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向日葵の咲かない夏
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向日葵の咲かない夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.99pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全115件 41~60 3/6ページ
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初めての道尾作品です。 こちらのレビューを見ずに読みましたが、レビューの★の分布が1~5にきれいに分かれていて、こんなにも好みが分かれる作品は珍しいのでは?と思いました。「どういう作品と思って読むか」が、読後のレビューの評価が分かれるところと思います。 私のこの作品との出会いは、電子書籍アプリの「どんでん返し特集」でした。 同じ特集に取り上げられている作品は『十角館の殺人』『ハサミ男』など、1ページで世界がひっくり返され、ええええええ!と電車の中で叫びたくなった名だたる作品ばかり。しかし、そういった作品のようなどんでん返しはこの本に望めません。なぜならば、小学生である主人公にしか見えないものや、彼なりの世界観と現実の境界線があまりに曖昧で、ひっくり返るにも元々の枠がないからです。 恐らく、作者がひっくり返したかったのは、ミチオの家族や周りの人のことだと思いますが、うっすら10年前に読んだ東野圭吾氏の『昔僕が死んだ家』が頭の片隅にあったので、なんとなくそんなものかな、と思う程度でした。 ミステリーとしてではなく、ファンタジーとし考えるなら、この作品はありかなぁ、と思います。S君の庭の向日葵や、汗のしたたる描写、蝉の声。夏の昼間に高層ビルのオフィス街にいる私には、なんだか懐かしい匂いがしました。 子供は、誰しも幼い時には「架空の友人」がいるという話を聞きます。大人になるにつれ、実在しない友人とままごとをしたり会話をしたりすることはなくなりましたが、私もうっすらですが、空想上の誰かと幼き頃に遊んでいたような記憶があります。 この本は、子供(しかも病んだ)の瞳を通して、書かれた物語です。子供の瞳に映る世界はこれぐらい曖昧なもの、と割り切って読めばそれなりの作品です。お爺さんとの後半のやり取りは、子供じゃない動きもありますが。笑 作者さんの名字と、主人公の名前がイコールなので、作者の方は、幼き頃の何かを思い描いて書かれたのかな、と考えさせられました。 他の作品に期待します。 | ||||
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ネタバレを含む。 正直、色々な要素を詰め込みすぎている。 冒頭に大人になった主人公が過去を振り返るシーンで"妹が事件の1年後に死んでいる。"という内容が書かれた後に本編(事件の話)が始まる。 その内容から読者は「妹はまだ生きているのだな」という解釈に至るはず。 なのに本編の途中で"実は妹は死んでて、生まれ変わってるよ"という事実が発覚する。この時点でかなり混乱した。 冒頭部分で、"遺骨をコップにいれて、ラップをして、机にしまった。"のような文章も書いてある上に、妹は死ぬ間際に遺言まで残している。 この話の最後に、生まれ変わり(生まれ変わった登場人物との対話)というのは主人公の妄想というのが発覚するのだが 妄想で片付けてしまうと、辻褄が合わないところがある(ように自分は思う)し、何より冒頭部分の説明は[大人になった主人公]が話している部分である。 大人になった今でもその妄想を貫いているのなら、遺骨はトカゲ(妹の生まれ変わりという妄想)の骨になるし、母が流産した後に主人公が見つけたトカゲを計4年飼っていた事になる。 大人になった今でも囚われているという解釈で納得すれば良いものの、自分は何かが引っかかってしまった。 解説にも書いてあるがこれは人を選ぶ作品。本屋で立ち読みしてみてはどうだろうか。 | ||||
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読み終わって、誰かに、進める気にはなれなかった。 小説という、エンターティメントとしては良い感じです。 しかし、少しどろどろした感じが、人によっては馴染めないかも。生まれ変わって、何かになるという、妄想?、狂言?、的な所に共感できる人は良いかも。 | ||||
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なかなかに病んだ展開で、衝撃的だった。 読後感の悪いラストも、 こういう終わり方でも心を少なからず揺さぶられた。 蜘蛛に友人が乗り移ったと思いこまざるをえない。 そこまで追い詰められた少年たちのことを思うと 胸が痛む。 なかなか、一筋縄ではいかない小説であった。 | ||||
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レビューを読んで「後味が悪い」「好き嫌いがはっきり別れる」とあったので興味を持ち、読んでみました。ミステリー小説としては、活字の良さが活かされ(映画にできなそう)るのですが、小説中盤あたりから「何かがおかしい」と感じ始める。ミステリーというよりは心理ホラーのようなものか。。。。結末は読んだ後もしばらくピンとこなく、Wikiったり、ネタバレサイトをみて「えっ、そういうことだったの」と衝撃。ただ、活字トリックという意味では「葉桜の季節に君を想うということ」の方が驚いた。 | ||||
