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ながい坂



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ながい坂の評価: 4.60/5点 レビュー 60件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全60件 1~20 1/3ページ
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No.60:
(5pt)

あの時鞭を拾えたら、と皆、昔を回顧する

百田尚樹氏の「影法師」を読了後、レビューに「ながい坂」との比較を書かれているのをたびたび目にして読んでみようと思い立ちました。藤沢周平氏の「風の果て」との比較もあり、確かに「影法師」は、「風の果て」ととても似ています。こちらは、下士から立身出世という点と成長物語と言う2点においては同じですが、趣は全く違う小説です。

ながい坂は、書かれた時代を感じさせますし、本当にながいのです。でも、この長さの中で主人公を始めとして人間や生きざまを問う作者の高い知見と見識、あるいは叡智を感じさせる深い言葉の数々に惹かれました。ながかったですが、読んで良かったです。

主人公が格式の高い家のお嬢様(奥方になる)から、馬の鞭を拾うように命じられて拒絶しますが、あの時拾えたら、と述懐しますが、象徴的な話でした。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.59:
(5pt)

強い信念を持った侍の一途な生涯

60年前に読み感度した作品の再読、改めて我が身の今を振り返つて,数々の出来事に思いを馳せ、考えさせられています。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.58:
(5pt)

『人生は重きにを負うて遠き道を行くが如し』

百田尚樹の影法師のレビューで本作を知り、読んでみた。

主人公は意外に肉親に冷たいのでそこまで感情移入はできなかったが、

困難があっても逃げずに立ち向かい、周りの信頼を集め、藩のために邁進する姿勢は

非常に共感できた。ヘミングウェイの読後感に通づるものがあった。

それは、一度きりの人生、どうせなら命の炎を燃やし尽くせ、と言うこと。

「どんなに苦しくとも、自分の力できりぬけてこそ立ち直れるものだ」上p449

(人も世間も簡単ではない、善意と悪意、潔癖と汚濁、勇気と臆病、貞節と不貞、

その他諸々の総合が人間の実態なんだ、世の中はそう言う人間の離合相剋によって

動いていくのだし、目の前にある状態だけで善悪の判断はできない。)下p148

「一番大切なのは、人間がどれほど心を打ち込み、本気で何かをしようとしたか

しないか、ということじゃないか」下p208

「大義名分を振りかざす者より、恥知らずなほど私利私欲に走る者の方に、

俺は人間の最も人間らしさがあるとさえ思う。」下p398

幽閉のようにされていた藩主昌治が幕府重臣を使い、藩の江戸屋敷まで送らせ、

自らの存在を大いにアピールした場面、

主水正が城代家老を申し受ける際、酒浸りの滝沢兵部を次席家老にすべく、

何日も飲まず食わずで遂に更生させる場面が印象に残った。

山本周五郎の最後の作品らしい。思いがストレートに心に響く。

人は死しても、何がしかが後世に残るのだろう。

本書や、主人公主水正の施政や、作中の弥助?が遺したクヌギ林のように。

『さぶ』は読んだことがあるが、再読しよう。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.57:
(4pt)

夫婦生活の描写が気持ち悪い

読みごたえあり、間違いなく勇気を貰える一作。
下巻だけでも読破するのに四時間かかりましたが、一気読みしてしまいました。
面白い。
ただ、長旅から帰るとなぜか妻が都合よく開発済みのいい女になっていて寒気がしました。
そこは頑張らないんだ主水、、、
妄想が過ぎるよチェリーかよ、とがっかり。
男性向けの物語なので仕方ないと思いつつ
ラブシーン書いてほしくなかったな、と女性の私は思いました。
とはいえそんな可愛らしいとこを差し引いても骨太の人格に圧倒される物語です。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.56:
(5pt)

リーズナブルな価格

リーズナブルな価格
山本周五郎小説全集〈第20〉ながい坂 (1968年)Amazon書評・レビュー:山本周五郎小説全集〈第20〉ながい坂 (1968年)より
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No.55:
(5pt)

下巻の展開が楽しみ

作者の晩年の作品です。文筆家はしばしば同じテーマを追求するものですが、その時々の環境、年齢、経験の積み重ねによって、当然のことながら表現もストーリーの展開も変わってきます。この作品の主人公、三浦主水正も、例えば、樅の木は残った、の原田甲斐に似た重荷が負わされます。作者がそれを原田甲斐とは違う個性を持った主水正にどう解決させていくのか、それを読むのが私の楽しみです。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.54:
(5pt)

主人公の生き方に感動させられました

下級武士の子供に生まれながら、学問と武芸に励み、抜擢を受けていく主人公。

少年から大人へ成長していく中で、主人公が自分の人生を見つめ、自分の人生に与えられた使命のようなものを見つけていく姿に感動させられました。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.53:
(5pt)

