ノルウェイの森

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

ノルウェイの森の評価:

3.82/5点 レビュー 818件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.82pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1,951件 1,301〜1,320 66/98ページ
No.651
(5pt)

この本の発するメッセージ

ここには色々な意味で愚かな人間が次から次へと出てくる。
語り手にしても人間的な魅力に乏しく一言でいえばどこにでもいるような男だ。
作者はこの本を書くにあたって「リアリズム小説」を書くということへのこだわりがあったそうだ。
リアリズム小説にこだわると愚か者しか出てこないのかと皮肉を言いたくなるような気分になるが、
私はこの本を読み終えて馬鹿馬鹿しいという気分にはならなかった。
読後感として私の心に残ったのは、口はばったい言い方だが、「希望」という二文字だ。
たしかなものが何もない人生で、それでも生き続けていかなければならないのだという無言のメッセージを
登場人物たちすべてが発しているように思える。
また、ここでは重要な登場人物が二人自殺する。自ら命を断つことが人生の重要な選択肢として扱われていて、
「自殺=悪いこと」という簡単な図式のなかに読者を留まらせないようになっている。
これからこの本を読む人は、登場人物の瑣末で下世話な愚かさにとらわれず、この本全体の発するメッセージを
読み取っていただきたいと思う。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.650
(3pt)

大学生の日常に展開される、特殊な世界

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの下巻です。分量は262ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベの友人の彼女だった直子や同級生緑など彼の同世代の異性を中心にしたドラマが展開されます。 上巻同様、きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで特殊な果汁を頭から浴びたような鮮やかな赤だった。」「春の闇の中の桜の花は、まるで皮膚を裂いてはじけ出てきた爛れた肉のように僕には見えた。」などです。 内容について語るのはこれも難しいですが、展開上、上巻よりも人間の喪失感が強く描かれていると思います。それを描こうとするゆえに、上巻より特殊な世界が構築されていると思います。その世界観を共有できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森(下) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(下)より
4062035162
No.649
(3pt)

大学生の日常に展開される、特殊な世界

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの下巻です。分量は262ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベの友人の彼女だった直子や同級生緑など彼の同世代の異性を中心にしたドラマが展開されます。 上巻同様、きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで特殊な果汁を頭から浴びたような鮮やかな赤だった。」「春の闇の中の桜の花は、まるで皮膚を裂いてはじけ出てきた爛れた肉のように僕には見えた。」などです。 内容について語るのはこれも難しいですが、展開上、上巻よりも人間の喪失感が強く描かれていると思います。それを描こうとするゆえに、上巻より特殊な世界が構築されていると思います。その世界観を共有できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)より
4061848933
No.648
(3pt)

大学生の日常を通して投影される、特殊な感覚

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの上巻です。分量は302ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベと彼を取り巻く主要な登場人物がすべて登場し 複雑なドラマが始まり、展開されます。 きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで春を迎えて世界にとびだしたばかりの 小動物のように瑞々しい生命感を体中からほとばしらせていた。」 「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、 それが細かく震えているのが見えた。」などです。 内容について語るのは難しいです。現実的かどうかと言われれば、 非現実的だと思います。ただ、まったく否定できるものではなく 誰もが持っている感情を、小説という作られた舞台を通じて表現した作品、 という感じでしょうか。 その感情に共感できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.647
(3pt)

大学生の日常に展開される、特殊な世界

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの下巻です。分量は262ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベの友人の彼女だった直子や同級生緑など彼の同世代の異性を中心にしたドラマが展開されます。 上巻同様、きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで特殊な果汁を頭から浴びたような鮮やかな赤だった。」「春の闇の中の桜の花は、まるで皮膚を裂いてはじけ出てきた爛れた肉のように僕には見えた。」などです。 内容について語るのはこれも難しいですが、展開上、上巻よりも人間の喪失感が強く描かれていると思います。それを描こうとするゆえに、上巻より特殊な世界が構築されていると思います。その世界観を共有できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森 下 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 下 (講談社文庫)より
406274869X
No.646
(4pt)

