残虐記

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評判

残虐記の評価:

3.40/5点 レビュー 99件。 D ランク

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平均点3.40pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全62件 21〜40 2/4ページ
No.42
(1pt)

吐き気!

実際の事件を元に・・・と公言した事を踏まえて読むと、ため息がでます。(そうでなくても、ため息)

監禁された主人公が誘拐犯に恋していた、といっても、どんなところに惹かれたのか触れられていないし。ずかずかと人の心に土足で踏み入るルポライターと最後結ばれるくだりも、意味わかんない。

事件にたいする好奇心だけで、加害者、被害者の心境には無頓着。読んでいて気分が悪くなりました。

目に見えている部分にしか興味を示さない、こんな人が小説家になれるの?
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.41
(1pt)

書いて良い事と悪い事

事件を下敷きにする小説は良し悪しが有ると思うが、少なくとも本作の出来具合は「悪し」しか出てきていない。
実際の新潟の事件においては、被害者の親族のみならず被害者自身が無事救出されて新しい人生を送っている。もし自分が親族だったら訴訟を起こしかねないと思うぐらい、後味の悪い小説だった。

よくもまぁこんなに被害者を愚弄するような人物設定をして世に出版したものだと思う。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.40
(2pt)

想像力自慢の小説

なぜこの本を読もうと思ったのかは忘れました。自分の読書リストに書いてあったので図書館で借りて読みました。

概要は、幼い頃に誘拐されその誘拐犯と1年あまりを過ごした少女が作家になり事件について書いた小説というか手記という設定です。

結論から言えば、退屈せずに一気に読めました。これは怖い物見たさの興味をひきつけるという意味で、ホラー小説に似たような性格ですね。

でももちろんホラー小説ではありません。気持ち悪い男と少女が一緒に暮らすと何が起こるのだろう?ということです。でもそれは手段で、この小説が言いたいことはまだ別だと思います。

それは単に「私ってすごい小説家でしょう!」という想像力自慢です。小説家のパワーを一番分かり易く表現するのは想像力だと思います。この小説では、小説家を主人公にし、語らせ、しかもその内容が真実でない部分があるかもという、つまり「小説内で小説家の想像を分析」みたいなことが行われているわけです。プロがその世界についてあれこれ語り、自分がその分野でいかに優れているかを示している、そんな印象を受けました。

でも、そんな想像力自慢をしているだけあって、この作家の想像力には素晴らしいものがあると思います。そういう試みとして珍しい小説だと思います。でももちろん、小説の内容自体は結局何も残らないです。小説の中で事実が語られるわけではないですからね。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.39
(2pt)

想像力自慢の小説

なぜこの本を読もうと思ったのかは忘れました。自分の読書リストに書いてあったので図書館で借りて読みました。

概要は、幼い頃に誘拐されその誘拐犯と1年あまりを過ごした少女が作家になり事件について書いた小説というか手記という設定です。

結論から言えば、退屈せずに一気に読めました。これは怖い物見たさの興味をひきつけるという意味で、ホラー小説に似たような性格ですね。

でももちろんホラー小説ではありません。気持ち悪い男と少女が一緒に暮らすと何が起こるのだろう?ということです。でもそれは手段で、この小説が言いたいことはまだ別だと思います。

それは単に「私ってすごい小説家でしょう!」という想像力自慢です。小説家のパワーを一番分かり易く表現するのは想像力だと思います。この小説では、小説家を主人公にし、語らせ、しかもその内容が真実でない部分があるかもという、つまり「小説内で小説家の想像を分析」みたいなことが行われているわけです。プロがその世界についてあれこれ語り、自分がその分野でいかに優れているかを示している、そんな印象を受けました。

でも、そんな想像力自慢をしているだけあって、この作家の想像力には素晴らしいものがあると思います。そういう試みとして珍しい小説だと思います。でももちろん、小説の内容自体は結局何も残らないです。小説の中で事実が語られるわけではないですからね。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.38
(1pt)

実際の事件を

モチーフに、と公言している割に、なーんか、主人公に共感できなくって。

なぜ誘拐犯を愛した、と言えるのか、

最後になんであの人とくっつくのか、

その過程の描写があいまいすぎて、ぱっとしないまま終わりました。

事件に対する好奇心と裏腹に、当事者の心境には無関心。ある意味、暴力だと思います。

キリノさんの作品って、人間愛が感じられないんですよね。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.37
(1pt)

