(短編集)

凶笑面

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評判

凶笑面の評価:

3.70/5点 レビュー 37件。 B ランク

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平均点3.70pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全70件 21〜40 2/4ページ
No.50
(3pt)

テーマはおもしろいのに、蓮丈那智の魅力がわからない

北森氏の作品は、裏京都ミステリー・シリーズ1冊を読んだだけなので、本流の作品がどんな感じかは知らないのですが、前者に比べて作風がまったく違うのにびっくりしました。いろんなタイプのものを書いておられるようなので、懐の広い作家さんなのだと思います。

ただ、この作品は個人的にはイマイチでした。民俗学は好きだし、歴史、伝承、伝説、伝奇的なことにも興味があるので飛びついたのですが、最後まで読み終えたものの、どうしても違和感がぬぐえませんでした。それが何かというと、そもそもメイン・キャラである蓮丈那智に魅力が感じられないためです。他のレビューアさんで「ただ”美貌の民族学者”といっても、その魅力がいっこうに伝わってきません」と書いていた方がいらっしゃいましたが同感で、ただ”美貌””異端””酷薄””氷のような目””視線だけでまわりの雰囲気を凍りつかせる”と言葉だけを並べても、カリスマが感じられないというか人間が浮かび上がってこないというか・・・。助手を呼ぶ時の呼び方で、”内藤””三國””ミクニ”の違いだけで、相手を震え上がらせるという声音もイマイチぴんときません。なにか言葉で飾って一生懸命補おうとしているけれど、全体としての人物造形がうまくいっていないという感じです。”アンドロイドのような”という形容も出てきますが、まさにその通りで、こんな人間はいないでしょうという違和感がつきまとってしまいました。ドラマ化を意識されていたような気がしたのですが、那智を演じる女優さんによっては、映像ならおもしろいかもしれません。

シリーズはもう一冊あるので、とりあえず読んでみるつもりです。テーマや作品の雰囲気はとても魅力的だと思います。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.49
(3pt)

テーマはおもしろいのに、蓮丈那智の魅力がわからない

北森氏の作品は、裏京都ミステリー・シリーズ1冊を読んだだけなので、本流の作品がどんな感じかは知らないのですが、前者に比べて作風がまったく違うのにびっくりしました。いろんなタイプのものを書いておられるようなので、懐の広い作家さんなのだと思います。

ただ、この作品は個人的にはイマイチでした。民俗学は好きだし、歴史、伝承、伝説、伝奇的なことにも興味があるので飛びついたのですが、最後まで読み終えたものの、どうしても違和感がぬぐえませんでした。それが何かというと、そもそもメイン・キャラである蓮丈那智に魅力が感じられないためです。他のレビューアさんで「ただ”美貌の民族学者”といっても、その魅力がいっこうに伝わってきません」と書いていた方がいらっしゃいましたが同感で、ただ”美貌””異端””酷薄””氷のような目””視線だけでまわりの雰囲気を凍りつかせる”と言葉だけを並べても、カリスマが感じられないというか人間が浮かび上がってこないというか・・・。助手を呼ぶ時の呼び方で、”内藤””三國””ミクニ”の違いだけで、相手を震え上がらせるという声音もイマイチぴんときません。なにか言葉で飾って一生懸命補おうとしているけれど、全体としての人物造形がうまくいっていないという感じです。”アンドロイドのような”という形容も出てきますが、まさにその通りで、こんな人間はいないでしょうという違和感がつきまとってしまいました。ドラマ化を意識されていたような気がしたのですが、那智を演じる女優さんによっては、映像ならおもしろいかもしれません。

シリーズはもう一冊あるので、とりあえず読んでみるつもりです。テーマや作品の雰囲気はとても魅力的だと思います。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.48
(5pt)

手に取ると一気にシリーズ全作を読んでしまいたくなるそんなミステリーシリーズです

深い民俗学と古美術の知識を持った北森鴻だからこそ書ける珠玉の短編ミステリー集です。
美貌の民俗学の蓮丈那智と、その助手三國。二人の絶妙な会話がまるで名探偵ホームズとワトソンのようであり、でも、時に蓮丈那智を上回るひらめきをみせる内藤三國。
取り上げる題材も興味深く、民俗学や古美術にどんどんはまっていく自分がいます。それでいて、しっかり推理物ミステリーに仕上がっていて一気に読んでしまうことでしょう。
第1作は表題の「凶笑面」を含む5編です。
フィールドファイルシリーズ全体では、脇を固める登場人物が他のシリーズでは主役であったりするほど魅力的な面々です。
特に私が好きなのが、「旗師・冬狐堂」シリーズの宇佐美陶子。
またこのフィールドファイルシリーズが絶妙に他のシリーズの作品と絡んできたりしているので、結局、北森鴻の作品は全部読みたくなってしまうほどの出来です。
ここ10年で一番好きになった作家です。
山口県出身で残念ながら早逝されてしまい、このシリーズも5で終わりです。
北森鴻のパートナーであった浅野里沙子さんがシリーズの4と5は書き継いでいますが、是非5まで全作品を読まれることをお勧めします。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.47
(5pt)

