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オイアウエ漂流記
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オイアウエ漂流記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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非常につまらない物語。せっかく面白い冗談など盛り込まれているのに、次の行には笑いどころの解説。読者をバカだと思っている書き方。グダグダした展開に呆気ないエンディング。買う必要はない。 | ||||
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荻原浩の作品は重いテーマも軽いテーマも大好きだけど、この作品の笑いの狙い方は下品過ぎて無理でした。 フィクションなんだから必ずしもリアリティを追求する必要がないのはわかりますが、 あまりにも現実離れした登場人物の言動で物語の世界に全く入り込めませんでした。 笑うこともできなかった・・・。 | ||||
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トンガ王国ファアモツ空港から飛び立った飛行機が行方不明に!乗客は10人。接待出張の面々、 怪しげな外人、仲がいいのか悪いのか分からない不思議な新婚カップル、痴呆気味な老人とその孫、 機長の犬・・・。無人島にたどりついた彼らに、明日はあるのか!? 日本から遠く離れた無人島においても、上司風を吹かせる男とそれに従う部下。なんだか典型的な 日本の会社組織を見せられている気がする。こんな状況でも威張り散らす男が、愚かというより 哀しく見える。だが、みんなが「生き抜く。」というひとつの目標に向かい始めたときに、立場に 微妙な変化が生じる。人間、生きるためには必死になるものだ。知恵を出し合い、工夫を重ね、 10人は救助される日をひたすら待ちながら生きていく。日々おのれの命と向き合うようなギリギリの 環境は、ふだんの生活からは見えない人間の本質をあらわにする。他人の意外な面ばかりではない。 自分自身の意外な一面を知ることになる。人間とは何か?生きるとは何か?作者は読み手に問い かけてくる。 「どんな状態に置かれても、可能性は最大限に生かす。そうすれば、道はきっと開ける!」読んでいて そのことを強く感じた。 | ||||
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荻原さんの作品を熱心に読んでいますが、本書は正直なところ評価に迷います。 相変わらず笑いのセンスは抜群だし、文体も読みやすいためサクサク読めます。 また、登場人物10人と一匹、全員きちんとキャラが立っている(役立たずに見えた 部長や御曹司まで!)のは、さすがと思う。 でも、ストーリーに正直なところひねりが足りないと思う。「漂流記」と言うタイトル が付いていて、しかもこのストーリー展開なので、悲惨なエンドにならない事は分かって いた。必ず何らかの形で脱出するんだろうと。 分かっているからこそ、「その手があったか!」と言う驚きを期待していたんですが… 著者を買いかぶり過ぎですかね? | ||||
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あの「神様からひと言」の作者が書いた、15少年漂流記の大人版という感じ。 ものすごく小さい時で分厚い本なので、読むのに相当時間がかかるが、軽く面白いので集中すればすぐ読めるかも。 リゾート開発の会社の、部長・課長・女の主任・平社員 そのリゾート会社に出資仕様かどうか迷っている会社のおぼっちゃん御曹司 爺さんと孫娘 新婚旅行の二人 過激自然保護団体の外人さん 機長の犬 の10人と一匹がトンガあたりの海上で突然タイフーンに出会い飛行機は不時着、機長は期待と一緒に沈んでしまい、何も知らない乗客が救命ボートで島にたどり着くのだが、それが無人島…。 食料はなく、水もなくという状況で半年くらい何とかして生き延びて最後は…という話で、その生き延びる過程を面白おかしく書かれている。 中でも、このような生きるか死ぬかの緊急事態でも、会社での序列を守り、馬鹿な命令をしたり、理不尽に威張ってみせる上司との関係とか、新婚の特に女性側の葛藤、生き残るには自然の動物を食べるしかないのだが、自分が今まで主張していた「自然保護」に反するという事で、どうすべきかの迷いで揺れる外人さん、戦時中のことを思い出して、色々と生き残る知恵を出してくれたりするのだが、基本的には痴呆症でまだらボケになっているおじいちゃん、最初はえさをもらえていたのだが、犬にやるなら人間が食べるという判断で捨てられた犬が野生化して行き、最後は人間と闘うことになる大型犬…。 これだけのごちゃごちゃがあれば、本の一冊くらい軽く書けてしまうだろう。(実際に本になっているのだが(笑)) 面白いのだが、ここまで長編にして引っ張るのは、どんな作者の思惑があったのかを聞いてみたい。 最後に新婚さんが妊娠するのだが、その父親が誰かわからないというおまけも付いて、ばたばたのうちに終わっていく(笑) | ||||
