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パンドラ・ケース
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パンドラ・ケースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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歴史ネタなし。浮世絵なし。伝統芸能なし。大雪で孤立した山村で起こる連続殺人モノの、ストレートな本格ミステリであります。 登場人物もツッコミを入れているように事件の構成自体はいたってシンプルなのですが、乏しい手がかりをもとに推理を構築し、新しい情報が出るたびに見直し、再度推理を組み立て、その繰り返しで500ページ近い文章量を読ませてしまうリーダビリティは素晴らしい。昭和40年代の時事の回想も、懐古趣味かと思いきや、現実の事件を大胆に取り込んで思いがけない真相が描き出されます。 難点を挙げると、本作の事件から生還した人たち、後発のシリーズ(『南朝迷路』『即身仏の殺人』他に短編いくつか)では全員が元気な姿を見せているんですね。そのせいで犯人の見当はけっこうすんなりつきます。同じシリーズの作品よりも先にお読みください。 | ||||
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学生時代のサークル仲間が17年振りに雪山の温泉で同窓会を開く。だが、雪の状況により外界と隔絶化した中で連続殺人が起こる。まさにミステリ的設定だが、読んだ時は2時間ドラマ向きだと思った。本格ミステリとしての骨格は弱いのである。むしろ、趣向として出て来るタイムカプセルの話が面白い。各自が往時に封じた品物を次々に取り出して行くのだが、これが過去の事件の証拠物件となると共に、"その頃"の時代を読者に思い起こさせるのである。事件自体は、メンバの過去が次第に明らかになるに連れ、過去の事件が現在の事件に繋がっている事が示され、殆ど自然に解けてしまうので、たいした興趣はない。それより、ある時代の出来事を刻印する事に作者の意図があったのではないか。作者としては珍しい本格ミステリ仕立てで、時代の備忘録として機能している作品。 | ||||
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学生時代のサークル仲間が17年振りに雪山の温泉で同窓会を開く。だが、雪の状況により外界と隔絶化した中で連続殺人が起こる。まさにミステリ的設定だが、読んだ時は2時間ドラマ向きだと思った。本格ミステリとしての骨格は弱いのである。 むしろ、趣向として出て来るタイムカプセルの話が面白い。各自が往時に封じた品物を次々に取り出して行くのだが、これが過去の事件の証拠物件となると共に、"その頃"の時代を読者に思い起こさせるのである。事件自体は、メンバの過去が次第に明らかになるに連れ、過去の事件が現在の事件に繋がっている事が示され、殆ど自然に解けてしまうので、たいした興趣はない。それより、ある時代の出来事を刻印する事に作者の意図があったのではないか。 作者としては珍しい本格ミステリ仕立てで、時代の備忘録として機能している作品。 | ||||
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大学時代に属していたサークルのメンバーが17年ぶりに雪の温泉宿で再会し、そこで連続殺人事件が起こる。犯人を探すうち、とっくに封印した筈のそれぞれの過去が蘇る。浮世絵3部作に登場する塔馬双太郎が探偵役として登場するが、純粋なミステリーとしての水準からいうと、正直なところちょっと・・・と思う部分もある。が、それ以上に誰にでもあった青春時代の思い出が様々な小道具によって描かれ、物語を奥深くしている。学生時代の友人というのは、若かった自分の良い所も悪い所もみんな知られているので、特別な存在なんだなーと考えさせられた。 | ||||
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