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猪苗代湖殺人事件
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猪苗代湖殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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1987年5月に光文社のカッパ・ノベルスから出版された時は、『猪苗代湖殺人事件―新幹線4時間58分の死角』という書名でしたが、1990年8月に光文社文庫としての出版時は、新幹線云々の副題が外されていました。2007年10月発売の本書もそのスタイルを踏襲しています。初出の20年以上前は東北新幹線が珍しかったのだと思いましたが。 あらすじのように「福島県猪苗代湖畔で2つの死体が発見された」ということから本書はスタートします。津村秀介にとっては、『宍道湖殺人事件』に続く「湖」シリーズの第2作にあたります。内容的に関連があるわけではありませんので、通常のタイトルとしてとらえればよいのです。 鉄璧に見えるアリバイ崩しの醍醐味が、津村の小説の魅力のように思われるかもしれませんが、登場人物の背景まで描く描写力、時代性を推理小説に持ち込んだ社会派としての魅力が勝つように思っています。津村はもともと純文学を志し、夕刊紙の社会部で腕を磨き、フリーのルポライターとして、有名な週刊誌のライターとして書き続けてきた筆力が本作にも現れています。 本書で活躍するルポライターの浦上伸介は、将棋好き、酒好き、という作者の分身のような存在ですし、毎朝日報の新人記者・小川まゆみの描き方もジャーナリストの卵としての意気込みが上手くでていました。 肝心のアリバイ崩しについては、ネタばれになりますので、一切触れません。とにかく最後までじっくりと読ませる筆力を感じられる小説でした。 2000年9月に作者は逝去されていますので、新作を読むことは、かなわなくなっているのが惜しいですね。 | ||||
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1987年5月に光文社のカッパ・ノベルスから出版された時は、『猪苗代湖殺人事件―新幹線4時間58分の死角』という書名でしたが、1990年8月に光文社文庫としての出版時は、新幹線云々の副題が外されていました。2007年10月発売の本書もそのスタイルを踏襲しています。初出の20年以上前は東北新幹線が珍しかったのだと思いましたが。 あらすじのように「福島県猪苗代湖畔で2つの死体が発見された」ということから本書はスタートします。津村秀介にとっては、『宍道湖殺人事件』に続く「湖」シリーズの第2作にあたります。内容的に関連があるわけではありませんので、通常のタイトルとしてとらえればよいのです。 鉄璧に見えるアリバイ崩しの醍醐味が、津村の小説の魅力のように思われるかもしれませんが、登場人物の背景まで描く描写力、時代性を推理小説に持ち込んだ社会派としての魅力が勝つように思っています。津村はもともと純文学を志し、夕刊紙の社会部で腕を磨き、フリーのルポライターとして、有名な週刊誌のライターとして書き続けてきた筆力が本作にも現れています。 本書で活躍するルポライターの浦上伸介は、将棋好き、酒好き、という作者の分身のような存在ですし、毎朝日報の新人記者・小川まゆみの描き方もジャーナリストの卵としての意気込みが上手くでていました。 肝心のアリバイ崩しについては、ネタばれになりますので、一切触れません。とにかく最後までじっくりと読ませる筆力を感じられる小説でした。 2000年9月に作者は逝去されていますので、新作を読むことは、かなわなくなっているのが惜しいですね。 | ||||
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