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大いなる幻影
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【この小説が収録されている参考書籍】
大いなる幻影の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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もはや二人の作家の名前を知っている人は少なくなってしまったが、一時はお二人ともよくTVに出演していた時代があった。今回のこの作品はともに代表作なのだが、今読むとテンポが遅くて結構だるい。しかし、戸川さんの最後のどんでん返しは今でも驚かされるし、佐賀さんの胸がすくような結末で終わらない作風は逆に新しさを感じる。 なお、末尾の関口苑生による解説で戸川の中期大傑作と讃える「赤い爪痕」と佐賀の集大成的最高傑作と書く「真昼の醜聞」は今では簡単に手に入らない。これも流行作家の宿命か。 | ||||
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「大いなる幻影」と「猟人日経」の2作品を収録。 「大いなる幻影」は、女性しか住めないアパートで起こる事件。女だけの舞台というだけでもドロドロしそうなのに、新興宗教のオカルト性も加わりさらに面白く(怖く)なる。真相が明らかになると、緻密な犯罪計画に舌を巻く。 「猟人日記」は、妻とはセックスできなくなった男が別居をし、女性を餌食にしていく物語。餌食にした女性が次々と殺害され、容疑者としてその男は逮捕され、死刑判決まで受ける。しかし犯人は男ではない。犯人は途中で予想できるのだが、事件の背景が暗くて怖い。 | ||||
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Kindleで購入し読了。 作中の時代ならではの描写もありますが。。。。めっちゃおもしろかった。びっくりするくらい。 映画の嫌われ松子、小説の絡新婦の理、などが脳裡に浮かびました。もちろんこの作品が先行。 どこを読んでそう思ったかは読めばわかるかと。 | ||||
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「大いなる幻影」を読みました。1962年の第八回 江戸川乱歩賞の受賞作で、佐賀潜の「華やかな死体」と同時受賞。この回は、候補作が凄くて、中井英夫の「虚無への供物」や天藤真の「陽気な容疑者たち」、谷達郎の「道楽のすすめ」、内田正「山の唄」です。日本推理作家協会のホームページに、第八回 乱歩賞の、江戸川乱歩の選評が載っているのが、時代を感じます。 | ||||
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満足 | ||||
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Very nice | ||||
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40年近く前の本ですが状態もよく期待以上でした。まだ完読していませんが、内容も古さを感じさせないスリリングさです。 早く残りを読んでみたいです。読み出すと一気に進みます。 | ||||
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老いた独身女性ばかりが住むK女子アパートが舞台。全ての部屋を自由に開けることのできるマスター・キーを巡って最初はちょっとした悪戯から始まって次第に深刻な事件が引き起こされていく。 前半はあまり緊張感が感じられず読み進めるには忍耐を要したが後半はサスペンスが盛り上がる。 作中の人物のつぶやきに「人は皆、幻影を背負って生きているのだ」(p151)というものがあるが、まさにその事を実感させられる。読了後は幻影のはかなさのためか無力感に襲われた。 なお、終盤で語られる「大いなる幻影」という言葉(p186)は最後のどんでん返しを意味し読者にとっては痛快な結末になっている。 全体的に現実感よりもパズル的要素が強く、ここまでやるかという感もある。 | ||||