実際の事件を

モチーフに、と公言している割に、なーんか、主人公に共感できなくって。

なぜ誘拐犯を愛した、と言えるのか、

最後になんであの人とくっつくのか、

その過程の描写があいまいすぎて、ぱっとしないまま終わりました。

事件に対する好奇心と裏腹に、当事者の心境には無関心。ある意味、暴力だと思います。

キリノさんの作品って、人間愛が感じられないんですよね。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.36
(1pt)

「小説」をもてあそぶ「小説家」

芥川賞作家の、保坂和志の著書にも記載してあるのだが、「小説家だからといって小説を自分に都合良く使ってはならない」(記憶で書いているので語句は違うと思う)ということを、やっているのが、この桐野夏生だと思う。
著者の「東京島」もそうだが、同じシチュエーションで描いた小説ならば、石原慎太郎の「秘祭」が際だって良くできている。
小説家は、小説を「都合良く」使ってはならないと思う。
これは、制作する人間に共通の暗黙の了解であると思う。画家も作曲家も。
このような書き方をしている限り、もうこの著者の進む「小説」は開かれたものにはならないはずだ。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.35
(3pt)

もやもや

 桐野氏だから相応のレベルは維持していますが、内容の面白さのわりに、もやもやが残ります。ケンジへの気持ちは、もう少し書き込んでいただきかった。主人公の結婚相手にしても、もう少し驚かせて欲しかったと思います。読みはじめには、大きなどんでん返しを期待していました。それがなかったのが残念です。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.34
(2pt)

とめどなく流れ出る高密度の創作空間 なのですが.

気になっていた桐野夏生の最初のチョイス本としては、快心作じゃないものを手に取ってしまったのかもしれない.
"残虐"とのタイトルから想像したままに、
一種甘美なエロスで物語を進める筆致、、というか、
・・主人公を苦しめた世間の想像力が読む側と同質というニヤリも楽しめたが、
総じて後に何も残らなかったのが予想外だった.
聴いている間はとめどなく再生される密度の濃い想像に圧倒されるが、
終わると消えて何も残らぬようにできた音楽のようだ.
その過程をダイレクトに楽しむことがこの作の本質なのかもしれないけど、
ならさらに「単なるヨミモノ」の域の中にあると感じた.
そのように楽しむべき作なのかもしれないけれど.
なお筆致と書いたのですが、
年齢的には"子ども"の少女の言葉づかいや語彙のセレクトに馴染めなくて、
そのリアル感のなさが手応えのなさというか、それでいまひとつ没頭できなかったのかもしれない.
けれど、それがこの人らしい強い創造の世界を生みだす独特のテクスチャーかも、と予想する.
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.33
(1pt)

残念ながら

これが全くの創作であったのなら、星5つどころか7つでも8つでもつけたいところ。
しかし、どれほど作者が「偶然の類似性」を強調しようとも、あきらかに特定の事件をモチーフとしているのは確かであり、読んでいて不快さがこみ上げるのを抑えようがない。「読ませる」作家なのだが、この作品は「読まされたくない」。
ノンフィクションやドキュメンタリーなら、それはそれでいい。その場合は不十分ながらも事実があり、関係者との間には信頼や、あるいは契約がかわされる。しかし題材だけいただいて、作者の勝手な「想像」で書いた内容としては安易に過ぎる。作者の緻密な文章力や表現力でもって、それをやられるのだから当時の被害者やその家族にとってはたまったものじゃないだろう。「グロテスク」に続き、これもある種の「セカンドレイプ」ともいえる。作家として以前に、人間性が問われる作品。「枯渇してしまった」のは作者自身なのだろうか?「Out」の鮮烈さと力強さはどこへいってしまったのだろうか。
本当は星ゼロにしたいけれどゼロ評価ができないのと、(万にひとつもないとは思うが)「想像する悪意の他者」を作者本人が現実世界で演じている可能性もあるとして、星ひとつ。作者には「言霊」というものを、もう一度真摯に考えてもらいたい。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.32
(3pt)

スッキリしなかったけれど

少女誘拐監禁事件を題材にした小説。
読後感は決してよくはない。
でも、読み始めると一気に読み進めた。
実際にもあったあの誘拐監禁事件を
思い出さずにはいられないけれど
想像していたストーリー展開はいい意味で裏切られる。
主人公の少女が、苦しみから逃れるために
妄想の世界に入り込んだ「毒の夢」
妄想のはずなのに事実とほとんど変わりない、というところが恐ろしい。
結局彼女は一生引き摺っていくんだろうか?
いくつもの謎が残ったままなので
スッキリ感はないけれど
色々と考えさせられた作品だった。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.31
(3pt)

