天城峠殺人事件
- 名探偵 (559)
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 | 2006年03月31日 天城峠殺人事件 (角川文庫) 旧天城峠の崖下で老人の死体が発見された。男は「下司」と書かれた千社札を携え、毎年百の寺社巡りをしていたという。真相を追う浅見光彦は、直後に発生したアイドル・桜井夕紀の心中事件にも巻き込まれる。老人の不可解な千社参りの道程。夕紀が遺書の中で書き換えた「椿」という伝言…。浅見はさらに、伊豆の手鞠歌が暗示する謎に導かれ、二つの事件の意外な接点を見出すのだが。傑作旅情ミステリー。 (「BOOK」データベースより) |
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| 東北と伊豆を結ぶトリックをしかけた犯人には憐れみを、型どおりの捜査の警察には珍しく怒りをあらわす浅見光彦の姿に、若さと人間性を感じます ちょっと強引に感じる箇所、展開がありますが、旅情がそれを和ませてくれます いつもながらこちらの業者さんからは、きれいな状態でいただきました | ||||
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| 同じ名前のヒロインと、千社札を貼る父親の健全さ、さわやかなアイドルが可愛いイメージの今作は、原作でより柔らかくなっています。著者のあとがきでは、今作は特にプロットを決めずに書いたことが強調されていますが、私はこれをあとで読み、思わず納得でした。文庫として書き下ろしの経緯はさておき、作者の肩の力を抜いた気楽さが、台詞のさらりとした明るさに、よく出ていたからです。 可愛らしい昔の歌なども出てきますが、自然体にどんどん物語が膨らみ、ご機嫌そうな作者の心をも伝わってきます。また、舞台の地域が主に一つの作品は純粋にその想いを入れ込んでいますが、複数の作品はその地点をつなぐ情緒もあり、どちらもそれぞれに良さがあります。 私のなかでは、「隅田川殺人事件」の桜のように、例えば特に推理に拘らなくも、ふんわり女性が読んでいるイメージもある本です。今作は作者自身が登場人物になりきって、その時に湧き出た心情で進んでいくズレが特にないのがわかりました。きっとそれらも親しまれ、良き物語が生まれた隣県、天城峠のまた新たな物語が残ると思います。歴史ある地域に、重すぎないリアルさをのせて引き継がれてほしいです。 | ||||
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| 内田康夫の創作システムって秋元康と同じように考えたら良いのだろうか？ 漫画家さんのようにチーム、もしくは、、、 テレビドラマの方はクレヨンしんちゃんやちびまる子ちゃんのように作者の手を離れているのはわかりますが。 康だけに。 | ||||
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| 久しぶりに読みましたが、昭和の香りがしました。 今では心理学的領域の言葉や千社札の使い方が素晴らしく、わたしはそれに習って百寺巡礼を願掛けでしたことがあります。罪と罰、内田康夫の考えや生き様が分かる一冊です。浅見光彦には内田康夫自身の魂が宿っています。 | ||||
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| 事件の解明に至る迄の重要なヒントが明かされないままに 厚い壁に閉ざされて前に進めなくなる...。でも如何なる困難 が待ち受けて居ようが壁を打破して真相解明に持っていく 名探偵に感動した。 | ||||
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