■スポンサードリンク
1Q84
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
1Q84の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.66pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全622件 521~540 27/32ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この1Q84を買ったとき、たまたま一緒に 茂木健一郎・南直哉の「人は死ぬから生きら れる」という新書を買いました。その本を読 んでから、1Q84を読んだので非常に村上 春樹の世界観がクリアに届いてきたように思 えます。 村上作品が賛否両論のものであるのは、いつ ものことですが、その理由は村上春樹の作品 はどこまでいっても「答え」ではないからだ と思います。 あの人は小説でなんらかの「答え」を表現して いるのではなく、「問い」を書いているだけな んです。よくても「こういう考え方もある」程度 にとどめている。そこが普通の小説には一定にある 「解答」のようなものを求める読者には不満なん でしょう。 このなんらかの問題を意味のあるものとして考える ことができないと、村上春樹を面白いとは思えない でしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
みなさんがいろいろな書評を書かれていたので、自分も久しぶりに少しだけ書いてみようと 個人的には好きな作家は?と聞かれたら迷いなく「村上春樹」と答えるぐらい彼の作品をほとんど読んできたし、その作品に影響を受けてきた。 「ノルウェイの森」が売れた時も実は違和感があって、「なんでこんなに…」と。 自分だけが彼の表現する「課題」や「暗喩」や「テーマ」や「言葉」を理解出来るとはさらさら思っていないが、みんながみんな「うん、うん、そうだ、そうだ」と頷くのが想像出来なかった。 この作品も、村上さんが過去に書いた「オウム真理教」関するノンフィクションとその後の行動に伴う「倫理観」や「道徳観」について、いつもの村上風の味付けが「天吾」「青豆」「ふかえり」などの登場人物がかかえる問題点で語られて行く。 いつもの一人称ではなく三人称で…。 でも、伝わってくるのは一人称の時と同じ。 続きがあるんじゃないかと言われているが、個人的には読み終わったあとの「心の中に澱の様なものがたまった感じ」や「自分のココロの室の様なものの確かさ」を再認識させてくれたことで十分であるんじゃないかな?と。 過去の作品もほとんど読み返さないし(全集が出た時は読み直したが)、この世界で本を読むと言う行動をこれだけさせてくれることに感謝したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
既に社会現象にもなっている村上春樹氏の最新作で、ベストセラー。 上下巻合わせて1000ページというボリューム以上に、読破するのに精神面も含めた体力を要求される作品だった。 個人的に、村上氏はデビュー作である『風の歌を聴け』から、根底にある「伝えたいこと」は変化しておらず、それをより正確に、厳密に伝えきるために、作品を追うごとに様々なテーマやモチーフが肉付けされていっている作家との印象を抱いている。 また、本作に限らず、村上氏の作品を読むたびに、心理学者ユングの「集合的無意識」の概念を思い出す。 この1Q84でも、男と女、善と悪(とその境界)、親子、時間、空間、記憶…といった、ギリシア神話や聖書の時代から延々と続く、人類にとって普遍的なキーワードを連想する読者がほとんどだろう。 この点については、本作に登場する架空の小説に対する評として、「それ(物語)は特殊な環境に置かれた少女の、非現実的な体験についての物語ではあったが、そこには人々の自然な共感を呼ぶものがあった。たぶん意識下にある何かが喚起されるのだろう。」(下巻P418)と、村上氏自身が書き記している。 (意識的にか、無意識的にかは判別のしようがないが、恐らく確信犯ではないだろうか) では、「本作がこれまでの作品に対して何が際立っているのか」、を考えてみたとき、個人的には「作品のスピード感」ではないかと感じた。 本来、この作品の物語を終わらせ、起承転結を展開させることだけを考えれば、1000ページは必要以上の分量かと思う。 規則性を重んじる文章(たとえば食事を作る過程などが異様なほど綿密に描かれる)は、これまでにも見られた特徴だったが、本作では、その「村上春樹時間」とも言えるものに、これ以上ないという磁力が内包されていたように感じる。 特にこのBOOK1では、読み進めるうちに、どんどんとその時間軸を共有することを求められ、気づくとそこから抜け出すことが難しい精神状態にあることを自覚する。 そして時間の感覚の主導権が作品に渡ることで、自分も含めた読者は、自身の中の無意識的に眠らせているはずの記憶(時間)と徐々にシンクロし、作品を読みながらも、自身と対話する不思議な空間へと連れ出される。 BOOK1は、この作品(物語)と読者の関係性をセッティングすることに、ほぼすべての労力が費やされている。 (BOOK2へ続く) 5つ星指数:★★★★☆ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「文芸書は相性だ」と思うので、どうしようか迷っているならまず読むことをおすすめします。 本ばなれ、出版不況と言われる今、純文学でこれだけ話題にのぼること自体いいことだと思います。 村上作品の魅力のひとつは、色々な作品にパイプがはりめぐらされていて、 どんどん他の本も読みたくなるというのもあると思うので、そういう意味でもおもしろいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なぜここに書評を書いたかと言うと、ある新聞の書評に遺伝子が どうとかというへ理屈を書いているのを読んだからで、そんな一面的な 読みかたでこの傑作小説を読んで面白いのかなと思ったからです。 そのような先入観を持たされてこの小説を読んだひとは、 御愁傷様としかいいようがありません。 この小説は発売以前にほとんど内容が明かされませんでした。 それは、先入観を持たずに読んでほしいという作者の希望が あったからだと聞きます。 なので、村上春樹ファンなら新聞の批評など読まずに、 この本を読むことをおすすめします。 また、ノルウェーの森以来、村上春樹を読んでなかった人にも 楽しめる、とにかく面白い小説だということは言えます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めての村上作品、初めての長編読破。戎野先生の話と、さきがけリーダーの話の内容がわからづらくて今だに理解不可能なのですが(;_;)全編とおして飽きないで読みました。好きな人に会いたくて募る想い。とても入り込みました。リトルピープルと1Q84がさなぎというキーワードでエンターテイメントな恋愛小説と理解しました。生きている間に出会えるか出会えないかの作品だと思います。これからもリピートで読みます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
BOOK2読み終わりました。 作者が感じてきたであろう現代社会の矛盾、歪な社会問題をうまく表現できていると思います。 他人を愛せなければ自分を大切にはできない。愛す事もできない。 自分の心の中の善と悪の均衡を保たなければ、社会までもがおかしくなってきてしまう。 「自分自身が生きる意味」を説いてる作品だと思います。 このテーマは、世界に通じる事だと思います。 BOOK3は必ず有るでしょう | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
BOOK1の冒頭付近は、いつものように村上春樹氏の得意の軽快な文章のリズムを感じることが出来ずに、なかなか疲れてしまうのですが、中盤に差しかかる辺りからは一気に読み進んでしまう程、のめり込んでしまいます。彼にしか表現出来ない独特の世界。いつもながら買って良かったと思わせる静かで心の奧を考えずにはいられない物語でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「1Q84」の種明かしをやってみました。現在、改訂版6です。よかったら見に来て下さい。 http://nakatasan.jugem.jp/?eid=743#comments「リトルピープル」って? 「1Q84」(2巻)の第11章と第13章を読んでいると、「リトルピープル」って、ごくごく簡素な表現で・・・ 続きは http://nakatasan.jugem.jp/?eid=757#comments | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに胃に重いものが残るでも救いのある良品だと感じている。 ・・人は基本的に孤独である。 ・・でも自分にとって大切な存在のために生きている。 何か強大な力で世界が変わっていっても、どうしようもない世界に 属するしかなくても、その真実はゆるがない。 我々はその世界で生きていく。 自己犠牲や孤独、世界に沸き起こっている何者かの力、弱き人の頼るもの こういった内容から感じたメッセージは結局この2つだった。 筆者はこの25年、いろいろなものを自分の中に取り込んできた。 地震、戦争、サリン、テロ、満州、グローバリズム、音楽、マラソン、 そしてそこには必ず人の心が存在し哀しみと孤独が存在すること。 その経験は彼の中で少しづつ層を成してそして作品に表出する。 巧みな読者を引き込んむ表現を駆使し、謎かけをちらばめて。 そうした中からかつての羊やワンダーランドの時代を彷彿させる作品が うまれてきたのは興味深い思いだ。 自分の答えは自分で見つけてね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹の作風といえばそれまででしょうが、音楽をながらで聴いているような気分で読みました。 読んでいる最中は、読むことを止まらずにいるくらいはまりました。 でも1巻目を読み終えて、2巻目を読み始めるまで数日のブランクがあっただけで、すっかり熱が冷めてしまった感じです。 村上作品については、ストーリーがどうの、こうの、というものでもそもそもないと思いますが、最後の主人公のあれはないだろう(唐突で安易)と、結構冷めました。 映画や音楽アルバムと比べるジャンルなのかなあと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