大学生の日常を通して投影される、特殊な感覚

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で
周囲と距離を置いた生活を送っていました。
そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。
それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。
有名なベストセラーの上巻です。分量は302ページ、所要3時間程度です。
この巻では、ワタナベと彼を取り巻く主要な登場人物がすべて登場し
複雑なドラマが始まり、展開されます。
きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで春を迎えて世界にとびだしたばかりの
小動物のように瑞々しい生命感を体中からほとばしらせていた。」
「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、
それが細かく震えているのが見えた。」などです。
内容について語るのは難しいです。現実的かどうかと言われれば、
非現実的だと思います。ただ、まったく否定できるものではなく
誰もが持っている感情を、小説という作られた舞台を通じて表現した作品、
という感じでしょうか。
その感情を共有できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森(上) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(上)より
4062035154
No.645
(4pt)

大学生の日常を通して投影される、特殊な感覚

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で
周囲と距離を置いた生活を送っていました。
そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。
それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。
有名なベストセラーの上巻です。分量は302ページ、所要3時間程度です。
この巻では、ワタナベと彼を取り巻く主要な登場人物がすべて登場し
複雑なドラマが始まり、展開されます。
きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで春を迎えて世界にとびだしたばかりの
小動物のように瑞々しい生命感を体中からほとばしらせていた。」
「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、
それが細かく震えているのが見えた。」などです。
内容について語るのは難しいです。現実的かどうかと言われれば、
非現実的だと思います。ただ、まったく否定できるものではなく
誰もが持っている感情を、小説という作られた舞台を通じて表現した作品、
という感じでしょうか。
その感情を共有できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.644
(5pt)

特別な時期に読むべき特別な小説

今からもう、10年以上前、大学生の時に読みました。そして、折にふれて、何年かに1度読み返しています。村上春樹の他の小説も大好きでよく読みますが、この本だけは本当に特別です。若い時に読んで本当に良かったと思いますし、読み返すと新たな発見とともにその時の感情がよみがえってきます。そして、小説と同じように、過ぎ去った時間を思い、過ぎ去った時間はもう永遠に取り戻すことができないことを実感します。いろんな作家の作品を読んでいくと、その人がその時にしか書けない作品というのがあることがわかります。そして、多くの作家は、大体初期の頃、そのようなその人にとって最高の作品を残し、後は何作書いてもその作品を超えることができないということが多い気がします(才能を出しきったというか、才能が枯渇したというか……)。村上春樹はそのようなことのない稀有な作家(それは村上春樹の生き方自体にも表れていると思います)ですが、それでも、この「ノルウェイの森」は、村上春樹にとって、そのような作品なのではないかと思っています。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.643
(5pt)

特別な時期に読むべき特別な小説

今からもう、10年以上前、大学生の時に読みました。そして、折にふれて、何年かに1度読み返しています。村上春樹の他の小説も大好きでよく読みますが、この本だけは本当に特別です。若い時に読んで本当に良かったと思いますし、読み返すと新たな発見とともにその時の感情がよみがえってきます。そして、小説と同じように、過ぎ去った時間を思い、過ぎ去った時間はもう永遠に取り戻すことができないことを実感します。
いろんな作家の作品を読んでいくと、その人がその時にしか書けない作品というのがあることがわかります。そして、多くの作家は、大体初期の頃、そのようなその人にとって最高の作品を残し、後は何作書いてもその作品を超えることができないということが多い気がします(才能を出しきったというか、才能が枯渇したというか……)。
村上春樹はそのようなことのない稀有な作家(それは村上春樹の生き方自体にも表れていると思います)ですが、それでも、この「ノルウェイの森」は、村上春樹にとって、そのような作品なのではないかと思っています。
ノルウェイの森(上) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(上)より
4062035154
No.642
(5pt)