手に取ると一気にシリーズ全作を読んでしまいたくなるそんなミステリーシリーズです

深い民俗学と古美術の知識を持った北森鴻だからこそ書ける珠玉の短編ミステリー集です。
美貌の民俗学の蓮丈那智と、その助手三國。二人の絶妙な会話がまるで名探偵ホームズとワトソンのようであり、でも、時に蓮丈那智を上回るひらめきをみせる内藤三國。
取り上げる題材も興味深く、民俗学や古美術にどんどんはまっていく自分がいます。それでいて、しっかり推理物ミステリーに仕上がっていて一気に読んでしまうことでしょう。
第1作は表題の「凶笑面」を含む5編です。
フィールドファイルシリーズ全体では、脇を固める登場人物が他のシリーズでは主役であったりするほど魅力的な面々です。
特に私が好きなのが、「旗師・冬狐堂」シリーズの宇佐美陶子。
またこのフィールドファイルシリーズが絶妙に他のシリーズの作品と絡んできたりしているので、結局、北森鴻の作品は全部読みたくなってしまうほどの出来です。
ここ10年で一番好きになった作家です。
山口県出身で残念ながら早逝されてしまい、このシリーズも5で終わりです。
北森鴻のパートナーであった浅野里沙子さんがシリーズの4と5は書き継いでいますが、是非5まで全作品を読まれることをお勧めします。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.46
(5pt)

知的好奇心を掻立てられるミステリー小説

飛び抜けた美貌を持つ異端の民俗学者、蓮丈那智とその助手である内藤三國がフィールドワークの中で様々な怪奇事件に遭遇する。

この小説の素晴らしい点は、民俗学的な知識とミステリーの謎解きとの間の結び合わせに成功しているところである。
この手の小説にありがちな学術的な知識とミステリーの乖離が見られないため、読んでいて殆ど違和感がない。

知的好奇心をくすぐられると共に、魅力的な登場人物たちが織りなすミステリーとその謎解きは、読んでいて息をつく暇がなかった。
特に主人公の蓮丈先生は明晰な頭脳と並外れた美貌を兼ね備えた「完璧な主人公」であり、彼女が事件を解き明かす様はかなり爽快。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.45
(5pt)

知的好奇心を掻立てられるミステリー小説

飛び抜けた美貌を持つ異端の民俗学者、蓮丈那智とその助手である内藤三國がフィールドワークの中で様々な怪奇事件に遭遇する。

この小説の素晴らしい点は、民俗学的な知識とミステリーの謎解きとの間の結び合わせに成功しているところである。
この手の小説にありがちな学術的な知識とミステリーの乖離が見られないため、読んでいて殆ど違和感がない。

知的好奇心をくすぐられると共に、魅力的な登場人物たちが織りなすミステリーとその謎解きは、読んでいて息をつく暇がなかった。
特に主人公の蓮丈先生は明晰な頭脳と並外れた美貌を兼ね備えた「完璧な主人公」であり、彼女が事件を解き明かす様はかなり爽快。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.44
(4pt)

いい作品集だと思います

最近発行された最終作品を読んで、特に著者自身が書いた作品が面白かったので、このファイル1から読み始めました。面白い連作短編集だと思います。主役二人のキャラが好きです。もう新作が出ないのが残念です。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.43
(4pt)

いい作品集だと思います

最近発行された最終作品を読んで、特に著者自身が書いた作品が面白かったので、このファイル1から読み始めました。面白い連作短編集だと思います。主役二人のキャラが好きです。もう新作が出ないのが残念です。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.42
(4pt)

面白い!

友人に紹介されて読んでみました。
民俗学難しいけど面白い!
数年前に、このシリーズの2時間ドラマが
あったみたいですが、残念ながら見てません。
今更ながら再放送希望!
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.41
(4pt)

面白い!

友人に紹介されて読んでみました。
民俗学難しいけど面白い!
数年前に、このシリーズの2時間ドラマが
あったみたいですが、残念ながら見てません。
今更ながら再放送希望!
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.40
(2pt)

うーん

好みの問題ですが、ライトノベルみたいな主人公に違和感を覚えました。ミステリーも、後出しな感じで腑に落ちず。民俗学的な話は好きなので、残念。アニメにしてくれたほうが楽しめるかも
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.39
(2pt)

うーん

好みの問題ですが、ライトノベルみたいな主人公に違和感を覚えました。ミステリーも、後出しな感じで腑に落ちず。民俗学的な話は好きなので、残念。アニメにしてくれたほうが楽しめるかも
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.38
(4pt)

民俗学と言う学問。

民俗学の学者とその助手の周りで起きる事件の話。
民俗学とはいっても、全くそれを知らずとも、読みやすく、また分かりやすく解説されるので問題になりませんでした。

個人的に知っている地名や神社が出てきて、そこに繋がる伝承など、知らなかったからこそ楽しめた部分も大いにあるかと。

また、著者の別作品とのリンクもあり、ビアバーや狐など、キーワードでニヤリとしてしまいました。
ただ、それらは別の物語なので、知らなくても十分に楽しめます。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.37
(4pt)