さくさく読める、展開早い、テンポもいいよ。だけど、読後感がワルイ。

なんか全体に汗臭いというか、なまぐさい金属臭のするほこりっぽい話。
想像力がいかに人を傷つけるか、ウワサがどれだけ強力な魔力を持つのか、
人はどれほど残酷なのか、なまなましい悪意をこれでもかとぶつけられる感じ。
受け止められる体力がないときには、読まない方が無難!
昔綾辻行人かな?言っていたけど、根元的な恐怖とかまとわりつくような底冷えのする悪意を究極に表せるのは、絶対に女性だと思う。
男性にはここまでは書けないのでは。
残虐記 Amazon書評・レビュー: 残虐記より
4104667013
No.30
(1pt)

「小説」をもてあそぶ「小説家」

芥川賞作家の、保坂和志の著書にも記載してあるのだが、「小説家だからといって小説を自分に都合良く使ってはならない」(記憶で書いているので語句は違うと思う)ということを、やっているのが、この桐野夏生だと思う。
著者の「東京島」もそうだが、同じシチュエーションで描いた小説ならば、石原慎太郎の「秘祭」が際だって良くできている。
小説家は、小説を「都合良く」使ってはならないと思う。
これは、制作する人間に共通の暗黙の了解であると思う。画家も作曲家も。
このような書き方をしている限り、もうこの著者の進む「小説」は開かれたものにはならないはずだ。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.29
(3pt)

もやもや

 桐野氏だから相応のレベルは維持していますが、内容の面白さのわりに、もやもやが残ります。ケンジへの気持ちは、もう少し書き込んでいただきかった。主人公の結婚相手にしても、もう少し驚かせて欲しかったと思います。読みはじめには、大きなどんでん返しを期待していました。それがなかったのが残念です。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.28
(2pt)

とめどなく流れ出る高密度の創作空間 なのですが.

気になっていた桐野夏生の最初のチョイス本としては、快心作じゃないものを手に取ってしまったのかもしれない.
"残虐"とのタイトルから想像したままに、
一種甘美なエロスで物語を進める筆致、、というか、
・・主人公を苦しめた世間の想像力が読む側と同質というニヤリも楽しめたが、
総じて後に何も残らなかったのが予想外だった.
聴いている間はとめどなく再生される密度の濃い想像に圧倒されるが、
終わると消えて何も残らぬようにできた音楽のようだ.
その過程をダイレクトに楽しむことがこの作の本質なのかもしれないけど、
ならさらに「単なるヨミモノ」の域の中にあると感じた.
そのように楽しむべき作なのかもしれないけれど.
なお筆致と書いたのですが、
年齢的には"子ども"の少女の言葉づかいや語彙のセレクトに馴染めなくて、
そのリアル感のなさが手応えのなさというか、それでいまひとつ没頭できなかったのかもしれない.
けれど、それがこの人らしい強い創造の世界を生みだす独特のテクスチャーかも、と予想する.
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.27
(1pt)

残念ながら

これが全くの創作であったのなら、星5つどころか7つでも8つでもつけたいところ。
しかし、どれほど作者が「偶然の類似性」を強調しようとも、あきらかに特定の事件をモチーフとしているのは確かであり、読んでいて不快さがこみ上げるのを抑えようがない。「読ませる」作家なのだが、この作品は「読まされたくない」。
ノンフィクションやドキュメンタリーなら、それはそれでいい。その場合は不十分ながらも事実があり、関係者との間には信頼や、あるいは契約がかわされる。しかし題材だけいただいて、作者の勝手な「想像」で書いた内容としては安易に過ぎる。作者の緻密な文章力や表現力でもって、それをやられるのだから当時の被害者やその家族にとってはたまったものじゃないだろう。「グロテスク」に続き、これもある種の「セカンドレイプ」ともいえる。作家として以前に、人間性が問われる作品。「枯渇してしまった」のは作者自身なのだろうか?「Out」の鮮烈さと力強さはどこへいってしまったのだろうか。
本当は星ゼロにしたいけれどゼロ評価ができないのと、(万にひとつもないとは思うが)「想像する悪意の他者」を作者本人が現実世界で演じている可能性もあるとして、星ひとつ。作者には「言霊」というものを、もう一度真摯に考えてもらいたい。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.26
(3pt)

