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保津峡殺人事件
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【この小説が収録されている参考書籍】
保津峡殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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津村秀介が書いた『保津峡殺人事件』は、最初1989年7月に天山ノベルズとして出版され、1992年1月に天山文庫から、1993年10月には青樹社のBIG BOOKSとして、1996年9月には青樹社文庫として、2001年6月には勁文社文庫として、そして2005年2月にワンツーポケットノベルスとして再版が重ねられるという履歴を持っています。それだけ多くの読者が見込まれているのでしょうし、結果として良く売れた本なのかもしれません。 本書は、タイトル通り京都の「保津峡」で殺人事件が起こります。その描写はあまり描かれず、被害者と加害者、そしてそれを取り巻く周辺の人々の過去を事細かに描写しており、単なるアリバイ崩しをメインとした推理小説とは大きく異なりますし、最後の顛末もある種の感情を湧き起こすような書き方がされており、良く出来た内容だと思います。世相も動機もそして愛憎も含めてしっかりとした構成力が感じられる作品でした。 小説ですから特異な事例を元に展開するわけですが、そこにはリアリティがないと読者の感情移入は難しくなります。本書はそのあたりの犯罪の背景について丹念に追い求めていますので、違和感なく作品に没頭できました。 いつもと同様にルポライター・浦上伸介が推理を働かせます。列車を使ったアリバイ崩しですが、そこに隠されたトリックもまた鮮やかなものでした。何も触れるわけにはいきませんが、そのあたりは読んでのお楽しみにしてください。 | ||||
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