鉤
評判
鉤の評価:
3.14/5点 レビュー 14件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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鉤の評価:
3.14/5点 レビュー 14件。 C ランク
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週刊文春2003年 海外6位
闘うベストテン2003年 海外8位
スランプに陥ったベストセラー作家プライス・プロクターは、偶然見かけた二十年前の作家仲間ウェイン・プレンティスへ相談を持ちかける。ひとつは、ウェインの買い手が付かない作品をプライスを譲ること、もうひとつは、離婚調停中の妻ルーシーを亡きものにすること。報酬は55万ドル。迷いから抜けきれないウェインだったが、プライスの手引きでルーシーに接近し、発作的に彼女を殺害してしまう。一方、プライスはウェインの作品に手を加え、ベストセラーとして世に出すことに成功するのだった ・・・
予想されるのは、プライスとウェインが揉め事を起こして、犯罪行為が暴露されるという展開。しかし、ウェストレイクのこの作品は違う。さぁ、ここから二人の確執が始まるぞという数々の場面で、解決策が見出され鎮静化してしまうのだ。この想定を外されるときに感じる苛立たしさが、よい意味でたまらない。
本作品は、いつものウェストレイクらしいユーモアが見られない。登場人物たちの心理描写に重点を置いた、じっくりと読ませるミステリになっている。ヒトの暗い部分の描き方が際立っていて、特に、ルーシーを殺害する場面のウェインの心の動きは秀逸だと思う。
プライスが、除々に狂気に蝕まれていく様は、まさに心理サスペンスの趣。犯行の当事者にもかかわらず、事件を忘れ去っていくウェインとの対比が、壊れていく男の姿の凄まじさに拍車をかける。ウェストレイクもこういう作品も書くのかというのが実感だ。
なお、プライスとウェインの執筆作業を通じて、ウェストレイクのプロットの組み立て方を垣間見ることができる。ちょっとためになるお得な作品でもあったりする。