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背の眼
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背の眼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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「レエ オグロアラダ ロゴ」という謎の言葉を白峠村で聞く作家"道尾"。道尾の相談相手の霊研究家"真備"。白峠村で起こる子供連続失踪事件。その中の一人の頭部は発見される。頭部の発見場所である白早川河岸を含む"白"の謎。真備の所へ集まる相談の写真中で背中に眼が写っている人物が立て続けに自殺するという怪現象が。そして、近隣の町で死んだ男にも「背の眼」が。白峠村に伝わる天狗伝説。意外な形で関る東海道五十三次。霊視ができるという少年。次第に明らかになる道尾等の宿泊先の主人の過去...。 これだけの材料が揃っていながら、ドロドロした怨念のような"濃さ"が感じられないのである。また、薀蓄を傾ける真備と語り手の作家の道尾の関係は「真備=京極堂」、「道尾=関口」でたやすく京極夏彦氏の作品を連想させ、イメージ的に随分損をしていると思う。道尾達の会話や日常生活を書き込むより、白峠村の異界性、魔境性を強調した方がインパクトの強い作品になったと思う。本作は現実感があり過ぎる。 道具立ては申し分なく、細かい調査など行き届いていて力量は買えるが、この設定なら、もっと大掛かりな妖異譚、怪異譚になっていたかと思うと惜しい。 | ||||
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「レエ オグロアラダ ロゴ」という謎の言葉を白峠村で聞く作家"道尾"。道尾の相談相手の霊研究家"真備"。白峠村で起こる子供連続失踪事件。その中の一人の頭部は発見される。頭部の発見場所である白早川河岸を含む"白"の謎。真備の所へ集まる相談の写真中で背中に眼が写っている人物が立て続けに自殺するという怪現象が。そして、近隣の町で死んだ男にも「背の眼」が。白峠村に伝わる天狗伝説。意外な形で関る東海道五十三次。霊視ができるという少年。次第に明らかになる道尾等の宿泊先の主人の過去...。 これだけの材料が揃っていながら、ドロドロした怨念のような"濃さ"が感じられないのである。また、薀蓄を傾ける真備と語り手の作家の道尾の関係は「真備=京極堂」、「道尾=関口」でたやすく京極夏彦氏の作品を連想させ、イメージ的に随分損をしていると思う。道尾達の会話や日常生活を書き込むより、白峠村の異界性、魔境性を強調した方がインパクトの強い作品になったと思う。本作は現実感があり過ぎる。 道具立ては申し分なく、細かい調査など行き届いていて力量は買えるが、この設定なら、もっと大掛かりな妖異譚、怪異譚になっていたかと思うと惜しい。 | ||||
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京極夏彦氏の影響ももちろん受けているのだろうが、どちらかと言えば内田康夫氏の旅情ミステリーの読後感に近い。「背の眼」というタイトルから想像される夜中に一人でトイレに行けなくなるような怖さよりも二転三転する展開が楽しい本だ。さらさら読めるし、東海道五十三次のアレってそういうことだったの!という「へえ」なネタもあり、単純に面白い。主人公3人組の絡みも悪くないし、シリーズ化への期待大。因みに、ノベルズ版にするときはタイトルと表紙の雰囲気は変えた方がいいですよ。タイトルさえ良ければかなり売れる本。 | ||||
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厳密に言うとこれはホラー小説ではないと思います。よく言えば超自然の要素をちりばめた、本格推理小説というような仕上がり。悪く言えばどっちつかずの中途半端な作品。 タイトルと表紙から伝わる重厚なイメージはあっさり裏切られ、キャラクター描写、文体と、ライトタッチである意味とても今風な小説ではあります。 連続して起きた自殺。生前、撮影された写真にうつるその人間の背中に現れる眼。事件を調べるうちにある田舎町に発生している連続失踪事件。そしてその村に伝わる「天狗伝説」と、とても良い雰囲気で話は進みますが、どうしてもキャラクターの描きこみや表現が軽く感じて、正直自分にはいまひとつ。さらにホラー小説を期待して読んだ点もマイナスになりました。 しかし、本格推理としては随所にちりばめられた伏線や、収束に向かうまでの展開、まさに意外な真相など、なかなか良くできた構成。 なので、この小説の楽しみ方はホラーの味付けがなされた本格推理小説として読むと、良いと思います。 ホラー小説的には星2つ、本格推理物としては星4つ、中間を取り星3つの評価とさせていただきました。 | ||||
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