残虐記

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残虐記の評価:

3.40/5点 レビュー 99件。 D ランク

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Amazonレビュー一覧

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全84件 41〜60 3/5ページ
No.44
(5pt)

まるで「薮の中」

桐野夏生の小説は読み出すととまらない。
残虐記もまさにそんな小説。

失踪したとある作家の原稿とその夫の手紙だけで、
物語は進む。
まさに「薮の中」。

語られている物語は、
徐々にストーリーの輪郭を失っていき、
読者に謎を残したまま終了する。

人間の業がテーマであろう。
家族、孤独、性、愛情。
とても日本的なテーマ設定をしていると思う。
この「残虐記」に見いだせるテーマは多様で、
どれも重い。
かつ本書にはそれらの問題について、
救済や希望を提示している訳ではない。

決して爽やかな読後感ではないが、
ずしりと腹に響くような手応えのある作品。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.43
(5pt)

まるで「薮の中」

桐野夏生の小説は読み出すととまらない。
残虐記もまさにそんな小説。

失踪したとある作家の原稿とその夫の手紙だけで、
物語は進む。
まさに「薮の中」。

語られている物語は、
徐々にストーリーの輪郭を失っていき、
読者に謎を残したまま終了する。

人間の業がテーマであろう。
家族、孤独、性、愛情。
とても日本的なテーマ設定をしていると思う。
この「残虐記」に見いだせるテーマは多様で、
どれも重い。
かつ本書にはそれらの問題について、
救済や希望を提示している訳ではない。

決して爽やかな読後感ではないが、
ずしりと腹に響くような手応えのある作品。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.42
(4pt)

重い、暗い、でも桐野夏生さんらしい作品

比較的薄い本なのに、何故か読み終わるのに時間がかかった。
恐らく、終始一貫して重苦しい雰囲気で話が続くせいだろう。

それが、著者らしいといえばそれまでだが、相変わらず
人間の泥臭さというか深層心理を見透かすかのごとく
読んでいて、嫌な共感を覚える。

作品の世界観に没入は出来なかった。
しかし、監禁された少女が逃げられない状況で自分の内面と
嫌でも向き合いながら、折り合いをみつけるというよりも
人間がもっている陰湿な部分を強調して、生き抜いていく
様子が、監禁されている悲惨さよりも少女の怖さを
増幅していくので、ここでも桐野ワールドがしっかり展開される。

面白いとか、そういう感想ではなく、著者の世界観に
またしてもやられてしまった。そして、またしても
読了後に少し気分が悪くなる。

なのに、幾日か過ぎて本屋に行けば桐野夏生と書かれた本を
手にしている自分が想像できてしまうのが、良くも悪くも
自分がこの作家の作品が好きな証拠なのだろう。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.41
(4pt)

つい引き込まれます・・

桐野さんは、避けていたので 初めて読みました。
あの事件を「モデル」にした話で、如何なものかとも思いますが・・

事件を通してしか、見えない世界があるように思います。
犯人とその関わりのある人々。
被害者とその家族。

夫々が、この事件との関わりの中で 人間が浮き上がってきます。
このあたりが、桐野さんの上手い所なのでしょう。

被害者は、犯人に「会いに行った」のでしょうか??
人生は、残虐です・・・・
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.40
(4pt)

重い、暗い、でも桐野夏生さんらしい作品

比較的薄い本なのに、何故か読み終わるのに時間がかかった。
恐らく、終始一貫して重苦しい雰囲気で話が続くせいだろう。

それが、著者らしいといえばそれまでだが、相変わらず
人間の泥臭さというか深層心理を見透かすかのごとく
読んでいて、嫌な共感を覚える。

作品の世界観に没入は出来なかった。
しかし、監禁された少女が逃げられない状況で自分の内面と
嫌でも向き合いながら、折り合いをみつけるというよりも
人間がもっている陰湿な部分を強調して、生き抜いていく
様子が、監禁されている悲惨さよりも少女の怖さを
増幅していくので、ここでも桐野ワールドがしっかり展開される。