民俗学と言う学問。

民俗学の学者とその助手の周りで起きる事件の話。
民俗学とはいっても、全くそれを知らずとも、読みやすく、また分かりやすく解説されるので問題になりませんでした。

個人的に知っている地名や神社が出てきて、そこに繋がる伝承など、知らなかったからこそ楽しめた部分も大いにあるかと。

また、著者の別作品とのリンクもあり、ビアバーや狐など、キーワードでニヤリとしてしまいました。
ただ、それらは別の物語なので、知らなくても十分に楽しめます。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.36
(3pt)

できの差が大きい

表題作の凶笑面と不帰屋は民俗学要素とミステリが上手くかみ合っており楽しめたが、
他三作が変な組織が出てきたりミステリ的に違和感があったりとどうにもいまいち
まあそれでもそれなりにためになる民俗学の話をノリ良く読める点は悪くない
シリーズ物なので次回作以降に期待
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.35
(3pt)

できの差が大きい

表題作の凶笑面と不帰屋は民俗学要素とミステリが上手くかみ合っており楽しめたが、
他三作が変な組織が出てきたりミステリ的に違和感があったりとどうにもいまいち
まあそれでもそれなりにためになる民俗学の話をノリ良く読める点は悪くない
シリーズ物なので次回作以降に期待
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.34
(2pt)

なぜにっ?( ̄0 ̄;

このように高評価なレビューが多いのか!?、正直理解に苦しんだりしています。 ただただ民族学という学問の知識の羅列を、それらしく主人公に語らせているだけで、一話目のはなしなど、なんのまえふりもなく鍵となりそうな登場人物が「殺された…!」と、イキなり告げられ、物語の展開の仕方、構成に不満を感じました。 おなじ民族学者を主人公にしたものなら、雰囲気はやや異なりますが、井沢元彦氏のデビュー作「猿丸幻視行」の方が、民族学的ベースに、ミステリーとしてのエンターテイメント性があり、万人に楽しめます。 また、主人公の人物造形がとても弱く、ただ「美貌の民族学者」といっても、その魅力がいっこうに伝わってきません。あまりにもありきたりなんですよね、言葉づかいとかが…。 期待してよみはじめましたが、がっかりしました。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.33
(2pt)

なぜにっ?( ̄0 ̄;

このように高評価なレビューが多いのか!?、正直理解に苦しんだりしています。 ただただ民族学という学問の知識の羅列を、それらしく主人公に語らせているだけで、一話目のはなしなど、なんのまえふりもなく鍵となりそうな登場人物が「殺された…!」と、イキなり告げられ、物語の展開の仕方、構成に不満を感じました。 おなじ民族学者を主人公にしたものなら、雰囲気はやや異なりますが、井沢元彦氏のデビュー作「猿丸幻視行」の方が、民族学的ベースに、ミステリーとしてのエンターテイメント性があり、万人に楽しめます。 また、主人公の人物造形がとても弱く、ただ「美貌の民族学者」といっても、その魅力がいっこうに伝わってきません。あまりにもありきたりなんですよね、言葉づかいとかが…。 期待してよみはじめましたが、がっかりしました。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216
No.32
(5pt)

妖しく蠱惑する凶笑面。

人間の思考は、二項対立の組合せによって世界観を構成しているとある。
民俗学と古代史のように。
しかし、民俗学の方がはるかに飛んでいる。活物と死物の違いがある。
当時35歳の小松和彦「憑霊信仰論」を読んだ時は、その民俗学的想像力に驚いたものだ。

北森鴻という人を初めて知ったがこの人の力量を以ってすれば推理小説仕立てにしないでもいいものをとつい思った。
一粒で二度美味しいというのは滅多なことではない。焦点がボケルのだ。
この人は、「我一人 思ふ心は ただ獨り思ふに 非す祖先の心」市原豊太(民俗学者)の如く日本文化の構造を浮き彫りにすることが出来るだろう。
しかし、これはこれで実に面白い。「鬼封会、凶笑面、喜人面」等全て三字熟語のタイトルが実にいい。
同様の味のものに「舞い降りた天皇」加治将一がある。
出会いを感謝する。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)より
4106026481
No.31
(5pt)

妖しく蠱惑する凶笑面。

人間の思考は、二項対立の組合せによって世界観を構成しているとある。
民俗学と古代史のように。
しかし、民俗学の方がはるかに飛んでいる。活物と死物の違いがある。
当時35歳の小松和彦「憑霊信仰論」を読んだ時は、その民俗学的想像力に驚いたものだ。

北森鴻という人を初めて知ったがこの人の力量を以ってすれば推理小説仕立てにしないでもいいものをとつい思った。
一粒で二度美味しいというのは滅多なことではない。焦点がボケルのだ。
この人は、「我一人 思ふ心は ただ獨り思ふに 非す祖先の心」市原豊太(民俗学者)の如く日本文化の構造を浮き彫りにすることが出来るだろう。
しかし、これはこれで実に面白い。「鬼封会、凶笑面、喜人面」等全て三字熟語のタイトルが実にいい。
同様の味のものに「舞い降りた天皇」加治将一がある。
出会いを感謝する。
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫)より
4101207216