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ボトルネック
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ボトルネックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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自分が存在する世界と存在しない世界で何が変わったのか。自分がいない世界のほうが周りの人が幸せに生きているのを知り絶望を感じる主人公。そして...読者にゆだねられたラスト。自分を知ることから本当の人生が始まるんじゃないだろうか?というのが僕の感想だ。面白かったけどちょっと文章がこのテーマには軽すぎる。 | ||||
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ああ…、綺麗事が一切、通用しないラストシーンが印象的だ。というより、静かな衝撃というのはこういうことをいうのだろう、としみじみと本を閉じた。物語の最後の最後、文章が終わってしまったその更に、後の本当の物語の最後までを見届けることが出来ない「読者」というのは、時に、本当にもどかしい切なさに捕われる生き物なのだな、と再認識してしまう。「青春」なんて一言で言うと輝かしい響きだけれど、米澤氏のそれは、決して軽やかでなく、真っ直ぐに奥まで痛みが通じてきそうで、読者として真剣になり過ぎるのも酷かもしれない。 | ||||
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書店で平積みになっていることから読んでみました。諏訪ノゾミの弔いのために東尋坊にでかけるが、キミががけから落ち、パラレルワールドに迷い込んでしまった。迷い込んだ世界にはキミの代わりにサキがいる。つまり、この話はキミが「いなかった」世界に迷い込み、キミが「いた」世界との違いに思い悩むのである。哲学的な話なんだろう。よくよく考えたらすごく深い話のかなと思うが、最初は何がいいたいのかがわからなかった。結論がはっきり示されないからね。キミは、2つの世界を垣間見て思い悩むだけだからね。自分の存在意義ってなんだろうか?そういうものを考えるきっかけになりそうだ。なかなか人に勧めづらい本かなと思う。 | ||||
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最後に気づくオチからして、結構ブラックというか、 シュールな作品だと思う。ただ簡単なのですぐに読める。 家庭環境なんかもひどすぎるのに、別の世界の器用な自分の代わりに 生まれた姉はいろいろ解決していて、家族も円満に暮らしている。 オプティミスト(楽観主義)という言葉がキーワードだけど、 楽観主義でいよう!という教科書的な意味合いはない。 ただ淡々としているからこそ、 逆に印象に残っていろいろ考えさせられる意味で いい作品なのかもしれない。 一生懸命生きているのに、最後に自分の性格がこんなだから、自分は いらないんだ!と感じちゃうのは、まだ中学生なのに可哀想すぎて痛い。 | ||||
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後半の解釈で読後感に差がでるようです。 物語の表面上、主人公リョウのいない別世界の方が良さそうに描かれて 主人公は短絡的に自分の存在意義を疑問視するが、 元居る世界で主人公の「存在」は本当に排除するべきボトルネックなのか? たった3日間で観れた範囲に登場するものは、主人公の反対側にある理想像ばかりの印象。 主人公自身が思い描いている理想とは、 嫌悪感の反対にある在るべき姿とは、 どのように物事を捉え、 どのように振舞うことを望んでいるのか、 物凄く身近で具体的に感じて触れ合って「深く理解した」3日間。 ボトルネックとは「心のブレーキ」 自分の考えを自分の言葉で述べることを妨げるもの、 他人から止められているわけではないのに…。 「昨日できなかったこと」を今日もできないと思う心、 「思考に限界はない」のに…。 イチョウを守ったおばあさん(他人)を羨んでしまった愚かさに気づき、 愚かな思考の自分に対して「死んじゃえ」とつぶやいて、自律した元恋人。 なのに最後の最後まで主体性がなく「誰かに決めて欲し」いと依存し続ける主人公。 「生まれてからずっと」の取り返しのつかないことを引き受ける覚悟によって、 失望でも絶望でもない自律した人生の第一歩が踏み出せる。 別世界では居場所が無く「間違い」な「存在」。 元の世界には、居場所があり「存在」は間違いではないことを知らせるメール。 ツユもサキもノゾミもお母さんも応援しているぞっ!! がんばれリョウ。 | ||||
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パラレルワールドで、自分が生まれていなかった自分の世界に行く。これはもちろん今まで何度もあった題材だけど、自分が居るか居ないかと言う、自分にとっては大問題だけど、世界全体から見たら、ほんのちょっとの違い。。。 さて、自分と言うものの存在が、世界の(生活圏の)どこまで影響を与えているか、と言うことは、けっこう興味深くって、それを細かく押さえて行く作業は、意外と新しい。 しかし、ここに、自分の存在だけではなく、自分の生活圏に実はけっこう大きな影響を与えている隠れた存在の在りかがわかってきて、それなりにミステリー仕立て。 そのパラレルワールドのSFの世界と、ミステリーの世界と、一人の男の子の成長記としての側面と、と言うあたりがどうもだんだんどっちつかずになってしまった気がする。 だから、最後の方の数十ページは、ちょっと余りに急ぎ足で、結局最後の最後も尻切れトンボとしか思えない終わり方になった気がする。 評者によっては、最初の200ページほどはいらなくって、という意見もあるようだけど、最後の方はもうちょっと落ち着いてくれないとなぁ、と言う感じもしないでもない。 面白く実験的な佳作だとは思うけど、きっと随分時間が経ってから、最後のあたりは加筆されるんじゃないか、なんて、思ったりする。 | ||||
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ラノベみたいで読みやすかった結末はよかったけど、はじめから数えて200ページ目まではいらないとおもう読んで苦痛し゛ゃないという程度の話だった | ||||
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確かに救いのない暗い話だ。この小説を読んで思い起こしたのは芥川竜之介の「運命は性格の中にある」という言葉。 ネガとポジの様な主人公のリョウともう一つの世界のサキの対比。バックグラウンドとなる生い立ちが描写されていて、主人公がネガティブに考えるのも納得はできるし、主人公の置かれた状況は確かにナイーヴな思春期の人間にとって重大事であることは理解できる。 普通は疑心暗鬼になっていてもボトルネックが何かとは証明できないことを、パラレルワールドというシチュエーションで残酷にも目の前に突きつけられるわけだが、そしてそれがこの小説の立脚点ではあるが、解決は並行する時間でなく、経過する時間の治癒力だということに気付いて欲しかった。それではありきたりの話になるかもしれないけれど。 | ||||
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新進気鋭のミステリ作家さんの作品ですが、ミステリというより米澤版「人間失格」という感じ。もともとこの方の描く主人公は、情動の薄い若者が多いのですが、この物語の主人公リョウ君は、それがすこぶる顕著。悲観的、厭世的というほどの主張すらなく、あえていえば諦観主義者。ポジティブな読者には受け入れにくいかもしれません。作品のカテゴリは、一応ミステリのようですが、謎解きを求めて読むと肩透かしを食うでしょう。大人に翻弄されて自分の居場所を見失った少年の心の内を垣間見る……そんな作品です。不景気だなんだで大人達がピリピリしている昨今。こんな若者は少なくない気がします。 | ||||
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良くも悪くも米澤作品の特徴である読みやすさ、不思議だけどなぜか読み進めてしまう文体が特徴の青春小説です。 まず、結論としてはハッキリとした結末を出してほしいミステリー好きは読まない方がいいと思います。 自分が生きてる世界と、別世界があるかも?そこではどんな違いが起きているのか?といった、ささいな疑問を文章にする のは非常に難しく、読みづらい作品となってしまう所を、本書では読み進めることができる・・・、しかし結末に救いがあ るかというとちょっと難しい。 何とも勧める言葉に悩む傑作作品です。 | ||||
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