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狼花 新宿鮫IX



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狼花 新宿鮫IXの評価: 4.19/5点 レビュー 75件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全75件 61~75 4/4ページ
No.15:
(5pt)

理想家と策士の激突

すべからく犯罪を撲滅する。その過程において法の平等と尊厳を貶める行為には与しないという鮫島。
犯罪を憎む気持ちは人後に落ちないが、大所高所的に現状を踏まえたうえで、一時的かつ便宜的な妥協はやむをえないとする香田。
読み進めるうえで、意見はおおいに分かれるところであろう。
鮫島の考えは理想に振れすぎているし、対する香田の考えは策を弄しすぎるように思える。
どちらも純粋に犯罪を憎む気持ちに疑いをはさむべくもないがゆえに、頭を抱えたくなるほど難しい命題となる。
これは私見だが、若い人は鮫島、社会人は香田にシンパシーを感じる傾向にあるのではないだろうか。
ちなみに私は総論は鮫島で各論は香田という折衷案を採用し、自分の中途半端さとバランス感覚を再確認したのであった。
もう一点、大事なことがある。
それはこういう「究極の選択」に対して、読者として荒唐無稽であると感じなかったことである。
荒唐無稽どころか、リアリティすら感じてしまう。
困った時代である。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.14:
(4pt)

もっと単純な警察小説や事件小説が読みたい!

新宿鮫シリーズも、はや9作目。
最初がごく普通の刑事ものだったことを思うと、ずいぶん遠いところまで来た気がしますね。個人的には、最初の映画化作品の真田広之が妙に印象に残ってますね(決して映画の出来がよかった訳ではないんですが)。
晶役は田中美奈子でしたよね。
逆に、NHKのドラマの舘ひろしは、全然イメージじゃなかったな。
大体全然キャリアっぽくないし。
新宿を舞台にした多国籍犯罪の盗品マーケット・ルートが題材で。
外国人犯罪から東京をいかに守るかで警察庁キャリアと対立する鮫島。
「氷舞」以来の敵役・仙田も登場して、ひさびさに盛り上がるかな、と思ったら。
なんだか、犯罪捜査理論小説みたいでね。
入庁同期の宿命のライバル・香田との対決も理屈を捏ね回す犯罪抑止理論の戦いになっちゃってて、楽しめなかったんですよ。
今週もベストセラーリストのトップに名を連ねてる本書なんですが、買ってる読者さんたちは、こんなエンターテインメントにも新書みたいな、現実性や社会性とか分析を求めるんですかね。
もっと単純な警察小説とか事件小説を読みたいと思うのは僕だけなんでしょうか。
鮫島にしても、晶にしても、桃井にしても、薮にしても、香田にしても、仙田にしても、役者は揃っているのだから、純粋なエンターテインメントにしてくださいよ、大沢センセ。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.13:
(3pt)

新宿鮫はもう終わりなのだろうか?

新宿鮫シリーズの最新作だ。
正義とは何かを立場により異なる解釈になる。
同じ目的でも、危険な手段を選ぶ 香田警視正。
一方、正義をストレートに解釈する鮫島警部。
日本に舞い戻った犯罪者 仙田が作り上げたシステムを奪おうとする広域暴力団。
その狭間で、ゆれる、不法滞在の中国人女性 明蘭。
それぞれの立場の、それぞれの行動が、ラストに凝縮されている。
といっても、本の序盤ですでに、仙田のシステムについて、鮫島にばれているし、
ラストも、宣伝するほど意外なものではない。
馳星周のように、不幸なバイオレンスな終わり方でもない。
ストーリーは面白いのだが、個々人物の描き方が足りないのではないか、その点が
気になった。
これで新宿鮫は終わりなのだろうか?
 
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.12:
(5pt)

シリーズの転換点らしい。

新宿鮫シリーズの続編。香田や仙田などの重要人物が登場する。全体的に盛り上がりに欠けるし、晶もほとんど登場しないので、少々物足りなさを感じる。しかし,相変わらず無難にまとまっており、飽きずに一気に読める。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.11:
(4pt)

一気に読ませます!