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江戸川乱歩賞作品の中でも最もページ数が少ないんじゃないか。文庫本で190ページほどのボリュームに、女性作家らしい細かい女性心理描写と幻想的な雰囲気を融合させた作品。本格ミステリー色の濃い初期乱歩賞作品としてはかなり異色の心理サスペンスミステリーである。勿論幻想譚として終わるのではなく、どんでん返しのオチもしっかりとあり、ミステリーとしての体裁は維持している。 改行の少ない文体なのでやや最近の作品と比べると読みにくい感じもあるが、最後まで読むとやはりこれは名作だなと納得できる。推理小説というより純粋に小説作品として完成度が高い作品である。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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これ程の優れた推理小説が他に有るだろうか。私は知れません。星6つでも足りません。内容はあえて書きません、じっくりと時間をかけて読んでみてください,静かな感動が沸きあがってくることでしょう。贅肉をそぎ落とした緻密な文体、遊び心に感嘆します。これこそが本物の推理小説ー大いなる幻影。 | ||||
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第八回江戸川乱歩賞受賞作品(昭和37年) 戸川昌子『大いなる幻影』と佐賀潜『華やかな死体』は、乱歩賞同時受賞。塔晶夫(中井英夫)『虚無への供物』、天藤真『陽気な容疑者たち』が選外なので、激戦だったんだろう。 ■大いなる幻影 夫の遺稿をひたすら清書しつづける老女、愛人のバイオリンの名器を盗んだ過去に苛まれる老女、ゴミに囲まれ拾ったさなかの骨を日々食す老女。 絶望のうちに妄執にとりつかれた人々の描き方がすばらしい。7年前に起こった誘拐事件の犯人探しが、このドロドロの人間関係の中でのストーリーの本筋かと思いきや、さにあらず。予見がズバスバあたる信仰宗教の教祖さまがあらわれたりして。これも謎のひとつ。 かなり強引というか、都合良すぎなところも感じてしまうけれど、どんでん返しは成功していると思う。登場人物と一緒に、読者も”大いなる幻影”に惑わされるというところか。 発表されてからほぼ半世紀。時制が前後したり、話の流れと一見無関係と思われる唐突な挿話があったりと、読みにくいところはあるんだが、それを差し引いても傑作と思う。 ■華やかな死体 作者自身のキャリアを生かした法廷物で、さすがに臨場感がたっぷりだ。検事四年目の城戸と、法廷戦術にたけた山室弁護士の攻防戦がみもの。城戸のコンプレックスと野心が、公判をおうごとに一喜一憂する姿とかさなっていて面白い。すっかり感情移入してしまって、不利な状況にイライラさせられるほど。 登場人物それぞれの思惑が、思わぬ方向へ事件の結果をもっていくのだが、このあたりの展開の仕方が巧緻だと思う。ラストは少なからずストレスが溜まるんだけど。 派手さはないが、法廷劇が好きなかたにはおすすめできる。 | ||||
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第8回江戸川乱歩賞受賞作品 独身老女だけが住まうアパートの住人 木村よね子は、執念のように元教え子達に手紙を書き送る日々。ある日、息子を誘拐された過去をもつ河内恵子から返信が届く。誘拐に関与したと思われる上田ちがが、よね子と同じアパートで今も暮らしているという。よね子は、恵子に ちかの動向を探ることを約束し、アパートのマスターキーを盗みだす。 夫の遺稿をひたすら清書しつづける老女、愛人のバイオリンの名器を盗んだ過去に苛まれる老女、ゴミに囲まれ拾ったさなかの骨を日々食す老女。 絶望のうちに妄執にとりつかれた人々の描き方がすばらしい。7年前に起こった誘拐事件の犯人探しが、このドロドロの人間関係の中でのストーリーの本筋かと思いきや、さにあらず。予見がズバスバあたる信仰宗教の教祖さまがあらわれたりして。これも謎のひとつ。 かなり強引というか、都合良すぎなところも感じてしまうけれど、どんでん返しは成功していると思う。登場人物と一緒に、読者も”大いなる幻影”に惑わされるというところか。 発表されてからほぼ半世紀。時制が前後したり、話の流れと一見無関係と思われる唐突な挿話があったりと、読みにくいところはあるんだが、それを差し引いても傑作と思う。 | ||||
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シャンソン歌手、クラブのママ等多彩な顔を持つ作者のミステリ処女作にして代表作。老嬢ばかり住むアパートを舞台に、ある事件を背景に様々な人生模様を描いた作品。 冒頭で交通事故死した男が描かれ、その恋人が女性専用の「K女子アパート」に住んでいる事が示唆される。同様に男女二人による幼児誘拐殺人事件が描かれ、女性の方は「K女子アパート」に住んでいる事が示唆される。時が経ち、アパートの住人は歳を取り、アパートそのものも建物毎移動する事になる。その直前の描写から始まり、アパートの住人の過去が徐々に暴かれ、やがて冒頭の事件に繋がると言う物語。思っていたより正攻法の展開なので正直驚いた。だが、如何せん住人の過去が平凡過ぎる。老嬢ばかりの登場人物と言う事で、もっとドロドロした怨念のようなものや、女流作家ならではの老嬢の頑迷さや妄信ぶりの描写を期待していたのだが、むしろ堅実な内容である。新興宗教の教祖を登場させ、交霊会まで開いているのに、オカルティックな雰囲気もない。最後に仕掛けらしきものもあるのだが、途中であれだけ「マスター・キー」の事を執拗に描けば、大抵の人は気付くだろう。「大いなる幻影」と呼ぶには平明な出来。老嬢ばかりと言う趣向を活かすなら、もっと妄想・幻想・怨念に満ちた作品にすべきだったと思う。 都電など昭和30年代の懐かしい描写も出てくるので、アパートの住人と共に過去の「幻影」を夢見るにはちょうど良い作品か。 | ||||