スッキリしなかったけれど

少女誘拐監禁事件を題材にした小説。
読後感は決してよくはない。
でも、読み始めると一気に読み進めた。
実際にもあったあの誘拐監禁事件を
思い出さずにはいられないけれど
想像していたストーリー展開はいい意味で裏切られる。
主人公の少女が、苦しみから逃れるために
妄想の世界に入り込んだ「毒の夢」
妄想のはずなのに事実とほとんど変わりない、というところが恐ろしい。
結局彼女は一生引き摺っていくんだろうか?
いくつもの謎が残ったままなので
スッキリ感はないけれど
色々と考えさせられた作品だった。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.25
(3pt)

さくさく読める、展開早い、テンポもいいよ。だけど、読後感がワルイ。

なんか全体に汗臭いというか、なまぐさい金属臭のするほこりっぽい話。
想像力がいかに人を傷つけるか、ウワサがどれだけ強力な魔力を持つのか、
人はどれほど残酷なのか、なまなましい悪意をこれでもかとぶつけられる感じ。
受け止められる体力がないときには、読まない方が無難!
昔綾辻行人かな?言っていたけど、根元的な恐怖とかまとわりつくような底冷えのする悪意を究極に表せるのは、絶対に女性だと思う。
男性にはここまでは書けないのでは。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.24
(3pt)

「事実を超える小説」を書くのが桐野夏生のはずだが・・・

実際の事件をモチーフにした小説は多くあるけど、事件の表面をなぞっただけで、それなら優れたノンフィクション作家が追ったルポを読んだほうがいいや、と思わせる作品が多かったりする中、桐野夏生が書く事件をモチーフにした小説で描かれる登場人物の人間性には、事実を超えた事実のような凄味を感じ、これが小説家の仕事だよな、と一人で驚嘆していた。
しかし、この残虐記に関してはそのような感じはしない。たしかに、構成も凝っている。長編というより中篇といったページ数だが密度は濃い。だが、実際に起きた少女監禁事件という事実を超えた小説とはいえないように思う。様々な悪意や妄想が張り巡らされているが、これらが事件と絡み合わずに宙に浮いているように感じた。
この作品には二つの謎があると解説では記されている。その一つが作品の冒頭にある「わたしは先生をゆるさないと思います」という犯人が書いた手紙の言葉の解釈なのだが、解説者によると様々な解釈ができるようだ。また作者の桐野自身は「思わず書いてしまった、自分でも意味がよくわからなかった(後略)」と語っていたと言う。
事実かもしれないが、違和感が残った。モデルとなった事件で、誰もがきっと一度は想像したこと、それがこの作品のラストに明かされるのだが、謎とされる犯人の言葉は、やはりこのラストのために用意された単純な伏線に過ぎないというのが私の解釈だ。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.23
(3pt)

小品たがいかにも桐野氏らしい作品

私は桐野氏の作品を、一貫して「女性のサバイバルの物語」という読み方をしてきた。本作品も、少女監禁事件を題材としていながら、監禁された少女(当時小学校4年生)と、その後の人生における、彼女のサバイバル戦略が描かれている点では、他の桐野氏の作品と同列のものだ。
しかし、ここで描かれているサバイバルも、今までの大作と同様に極めて過酷な物語になっている。
監禁生活における、少女が考え出した狡猾なる男との関係性。そして、解放された後、世間の好奇と興味にさらされ、喪失した現実と折り合いを付けるために、彼女が見つけた「毒の夢」。その彼女だけの逃避的現実であった世界さえ、成人の男たちの静的な妄想の沼と気付いたときの深い絶望。
それ以来彼女は、「性的人間」になったと書く。ここでの「性的人間」とは「常に、ケンジの性的妄想とは何か、という問いを生き」ることであり、「他人の性的妄想を想像すること」だと。
彼女の唯一の武器は想像力。奪われたものに対して唯一立ち向かえる力。ですから、そこには真実など、もとからないのかもしれない。
考えてみると、この小説そのものが、リアルの衣を纏いながら謎と嘘に満ちている。この小説を読もうとする読者の意図そのものが、性的好奇心と妄想であることを嘲笑うが如く。小説の結末を「救われない」と書くこさえもが、もしかすると間違いなのかもしれない。余りにもうがたれた闇は深く、しかもある意味で強靭である。
残虐記 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 残虐記 (新潮文庫)より
4101306354