虎と月

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

虎と月の評価:

3.74/5点 レビュー 27件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.74pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 1〜20 1/3ページ
No.42
(4pt)

主人公の真実を求める旅のこたえは

良い子は読んでる中島敦『山月記』をモチーフ(オマージュ)とした作品。

『山月記』を読んでいないとハテナ?となるので、良い子じゃなかったならば、先に『山月記』を読むことをおススメする。

本作品は、李徴の息子が主役で、父にまつわる怪異譚の隠された真実を探る。対象となる読者は、良い子がちょっと大きくなったぐらいの年齢層だろう。

果して、息子は父と同じ運命を辿ることになるのか。本作品のオチは、そう短絡的なものではない。主人公の真実の求める旅は、本家(!)をも別な物語として塗り替えてしまうのだった。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.41
(4pt)

主人公の真実を求める旅のこたえは

良い子は読んでる中島敦『山月記』をモチーフ(オマージュ)とした作品。

『山月記』を読んでいないとハテナ?となるので、良い子じゃなかったならば、先に『山月記』を読むことをおススメする。

本作品は、李徴の息子が主役で、父にまつわる怪異譚の隠された真実を探る。対象となる読者は、良い子がちょっと大きくなったぐらいの年齢層だろう。

果して、息子は父と同じ運命を辿ることになるのか。本作品のオチは、そう短絡的なものではない。主人公の真実の求める旅は、本家(!)をも別な物語として塗り替えてしまうのだった。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.40
(3pt)

この物足りなさは

この頃過去の名作や著名人のパロディ小説にはまっている。中島京子さんの「イトウの恋」などがそれだ。
そんな中でも柳広司さんの「黄金の灰」は、シュリーマンという人物のチョイスや文体のテンポが自分にとって心地よかった。

そこで、大きな期待を持って読み始めた本書。
裏表紙の煽りにも促され読み進めるも、ストーリーや描写が軽い印象。
「まぁこれからだろう」と思っていたかわ、残り20ページほどになると、だんだんと「あれあれ、、、」と。

そして、そのまま読了。

ミステリとしてのロジックも目新しかった。
「山月記」というテーマも良かった。
ただ、「物足りなさ」をつくづく感じた。期待が大きかっただけに、少し違和感が残る。

次は、パロディ小説ではなく、ストレートな小説を試してみようか。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.39
(3pt)

この物足りなさは

この頃過去の名作や著名人のパロディ小説にはまっている。中島京子さんの「イトウの恋」などがそれだ。
そんな中でも柳広司さんの「黄金の灰」は、シュリーマンという人物のチョイスや文体のテンポが自分にとって心地よかった。

そこで、大きな期待を持って読み始めた本書。
裏表紙の煽りにも促され読み進めるも、ストーリーや描写が軽い印象。
「まぁこれからだろう」と思っていたかわ、残り20ページほどになると、だんだんと「あれあれ、、、」と。

そして、そのまま読了。

ミステリとしてのロジックも目新しかった。
「山月記」というテーマも良かった。
ただ、「物足りなさ」をつくづく感じた。期待が大きかっただけに、少し違和感が残る。

次は、パロディ小説ではなく、ストレートな小説を試してみようか。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.38
(2pt)

残念

10代向けにつくられたとのことなので、仕方ないかもしれないが、全体の文体が軽い。
死ぬかもしれない状況で切迫感のない主人公。
これで終わり?と疑わせるカタルシスの小さなオチ。

文庫版表紙の雰囲気や中島敦作品が題材ということで、期待しましたが、残念な内容でした。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.37
(1pt)

最高の素材、一流のシェフ、”お子様ランチ”!

中島敦という最高の素材、柳広司という一流のシェフ、それを使って作らせたのが、”お子様ランチ”とは!
 私は40年間中島敦を愛読しています。そして柳広司の「ジョーカー・ゲーム」シリーズのファンです。才能溢れる二人の作家を登用してこんな中途半端な作品を作らせた出版社、編集者の見識を疑います。
 万城目学は「悟浄出立」(cf「悟浄歎意」中島敦)を正攻法で記し、森見登美彦は自由奔放な発想で彼流の「山月記」を記しました。そして宮城谷昌光が「玉人」(cf「牛人」中島敦)を書き上げたように、柳広司にはもう一度本気で中島敦作品に挑んでもらいたいと祈念しています。また彼にリターンマッチの機会を与えるのが当時の編集者及び出版社の責務だと思います。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.36
(2pt)

残念

10代向けにつくられたとのことなので、仕方ないかもしれないが、全体の文体が軽い。
死ぬかもしれない状況で切迫感のない主人公。
これで終わり?と疑わせるカタルシスの小さなオチ。

文庫版表紙の雰囲気や中島敦作品が題材ということで、期待しましたが、残念な内容でした。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.35
(1pt)

最高の素材、一流のシェフ、”お子様ランチ”!