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私は、「神様からひと言」ですっかり荻原浩にハマってしまって以降、彼の作品は全部読んでいるのだが、最近は、どの作品を読んでも、今一つという感がしてならない。振り返ってみると、私は、「押入れのちよ」を最後に、最近の彼の作品で、満足できたものがないのだ。 この「オイアウエ漂流記」でも、そうした印象は全く変わらなかった。この作品が、無人島での漂流生活を描いたものであることは、本のタイトルや商品の説明で一目瞭然であるにもかかわらず、無人島への上陸までの導入部に80ページもかけるまどろっこしい展開が、まず、冗長だと思う。その後も、無人島での漂流生活のわりには、ラストの約20ページ前までストーリーにさしたる山も谷もなく、きつくいえば、だらだらと書き連ねられているだけなので、正直いって、読んでいるうちに、飽きてきてしまうのだ。 この作品でも、荻原浩のユーモア・センスは相変わらず健在であり、笑いの取り方は、本当に上手いとは思う。ただ、彼の作品をずっと読み続けている者にとっては、前段の仕掛けの文章を、後段の文章で「すかして落とす」テクニックを中心とした荻原浩流の笑いの取り方の手の内がわかってしまっているので、「クスッ」とくらいしか笑えないのだ。この笑いだけで、彼の作品に慣れてしまった読者を引き付けるのには無理があり、もっと作品自体のプラス・アルファの力がほしいのだが、率直にいって、この作品に、それがあるかというと、残念ながら、ないと思う。 私は、最近の荻原作品は、マンネリ気味で、精彩を欠いているのではないかと思っている。次回作では、笑わせるにしろ、泣かせるにせよ、あるいは、サスペンス、ミステリに再挑戦するにせよ、この「オイアウエ漂流記」のような「ゆるい」作品ではなく、もっと、読者をぐいぐいと引き付けて離さない力のある作品を書いてくれることを期待したい。 | ||||
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このようなテーマの小説というと、 「喰うか食われるかの生々しい生存競争」「ギラギラした性欲」みたいな人間の欲の醜い部分がてんこ盛りみたいなおぞましさがお約束だけど、 この小説にはまったくそんな醜さも悲壮感もありません。 ここまで明るいサバイバル小説ははたしてあるでしょうか?荻原浩さんならではの笑いが満載です。 無人島に来てまでも打ち破ることができない上司と部下の関係、 スポンサーへのヨイショ・・・現代日本の会社社会のおかしみを皮肉るようなブラックユーモア。 でも、読み進めるにつれて、生きていくためにはどんな手段を使ってだって、どんなものだって食べなきゃいけない「生 = 食」の事実をまざまざと見せつけられ、 きれいごとじゃない生の生々しさが身にしみました。 遭難するまでの機内でのくだりが長いのと、ただひたすら島での生活が続くだけなので凡長な気がしなくもない。 もう少しコンパクトにまとめてもらえれば、評価はもっと高かったと思います。 | ||||
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トンガからラウラ諸島に向かっていた飛行機が落ちて、乗っていた10人と犬一匹は無人島に漂着。すぐに来ると思っていた救助は一向に姿を見せずに、みんな段々と生きていく術を見つけ…。 無人島での人間模様、とは言ってもそこは荻原浩。笑えるツボが満載です。 デフォルメされてはいるものの、社会にありがちな人間関係と、それが無人島で生活していく上で変化していくさまがおもしろくて、もう本が手放せません。 生き抜くために身をもって学んでいくこともありますが、それぞれの得意技が生かされるのも、意外性があって、多面的な人物像を作り出しています。 ボケ気味のおじいちゃんが南方帰りの経験を生かし簡単に椰子の実を割ったり、頼りない新婚の夫が魚釣りに長けていたり。 彼らの今までの人生が生きるのに役立っているところが素敵。わたしたちも、いざと言うときのためになにか技術を習得しておいたほうがいいかも。 そんな技術がなく旅行する場合は、新婚妻・早織さんのようになんでも出てくるウエストポーチを持っていくというのも一つの手ですが。 大笑いしながらも、生きていくと言うことの本質を考えさせられました。 | ||||