特別な時期に読むべき特別な小説

今からもう、10年以上前、大学生の時に読みました。そして、折にふれて、何年かに1度読み返しています。村上春樹の他の小説も大好きでよく読みますが、この本だけは本当に特別です。若い時に読んで本当に良かったと思いますし、読み返すと新たな発見とともにその時の感情がよみがえってきます。そして、小説と同じように、過ぎ去った時間を思い、過ぎ去った時間はもう永遠に取り戻すことができないことを実感します。
いろんな作家の作品を読んでいくと、その人がその時にしか書けない作品というのがあることがわかります。そして、多くの作家は、大体初期の頃、そのようなその人にとって最高の作品を残し、後は何作書いてもその作品を超えることができないということが多い気がします(才能を出しきったというか、才能が枯渇したというか……)。
村上春樹はそのようなことのない稀有な作家(それは村上春樹の生き方自体にも表れていると思います)ですが、それでも、この「ノルウェイの森」は、村上春樹にとって、そのような作品なのではないかと思っています。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.641
(1pt)

村下春樹は、最低のゴミだ。

村上春樹なんかを、なぜ読むのか? なぜベストセラーになるのか?
そんな日本人は、普段いかに本を読んでいないかが分かる。
村上春樹だけをちょっと読んで、それを過大評価するのは間違っている。
もっと良い作家、もっと面白い本は、いくらでもあるのに。
西洋かぶれの、軽薄で安直な村上春樹は、日本のゴミだ。
ノルウェイの森(上) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(上)より
4062035154
No.640
(1pt)

村下春樹は、最低のゴミだ。

村上春樹なんかを、なぜ読むのか? なぜベストセラーになるのか?
そんな日本人は、普段いかに本を読んでいないかが分かる。
村上春樹だけをちょっと読んで、それを過大評価するのは間違っている。
もっと良い作家、もっと面白い本は、いくらでもあるのに。
西洋かぶれの、軽薄で安直な村上春樹は、日本のゴミだ。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.639
(3pt)

美しい文体だが分からない

夏だし、何か深みのある作品に触れたいと思い、まだ読んだことのなかった村上春樹の作品の代表作の上巻だけを読んでみた。アマゾンでも高評価だったし。 読んでみて、何よりも引きつけられたのは、表現力の豊かさで、私の薄い読書体験の中でも、最もきれいで、思わず情景が浮かぶ表現を使う作家だと思った。 内容の深さという点は、よく分からない。何を言いたいのかが分からない。小説も芸術作品の一つだから、論理性よりも、自らの感性で感じるものなのだから、分からないと思うのも当たり前なのだが。 分からないなりに、考えてみる。 「歪み」と表現されているように、何か社会とうまく付き合えなくなった人に焦点があたって物語が進行していく。でも、主人公のワタナベくんはその、社会とうまく付き合えなくない人に魅力を感じ、愛するようになる。精神的におかしく、壊れてしまうのは、決して本人たちが悪いのではなく、世間、社会の方に何か「歪み」があるのではということを暗にほのめかしている作品、ということは言えるのかもしれない。 分からないなりに。村上作品を一度だけ読めたことが、私の人生経験にとっては、何か自信になる気がする。だから下巻も読んでみるが、感想は変わるかも知れない。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.638
(3pt)

