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パノラマ島綺談
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パノラマ島綺談の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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本書には、「闇に蠢く」「湖畔亭事件」 「空気男」「パノラマ島綺譚」「一寸法師」 が収められている。 踏み込んではならない 猟奇の世界のグロテスクさもあるが これは乱歩のトレードマークの一つだろう。 「湖畔亭事件」の中で使われるカギとなるトリックは その後「鏡地獄」で展開されるものか。 「パノラマ島綺譚」は20年以上ぶりに読んだが 結構内容を忘れていた。 あとがきにあるように、 確かにパノラマの描写が冗長な感じはするが これも乱歩の徹底したフェティシズム的な こだわりのなせる技。 読んでいるとついついその不思議な世界観に 引き摺り込まれてしまう。 「一寸法師」も謎解きが面白い。 トリックの必然性や蓋然性については いろんな評価がありそうだが、 小説はエンターテイメントである以上 読んで面白いことは大切だ。 乱歩の作品をこの全集を順番に読むことによって 味わっていくことが私の目標です。 私は第2巻はとても楽しめました。 | ||||
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松本清張と乱歩の間は当初良好だった。清張にとってある時期まで作品の方向性が違っていても、日本ミステリー界の重鎮・乱歩と仲良くしておくことは必要な戦略だったのだ。そして清張さん、ある程度自分の執筆姿勢に自身を持ち始めると乱歩や横溝正史の作品に対して批判を始める。所謂「お化け屋敷」発言であり名探偵・明智小五郎などの設定を疑問視する「児戯に等しい」発言だ。なるほど、それは現代の読者である私にも頷けることではある。なにが「ああ、なんと神技のごとき明智であろうか」だか(笑) だが私は、それよりも清張が乱歩作品に対して否を唱えた根底には、乱歩作品にやたらと登場する「天涯孤独ではあるが親が残した幾許かのの財産があり喰うには困らない、それ故に働いていない」という所謂「遊民」どもに対する反感があったのではないかと考察するのだ。職に就いても「こんな仕事に男子の一生を費やせるか」といって辞めてしまい、職を転々とするも結局は長続きしないので無職になり下がる。けれど遺産が入るので働かない。そして犯罪嗜好者になり世間に迷惑を及ぼす。こんな唾棄すべき主人公どもにたくさんの家族を養うため、長い長い下積み生活を送ってきた清張氏が反感を抱かないはずがない。特に本巻に収録されている「空気男」に登場するふたりのバカ主人公には私は憎悪すら感じる。何が、働きもしないで「退屈だ、退屈だ」であろうか。しかも食うには困らず、その上、悪所通いで知り合う??常にやり繰りで汲々としている私などは「ふざけるな!!」と言いたいところである。 なるほど探偵小説の主人公には自由度を持たせるため、時間に縛られているサラリーマンは向かないかも知れない。原稿を書くために机に張り付かねばならない乱歩にとって小説の主人公はせめて拘束を脱した「自由人」でなければならなかったのかも知れない。だが、それにも限りがある。そういう「遊民」設定の主人公があまりにも多すぎるのだ。親だの親戚の遺産でもって食っているヤツなど世に一握りであろう。みな働いて食っているのだ。そして多くの者は「真に自分のやりたいこと」を職業にしているわけではない。皆どこかで妥協しつつも職業を選び、懸命に働いて毎日毎日を生きている。昨今では「就活」などと言って何社も何社も試験を受けて回る学生さんや求職者もいて、なかなか仕事に就くのも大変だ。それが現実の世の中なのである。 山田風太郎氏は乱歩作品を「あと百年は新しい」と評したが、こんな「遊民」を主役に設定した変態作品がそう長く愛読されるとも思えぬ。また、この「空気男」なる作品。掲載誌の休刊に伴い中絶したが乱歩は「いつか続きを書きたい」などと言っていたそうだが、その神経もわからない。 ともあれ、清張氏が乱歩批判に奔った根底には私同様、これら「遊民」設定の主人公どもへの反感があった、と考察するのである。 | ||||
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かなり昔の小説なので、読みづらさはありますがそれを抜きにしても面白いです。 狂っているというか、執念さが凄いなと思わされる作品でした。 | ||||
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今から約100年前くらいに書かれた小説。 書き方などは時々難しいところもあるが、新鮮さを感じる内容で面白かった。 パノラマ島に行ってみたいと思いました。 | ||||
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人魚だとか、その他大勢のパフォーマンスをする人たち、主人公が来たときだけ芝居するとしたらすっごい暇だろうな~と。普段何をしてるんだろうな。裏の方の待機室?でだべってるのかな。それでも暇にも限度がありますが。 | ||||
