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リミット
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リミットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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「呼人」を読み、野沢尚氏の世界にぐいぐい引き込まれました。続いて読んだののがこの「リミット」同じ年頃の子供をもつ母親の私には、耐えられなくなる感情もあり、泣けました。ただ、登場人物の子供を7才(小1)と設定しているのには、言動行動にかなり無理がある、、と感じました。 うちの小3の息子よりしっかりしてる。。。 | ||||
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誘拐事件の話はいくつか読んだが、刑事の子供を誘拐して身代金を運ばせたり、犯人に警察の情報を教える内通者がいたりと今までにない展開に手に汗握った。対処は冷静だった犯人たちも息子を取り戻そうと死ぬ気で戦いを挑んでくる公子に挑発されて熱くなっていく様子や、警視庁と県警という警察内部の軋轢、そして誰にも頼ることなく一人で戦う公子の心情など、とても細かく描かれて読んでいるほうも熱くなった。 | ||||
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子供のためならどんなことでもできるという主人公の母性の強さに深く感動した。母親であれば誰しもこうした強さを持っているのではないだろうか。そこに感動し、共感したのでラストで事件の黒幕があきらかになったとき、すんなりとその犯人の動機にうなずけなかった。しかしこの作品を読んで一番心に残ったのは、いとも簡単に子供の連れ去りというのはできるものなんだな、ということだった。親がどんなに目を配っていても、周囲にたくさんの人がいようとも、すぽっとだれの目をもかいくぐる瞬間というのがあり、連れ去りをするような人間というのはそうしたエアポケットを独特の勘で見つけるのだろうなと恐ろしい気持ちになった。 | ||||
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たった一人の息子を誘拐された警視庁の刑事が、 刑事としてではなく母親として犯人と対峙する物語。 誘拐した子どもを身代金ではなく臓器売買で金に変える犯行。 相変わらず事件に関するディテール(データなど)が細かい。 そして背筋が寒くなるような描写も用意されている。 『砦なき者』『魔笛』もそうだけれど、この人の作品には まったくと言っていいほど絶対的な「正義」が出てこない。 すべての登場人物にそれぞれの(そうは見えなくても)正義があり、 どれを正しいと言い切っても一抹の苦味が残る。 | ||||
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テレビドラマを見ることなく脚本に手をつけたのが間違いだったか正直悩む。 読んでいてものすごく面白かったんだ、最初は。ものすごくスピード感のある展開に惹かれたんだ、最初は。登場人物も魅力があるんだ、最初は。 野沢尚さんらしいテレビドラマといったら良いのか、どんでん返しが多すぎて読み進めていくにしたがってちょっと興ざめしてしまった。 ……残念。小説で読むべきだったか…… | ||||
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母親の勇気と行動力を描いた名作だと思う。ジャンルは違うが「ターミネーター」「エイリアン」で表現される母性を彷彿とさせる。 子供を対象にした卑劣な誘拐と、蛇頭を絡めた臓器密売を結びつけたストーリーは、スケールが大きくてすごく刺激的である。その背景には臓器移植をめぐる日本の法制度への憤りなど、社会派としての視点も感じられる。細かい点では、巨大テーマパークの都市伝説や拉致問題を思わせる誘拐方法や、主人公が逃走するルートでは警察と言う巨大組織の縄張り争いにつけ込むところなど、非常に上手くできている。 犯人グループの若い男女のボニー&クライド気取りの軽口には作者のこだわりが感じられたが、やや演出過剰な気がした。銃撃シーン以降、台風の中での対決シーンというクライマックスも、刑事ドラマのような雰囲気はやや物足りなかった。しかしストーリー構成やキャラクターの設定、そして大団円後のどんでん返しと十分楽しめる作品だ。正直言って「破線のマリス」に対してこちらが無冠の作品とは思えない。 | ||||