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シャンソン歌手、クラブのママ等多彩な顔を持つ作者のミステリ処女作にして代表作。老嬢ばかり住むアパートを舞台に、ある事件を背景に様々な人生模様を描いた作品。 冒頭で交通事故死した男が描かれ、その恋人が女性専用の「K女子アパート」に住んでいる事が示唆される。同様に男女二人による幼児誘拐殺人事件が描かれ、女性の方は「K女子アパート」に住んでいる事が示唆される。時が経ち、アパートの住人は歳を取り、アパートそのものも建物毎移動する事になる。その直前の描写から始まり、アパートの住人の過去が徐々に暴かれ、やがて冒頭の事件に繋がると言う物語。思っていたより正攻法の展開なので正直驚いた。だが、如何せん住人の過去が平凡過ぎる。老嬢ばかりの登場人物と言う事で、もっとドロドロした怨念のようなものや、女流作家ならではの老嬢の頑迷さや妄信ぶりの描写を期待していたのだが、むしろ堅実な内容である。新興宗教の教祖を登場させ、交霊会まで開いているのに、オカルティックな雰囲気もない。最後に仕掛けらしきものもあるのだが、途中であれだけ「マスター・キー」の事を執拗に描けば、大抵の人は気付くだろう。「大いなる幻影」と呼ぶには平明な出来。老嬢ばかりと言う趣向を活かすなら、もっと妄想・幻想・怨念に満ちた作品にすべきだったと思う。 都電など昭和30年代の懐かしい描写も出てくるので、アパートの住人と共に過去の「幻影」を夢見るにはちょうど良い作品か。 | ||||
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【大いなる幻影】 さすがに今となっては古い。文章も硬く読みにくい部分がある。 プロットは最後でどんでん返しがあるなど良く練られていると思うが、 いかんせん暗い。 物語の主人公たちが古びた女子アパートに住む老女ということもあるが、 「猫は知っていた/仁木悦子」のような明るさというか、爽やかさはない。 それがこの作品の持ち味なのかも知れないが。 【華やかな死体】 作者は元検事で現役の弁護士。 出世欲に取り付かれたような検事と老獪な弁護士が殺人事件を争う。 この検事さん、事件の参考人に嘘をついたり、露骨な誘導尋問を行ったりします。 今なら確実に問題になりそうな捜査です。昔はこんな捜査が許されたのでしょうか。 検事と警察、弁護士等の関わりは法曹関係者で無ければ書けないような内容ですが、 小説としては、今ひとつ盛り上がりに欠けるような気がしました。 | ||||
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第八回江戸川乱歩賞受賞作。 さすがに今となっては古い。文章も硬く読みにくい部分がある。 プロットは最後でどんでん返しがあるなど良く練られていると思うが、 いかんせん暗い。 物語の主人公たちが古びた女子アパートに住む老女ということもあるが、 「猫は知っていた/仁木悦子」のような明るさというか、爽やかさはない。 それがこの作品の持ち味なのかも知れないが。 | ||||
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第八回江戸川乱歩賞受賞作。 さすがに今となっては古い。文章も硬く読みにくい部分がある。 プロットは最後でどんでん返しがあるなど良く練られていると思うが、 いかんせん暗い。 物語の主人公たちが古びた女子アパートに住む老女ということもあるが、 「猫は知っていた/仁木悦子」のような明るさというか、爽やかさはない。 それがこの作品の持ち味なのかも知れないが。 | ||||
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歴代の乱歩賞作の中でも特急のサスペンス。 最後の最後での真相には愕然としました | ||||
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歴代の乱歩賞作の中でも特急のサスペンス。 最後の最後での真相には愕然としました | ||||
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