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人それぞれが少なからず持っている自分だけの世界 決して他人には壊すことも変えることもできない人の心の 奥底に存在する部分 やるせない気持ちになるストーリーでした また読みながら自殺など社会問題のについても考えてしまいました 初めての推理サスペンスでしたが、悪くないと思いました ほかの方が言うように紐のほどき方が少し粗い気もしましたが、 最後がスッキリと?まとまっていて 少し気持ちの悪い描写に免疫があればあと味もに悪くないと思います | ||||
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小学生にしては出来すぎた言葉遣いや事件を思考する能力、命を落として甦った級友の姿はお喋りする蜘蛛。 そして事件解決へのキーワードや伏線が、複雑怪奇に繋がる急転直下のクライマックス。上手くいきすぎた真相への道筋。 そんな矛盾や奇抜さなど、どうでもいいと思ってしまうほど、後味が悪い。薄気味悪い小学生である。そして彼を囲む家族でさえ、壊れてしまっているので余計に薄気味悪さを助長させている。 なにか感動するような展開、教訓。きっとそういうものがあるのではないかと思い、読み進めていたが、なにもなかった。 素直に物語の巧妙さ、読みやすさはあったが、これでは向日葵が咲かないのも納得だ。 | ||||
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輪廻転生が巻き起こす心情重視の叙述トリック http://on-the-road.co/?p=1700 | ||||
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大人達、とくに警察の描写が、ストーリー展開の都合のためか乱暴になっている。 正直あり得ないだろ!と突っ込みたくなる。 基本の設定がファンタジーなだけに、こういう部分が リアルでないとライトノベルになってしまう。 ただ、随所に作者の瑞々しい感性を感じさせるる部分があって 文句を言いながらも印象的な作品でした。 | ||||
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まず冒頭の章から、あきらかにある登場人物に違和感を感じます。この時点でカンの良い人なら、ミスリードを誘ってるなと気づいてしまいます そして出てくる登場人物の嘘が多すぎる。セリフの嘘ならまだ納得出来ますが、内面の気持ちまで嘘をついてます。 そこまでして読者を騙したいのかと思うほどw 終盤にまるで答え合わせかのようなトリックの解説の文章。 この小説はミステリー小説は美しくない。 叙述トリック小説の評価とは「いかにして読者を気持よく騙すか」だと思います。 おそらくほとんどの読者は騙されるでしょう。しかしなぜか納得出来ないw この小説はまるで野球で勝負で挑んで隠し球でゲームセットと後味の悪い感じがしますね しかし作者の小説家としての力量は素晴らしいものがあると思います。直球勝負した小説を読んでみたいですね | ||||
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すでに多くの方が述べられていることですが、ごく単純にいって不快となる描写が随所に見られます。 それが、知的に昇華されていないんでしょうね。 江戸川乱歩や、カテゴリは違えど丸尾末広のように一つ筋の通ったものになっていかないというか。 わりとそういうのは好きな人間なんですが、いまいちピンとこないというか。 推理小説ではなく、「推理小説のような体裁を味付けとして使ったホラー」ですね。 よく似たジャンルがありそうであまりない、そういう意味では私には新しかったです。 怪奇小説としてならば、そういうのが好きな人にお勧めできるし、納得できます。 推理小説として読み進めると、破綻しますので、その方面は期待しない方がいいでしょう。 しかし反面、推理小説としての体裁を取るところに、この作品の肝があるのですが。。。 最初から怪奇・ホラー小説として読むなら、全く印象が違うと思われますし、ここまで売れることもなかったでしょう。 そういう意味では売り方は、出版社の慧眼だったのではないでしょうか。 突飛な設定をどうまとめあげるのか期待して読み進めると、更に荒唐無稽な方向に舵を切られます。 言うならば、考古学者の冒険をベースにした映画のラストで、宇宙船が出てくるようなものです。 ちらちらとその影が見えていますが、まさか全力でその方向に行くとは誰も思わないでしょう。 知性よりは、生理的な感覚に訴える部分(主に不快な方)が強く、 おそらくはその力だけで、一冊を読み通させる作品であるというのが、この小説の本質だと思われます。 | ||||
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これはミステリーではない。 ともかくも序盤において、S君が生まれ変わってきた時点で、物語はミステリーの地平を外れて幻想小説へと踏み出してしまっている。そしてその判断は読み終えるまで覆されることはない。 こうした物語構成を選択した著者の意図は分かる。解説の千街晶之も言うように、「人間は自分が思っているよりも遙かに、現実と幻想が複雑に入り混じったグレーゾーンで暮らしている」(p469)のだろうし、それこそが描かれた内容であるのかもれない。しかし、物語においては必ず、現実と幻想が区別されねばならない。なぜなら物語そのものがまさに一つの閉じた「幻想」であるからだ。それゆえ「現実と幻想が複雑に入り混じったグレーゾーン」を際限なく拡大していけば、やがてその輪郭は「物語」そのものと等しくなる。この小説で示された論理を徹底してゆくならば、『向日葵の咲かない夏』という物語全体が、主人公であるミツオの「幻想」でしかない、とも言えてしまうはずである。そのとき物語の内容は「何でもあり」ということにならないだろうか? だからこそどこかに歯止めが必要なのであり、物語内の「現実」と「幻想」の分離は行われねばならないのだ。 すべての発端になった主人公の「嘘」のエピソードが果てしなく悲劇的なだけに勿体ないと思う。 また、S君はなぜアルファベット一文字で示されるのかが明かされないのも不満である。 | ||||