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この作者はテレビの脚本家だけに、どの作品も非常に映像的で、テンポがいい。特にこの「リミット」はジェットコースター的なドラマが進行し、スリリングな読書が楽しめる一冊だ。 連続幼児誘拐事件の犯人の次のターゲットは、なんと捜査を担当していた警視庁の女性警官の1人息子だった。息子の命を救うため、女性警官は捜査本部を出し抜き、誘拐犯と接触。裏切り者として警視庁からも追われながら、孤独な戦いで息子を救出しようと奮闘する。 この設定からして、ドラマ向き。 読者はこの女性刑事に共感しながら、ハラハラどきどきと次の展開に気をもむことになる。 終盤には、あっと驚く落ちも用意されているし、読んだ後は満腹感が大きいはず。 ただ、ちょっと長いので、緊張感が続かない人もいるだろう。この筆者の力量なら、もう少しコンパクトにまとめられたんじゃないかという気もする。 | ||||
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普段から好んでミステリーを読むわけではないのでミステリーとしての評価は他の方に任せるとして、ミステリー初心者の感想を伝えたいと思います。 話の展開は常にスピード感があり、次から次へと新しい展開に進んでいきます。常にヒヤヒヤさせられ、手に汗を握りそうです。そんなペースで進めたら人物のキャラクターをしっかり書き出す暇がないのではと思うほどですが、ここに作者の力量が現れているのでしょう。それぞれのキャラクター達にそれほこ紙面を割かずに、人間の内面の奥深くまで炙り出すことに成功しています。 特に印象的であったのが、話全体から伝わってくる強い「母性」でした。ここまで深い「母性」に辿りつき、あますことなく表現している筆者にほんとうに驚かされます。 ミステリーとしても、人の内面を抉る文学としても、読んで損はないと思います。 | ||||
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昔、安田成美が主人公で、田中美佐子が悪役でドラマやってました。 あまり見ていなかったので、全く先入観無く読んだのですが、子供を奪還するために、仲間をも敵に回して立ち向かっていく主人公に、同じ子供を持つ母親として、ものすごく共感しました。 どんどんいやな展開になっていくので、読んでいくのがつらくなってくるのだけれど、やめられない!ラストが心配になって、思わず最後の方をパラパラ読んでしまいたくなる! 悪人であるはずの、智永、泉、泰史、そしてフィリピン人のグエンでさえも切ない悲しい壮絶な人生。愛情持って描かれていますね。 最後は読者自身もボロボロになって、へとへとになって、ラストを迎えることでしょう。 | ||||
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なぜ子供たちが誘拐されるのか?なぜ身代金の要求がないのか? そして、楢崎あゆみはなぜ身代金を要求されたのか?犯人たちの 目的が明らかになるに従い、犯人たちへの怒りが大きくなる。 お金のためなら手段は選ばない彼らのやり方は、残酷極まりない。 そんな彼らに、公子は敢然と立ち向かう。その姿は、警察官と いうよりひとりの母親だ。文庫本で500ページとかなり長いが、 作者は巧みな構成と筆力で、最後まで読者を作品に釘付けにする。 サスペンスドラマを見ているような緊迫感があり、とても楽しめる 作品だった。ただ、子供たちを連れ去る目的が残酷で、胸が痛く なる思いもした。 | ||||
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野沢さんの作品で評価が高い「深紅」よりも以前に書かれた本作品、ある意味本書のほうがスゴいな、というのが読後の率直な感想。人身売買目的の幼児誘拐事件の捜査員本人の子が誘拐されるという意表をつくプロットは「深紅」同様すごすぎですが、我が子を取り戻さんとする捜査員の執念・後半の息つく暇も無いアクションで途中一切ダレなし。ストーリーのキモの部分なので詳述は避けますが胸の悪くなるような幼児虐待の描写を含め、犯人像の描写も巧みで人質となった幼児とその親との心理戦がテンポのよいアクションと相俟ってスパイラルにストーリーを盛り上げます。完成度高し。 | ||||
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野沢尚の作品には、実際に起きた事件・事故をベースにして、それに起因する問題を喚起する傾向がある。『破線のマリス』では、マスコミが独断性の危うさを訴えていたし、『魔笛』では組織犯罪の構造を浮き彫りにしてみせた。そして、本作では臓器移植法案の抱える矛盾と、法的な不備に対して鋭い視点を向ける。この作品がすばらしいのはそれを告発するだけでなく、秀逸なサスペンスとして成立させていることだ。それから、広域捜査の盲点を突いた、カーチェイスも読み応え充分だ。前半部でみせる取調べ調書による進行方法をひとつとっても、主観を排した文章が事件を無機質で冷酷なものとして印象付けさせるとともに、よいアクセントとなっている。登場人物もよく練られた上で造形されていて、冷淡で破滅的な思考をもつ主犯格の女と、本能的にわが子を守るために行動する女性刑事を対比的に描いている点がおもしろい。取材で裏打ちされたディテールと、無駄のない文章は、読者に力強くアピールしてくる。 | ||||