面白いとか、そういう感想ではなく、著者の世界観に
またしてもやられてしまった。そして、またしても
読了後に少し気分が悪くなる。

なのに、幾日か過ぎて本屋に行けば桐野夏生と書かれた本を
手にしている自分が想像できてしまうのが、良くも悪くも
自分がこの作家の作品が好きな証拠なのだろう。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.39
(4pt)

つい引き込まれます・・

桐野さんは、避けていたので 初めて読みました。
あの事件を「モデル」にした話で、如何なものかとも思いますが・・

事件を通してしか、見えない世界があるように思います。
犯人とその関わりのある人々。
被害者とその家族。

夫々が、この事件との関わりの中で 人間が浮き上がってきます。
このあたりが、桐野さんの上手い所なのでしょう。

被害者は、犯人に「会いに行った」のでしょうか??
人生は、残虐です・・・・
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.38
(4pt)

ゾクゾクする感覚。現代版・藪の中。

「OUT」などで有名な桐野夏生のノンフィクション系小説。

本当にあったかのように見せる書き方がとにかく上手いです。小説内に手紙や小説をおいて、さらに全体をある人間が書いた小説として読ませる。

こんなに複雑なことをやっているのに、まったく気にならずに読めます。しかも、ぐいぐい引き込まれます。

本当にあったことが何なのか。
そして、真実は一体どこにあるのか。

煙に巻くのではなく、正々堂々と、真正面から、でもわからなく描くやり方には心底脱帽しました。考えさせられることも、ものすごく多く、しかも深いです。

これ、傑作ですよ。
久しぶりにドキっとしました。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.37
(4pt)

ゾクゾクする感覚。現代版・藪の中。

「OUT」などで有名な桐野夏生のノンフィクション系小説。

本当にあったかのように見せる書き方がとにかく上手いです。小説内に手紙や小説をおいて、さらに全体をある人間が書いた小説として読ませる。

こんなに複雑なことをやっているのに、まったく気にならずに読めます。しかも、ぐいぐい引き込まれます。

本当にあったことが何なのか。
そして、真実は一体どこにあるのか。

煙に巻くのではなく、正々堂々と、真正面から、でもわからなく描くやり方には心底脱帽しました。考えさせられることも、ものすごく多く、しかも深いです。

これ、傑作ですよ。
久しぶりにドキっとしました。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.36
(4pt)

サバイバル

東京島を読んですっかり桐野夏生ファンになった。2冊目がこの残虐記だ。少し読んで、新潟少女監禁事件を調べた。K市は柏崎市のことか?じゃM市は何処?色々想像しながら読み進めた。主人公の少女の気持は理解出来ないところが多いが、こんな人間関係もあるのだなと思う。現在はこの物語の時代背景より、複雑化していると思う。この様な理不尽な事件が起きない事を切に願う。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.35
(4pt)

サバイバル

東京島を読んですっかり桐野夏生ファンになった。2冊目がこの残虐記だ。少し読んで、新潟少女監禁事件を調べた。K市は柏崎市のことか?じゃM市は何処?色々想像しながら読み進めた。主人公の少女の気持は理解出来ないところが多いが、こんな人間関係もあるのだなと思う。現在はこの物語の時代背景より、複雑化していると思う。この様な理不尽な事件が起きない事を切に願う。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.34
(5pt)

夫婦関係とは監禁である

桐野夏生はこれまでも「OUT」、「グロテスク」、「リアルワールド」など様々な実際にあった事件に発想をえた作品を書いてきた。今回の残虐記も、言うまでもなく7年前に起きた「新潟少女監禁事件」をモデルにしている。
良識的に言えばこうした手法に対し被害者の感情を考えろ、といった批判も成立するのだろうが、桐野夏生の場合、事件自体は作品発想の原点に過ぎない。徹底した「現実」の換骨奪胎により、その虚構世界は全く違うものになっている。しかも「現実」以上にリアルなある種の「現実」を構築することに常に成功するのだ。
今回も犯人のケンジ、主人公の少女と言うキャラクターに、隣部屋から二人を覗いていたと見られるヤタベと言う中年男を作り出すことで、「男のSEX」の不条理性をこれでもかというほどに抉り出している。長く女という「性」にこだわってきた作者にすれば、初めて本格的に「男」と言うテーマに取り組んだ作品と言えるのではないか。
そして。
エンディングを読んで、ああ、この小説は桐野夏生にとっての「私小説」だったのだな、と気づかされる。
宮坂検事が「夫」であったと言うオチ。
それは監禁されていたという過去をもつという意味でなく、結婚生活における夫婦と言うことを描きたかったのだと言うことに気づかされるからである。ある意味で結婚生活というものも、女性にとっては監禁に近い「残虐記」になりうると言う暗喩が感じられる結末だ。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.33
(5pt)