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460頁もある長編だけど、ユーモアある漂流記なので深刻にならずすぐ読めた。 トンガから飛び立った小型旅客機が消息を絶ち行方不明に。 乗客たちは救命ボートで機内から脱出はしたものの、流れついた島が無人島で・・・ 無人島の過酷な現実が、元の生活であった人間関係を揺らしていく。 個人的には84歳の仁太のお爺さんが、 「敵襲」の言葉でバネ人形みたいに勢いよく起き上がり行動する演出が面白かった。 漂流してから過ぎていく日々に、読者としては眼を放すことが出来ないので最後まで一気に読めます。 ただ、ラストが解せないので評価が少し低いです。 | ||||
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ラウラに向かって飛んでいた飛行機が墜落し、無人島に漂流してしまった10人の男女。始めはすぐに救助が来るだろうとのんきに待っているのだが、いつまでたっても救助は来ず無人島で生活することになってしまった。 序盤は、無人島という非日常的な状況にも関わらず、上司と部下、スポンサー企業と会社の上下関係を意識しつつもギクシャクしながら生活する様子が楽しめた。中盤以降は無人島という環境にも徐々に適用し始めた人間たちが、様々な知恵を絞りながら懸命に生きていくのだが、「食べなければ死ぬ」という現実がリアルに描かれていて読み応えがあった。生きるか死ぬかという無人島での生活だが、所々に笑えるポイントがあり、最後まで飽きずに読めた。 | ||||
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本書は、’06年9月から’07年7月にわたって『週刊新潮』に長期連載された作品に大幅な加筆修正を行った小説である。 トンガ王国から飛び立った南国の小国のオンボロプロペラ機が、熱帯低気圧の暴風雨に襲われ南太平洋上に不時着・沈没してしまった。乗り合わせた人々は名もない無人島に漂着する。そこでのサバイバルが本書のメインストーリーだが、そこではまぎれもない萩原ワールドが展開される。 まず登場人物にしてからが、あるリゾート開発会社の部長、課長、主任、平社員とそのお得意様であるスポンサー企業の御曹司。さらに過激なマリンガーディアンの外国人。まだお互いに馴染めない新婚旅行のカップル。小学生と頭の中は太平洋戦争中の84才のその祖父。この10人と、プロペラ機と運命を共にしてしまった機長の愛犬一匹ときている。 彼らの言動、たとえば無人島でも会社での序列で平社員の賢司がこき使われたり、スポンサーへの接待根性が抜け切れなかったりと、まるで情けないがユーモラスだ。 この長い物語は、およそ人間が文明社会から隔絶された日常を、どう協力して食いつないで生きてゆくかというあらゆるシチュエーションが詰め込まれている。そして漂着して1日、2日、1週間、1ヶ月、2ヶ月・・と過ぎてゆくうちに出てくる、本音や本性、そし無人島協同生活の知恵といったものが独特の萩原節で累々と語られてゆく。 本書はユーモア小説というにはあまりにも命がけだが、サバイバル小説にしても孤独感や悲壮感、絶望感、暗さはあまり感じられない。それは彼ら凸凹メンバーが、人間が生きてゆくために精一杯奮闘している姿に、何かしら温かいものを感じるからだろうと思う。 | ||||
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飛行機が不時着して無人島に取り残されたら・・・ このテーマは古くからあり、小説の世界だけではなく、映画にもなっています。 要は、いかにして生き抜いていくか、という究極のサバイバルであり、人間が 持つ本性が現れる、という過酷なシチュエーションです。 本作に登場するのは、リゾート開発会社の社員とそのお得意様、挙動不審な カップル、怪しい外国人、小学生とそのおじいさん、アンド"犬"です。 スーパーや自動販売機、24時間営業のコンビニが存在することが当たり前の 現代人にとっては、文字通り命がけのサバイバルが始まります。 各登場人物のキャラクターが面白く、謎めいた部分も多く、読み始めた途端、 ぐいぐいとその内容にひきつけられました。そして、衝撃の結末を迎える わけなのですが・・・ とにかく、面白い!衝撃のラストも、荻原氏らしい内容ですが、登場人物 達のユーモラスな、そして時として壮絶な人間模様に圧倒されます。 単なるサバイバルものではなく、食物連鎖の頂点に君臨している人間のエゴ、 人間と動物との本来の関係、人間の本質とは・・・と、今まで当たり前だと 思っていたことを深く考えさせられる作品でした。 映画化は難しいかもしれないですけど、是非映像としても観てみたい作品です! | ||||
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