氏の作品を読むのは初めてです。5百ページを超える長編にもかかわらず、
一気に読みました。この手のものでは「うたう警官」も良かったと思いますが、
氏の作品も、登場人物等を別にすると、まるでノンフィクションのようにリアルです。
帯に記された「日本国のあり方を問う」という問題提起性も大げさには感じません。
さかのぼって、氏の作品を読んでみたくなりました。
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No.10:
(3pt)

鮫島にも疲労の影が

久々の鮫島登場に期待をもって作品を手にしました。大沢在昌氏らしい緻密な構成と主要人物の強い意志と矜持がぶつかり合う新宿鮫らしさは作品を通じて感じることができました。ただ鮫島に疲労の色を覚えたのは私だけでしょうか?大沢作品の中ではダントツと思っている新宿鮫ですがそれだけに先行する期待感が大きかったのかもしれません。香田警視正も鮫島とはスタンスが違うものの職務に対する純粋さはどこか共感を覚えるところもありました。この作品を最後に彼がいなくなってしまうのは残念な気もします。なぞの男仙田もやや唐突な形で姿を消してしまいました。若さと躍動感は失われつつあるものの鮫島警部の冷静さ、勇気、忍耐力には励まされ、力づけられてきました。頑張れ、鮫島、大沢在晶。次回の作品にも期待大です。
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No.9:
(5pt)

さすが。。。

待望の5年ぶり新宿鮫シリーズでありなが、ネット上はで賛否両論の作品のよう。自分としては、久々に密度濃い時間を堪能できた作品であった。確かに中国人女性の明蘭がどんなに魅力的な女性なのかといった疑問もあろう。及びシリーズの重要人物であった香田、仙田といった登場人物が本作で、不満足な形で終局を迎えたと思う読者も多かろう。しかし単純に、本シリーズは新宿を舞台に、時節々の経済、犯罪問題をテーマに、魅力的な主人公である鮫島、及びその脇役たちが飛び回り、駆け回り、そして登場人物の巧みな「会話/話術」が読者を引きつけることが、ここまで人気がある要因と思う。そういった点で、故売買市場扱った人間達、警察組織と暴力団の巧みな駆け引き、そして明快な文章、話術がとても魅力的であった。
とくに本作では、仙田の存在が、主人公である新宿鮫を食ってしまうようなインパクトを自分は感じたし、前作「風化水脈」では肩透かしをくったが、ここ4,5作では最高の出来であると思う。
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No.8:
(4pt)

ストーリー展開はさすが

「風化水脈」がかなり期待外れだったことを思うと、本作はそこそこの出来だと思う。終盤の山場に向けて、様々な登場人物の起伏に富んだ人生をひとつに集約していくストーリー展開はさすが。ただひとつ残念なのは、仙田や毛利といった鮫島にとっての敵対人物が「怖いけど本当はやさしい人」みたいな中途半端な設定になっている点。もっと冷徹で貪欲な人物として描いたほうが、ストーリー全体が引き締まったのではないか。
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No.7:
(3pt)

狼花

待ってました・・・
けど何となくあれ?あれ?
確かに一気に読んでしまいましたが、ここ数年の彼の書く本に共通しているような気がするのですが、以前のような重苦しさ、やるせなさ、そしてスリル、疾走感が希薄なような気がします。
でもまた彼の新宿鮫新作が読めて嬉しいですけど。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.6:
(2pt)

なんか、物足りない

ハードカバーになって最初の作品だが、正直言って、登場人物の魅力が乏しく、美しい装丁が浮いてしまっている感じがした。
これまでは、香田をはじめとする体制側の人間も暴力団側の人間も、必ずしも正しい道ではないもののそれぞれの役割を活き活きと動き回っていた。また女性陣も、晶や杉田江見里などがいることにより、鮫島が単なる「職務と信念に忠実な警察官」だけでなく、「私」の部分もあり、そこで迷うこともある「普通の人間なのだ」ということを演出したり、或いは敵役を、「単なる悪人ではなく、普通の感情もある人間なのだ」と演出していたのに。
今回は、毛利は有力暴力団の経済派という上辺だけで、明蘭がどこに惹かれたのか理解しがたかった。また、明蘭も中国から来た、目利きとしての能力があるホステス上がりの、という程度の肉付けしか読み取れず、何故仙田ほどの人が目をかけたのか理解しづらかった。
それ以上に、香田という人物が、単なるキレ易いエキセントリックな人物にされてしまったのが惜しい。もしもこの人物像にするのならば、きっかけの事件をもっと掘り下げないと、これまでの魅力が台無しである。
8作までがとても良かったので、次回作に期待したい。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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No.5:
(4pt)