夫婦関係とは監禁である

桐野夏生はこれまでも「OUT」、「グロテスク」、「リアルワールド」など様々な実際にあった事件に発想をえた作品を書いてきた。今回の残虐記も、言うまでもなく7年前に起きた「新潟少女監禁事件」をモデルにしている。
良識的に言えばこうした手法に対し被害者の感情を考えろ、といった批判も成立するのだろうが、桐野夏生の場合、事件自体は作品発想の原点に過ぎない。徹底した「現実」の換骨奪胎により、その虚構世界は全く違うものになっている。しかも「現実」以上にリアルなある種の「現実」を構築することに常に成功するのだ。
今回も犯人のケンジ、主人公の少女と言うキャラクターに、隣部屋から二人を覗いていたと見られるヤタベと言う中年男を作り出すことで、「男のSEX」の不条理性をこれでもかというほどに抉り出している。長く女という「性」にこだわってきた作者にすれば、初めて本格的に「男」と言うテーマに取り組んだ作品と言えるのではないか。
そして。
エンディングを読んで、ああ、この小説は桐野夏生にとっての「私小説」だったのだな、と気づかされる。
宮坂検事が「夫」であったと言うオチ。
それは監禁されていたという過去をもつという意味でなく、結婚生活における夫婦と言うことを描きたかったのだと言うことに気づかされるからである。ある意味で結婚生活というものも、女性にとっては監禁に近い「残虐記」になりうると言う暗喩が感じられる結末だ。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.32
(4pt)

美少女を一年間監禁しても挿入しない究極の変態を描いた傑作

新潟柏崎少女監禁事件をネタにした小説だが、
一年間の監禁生活(史実は9年だったか?)で、
25才の変態青年は10才の美少女に挿入しないという、
パターン外しの傑作。
裸にして見ながら自慰するだけの本物の変態w
少女が救出された後に、
青年の家の庭からは死体が発見されるのだが、
マスコミの期待を裏切って20過ぎの成人女性なのも痛快。
青年が少女と夜な夜なプレイしていた変態プレイは、
学校ごっこである。
小学校も満足に出てない青年は、
毎夜、少女と小学校の勉強をするという究極の変態w
小学生と一緒に学校の中に存在したいと考える教師が、
いかに変態であるか揶揄した傑作。
少女が誘拐される前に目撃者がいっぱいいた筈なのに、
目撃者が見つからないのも素晴しい。
普通の大人は街にいる少女になんて興味を持たない。
少女を目で追うのは変態だけだと看破した傑作。
性的いたずらはされなかった少女だが、
救出後、世間は当然いたずらされたと思い込む。
少女は世間から自分の心を守る為、
想像の世界に逃げ込み、
事件の真相を推理する。
想像力が先鋭化した少女は小説家としてデビューする。
35才になった彼女が事件を元にして書いた小説というのが、
本書であるという構成である。
経験してない男の性欲を小説として追求する果てに、
801に行き着く想像力が素晴しい!
現実と同じように少女が犯されて殺される小説を書いて
満足している小説家は想像力が貧困過ぎる。
桐野夏生 の想像力の素晴しさに打ち震える傑作である。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.31
(5pt)

あらためていま

読み返したいと思う一冊。
様々な事件が今も起きているが、その欲望について考えるときの必読書だと思う。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.30
(5pt)