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不思議な作品。 仕掛けはなんとなく分かってしまって、こういう風なんだろうと。 ミステリと言うよりは、もっとホラーと言うのか。。。そちら寄りの作品で、新本格好きは私はミステリとしては楽しめませんでした。 恐らく、キリスト教文化圏のひとにはナカナカ分からないであろう感覚の物語。 日本人のように仏教の輪廻の思想を無理なく感覚として理解していると案外あっさりと読めてしまうと思います。 | ||||
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正直、全く考えていなかった展開だったので、驚きはあった。ネタバレになったら非常に申し訳ないが、一つの「公にされたこと」のお陰で他がうまくカモフラージュされているのは、見事だと思う。そうきたか、という感じ。この小説の「核」批判される方があまりに多いようで、その方達の一部は本当の意味(と書くのははばかれるくらい作中明らかだと思いますが)を解っていないのでは?と疑ってしまった。個人的には納得したので。ラストもとことん救いがないが、個人的には好き。 ただ、あまりにアンフェアではないか?というのと、私見ではうまい伏線もさほどなく、結末を知ってから読み返しても「いや、これは思いつかんでしょ」となるので読み返す気がしないこと、そもそもS氏の死自体を筆頭に、腰曲がりのおじさん、教師、その他さまざまな事象にさほど必要性を感じられない点が残念だった。 | ||||
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300ページあたりまでは面白くて一気に読んだ。 文章が若くて青くさいが、主人公は子どもだしそれほど気にならない。 節足動物がしゃべろうが昆虫がしゃべろうが私は気にならないし、 かえって面白いことになってきたぞとわくわくする。 だが私の頭は固かった。 どうして犬だけしゃべらないのだろうと思ってしまった。 犬の反応がリトマス紙や何かの測定機器であるかのようにまで正確であるのも気になりだした。 著者が仕掛けた叙述トリックらしき部分も稚拙で本筋に関係なく、余計であるような気がした。 互いの主観と解釈が入れ替わりながらゆらゆらうごめく小説なのだろうけど、今ひとつバランスを欠いているように思えた。 | ||||
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良くも悪くも記憶に残る小説だと思う。 それが思い出になるのか、はたまたトラウマになるかは 読み手次第なのだ───。 | ||||
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話自体は、なんともいえない気持ちの悪さを出しています。 でも、最後まで我慢して読んで欲しい。 あぁ〜こういう事だったのか!と思わず唸ってしまいます。 本当に読後は悪いんですが。 読んだあとに、もしも映像化するなら誰目線か。見たいなのを想像すると面白い作品かなと。 | ||||
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後味が悪い、救いがないとの評言が目立ちますが、私の目にはきちんと救いが 用意されていたように映りました。 良くも悪くも作者の才気と特性が表れた、問題作の中の問題作。 読まず嫌いのまま過ごしてはもったいない一作だと思います。 | ||||
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内容は楽しめたが人物のリアリティーがない。小学生があんなにいろんな事を考えないし普通3歳児が一人でお留守番は無理。岩を『ロック』と言えるはずがない…。 (うちに五歳児がいるが、到底無理)気味が悪い内容だけどなんだかんだいってどんどん読めた。 | ||||
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私は普通にミチオが可愛そうでした。 ラストのおじいさんの辺りは「ちょっと…ミチオ、それはどうなのよ」と思いましたが 読み終わるとS君に対する道夫の酷い言葉ですら、 本人にその自覚が無いがゆえに哀れな印象を持ちました。 事件における表現の気持ち悪さやグロさなどは この作品よりもっと気持ちの悪いものを読んだことのある自分としては 「え…別にそこまで気持ち悪くないよ?」と思ったし、 心理面の事を指すのであれば これよりもっと気持ちの悪くなるキャラクターをみたことがあるので 道夫の過去を考えれば同情する気持ちはあってもキモさは感じませんでした。 文は上手な人だと思いますがぐいぐい引き込まれて目が離せない、 というタイプの本ではないです。 淡々と進む感があるので、読んでる時は先は気になるものの退屈さをちょっと感じました。 すっごい面白いかどうか、といえがまあまあ、な印象です。 強烈なインパクトがあるとかそういう作品ではないと思います。 | ||||
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