中島敦という最高の素材、柳広司という一流のシェフ、それを使って作らせたのが、”お子様ランチ”とは!
 私は40年間中島敦を愛読しています。そして柳広司の「ジョーカー・ゲーム」シリーズのファンです。才能溢れる二人の作家を登用してこんな中途半端な作品を作らせた出版社、編集者の見識を疑います。
 万城目学は「悟浄出立」(cf「悟浄歎意」中島敦)を正攻法で記し、森見登美彦は自由奔放な発想で彼流の「山月記」を記しました。そして宮城谷昌光が「玉人」(cf「牛人」中島敦)を書き上げたように、柳広司にはもう一度本気で中島敦作品に挑んでもらいたいと祈念しています。また彼にリターンマッチの機会を与えるのが当時の編集者及び出版社の責務だと思います。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.34
(2pt)

残念

10代向けにつくられたとのことなので、仕方ないかもしれないが、全体の文体が軽い。 死ぬかもしれない状況で切迫感のない主人公。 これで終わり?と疑わせるカタルシスの小さなオチ。 文庫版表紙の雰囲気や中島敦作品が題材ということで、期待しましたが、残念な内容でした。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.33
(1pt)

最高の素材、一流のシェフ、”お子様ランチ”!

中島敦という最高の素材、柳広司という一流のシェフ、それを使って作らせたのが、”お子様ランチ”とは!
 私は40年間中島敦を愛読しています。そして柳広司の「ジョーカー・ゲーム」シリーズのファンです。才能溢れる二人の作家を登用してこんな中途半端な作品を作らせた出版社、編集者の見識を疑います。
 万城目学は「悟浄出立」(cf「悟浄歎意」中島敦)を正攻法で記し、森見登美彦は自由奔放な発想で彼流の「山月記」を記しました。そして宮城谷昌光が「玉人」(cf「牛人」中島敦)を書き上げたように、柳広司にはもう一度本気で中島敦作品に挑んでもらいたいと祈念しています。また彼にリターンマッチの機会を与えるのが当時の編集者及び出版社の責務だと思います。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.32
(2pt)

残念

10代向けにつくられたとのことなので、仕方ないかもしれないが、全体の文体が軽い。 死ぬかもしれない状況で切迫感のない主人公。 これで終わり?と疑わせるカタルシスの小さなオチ。 文庫版表紙の雰囲気や中島敦作品が題材ということで、期待しましたが、残念な内容でした。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.31
(1pt)

最高の素材、一流のシェフ、”お子様ランチ”!

中島敦という最高の素材、柳広司という一流のシェフ、それを使って作らせたのが、”お子様ランチ”とは!
 私は40年間中島敦を愛読しています。そして柳広司の「ジョーカー・ゲーム」シリーズのファンです。才能溢れる二人の作家を登用してこんな中途半端な作品を作らせた出版社、編集者の見識を疑います。
 万城目学は「悟浄出立」(cf「悟浄歎意」中島敦)を正攻法で記し、森見登美彦は自由奔放な発想で彼流の「山月記」を記しました。そして宮城谷昌光が「玉人」(cf「牛人」中島敦)を書き上げたように、柳広司にはもう一度本気で中島敦作品に挑んでもらいたいと祈念しています。また彼にリターンマッチの機会を与えるのが当時の編集者及び出版社の責務だと思います。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.30
(3pt)

漢文の素養

中島敦「山月記」を下敷きとした冒険物語だ。
 「息子」が父親が虎になった理由を探し求めるストーリーで、そのなかでいろいろなひとたちと出会い、世の中の理不尽さや優しさを知っていく。
 しかし、正直に言っておもしろいとは思えなかった。全体的に薄味だし、物語の抽象度が高すぎて、イマイチ入り込めない。
 また、結末というか、トリックの部分も一般的ではない感じだし。
 2014年には文春文庫になっている。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.29
(5pt)

珠玉の名作から心温まる物語を想像するとは。秀作です。

素晴らしい作品です。2時間で読めます。
私も著者と同じく、学生時代に書写をし、アラフィフの今でも、繰り返し読み、
小学生の息子にも読み聞かせています。風呂に風呂用書籍も買った程です。
最初は、原作通りの病的神経質なイメージと違い、違和感がありましたが、
李徴の妻のイメージを変えることで、大きく物語を作られていることに感心しました。
人によって確かに印象は変わりますよね。李徴ではなく実は、嫁さんが。。
本当に発想の転換です。漢文の知識もあるようで、勉強になり、楽しく読みました。
読後は、ほっこりした気持ちになります。子供にも読ませようと思います。
父親としても子供へのある意味、メッセージになる内容です。
森見某とは、全く違い、中島敦も喜んでいると思いますよ。
この本も、教科書の副読本になっても良いくらいです。久しぶりに感激しました。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.28
(3pt)

