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紙の碑に泪を 上小野田警部の退屈な事件
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紙の碑に泪を 上小野田警部の退屈な事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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八王子で起きた殺人事件。事件当時“犯人”は、遠く離れた渋谷のホールで、クラッシクのコンサートを聴いていたという。その“犯人”のアリバイを崩すことに成功した上小野田警部は、“犯人”と直接対決すべく、ある喫茶店に、“犯人”を呼び出す。“犯人”の到着を待つ間、警部は、捜査資料の確認をしながら、「紙の碑に泪を」という三文ミステリ――殺人の実体験をもとに小説を書く保安官の話――を再読していたのだが……。捜査資料の大部分が、コンサート――“犯人”が聴いたと主張する――の感想が綴られたクラシックファンたちのブログの記事で、それらを基に「容疑者リスト」がつくられているのには笑わせられますが、終盤、手続きを踏んだ消去法によって、あれよあれよといううちに、リストの容疑者が“犯人”一人だけに絞り込まれていくロジカル? な展開はまるでペテンに掛けられたような気にさせられてしまいます。そして、何といっても、本作の主眼である“作中作を用いた意外な犯人の提示”には完敗。メタミステリ的展開を匂わせながら、あくまで「実体的」に作中作を扱っているところが心憎いです。とはいえ、いくら本作が精巧であっても、万人受けしないことも厳然たる事実wまあ、すぐに読めるページ数ですし、話のタネにはなると思うので、「たまには珍味でも」という方はぜひご一読を。 | ||||
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