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広い眺望のことをパノラマというが、それを見る感覚を屋内で味わう為に、壁一面に背景を書いたり、ぞの前面に模型などを置いたりして、擬似的にその眺望を味わわせる技巧をも、総称してパノラマという。 はっきりした事は判らないが、大正期には、そうしたパノラマを見せる小屋が結構あったらしい。それを人見は小さな島を丸ごと使って、ファンタジー世界を構築しようとしたわけだ。 大まかな筋は知っていたが、読むのは多分初めて。 昔よりは乱歩の足跡をかなり知った今では、まぁそうだろうなとも思うが、パノラマ島の所在が三重県だったことには、やはり驚いた。 M県のI湾が太平洋へ出ようとするS郡の南端。県随一の菰田家の所在地はT市。そしてパノラマ島へ渡る最寄りの鉄道駅はT駅。 はっきり言い切ってしまえば、三重県、伊勢湾、志摩郡、津市、鳥羽駅である。 うーむ、パノラマ島が鳥羽の近海だった。現存していれば、鳥羽水族館とセットで観光したいところだ。あるいは渡鹿野島とセットかなwww ちなみに、乱歩が本作品を書いたのは、三重県の鈴鹿山脈あたりの山奥である。 当時、乱歩の晩年の父親が、病から救うという触れ込みの修験者に入信して、そこら辺りに住み込んでいた。父を見舞った乱歩が、そこで本作品を書いて、最寄りの郵便局までてくてく山道を下り、東京に郵送したという。 乱歩は魔鏡のカラクリも知っていて、その修験者はイカサマだと判っていたが、晩年の父には好きなようにさせていたようだ。 閑話休題。 人見は菰田家の財産を湯水の如く使って、島全体に巨大なパノラマを建造するのだが、それをどう維持させるのかは、作品中では一切触れられない。 乱歩もそこまでは想像せずに、ひたすら菰田家の財産に頼ったわけだが、パノラマ島がいくつかのテーマに分かれた世界が構築されていたり、多くの女性を雇って演技させたり……。 まぁ彼の嗜好からすれば、そこにわんさと一般人が来るようでは台無しかもしれないが、商業ベースに乗せて持続可能にさせれば、これは完全にディズニーランドである。【注1】 ちなみにディズニーランドは1955年の開業。 人見廣介(乱歩)の妄想は30年も早い。 彼に現代のCG映画やプレステVRを見せてあげたかった……。 さて、物語自体の感想はというと、概ね他の多くの人の評と同じになってしまうが、狂気と正気がないまぜになった前半の展開は面白いものの、後半のパノラマ島ツアーになると、若干妄想が先走って描写がついてこない感じ。乱歩本人曰く、「意あって力足らぬ平凡な風景描写」とのこと。 そして、一応探偵小説として完結させるために。菰田の妹の婚家から依頼されていたという設定で、探偵が登場して人見の犯罪を暴く。 その探偵の名前は北見小五郎。 いやそこは明智小五郎で構わないだろ。 【注1】個人のための採算度外視と言えば、マイケル・ジャクソンのネバーランドがそのものズバリである。こちらは1987年以降の建築。 | ||||
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人を殺したりは良くないけど、自分の思う芸術への一貫した生き方は天晴れです! 偉大な芸術家と狂人との差は紙一重なんでしょうね。 パノラマ島行ってみたい!! | ||||
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この世には、3人顔が似た人間がいると聞く。兄弟でもないのに、たまたま同級生同士で似た二人がいた。 一人の男はさえない過去を抹殺し、亡くなった男に成りすまして、自分の夢をかなえようとする。 古くて新しい話だが、人間の欲望には果てがない。亡くなった男の妻と夢がつまった島への海底トンネルと渡るくだりは、あやしい夢をみるようだ。海底への深い闇に、自分もはまる。パノラマの夢を読者にも誘う快作。 | ||||
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言葉が難しくて、調べながらだけどそれが逆に楽しい。 終わり方は何とも美しい。 | ||||
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あなたの番を見て読みたくなりました。 なかなか面白いストーリーです | ||||
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先日MRI検査を受けた。MRIにもぐりこんで検査中、子供の頃私が強度の墓所恐怖症であったことを思いだした。突然の 恐怖に襲われて、暴れて高価なMRI装置を内側からぶっ壊しそうになった。以来、その病院には「お出入り禁止」である。 墓所恐怖症とは何か。ひとが亡くなったとき、いまの日本は100%火葬であるが、すこし前までは土葬もかなりあった。私の曽祖父の葬式を覚えているが土葬であった。1935年ごろが50%分岐点で、以後火葬のほうが増えてきた。ところがアメリカでは宗教上の理由からまだ土葬が多い。2013年で土葬が55%である。土葬の問題点は、生きたままの人間を間違って埋めてしまうこと。20世紀初頭では、生きながら埋葬されるケースは平均すると週に1度あったという。なんて怖い。泣いても叫んでも、棺の蓋を必死に掻きむしっても、誰も気がつかない。生き埋めにされるという圧倒的な恐怖。これが墓所恐怖症だ。アメリカにはこの本にも書いてあるように「生埋め防止協会」という組織まである。 主人公は売れないもの書きの夢想家人見廣介30歳。彼はある日、学生時代の同窓生で自分と姿、かたちが瓜二つの大富豪・菰田源三郎が病死したことを知る。墓にもぐりこんで、その菰田になりすまして復活生還。大富豪の財産と若い妻を略奪し、自分の理想郷を金を湯水のように使って作りあげる。この計画は、意外にも順調に進んでいく。しかし、妻にはこわくて近寄れない。透き通るような肌をもつ美人妻・千代子をどうしても抱く気にならない。妻の冷たい眼差しがすべてを見通しているようで人見のこころをシュリンクさせる。人見廣介最大の危機。どうやって乗り切るか・・・。 人見廣介が企画製作したパノラマはグロッタそのもの。乱歩は嬉しそうにねちねちした文章でそれを表現する。グロテスクが好きなら我慢できるけど、私にはしんどかった。あとあじとても悪し。 (1926年新青年初出) | ||||
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ユニークな話で一気に読んでしまった。 | ||||
