恋紅
評判
恋紅の評価:
4.50/5点 レビュー 4件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1〜8 1/1ページ
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恋紅の評価:
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
物語は、吉原の廓『笹屋』の楼主 佐兵衛の娘 ゆう が、旅役者の富田福之助と出会うところから始まる。この時、ゆう は、かぞえ9歳。5年後、福之助と再会した ゆう は、すっかり恋に落ちて、という展開。
こう書いてしまうと、如何にもなラブストーリーだが、さにあらず。遊郭という非日常の世界の裏側が、ゆう の眼を通して描かれているため、全編を通して重苦しい空気が漂っている。著者は、買われてきた幼な子の宿命、花魁たちの足の引っ張り合い、落ちぶれた花魁の行く末、奉公人の秘めたる憎悪など、時代の転換するうねりに乗せながら、物語にアクセントを付けていく。なかでも、奉公人芳三と ゆう の愛憎半ばするつながり、そして芳三の運命は、印象的だ。すぐ傍で見てきたかのような、妖しい生々しさがある。
本作品は、一方で、福之助が勝手に師ともライバルとも目す、正統派の役者 沢村田之助の、芸に対峙する執念が語られる。華やかな人気役者 田之助、そして田之助に洟も引っ掛けられない三文役者 福之助。病のため両肢を失いながらも芝居を続ける田之助に対し、福之助は役者として羨望し、嫉妬にかられ、敗北感に打ちのめされる。ここは芸道小説の趣で、著者の格調高い文章がよく合う。
ゆう は、押しかけ女房のように福之助と所帯を持つ。しかし、福之助と兄弟一座は、新政府によるの発令もあり、束の間の約束で名古屋へ旅立って・・・と続く。ゆう と福之助の行く先を方向付けることになるのだが、どうも、これ冗長のような・・・と、思ったら、『散りしきる花ー恋紅第2部 』という続編が出てるではないか!なるほどね・・・