カフカで新しい方向に転換したのかと思っていましたが、今作はクロニクル以前に戻ったという印象です。前半は展開の面白さに惹かれましたが、後半は内面重視でちょっと重い感じがしました。世界の終わり〜のような展開を期待していたからかもしれません。もしかしてクロニクルのように3巻目が出たりして・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「おもしろいよ〜」会社の人とかに、 どうだった? と聞かれたら、単純にそう答えると思う。 僕は大学時代に、羊をめぐる冒険あたりを初めて読んで、 春樹作品は7割くらいは読んでると思います。 たまたまオーウェルの「1984年」も、昔読んでました。 で、今回はどうか、というと、3日くらいで一気に読んだくらいなんで、 ストーリー展開はとてもおもしろいんだけど、 読んでる途中で、良くも悪くも村上春樹的だなぁ、と感じてました。 よく言えば、彼のいい味、というか、変わらない雰囲気やテーマ、 良くない解釈で言えば、ややワンパターン、ちょっとだけ飽きたかも、 という2つの印象が、自分の中でも錯綜していました。読後の今も。 なので、この作品が彼の過去の長編とくらべて、何番目に好きか、と言われると、 なかなか自分でも判断できない感じです。 おもしろいことは確かなんで、少なくとも5位以内、もしかしたら1位かも、 ぐらいの、なんとも言えない読後感です。 ただ、受け止める自分のせいなのかもしれないけど、 読後に残るものが、はっきりしないなぁ、とはちょっと思います。 読んでる最中はとてもおもしろくて、どんどん読みすすめたくなるんですが、 読後に何が残るか、というと、「おもしろかったなぁ」というイメージが大きくて、 ちょっとエンターテインメント的な要素を、強めに感じたのかもしれないです。 例えば「カラマーゾフの兄弟」のラストのエピローグを読んだ後の、 熱くて重くて強い、後にずっしりと残るような読後感が、 1度読んだ今はない、というイメージです。 もう一度読んだら、ちょっと変わるかもしれません。 なにか、あいまいな文になってしまいました。 さんざんアマゾンで買っていながら、初レビューです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あと1時間半くらいでBOOK2を読み終わります、おそらく。 レビューを全部読めていないので既出かもしれませんが、実は「1Q84」 は 「アンダーグラウンド」のふりをした「4月のある晴れた朝に100% の 女の子に出会うことについて」(←長い、でも素敵なタイトル)では? 「アンダーグラウンド」なら☆4つなんですが、「100%の女の子」なら ☆5つです。 村上さんの物語って僕が高校生の時(白亜紀くらい前にリアルタイムで) に 読み始めたときから、ワンパターンだと思っている。 ワンパターンだけど深い、「深い井戸」のように。 時々光線の反射が違うだけ。 基本、ア・ボーイ・ミィーツ・ア・ガール。 あと1時間半楽しんで読みます。 ひっくり返るのかもしれないけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いまめちゃくちゃに話題の作品ですよね。これは抑えておかないといけないです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「おもしろいよ〜」会社の人とかに、 どうだった? と聞かれたら、単純にそう答えると思う。 僕は大学時代に、羊をめぐる冒険あたりを初めて読んで、 春樹作品は7割くらいは読んでると思います。 たまたまオーウェルの「1984年」も、昔読んでました。 で、今回はどうか、というと、3日くらいで一気に読んだくらいなんで、 ストーリー展開はとてもおもしろいんだけど、 読んでる途中で、良くも悪くも村上春樹的だなぁ、と感じてました。 よく言えば、彼のいい味、というか、変わらない雰囲気やテーマ、 良くない解釈で言えば、ややワンパターン、ちょっとだけ飽きたかも、 という2つの印象が、自分の中でも錯綜していました。読後の今も。 なので、この作品が彼の過去の長編とくらべて、何番目に好きか、と言われると、 なかなか自分でも判断できない感じです。 おもしろいことは確かなんで、少なくとも5位以内、もしかしたら1位かも、 ぐらいの、なんとも言えない読後感です。 ただ、受け止める自分のせいなのかもしれないけど、 読後に残るものが、はっきりしないなぁ、とはちょっと思います。 読んでる最中はとてもおもしろくて、どんどん読みすすめたくなるんですが、 読後に何が残るか、というと、「おもしろかったなぁ」というイメージが大きくて、 ちょっとエンターテインメント的な要素を、強めに感じたのかもしれないです。 