落ち込んでいるときにこの一冊

元来,自分はこのような歯を食いしばって頑張る小説は好きだ。『長い坂』を読むのは2回か3回目だと思う。気力が落ちてきているときにこれを読むと,カンフル剤になる。主人公の阿部小三郎の生き方は考えさせられる。身を立て,名を上げ,藩政を立て直すところは,他の同じような小説にもある。しかし,無いのは,身内への感情を断ち切ってしまうところである。そして,自分にかけられた重圧に悩むところである。自分は,三浦主水正のように凛として生きたいと思ってきた。いまも思っているが,難しいだろう。ただ,読後,今回もまた頑張ろうという気になった。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.52:
(5pt)

山本周五郎の

今この本が手に入るだけでも貴重です。メモをとりながらじっくり読ませていただいています。
山本周五郎小説全集〈第20〉ながい坂 (1968年)Amazon書評・レビュー:山本周五郎小説全集〈第20〉ながい坂 (1968年)より
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No.51:
(1pt)

上巻は最悪

古い本を買って後悔したのは初めて
下巻はまだ良いが上巻は最悪‼️変色が酷くて表紙の裏はホコリだらけ
端面はローズウッド色
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.50:
(5pt)

本の状態と、送料

友人へのプレゼントだったのですが、まさか、新古品が、手に入るとは!
喜んで貰えました。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.49:
(5pt)

本の状態と、送料

友人へのプレゼントだったのですが、まさか、新古品が、手に入るとは!
お陰様で、大変、喜ばれました。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.48:
(4pt)

屈辱を忘れず

山本周五郎『ながい坂(上)』(新潮文庫、1971年)は江戸時代の小藩を舞台とした長編時代小説である。主人公は下級武士の息子であるが、8歳の時に上級武士の家人から受けた屈辱を忘れず、学問や武芸に励む。主人公は優秀であるが、誰もが認める英才ではない。この点は「内蔵允留守」「青竹」のように世間一般とは異なる価値基準で能力のある人を描く著者らしい。

本書では、あまり良い関係ではない人間から別れ際に「気をつけて」と呼びかけれて不快感を覚えたとの描写がある。「ひやっと肌寒さを感じた」「耳を塞ぎたくなる」とまで言っている(212頁)。表面的には「気をつけて」と呼びかけることは悪いことではないが、相手に面倒をかけておきながら、表向き配慮しているかのようなアリバイ作りの欺瞞を感じることがある。本書は人間心理を突いている。

贅沢を否定する主人公の美意識は心地よい。単純な料理でも心がこもっていて人を感嘆させる(539頁)。味と価格が比例するという類の浅ましさはない。贅沢を否定する美学は庭にも表れている。「自然のままの、少しの気取りもない野末のけしき」を以下のように評している。「どんなに費用をかけ、贅をつくして造った庭も、このけしきには遠く及ばない」(下巻12頁)

主人公は家族との関係は駄目だが、社会では有能である。よく「斉家治国平天下」「慈善は家庭から」と言われるが、主人公には該当しない。そのようなパターンもあるだろう。あれもこれもを目指さなくても良い。

著者は江戸時代の情緒を描く名手であるが、本書は現代小説的である。主人公は自我を持ち、生き方に悩む近代人的な心理を持つ。庶民はギリギリの生活に苦しむ一方で、大商人が家老と結託して藩を牛耳る。これは既得権益から利益を得る現代日本の官僚資本主義に重なる。

御用商人は藩から独占権を得て、莫大な利益を上げている。独占権には業界の庇護者としての責任があるという名目になっている。「ところがしばしば、その「責任」は「権利」に転用され、業者を庇護するより、かれらを支配し、思うままに操縦する、という結果があらわれるようであった」(540頁)。これは現代日本の公共性の論理と重なる点がある。故に規制緩和が改革として求められる。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.47:
(4pt)

贅沢を否定する主人公の美意識

山本周五郎『ながい坂(上)(下)』(新潮文庫、1971年)は江戸時代後半の小藩を舞台とした長編時代小説である。主人公は下級武士の息子であるが、8歳の時に上級武士の家人から受けた屈辱を忘れず、学問や武芸に励む。主人公は優秀であるが、オールマイティな優等生とは異なる。立身出世を目指すようであるが、通俗的な上昇志向とは異なる。この点は「内蔵允留守」「青竹」のように世間一般とは異なる価値基準で能力のある人を描く著者らしい。

贅沢を否定する主人公の美意識は心地よい。単純な料理でも心がこもっていて人を感嘆させる(上巻539頁)。味と価格が比例するという類の浅ましさはない。贅沢を否定する美学は庭にも表れている。「自然のままの、少しの気取りもない野末のけしき」を以下のように評している。「どんなに費用をかけ、贅をつくして造った庭も、このけしきには遠く及ばない」(下巻12頁)