美しい文体だが分からない

 夏だし、何か深みのある作品に触れたいと思い、まだ読んだことのなかった村上春樹の作品の代表作の上巻だけを読んでみた。アマゾンでも高評価だったし。
 読んでみて、何よりも引きつけられたのは、表現力の豊かさで、私の薄い読書体験の中でも、最もきれいで、思わず情景が浮かぶ表現を使う作家だと思った。
 内容の深さという点は、よく分からない。何を言いたいのかが分からない。小説も芸術作品の一つだから、論理性よりも、自らの感性で感じるものなのだから、分からないと思うのも当たり前なのだが。
 分からないなりに、考えてみる。
 「歪み」と表現されているように、何か社会とうまく付き合えなくなった人に焦点があたって物語が進行していく。でも、主人公のワタナベくんはその、社会とうまく付き合えなくない人に魅力を感じ、愛するようになる。精神的におかしく、壊れてしまうのは、決して本人たちが悪いのではなく、世間、社会の方に何か「歪み」があるのではということを暗にほのめかしている作品、ということは言えるのかもしれない。
 分からないなりに。村上作品を一度だけ読めたことが、私の人生経験にとっては、何か自信になる気がする。だから下巻も読んでみるが、感想は変わるかも知れない。
ノルウェイの森(上) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(上)より
4062035154
No.637
(3pt)

美しい文体だが分からない

 夏だし、何か深みのある作品に触れたいと思い、まだ読んだことのなかった村上春樹の作品の代表作の上巻だけを読んでみた。アマゾンでも高評価だったし。
 読んでみて、何よりも引きつけられたのは、表現力の豊かさで、私の薄い読書体験の中でも、最もきれいで、思わず情景が浮かぶ表現を使う作家だと思った。
 内容の深さという点は、よく分からない。何を言いたいのかが分からない。小説も芸術作品の一つだから、論理性よりも、自らの感性で感じるものなのだから、分からないと思うのも当たり前なのだが。
 分からないなりに、考えてみる。
 「歪み」と表現されているように、何か社会とうまく付き合えなくなった人に焦点があたって物語が進行していく。でも、主人公のワタナベくんはその、社会とうまく付き合えなくない人に魅力を感じ、愛するようになる。精神的におかしく、壊れてしまうのは、決して本人たちが悪いのではなく、世間、社会の方に何か「歪み」があるのではということを暗にほのめかしている作品、ということは言えるのかもしれない。
 分からないなりに。村上作品を一度だけ読めたことが、私の人生経験にとっては、何か自信になる気がする。だから下巻も読んでみるが、感想は変わるかも知れない。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.636
(4pt)

ノルウェイの森

等身大の人物たちがそれぞれの人生のなかで問題を抱え、悩み苦しみ、喜び、幸せを抱こうとして生きていく。問題は人生そのものである。人の数だけ生き方がある。死に行く者。残された者は生きている限り生きていかなくてはならないのだ。この本を読んだ人たちも自身の人生を考え生きて行くのだろう。村上春樹の文章には美しさの予感が漂っている。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.635
(5pt)

夏になると読みたくなる本

この小説との出会いは、ファッション雑誌に載っていた「モテたいなら読め!!」という半分冗談交じりの特集に組まれていたことでした。それまでほとんど本など読んでこなかった私です。当時大学生だった私は、その有り余る時間ですぐに2週読んだことを覚えています。それから夏になると必ず読む小説になりました。小説の中で印象に残るような背景として使われているのは人が生活するには不便ともいえる程の山奥の冬の景色です。それなのになぜか夏に読みたくなるのは、文中の「春は人がコートを脱ぎ捨て、何を始めるのにも適した時期だ」とあるのが、私にとっては夏が恋をするにはあまりにも適した時期だと感じているからなのかもしれませんね。この本に出会ってからはこれまで出会った友達や彼女になんでもっとああしてやれなかったとかこうしてやれなかったのとか思うようになりました。たとえ相手が私のことを求めていたとしても、私は自ら膜を作り、殻に閉じこもり、彼らを本質的には受け入れてはいなかったからです。でもこの本に出会えたことで人との接し方も少しは変わったと思います。昔から親に「本を読め」と散々言われそれでもほとんど読まなかった私ですが、今となってはもっと本を読んでよけば良かったと思います。親は具体的に何かを求めてそう言っていたのかは分かりませんが、少なくとも私はこの本から何かを学びました。親が読んで欲しかった本はこういった種類の本ではなかったのかもしれませんが、この本にもっと早く出会えたら人生をもっと別の歩き方をしてきたかもしれません。そこまで私の心は揺さぶられたのです。「根拠のない行動」や「おしゃれぶった横文字は」はあまり私も好きではないですが、それでもこの流れるような読者を引き込むような文章にはそう簡単に出会えるとも思えませんし、そこにある村上春樹の世界観は何か人をひきつける魅力があると思います。単純にこの本に出会えたことはとても素晴らしいことだと思っています。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.634
(5pt)