漢文の素養

中島敦「山月記」を下敷きとした冒険物語だ。
 「息子」が父親が虎になった理由を探し求めるストーリーで、そのなかでいろいろなひとたちと出会い、世の中の理不尽さや優しさを知っていく。
 しかし、正直に言っておもしろいとは思えなかった。全体的に薄味だし、物語の抽象度が高すぎて、イマイチ入り込めない。
 また、結末というか、トリックの部分も一般的ではない感じだし。
 2014年には文春文庫になっている。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.27
(5pt)

珠玉の名作から心温まる物語を想像するとは。秀作です。

素晴らしい作品です。2時間で読めます。
私も著者と同じく、学生時代に書写をし、アラフィフの今でも、繰り返し読み、
小学生の息子にも読み聞かせています。風呂に風呂用書籍も買った程です。
最初は、原作通りの病的神経質なイメージと違い、違和感がありましたが、
李徴の妻のイメージを変えることで、大きく物語を作られていることに感心しました。
人によって確かに印象は変わりますよね。李徴ではなく実は、嫁さんが。。
本当に発想の転換です。漢文の知識もあるようで、勉強になり、楽しく読みました。
読後は、ほっこりした気持ちになります。子供にも読ませようと思います。
父親としても子供へのある意味、メッセージになる内容です。
森見某とは、全く違い、中島敦も喜んでいると思いますよ。
この本も、教科書の副読本になっても良いくらいです。久しぶりに感激しました。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.26
(4pt)

様々な工夫で大人が読んでも十二分に楽しめる秀作に

歴史上の人物や文学作品を題材にした作者のシリーズの中では、中学生(の年齢)を主人公にしている点から、「漱石先生の事件簿(猫の巻)」に一番似た味わいの作品。本作の題材は中島敦氏「山月記」であり(漱石以外は初めてだろう)、主人公は「山月記」で"虎"となった李徴の息子(14歳)。この息子が父親が"虎"となった理由を探しに旅に出るという体裁の物語なのだが、様々な工夫で本作を楽しく、そして一段と優れたものとしている。

まず、原作が硬質の文体で、一種近寄り難い雰囲気を醸し出していたのとは対照的に、14歳の少年の一人称という体裁から文体が平易で、容易に感情移入出来る内容となっている。この少年の冒険談と謎解きとを巧みに絡ませている点も絶妙で、読む者を自然と物語に惹き付ける。加えて、謎解きの元ネタが原作のみに依存している点も評価できる。

また、「安禄山の乱」を初めとする原作が背景にしている唐のこの時代についての解説が加わっている点も本作の奥行きを深めており、更に、この背景が謎解きと密に関係しているのだから、まさにアクロバティック的手法と言える。作品全体を通して、"言葉"の大切さと共に、"言葉"が意味するものが画一的ではなく、多様性を持っている事を主張している点も共感が持てる。一見10代の若者向けの作品の様に見えるが、大人が読んでも十二分に楽しめる秀作と言って良いのではないか。
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.25
(4pt)

様々な工夫で大人が読んでも十二分に楽しめる秀作に

歴史上の人物や文学作品を題材にした作者のシリーズの中では、中学生(の年齢)を主人公にしている点から、「漱石先生の事件簿(猫の巻)」に一番似た味わいの作品。本作の題材は中島敦氏「山月記」であり(漱石以外は初めてだろう)、主人公は「山月記」で"虎"となった李徴の息子(14歳)。この息子が父親が"虎"となった理由を探しに旅に出るという体裁の物語なのだが、様々な工夫で本作を楽しく、そして一段と優れたものとしている。

まず、原作が硬質の文体で、一種近寄り難い雰囲気を醸し出していたのとは対照的に、14歳の少年の一人称という体裁から文体が平易で、容易に感情移入出来る内容となっている。この少年の冒険談と謎解きとを巧みに絡ませている点も絶妙で、読む者を自然と物語に惹き付ける。加えて、謎解きの元ネタが原作のみに依存している点も評価できる。

また、「安禄山の乱」を初めとする原作が背景にしている唐のこの時代についての解説が加わっている点も本作の奥行きを深めており、更に、この背景が謎解きと密に関係しているのだから、まさにアクロバティック的手法と言える。作品全体を通して、"言葉"の大切さと共に、"言葉"が意味するものが画一的ではなく、多様性を持っている事を主張している点も共感が持てる。一見10代の若者向けの作品の様に見えるが、大人が読んでも十二分に楽しめる秀作と言って良いのではないか。
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114
No.24
(4pt)

「山月記」の後日譚といった趣の作品です!!