上巻では、あまり良い関係ではない人間から別れ際に「気をつけて」と呼びかけれて不快感を覚えたとの描写がある。「ひやっと肌寒さを感じた」「耳を塞ぎたくなる」とまで言っている(212頁)。表面的には「気をつけて」と呼びかけることは悪いことではないが、相手に面倒をかけておきながら、表向き配慮しているかのようなアリバイ作りの欺瞞を感じることがある。本書は人間心理を突いている。

主人公は家族との関係は駄目だが、社会では有能である。よく「斉家治国平天下」「慈善は家庭から」と言われるが、主人公には該当しない。そのようなパターンもあるだろう。あれもこれもを目指さなくても良い。

著者は江戸時代の情緒を描く名手であるが、本書は現代小説的である。主人公は自我を持ち、生き方に悩む近代人的な心理を持つ。下巻では藩の秘密が明かされる。確かに藩にとって重大な問題であり、時代小説では暗闘が起きておかしくない問題である。ところが、本作品は生きることの目的を問うような深淵なテーマを抱えているため、必死に隠されてきた秘密がつまらないもののように感じられる。

庶民はギリギリの生活に苦しむ一方で、大商人が家老と結託して藩を牛耳る。これは既得権益から利益を得る現代日本の官僚資本主義に重なる。御用商人は藩から独占権を得て、莫大な利益を上げている。独占権には業界の庇護者としての責任があるという名目になっている。「ところがしばしば、その「責任」は「権利」に転用され、業者を庇護するより、かれらを支配し、思うままに操縦する、という結果があらわれるようであった」(540頁)。これは現代日本の公共性の論理と重なる点がある。故に規制緩和が改革として求められる。

ところが、下巻では独占が廃止された結果、江戸や大阪などの大商人が買い叩き、地元の業者は資金繰りが困難になったという(131頁)。主人公は改革前の腐れ縁の政治の方が領内を豊かにしていたと語る(139頁)。この改革は御新政と表現されている。まるで明治維新後の混乱と疲弊を先取りしたようである。

一方で現代の視点ではグローバリゼーションの弊害と語られるような事態である。それでも古いしがらみに叩かれ、苦しめられた側としては、やはり改革を志向したい。そのような立場からは主人公と旧勢力の特権商人が共闘する展開は萎える。特権商人も代替わりし、親世代とは異なる価値観の息子世代が登場したことは救いである。主人公も「元に戻すのではなく、新しい一歩を踏み出すこと」と位置付ける(368頁)。

最後はアルコール依存症患者の禁断症状克服の描写もある。この点でもアルコール依存症や危険ドラッグなどの薬物依存症を抱える現代的である。一方で主人公は芯からダメな人を切り捨てる薄情なところもある。あれもこれも救うオールマイティーではない。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
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No.46:
(4pt)

読み応えある“青春”小説

1964年6月29日から66年1月8日まで週刊新潮に連載されていた小説。翌年2月に作者は亡くなられているので,単行本化に際し細かく手が入れられなかったのか?雑誌を各号読みついでいる感じのリズムのブツ切り感が残念。同様に各エピソードの整合性も今ひとつで尻つぼみ,辻褄あわせ的な展開になるのが惜しい。読了直後は,やっぱり先生は短編の名手か,とも思ったけど,きちんと改稿して単行本化すればやはり名作長編になったに違いない。主人公主水正も魅力的でストーリー展開も定番ながらしっかりとしているのでその辺がちょっと惜しい。でも読んで損はありませんよ。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
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No.45:
(5pt)

良い大人になりたいのなら読むべし

人生は長い長い坂である、著者の代表作「もみの木はのこった」と並ぶ長編代表作を、10年ぶりに、再読した。全ての人間の生きていくことへのたいへんさと、賛歌が、描かれている。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.44:
(5pt)

良い買い物でした。

ただ同様の値段でしが、送って頂いた本は非常に良い状態で良い買い物でした。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.43:
(5pt)

途中飽きるけど・・・面白かった

すげー飽きる人もいるかも・・・僕は久しぶりに面白い本だと思った・・・でもちょっとクドイかなー
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.42:
(5pt)

読み終わってみると素晴らしい。これもちょっとクドイので途中飽きたが・・・

これもちょっとクドイので途中飽きたが・・・読み終わってみると素晴らしい。この本を愛読本にしている政治家が多いと聞いていたが、読んでみいてなるほどと理解できた。乱世を生きる正義感の強い若者の心の葛藤が面白い。また、完璧な人間でないところもリアリティーあってよいな。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.41:
(3pt)

可・不可は一条なり。

◎感動&共感した場面
「ここは坂だったのか?」
作者は主人公の心の成長を描写したかったのか?

◎共感出来ない部分
主人公は孤児や知人(滝沢兵部等)には親切にするのだが、肉親には非常に薄情というか辛辣だ。現実にはこの様な人は居ないのではないか?
ながい坂 (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170

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