共感できる私って・・・

非常に面白く読ませていただいた。もちろん笑っちゃう面白さと言うわけではない。
表現、主人公の心の動き、そして、検事の心。
すごく共感できてしまった私はどういう事なのだろうかと思いつつ、桐生さんの他の作品を呼んでみることに決めた。
しばらく、はまると思う。
私が読みきってしまわぬうちに、新しく本を出して欲しいなとか勝手に思うのだった。
あの事件があった時、私にはそれはきっとお互いの間に何かの繋がりがきっと生まれたのではないかなって思っていたのだ。
危険な思考ではあるし、その本人にとってはまことにもって迷惑な話。
しかし、そうでもしなければ不可能であると私は思った。
共存してくことでしか、自分を支え続けられないだろう。
そういうこと。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.29
(5pt)

最後まで冷めやらぬ興奮

読者を傍観者へと誘う卑猥な物語。
思想と空想の狭間で人々が交錯する緊張感が最後まで持続していて目が離せない。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.28
(5pt)

心理小説の鑑

「卍」や「春琴抄」、「音楽」や「伊豆の踊り子」を思わせる雰囲気があります。
美しく磨かれた文章の冴えは、三島由紀夫に近いものがあります。
心理描写が醸し出すエロスは素晴らしい。
虐げられた主人公が、苦痛から逃れる為に、想像の世界を拡げてゆくが、肉体的苦痛を逃れた途端、精神的虐待に晒され、益々想像に沈む。
善意の第三者を装いつつ、加害者に心理的に加担し、被害者を圧迫する者達が居る。
その心理、その行為こそ惨い。
お為ごかしの虐待者は、人の心の中に巣食っている。
生と死とエロス、そして想像。
人の業、原罪(そして贖い)を新たな形で提示した作品で、傑作の一つに数えたい。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.27
(4pt)

妙な魅力を感じる作品

児童誘拐と性という難しいテーマに立ち向かった作品です。
被害者の少女が事件後自らの精神の均衡を保つべく、色々な事を空想します。
その想像力、精緻さには驚くばかりのなのですが、何故かリアリティを感じてしまいます。
著者の力量を表しているのかと思いますが、ヒョットして著者自身が同様の経験をしたことがあるのではないか、と感じるほどのリアリティです。
一方で、現実なのか夢なのか良く分からない部分も出てきます。
この感覚は何処かで感じた事があるなと思ったのですが、著者の「玉蘭」を読んだ時に感じたことであると思い出しました。
読後感は決して良くありませんが、小説という枠に納まりきらないところに、妙な魅力を感じてしまう作品です。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.26
(4pt)

堕ちきらない切なさ

桐野さんの「グロテスク」など他の作品に比べると、直接的なエログロがないぶん、そこここに堕ちきらない部分があり、桐野中毒者にはもどかしいところがありますが、読後じわじわと切なさがこみ上げてくる作品です。こどもは非常に非力で悲しい存在だなあ、と思わされました。監禁されたから、というわけでなく。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.25
(4pt)

「現実」を凌駕する「想像」

なぜだかわからないが、気がつくといつも僕は桐野夏生の小説を手にとっている。
『顔に降りかかる雨』『OUT』『ダーク』『グロテスク』… 
直木賞受賞作『柔らかな頬』は未読だが、そしてまた今回も、柴田錬三郎賞受賞作の『残虐記』を手に取っていた。
『グロテスク』では、有名な東電OL殺人事件、そして今作『残虐記』では記憶に新しい新潟少女監禁事件をモチーフにした桐野さん。
相変わらず、ずっしり重たい読み応えのある小説でした。
桐野自身はこう言っています。
「主人公の少女は大人の男の欲望にぶち当たり、それがどういうものなのかを想像します。つまり、自分にはない欲望について想像するのです。想像力がなくて欲望だけある人は、ある意味で犯罪者だと思うのですが、想像力を働かせるという方法こそ、想像力を持たず欲望だけがある人物と戦う手段になりえるんじゃないか、と思いました。そして欲望に取り囲まれ、肉体的にも精神的にも奪われるのは常に弱いもの―男性よりも、やはり女性や子供であると思うのです。―その闘争が残虐なのです。」(本書解説より)
そんな「想像力」の力を小説で表現・主張し続ける桐野夏生。そうやって「文学・小説とは何か」を考え続ける作家に僕は惹かれる。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354