例えば「カラマーゾフの兄弟」のラストのエピローグを読んだ後の、 熱くて重くて強い、後にずっしりと残るような読後感が、 1度読んだ今はない、というイメージです。 もう一度読んだら、ちょっと変わるかもしれません。 なにか、あいまいな文になってしまいました。 さんざんアマゾンで買っていながら、初レビューです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シュウキョウアレルギーの日本人にとって、この本は少し不気味で奇妙な物語。 でもそれは、不気味で奇妙なおとぎ話なんかじゃない。 その世界はほんとうに存在するのだと思う。 シュウキョウ。 ぶっちゃけ、よく分からないし、考えたくもありません。 でもそれは、人間にとって切っても切り離せない永遠のテーマ。 自分には関係ないと高をくくっていれば、きっとその代償にカレラのエジキになって自分に返ってくるかもしれない。 それは、もっと身近なもので「気持ち悪い」の一言で片付けるにはあまりにも簡単すぎる。 わたしたちはシュウキョウというものが持つ力の影の部分だけでなく、その影の「裏」にもっと目を向けるべきなのかもしれない。 テレビのニュースが言っていることなんて、あんなのはただ目に見えるの皮の部分だけ。 皮の内側には実があり、そのまた奥には種がある。 そこには、人間のこころがあります。 そしてことばでは説明しきれないほどの人間の感情が良くも悪くもそこに渦巻いています。 そこを見もせずに、ただシュウキョウってものをキモイの一言で終わらせる人がいるけど、それはどうかと思う。 とにかくわたしは、村上春樹ってひとが、今この時代にこういった本を出してくれてとても嬉しい。 BOOK3を読んでみたいとは思うけど、実際書けるのかなぁ?と思う。 書けたとしても、きっとそこにはなんの答えも書いてないと思うから。 だからべつにいりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全編読み終えましたが、メタファー(比喩)・社会風刺・自分伝・なにものでもないなにか、ふかえり、リトルピープル、二つの月、猫の町、30の意味するところ。 どれひとつ取って抜かすことの出来ない、すばらしい出来栄えですね。 まさに夢のような話です。 ちょっと感動しまくりました。 まだ余韻が・・・ これから何回も何回も情景描写とメタファーを、読み返してみます。 文句なしの作品の評価です。 ある意味、頭を真っ白にして読めば、「ノルウェイの森」を超えたかもしれないですね。 とにかく満足です^^ BOOK3・BOOK4などがもし出たら、今度は予約はずさないように、すぐに予約します。(今回は本屋で買えず、オークションで落としました・・(涙)でも、嬉! BOOK3・BOOK4が秋ごろにでも(もっと早く^^)で無いですかね〜 まだ続編を書いていないのかな? 青豆と天吾のラストからの絡みがどうなるのか、とても知りたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
毎回、どんな小説が影響としてあるのだろう?と考えて読むのも村上作品の愉しみの一つ さて、今回も読み進むうちに、どこかでこんな雰囲気の小説を読んだ事があるなあと。 なんだろう……あ、ディケンズの『二都物語』だ。 すると本作における二つの世界が『二都物語』のロンドンとパリに重なり、“青豆”の“天吾”への思いが二都の主人公と同化し、結果、(勝手に)ロマンチックな色合いが物語に施され、個人的には大変面白く読む事が出来ました!! ……こんな読み方も悪くないですよ、ね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
それぞれの苦い生い立ちを抱えながら、小学生の時に強く手を握った青豆と天吾。青豆は天吾との20年たっても変わらない愛情を確信するまで、天吾は父との葛藤を乗り越えて青豆を探そうと決意するまで、というのが物語の主筋ですね。離れ離れの2人の愛情がクロスするあたりは胸を締め付けられる思いで読みました。 そして2人の弱い人間を取り囲む世界、新興宗教の「リーダー」、傷ついた女性たちを匿う「老婦人」、正体不明の誘惑者「牛河」、そしてもちろん少女「ふかえり」と彼女の描く「空気さなぎ」の世界、、、小説は遠く深いところまで触手を伸ばしながら、弱い人間にとっての愛情の大切さをより強く打ち出しているようです。 さまざまな謎を謎のまま投げ出しながら、この作品は終わったのか、それとも続くのか。「リトル・ピープル」との最終決戦のようなものはあるのか。最終決戦はないかもしれません。戦いはあるとしても、決着のつくものではないでしょう。リトル・ピープルと人間たちとの関係は、ある均衡を保ちながらけっして終焉することはないと思えます。そしてそれを知っている数少ない人々は「1984」ならぬ「1Q84」の、二つの月が見える世界(想像力の世界と言ってもいいかもしれない)に入り込んで、その均衡を守るために孤独な戦いを続ける。孤独なだけにより純粋な愛情に支えられながら。 酔わせられ、勇気をも与えてくれる作品です。(ぶっちゃけ、やっぱり謎を残しすぎでは、という気もして星4つ)。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!