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昔、日テレでドラマ化されました。主人公は安田成美、高校教師に田中美佐子、誘拐する実行犯には新山千春と妻夫木聡でした。他にも佐藤浩一や陣内孝則と豪華メンバーですごいドラマでした。親としては子供を誘拐されて・・・なんて残酷で今では見られるかわかりませんが、当時は結婚もしていなかったので毎週かかさず見ていました。独身の方は面白いと思いますが、子持ちの方はちょっとつらいかも・・・。なので星4つです! | ||||
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まるで上質のサスペンス、アクション映画を見ているかのようなストーリー展開に思わず引き込まれてしまいました。ラストを読むまで全く予想していなかった真実に驚愕・・・。とにかくおもしろいの一言です。 | ||||
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一度読んでみたかった野沢尚の作品。 次々と起こる幼児誘拐の裏には恐ろしいことが。 人間ここまで堕ちるのかと思いましたが、世界ではこんなことがあるんですよね。 身体を売ることはいつまでたってもなくならないのでしょう。 | ||||
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序盤は連続誘拐事件の報告書、という形で淡々と進んでいくのが、臓器密売の話になり、やがてアクション中心になり・・・とストーリーが刻一刻と変化していく。と書くと、何か中途半端な印象もしてしまうのだが、テンポのよい展開もあってまったく違和感無く読むことができた。基本的には、主人公・有働公子、犯人グループ、警察の3つの視点からストーリーが進むために、最初から大枠はわかるのだが結末には目から鱗が落ちた。面白いが、何か痛さを感じる作品だった。 | ||||
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バンコクで行われている幼児の臓器密売という闇商売。しかしバンコクでは感染症が広がってしまい、程度のいい臓器が見つからなくなってしまった。ならば、健康で栄養もきちんしている日本の子供の臓器で商売したらどうだろう。日本の子を誘拐して海外に連れ出し臓器摘出してお金にかえるのだ。我が子を誘拐された婦人警官が子供を取り戻すために誘拐犯たちに挑む作品です。前半の200ページは臓器摘出の被害にあった子供たちのことが描写されていて、読んでいてとっても悲しくなりました。後半はアクション小説に変わって行ったので良かったのですが。最後には意外な真犯人も出てきて、とっても面白い作品でした。でも6,7歳の子供を持つ親は、前半が悲しすぎるので、読まないほうがいいかもしれません。 | ||||
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実社会、実生活で感じるもどかしさを巧みに描いている。駆け引きやワナにハメる側もハメられる側も、そのもどかしさの狭間で格闘している。その心理描写。誘拐捜査の内情が犯人に筒抜けになっている。情報を犯人側にもたらしているのは警察内部の人間か? 被害者の関係者か?それが分からないために、自分を追い込まざるを得ない主人公(女性警察官)。こんなに息苦しい展開だから、ハッピーエンドを内心期待しつつ読み進む。その先に待ってる意外な展開!複雑な構成を練り上げた作者に思わず脱帽。出て来る知識の多さと方面の多岐さ。それは参考文献の多さでも裏付けられている。P.S.解説文、ストーリーに関しての記述で2ヶ所間違ったことを書いている。増刷版を出す前に修正を施していただければと思うのだが。。 | ||||
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もちろんフィクションで もちろんエンタメでもシビアなんですよね。著者の作品の特徴っていうのは視点が鋭いんですよ。『破線のマリス』もそうだし『砦なき者』もそうだったけど現代社会の病理とかマスメディアが普及した社会の持つ危うさとか鋭いことろを突くんですよね。この作品もそう。一昔前はね 「うち 貧乏だから誘拐される心配はない」なんて笑ってられたけど今はね そうはいかない。解説読んで 「うわ せつなそう」と読むのをやめようと思ったけど読んで正解。でも小さな子供を持つ親は身につまされちゃう。だから途中からはもう先を読まないでいられない。ぼくは比較的じっくり読む方なのですがさすがにこの作品の途中からは細かいところを味わうのを避けてスピード上げました。だって気になってしょうがなかったから。うまいよなあ。さてハッピーエンド? それとも? | ||||
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こんなにおもしろいのに話題になっていないのが不思議・・・。婦人警官であるよりも母であり、警察相手に誘拐犯と・・・。一読です。 | ||||
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