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私はここにいる、と呟く。



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【この小説が収録されている参考書籍】
わたしはここにいる、と呟く。

私はここにいる、と呟く。の評価: 3.20/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

居場所を探して

「わたしはここにいる」と呟くことそれ自体が、他者への願いとなっている。自分が呼びかけるのではなく、向こうから気づいてほしい、呼びかけてほしいという願いである。ここにいると呟いているのは過去の自分だ。7つの短編のそれぞれの主人公は過去を振り返り、なにかしら過去に縛られている感覚を持つ。その呼びかけは、現在の自分に、母親に、過去の恋人や疎遠になりつつある夫に、道をたがえた同級生、社会一般、あるいは、既に死んだ人に、向けられている。心の中で「ここにいる」と叫び続けてみても見つけてもらえるとは限らない。あるいは、見過ごして、そっとしてもらえるとは限らない。叫んでも届かないことがわかっているから叫ばない。でも、呟かずにはいられない。それは赤ちゃんの泣き声にも似ていて、どこか子どもじみているかもしれないが、とても切実な響きを持つ。届かずに消えていく声の救いのなさに、胸がざわざわと落ち着かない感じが残った。
わたしはここにいる、と呟く。Amazon書評・レビュー:わたしはここにいる、と呟く。より
4198624380
No.1:
(2pt)

居場所を探して

「わたしはここにいる」と呟くことそれ自体が、他者への願いとなっている。
自分が呼びかけるのではなく、向こうから気づいてほしい、呼びかけてほしいという願いである。
ここにいると呟いているのは過去の自分だ。7つの短編のそれぞれの主人公は過去を振り返り、なにかしら過去に縛られている感覚を持つ。
その呼びかけは、現在の自分に、母親に、過去の恋人や疎遠になりつつある夫に、道をたがえた同級生、社会一般、あるいは、既に死んだ人に、向けられている。
心の中で「ここにいる」と叫び続けてみても見つけてもらえるとは限らない。あるいは、見過ごして、そっとしてもらえるとは限らない。
叫んでも届かないことがわかっているから叫ばない。でも、呟かずにはいられない。
それは赤ちゃんの泣き声にも似ていて、どこか子どもじみているかもしれないが、とても切実な響きを持つ。
届かずに消えていく声の救いのなさに、胸がざわざわと落ち着かない感じが残った。
わたしはここにいる、と呟く。Amazon書評・レビュー:わたしはここにいる、と呟く。より
4198624380

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