青春・現実・喪失・再生

「でも、この大学の連中はほとんどインチキよ。みんな自分が何かをわかってないことを人に知られることが怖くって仕様がなくてビクビクして暮らしてるのよ。それでみんな同じような本を読んで、みんな同じような言葉を振り回してるのよ。」 「冗談じゃないわよ。他の人はたまに来て同情するだけじゃないの。世話をしたり痰を取ったり体拭いてあげたりするのはこの私なのよ。同情するだけでかたつくんなら、私みんなの50倍くらい同情しちゃうわよ。いい歳した人たちなのに、どうしてみんな世の中の仕組みってものが分かんないのかしら。あの人たち?口でなんてなんとでもいえるのよ。大事なのはを片づけるか片づけないかなのよ。」 「自分に同情するな。自分に同情するのは下劣な人間のやることだ。」 「そんな風に考えるのはやめなさい。物事は流れるべき方向に流れるし、どれだけベストを尽くしても人は傷つくときは傷つくのです。偉そうなことを言うようですが、あなたもそういう人生のやり方をそろそろ学んでいい頃です。あなたは時々人生を自分のやり方に引っ張りこもうとしすぎます。精神病院に入りたくなかったら、もう少し心を開いて人生の流れに身をゆだねなさい。私のような無力で不完全な女でもときには生きるって何て素晴らしいんだろうと思うのよ。本当よ、これ!だからあなただってもっともっと幸せになりなさい。幸せになる努力をしなさい。」 「もちろんそのことは残念に思います。しかし、結局のところ何が良かったなんて誰にわかるのですか?だからあなたは誰にも遠慮なんかしないで、幸せになれると思ったらその機会を捕まえて幸せになりなさい。私は経験的に思うのだけれど、そういう機会は人生に2回か3回しかないし、それを逃すと一生悔みますよ。」
ノルウェイの森(下) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森(下)より
4062035162
No.633
(5pt)

青春・現実・喪失・再生

「でも、この大学の連中はほとんどインチキよ。みんな自分が何かをわかってないことを人に知られることが怖くって仕様がなくてビクビクして暮らしてるのよ。それでみんな同じような本を読んで、みんな同じような言葉を振り回してるのよ。」 「冗談じゃないわよ。他の人はたまに来て同情するだけじゃないの。世話をしたり痰を取ったり体拭いてあげたりするのはこの私なのよ。同情するだけでかたつくんなら、私みんなの50倍くらい同情しちゃうわよ。いい歳した人たちなのに、どうしてみんな世の中の仕組みってものが分かんないのかしら。あの人たち?口でなんてなんとでもいえるのよ。大事なのはを片づけるか片づけないかなのよ。」 「自分に同情するな。自分に同情するのは下劣な人間のやることだ。」 「そんな風に考えるのはやめなさい。物事は流れるべき方向に流れるし、どれだけベストを尽くしても人は傷つくときは傷つくのです。偉そうなことを言うようですが、あなたもそういう人生のやり方をそろそろ学んでいい頃です。あなたは時々人生を自分のやり方に引っ張りこもうとしすぎます。精神病院に入りたくなかったら、もう少し心を開いて人生の流れに身をゆだねなさい。私のような無力で不完全な女でもときには生きるって何て素晴らしいんだろうと思うのよ。本当よ、これ!だからあなただってもっともっと幸せになりなさい。幸せになる努力をしなさい。」 「もちろんそのことは残念に思います。しかし、結局のところ何が良かったなんて誰にわかるのですか?だからあなたは誰にも遠慮なんかしないで、幸せになれると思ったらその機会を捕まえて幸せになりなさい。私は経験的に思うのだけれど、そういう機会は人生に2回か3回しかないし、それを逃すと一生悔みますよ。」
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)より
4061848933
No.632
(5pt)

僕は今どこにいるのだ?