著者の柳広司さんは、1967年三重県生まれ、歴史上の人物や文学作品をミステリーと融合させた作品を得意とされているようです。
 本作品もその路線に沿った作品で、中島敦さんの短編「山月記」の後日譚といった趣の作品になっています。
 中島敦さんの「山月記」は、唐の時代、秀才の誉れ高い李徴主人公です。李徴は若くして、科挙の試験に合格し、役人になりますが、
 その身分に満足できず、職を辞し、詩人として名を成そうとします。しかし、そうは上手くいかず、再び小役人の生活に戻ります。
 しかし、その屈辱的生活に耐えられず、突如、山のほうに向け出奔し、そのまま行方をくらまします。
 一方、科挙時代からの親友、袁'は官吏として旅をする途中、虎になった李徴と遭遇し・・・・・
 柳さんは、李徴の残された14歳の息子を主人公にして後日譚を書き上げています。
 いつかは自分も父と同じように虎になってしまうのではないか、と悩む息子は、唯一、相談できる袁'のもとに赴きます。
 しかし、袁'は留守で、仕方なく、父が虎になった姿を目撃された、商於に出向いて、その真相を確かめようとします・・・・・
 本書は、あとがきにもあるように「ミステリーYA!」シリーズ(理論社)の1冊として、ヤング・アダルト向きに書き下ろされました。
 しかし、一般の人が読んでも十分面白く読めると思います。
 漢詩の押韻といった知識も必要ですが、途中から意外な展開の連続で、ほのぼのとした恋も絡み、最後は、リドル・ストーリー風のエンディングになっています。
 しかし、さすがにこの展開にはかなり無理があります。
 「山月記」は、李徴がなぜ虎にならざるを得なかったか、その経緯が順を追って述べられていて、一つの完結した名作になっています。
 したがって、逆説的になりますが、「山月記」をよく知らない人ほうが、本作を面白く読めるのではないかな、と思います。
 何はともあれ、文庫化され手軽に読めるようになったのは、嬉しい限りです!!
虎と月 (ミステリーYA!) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (ミステリーYA!)より
4652086318
No.23
(4pt)

「山月記」の後日譚といった趣の作品です!!

著者の柳広司さんは、1967年三重県生まれ、歴史上の人物や文学作品をミステリーと融合させた作品を得意とされているようです。
 本作品もその路線に沿った作品で、中島敦さんの短編「山月記」の後日譚といった趣の作品になっています。
 中島敦さんの「山月記」は、唐の時代、秀才の誉れ高い李徴主人公です。李徴は若くして、科挙の試験に合格し、役人になりますが、
 その身分に満足できず、職を辞し、詩人として名を成そうとします。しかし、そうは上手くいかず、再び小役人の生活に戻ります。
 しかし、その屈辱的生活に耐えられず、突如、山のほうに向け出奔し、そのまま行方をくらまします。
 一方、科挙時代からの親友、袁'は官吏として旅をする途中、虎になった李徴と遭遇し・・・・・
 柳さんは、李徴の残された14歳の息子を主人公にして後日譚を書き上げています。
 いつかは自分も父と同じように虎になってしまうのではないか、と悩む息子は、唯一、相談できる袁'のもとに赴きます。
 しかし、袁'は留守で、仕方なく、父が虎になった姿を目撃された、商於に出向いて、その真相を確かめようとします・・・・・
 本書は、あとがきにもあるように「ミステリーYA!」シリーズ(理論社)の1冊として、ヤング・アダルト向きに書き下ろされました。
 しかし、一般の人が読んでも十分面白く読めると思います。
 漢詩の押韻といった知識も必要ですが、途中から意外な展開の連続で、ほのぼのとした恋も絡み、最後は、リドル・ストーリー風のエンディングになっています。
 しかし、さすがにこの展開にはかなり無理があります。
 「山月記」は、李徴がなぜ虎にならざるを得なかったか、その経緯が順を追って述べられていて、一つの完結した名作になっています。
 したがって、逆説的になりますが、「山月記」をよく知らない人ほうが、本作を面白く読めるのではないかな、と思います。
 何はともあれ、文庫化され手軽に読めるようになったのは、嬉しい限りです!!
虎と月 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 虎と月 (文春文庫)より
4167900114