お手並み拝見

 個人的には購入して損をした、ということにはならないと考えてます。やはり著者らしく、それなりに楽しめる内容に仕上がっています。
唸りながら、本作品を上梓したであろう著者には大変申し訳ないのですが、こちらで皆さんが述べられている分析も妥当なものかな、と感じます。
作品全体を通して感じたことがあります。
「著者と作品との関係」において、です。
「下りのエスカレーターを“下から上の踊り場目指して上りきりたい”著者」
その歩速が自身の意図に反して緩やかな為、結果として中々下りのエスカレーターを上りきれずにそこに留まってしまった、という印象を受けました。それでも、高いレベルでの次元だと思います。
つまり、下りのエスカレーターが世の中の変化の速度・読者の期待を表すものであり、下りのエスカレーターを下から上の踊り場目指して上りきりたい著者、という関係を意図しています。
それから。
登場人物の個々人の魅力を作品に反映させていくことも大事かと思いますが、個人的には物語の骨格を成す「犯罪とそれを取り巻くもの」をいかに構築していくのかは、気楽な一読者からしても中々難しいように思います。ただ、そこが定まれば必ずこれまでのように、読者が唸るような作品になるのかなあ、と考えたりします。
「犯罪」⇔「ヤクザ・外国人犯罪者等」⇔「現場警察・警察官僚」 
上記の関係の妙がありながら、それにまつわる登場人物の人間的な魅力により物語に厚みがでるように思います。
基本的に、作品の主要な舞台が新宿なので、例えば安易に9・11のテロを連想する犯罪とリンクさせた作品は、“鮫シリーズ”では作られないのかもしれませんが、そうすると物語の骨格をどのへんに求めるのか。
生意気な物言いながら、お手並み拝見させてもらえれば、って期待しています。
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No.4:
(5pt)

非常に難しいテーマだ!

多発する外国人犯罪から日本を守るために何をすべきか・・・!?
総論から求めようとするキャリア・香田。
あくまで悪と戦おうとする鮫島。
そして過去を暴露した仙田。
各々が、自分の信念に基づいて行動を起こす。
それは確かに今の法律の中では難しかったりするのだが、善悪だけでなはく、「日本人」として考えなければならないことがある。
そんな思いを、立場によって、また決して交わらない考え方を指しながら物語が進んでいく。
一事件の解決ではなく、今の日本に巣くってる問題を提示していると思う。
根深く、考えさせられるテーマだった。
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No.3:
(2pt)

性急すぎる

著者本人が、シリーズのひとつの区切りというようなことを言っていたが、
ここまで性急にまとめなくても良いのではないか?と思わざるをえなかった。
得たいのしれない国際犯罪者、仙田。
警察内部でのライバル、香田。
主人公と敵対しながらも、男としては互いに一目を置かざるを得なかったこの二人をこうもあっさり片付けるとは・・・・。
次回作では桃井や藪もこんな扱いをうけてしまうのか・・・。
明蘭に、女としての、人間としての魅力がそこまであるとは到底思えなかった。
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No.2:
(3pt)

薄い・・・

久方ぶりのシリーズ最新作&仙田登場で期待しすぎたのか、内容がイマイチ希薄に感じた。
毒猿や屍蘭のようにもっと人間仙田にフォーカスしてほしかった。
せっかくの大物登場なのにもったいない気がした。
鮫ファンとしては、コレは通過点と理解して、次作に期待しようかと思う。
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No.1:
(3pt)

主役は誰?

5年半もの長きにわたり、待ちに待った新作だったのに、という感じ。
飢餓感が頂点に達していたが故に、期待が膨らみすぎていたのかもしれない。
読了して、ハードカバーを一冊読んだという満足感は、残念ながら感じられなかった。
満を持して登場したはずの仙田の扱いにも不満が残るが、あまりにも明蘭に重きを置きすぎたせいで、肝心の鮫島の存在感までが薄れてしまっていたのが何よりも残念だった。
せっかく、鮫島と香田が正面切ってぶつかる設定になっているのに、それすらおざなり感が否めなかった。
もっと、鮫島を中心にした、仙田、香田の三つどもえの話を読んでみたかったと思う。
これまでのシリーズでは、読んでいて敵役にもかなり感情移入することができたし、だからこそ鮫島との対決を手に汗握って読み進めることができたのだが、今回は最後まで明蘭に好感が持てなかった。
今回の作品で、これまでの敵役には全てケリをつけたと作者は語っているようだが、仙田はともかく香田に関しては、ぜひともがっぷり四つに組んだリベンジ作を書いてもらいたいと切に願ってやまない。
狼花  新宿鮫IX (新宿鮫 (9))Amazon書評・レビュー:狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
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