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」「死は僕という存在の中に本来的に含まれているのだし、その事実はどれだけ努力しても忘れ去ることのできるものではないのだ。僕はそんな空気の塊を身の内に感じながら18歳の春を送っていた。でもそれと同時に深刻になるまいとも努力していた。深刻になることは必ずしも真実に近づくことと同義ではないと僕は薄々感じとっていたからだ。しかしどう考えてみたところで死は深刻な事実だった。僕はそんな生き繰りしい背反性の中で、限りのない堂々巡りを続けていた。それは今にして思えば確かに奇妙な日々だった。生のまっただ中で、何もかもが死を中心にして回転していたのだ。」「僕のやるべきことはひとつしかなかった。あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分との間にしかるべき距離を置くこと-それだけだった。」「だから読むのさ。他人と同じものを読んでいれば他人と同じ考え方しかできなくなる。そんなものは田舎者、俗物の世界だ。まともな人間はそんな恥ずかしいことはしない。なあ、知ってるか、ワタナベ?この量で少しでもまともなのは、俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ。」「それを説明するのは難しいな。ほら、ドストエフスキーが賭博について書いたものがあったろう?あれと同じだよ。つまりさ、可能性が周りに満ちているときに、それをやり過ごして通り過ぎるというのは大変に難しいことなんだ。彼女たちは何かを求めていて、俺はその何かを与えることができるんだ。それは本当に簡単なことなんだよ。そんなのあっという間に落とせるし、向こうだってそれを待っているのさ。それが可能性というものだよ。可能性が目の前に転がっていて、それをみすみすやり過ごせるか?自分に能力があって、その能力を発揮できる場があって、お前は黙って通り過ぎるかい?」「そうだよ。ゲームみたいなもんさ。俺には権力欲とか金銭欲とか言うものはほとんどない。本当だよ。俺は下らん身勝手な男かもしれないけれど、そういうものはびっくりするくらいないんだ。いわば、無私無欲の人間なんだよ。ただ好奇心があるだけなんだ。そして広いタフな世界で自分の力を試してみたいんだ。」「人生にはそんなもの必要ないんだ。必要なのは理想ではなく、行動規範だ。」「まず、第一に相手を助けたいと思うこと。そして自分も誰かに助けてもらわなくてはならないのだと思うこと。第二に正直になること。嘘を突いたり、ものごとを取り繕ったり、都合の悪いことをごまかしたりしないこと。それだけでいいのよ。」「今更出ていったって、どうしていいかなんて分かんないわよ。」「でも新しい世界が広がるかもしれませんよ。試してみる価値はあるでしょう。」「一番大事なことはね、焦らないことよ。物事が手に負えないくらい入り組んで絡み合っていても絶望的な気持ちになったり、短気を起こして無理に引っ張ったりしちゃだめなのよ。時間をかけてやるつもりで、一つ一つゆっくりとほぐしていかなきゃいけないのよ。時間がかかるかもしれないし、時間をかけても完全には治らないかもしれないわよ。待つのは辛いわよ。」「たぶん私たち、世の中に借りを返さなくちゃならなかったからよ。成長の辛さのようなものをね。私たちは無人島で育った裸の子どのたちのようなものだったのよ。でもそんなこといつまでも続かないわ。私たちはどんどん大きくなっていくし、社会の中に出ていかなくちゃならないし。」
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925