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アニメ調の表紙(カバー)での納品となりましたが、アニメ化をきっかけとする一時的なものでいつまでつくのかはわかりません。 なお、その下には通常のカバー(クリーム色のもの)もついていますので本棚にずらっと全集をそろえたい場合でも大丈夫です。 内容としては、全集の他の巻同様、十分楽しめました。電子書籍ではなく、あえて紙書籍で全集をそろえようという気にさせてもらえる味わいがあります。 | ||||
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A great book to get away from the crummy news and weather. The characters and setting makes you wish you were living right there. Quick read, unpredictable twists and turns and a bit scary (lock your doors when reading)! This is the one - this is THE book you cannot put down Really loved this book. It moves a little slowly in the beginning, and is narrated by a teen, so was not totally intrigued with point of view | ||||
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ある深夜サスペンスドラマで、登場人物がストーリーとは別に、「乱歩がパノラマ島綺談で殺人方法をこういう風に している」との台詞から、探し出しました。遠藤周作先生の「黒ん○○(差別用語ので臥せます)」も購入して、共 に大作なので大事に読みたいので、まだ読んでませーーーん。幼稚園位から、父の蔵書の一つでしたがタイトルも装 丁もおどろおどろしていて、手にしたことがなくて読むのは初めてです。とても楽しみです。各停電車で旅行しなが ら読めたらなあ。 | ||||
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Great product. The book cams early than expected! Not necessarily a griping page turner, but definitely wanted to see what happened next. Loved this book, best one I’ve read In a long time! Enjoy! Different books appeal to different people and the same person will enjoy different kind of book depending on her/his current mood. This book was exactly what I needed at this moment. | ||||
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I read a few of the other reviews before writing this. I have to say, some people put way too much work into it. Another great book. I always enjoy her characters. They are so much fun , feisty and even shocking! If you haven't read this book and are at all interested I say take a chance on it! | ||||
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I can not express how expertly this book was written and how well the author was told. This is one of the most beautifully written books I have ever read--and it's a great 'who done it' at the same time. Beautiful, memorable book, an intelligent work of fiction | ||||
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Enjoy some coffee in the morning and wine in the evening as you spend a delightful day or so with this book. The only I will say is that you will not be sorry. I would have paid to read the book too! This book is a long read but I enjoyed every page. | ||||
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そんな彼のもとに、学生時代の同級生、菰田源三郎が病死したとの話が伝わってきた。 じつは人見と菰田は、赤の他人でありながら、双子以上にそっくりであった。 菰田が大富豪であり、土葬されていることを知った人見は、菰田が蘇生したと見せかけ、自分は自殺したとして、姿をくらまし、菰田に成り済ますという計画を立てる。 | ||||
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