.33/5点 レビュー 6件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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怠惰な美青年ネヴィルはプロのジゴロで、今回大作家の父に恋人との仲を引き裂かれて傷心の美人令嬢アルマを標的に選んで近づく。実は彼には隠れた共犯者がいて周到な計画通りに事態は進むのだが、ネヴィルにとって最後に思わぬ災厄が待ち構えていた。
本書の面白さは、序盤から詐欺師ネヴィルの視点で語られる物語が一転し中盤でまさかの意外な被害者が判明した時の驚きでしょう。ここから騙された令嬢アルマの姉サラが主役に変わり、地元警察のボグ警部が進める捜査とは別に殺人事件の謎を追います。本書の欠点は背景事情が明らかになるにつれ真相の可能性の範囲が極端に狭まってしまう事で、残念ながら完全に先の予想がついてこういう風にはならないで欲しいと思った通りに終わってしまいました。フーダニット派の著者は最初から平凡な結末にはならないだろうと憶測される点からも不利ですが、それでも著者の実力を信じて残された未訳の6冊に期待したいです。尚、本書は不幸な男女の仲という暗いテーマに全編が覆われてはいますが、暗さを強調せずに仄かなユーモアとペーソスを漂わせる所が著者の愛すべき持ち味だと思います。