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佐渡伝説殺人事件
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【この小説が収録されている参考書籍】
佐渡伝説殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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思っていた以上に商品が古くてガッガリしました。 | ||||
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賽の河原伝説や、安寿と厨子王伝説といったピンポイントの伝承だけが佐渡の歴史や風土を物語るものではないことは言うまでもないことです。 読んだ人が架空の話として楽しめればそれでいいのでしょう。 「磯部欣三」という巡査部長の登場には笑いました。 「よその土地へも行ってみたが、ここの賽の河原ほどの『いい賽の河原』は他にない」という地元老婆の話は、実在の郷土史家「磯部欣三」氏が、願の明治20年生まれのおばあさんから聞いた話を元にしているのでは?他にも磯部氏の著作を参考にしたと思われるが所がちらほら見受けられます。 賽の河原伝説(水子地蔵)などは、この小説の発表当時にはすでに実質的には形骸化していたでしょう。 それを生きたものとして甦らせ、題材にしながら、作家自身の「賽の河原和讃」に対する批判を主人公の浅見光彦に語らせる。 水子地蔵みたいな迷信を一番必要としているのは作家自身なんですね。そうじゃないと作品が成り立ちませんから。それでいて小説の中で、その迷信を批判する。なかなか滑稽で面白い構図です。 また、この作家は、祖先に罪をおかした者がいるならば、その罪が子孫にDNAとして受け継がれ、性格の悪い人間になる―とお考えなのでしょうか。そうじゃないとこんな犯人像は思いつかないのではないでしょうか。 賽の河原和讃を批判しながら、ずいぶんと非科学的なことです。 江戸時代に開設され、「四国西国お呼びもないが、せめて7日の佐渡遍路」といわれ、当時ですら島民が気軽に楽しんだ佐渡の遍路コ-スで、戦争直後とはいえ、行き倒れ、といった筋立てにもリアリティがない。 また、作家は、流人と金穿り人夫と山師を同じものだと思っているようですが、「金掘り人夫と宿場女の間に生まれた子こそがいかにも流人の・・・」なんて歴史も伝説もありません。 自作解説で、「流人の末裔」の章に書かれた悲しく暗い歴史と伝説があるからこそ物語は成立しえた、とありますが、その歴史も作り話で、伝説も現実には形骸化しているものを作家自身が蘇らせたものに過ぎないのです。 | ||||
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