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ファラオの密室



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ファラオの密室の評価: 3.66/5点 レビュー 65件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.66pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全65件 61~65 4/4ページ
No.5:
(5pt)

爽やかな文体。愛のあるストーリー。哲学も感じた。

最初、エジプトという慣れない設定なのと、人物名がカタカナなので、すぐに話が頭に入ってこず何度か読み直したが、2章あたりまで来ると、慣れてきて、内容に入り込み、逆に一気読みしたい衝動を抑えるのに苦労した。不思議なことに一気読みを我慢しても、すぐに途中からでも読み返せた。細かな構成がしっかりできているのかな?文体が自然でシンプルで、読みやすく、老眼でもすっとストーリー展開が頭に入った。
内容については、審査員の方の書評と同意見で大変楽しめたが、何より作者の登場人物と読者に対する愛情そして、既得権益への抵抗、親子関係のあり方、愛や友情とは何か、など作者の哲学も感じられ多方面で満足できた。
【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)より
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No.4:
(2pt)

悪い意味での「本格ミステリー」

2024年『このミステリーがすごい!』大賞受賞作なのだけれど、正直なところ、どこがすごいのか私には少しもわからなかった。
密室の主要トリックは、綾辻行人『水車館の殺人』などでも使われている、人体消失トリックの定番だし、しかも少し考えるならば、それが物理的に実行不可能なことがすぐにわかるという典型的な駄目パターンだった。☆1にしたかったのだけれど、ミイラが主人公という、ラノベとして読み始めればそれなりに楽しめるかもしれないので、おまけで☆2。

せっかく「最古の宗教改革」とされている時代を舞台にしているのだから、昨今の世界情勢からして、もっと思想的な深掘りが欲しかった。

今の大賞の選考委員達は、狭くて長い穴を鉛直方向に真下から真上に矢を射た場合、どこにも刺さらなかったらどうなるかを考えてみる気もないのだろうか? 私的には、この衝撃の事実が「ミステリー」だった。
【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)より
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No.3:
(1pt)

ツタンカーメン王の時代にはもうピラミッドは作られていない。舞台設定に無理がありすぎる

古代エジプトという変わった舞台を設定したことは評価しますが、ツタンカーメン王墓は王家の谷に作られているのが常識だし、その時代のエジプトではもう王墓としてピラミッドは造りません。また、ピラミッドを奴隷に作らせていたというのも数十年前の知識レベルの設定で、巻末にあれだけ参考文献を並べていながら一体何処を読んだの…? という疑問が残ります。詳しそうに見える呪文やヒエログリフの部分だけ丸写しですかね。

そうした歴史としてのおかしさを除いても、ピラミッドの玄室を密室とするトリックが貧弱で、そもそもこのトリックが本当に成立するのなら「空気穴」ではなく「天窓」では? しかも墓は一度閉じたらもう開かないのが普通のはずで、出入りできてしまっているのはどういう構造なのか。断面図まで載せているだけにおかしさが目立ちます。また序盤で出てくる胸にナイフの顛末もあまりにも適当。

暑い国で薄着のエジプトで男性になりすます方法とは。意味深に出てきた犬もさほど役に立たず、主人気候をかばって殺された友人や神官のフォローは無し。
各キャラクターが単なるその場しのぎの「駒」として扱われている感じがして、読了後に後味の悪さが残りました。
期待して読んだだけに残念です。ミステリならせめてトリック部分を頑張ってほしかった。
【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)より
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No.2:
(4pt)

トリックはいまいちだが読後は爽やか

エジプトを舞台にした本格ミステリー。主人公セティは崩落事故で一度は死に冥界へ行くが、心臓の欠けがあるため審判ができず、ミイラのまま現世に復活する。限られた時間の中で事件の真相を探る。エジプトの宗教観や奴隷社会の闇、ピラミッドの建設など世界観は斬新で面白い。

日本人は一人も登場しないが、思いのほか世界観に入っていくことは容易。単純にエジプト×ファンタジー小説として読めば読後感は爽やかである。
一方本格推理小説としてはトリックに新しさやどんでん返しはなくやや物足りない。
トリックを解く物語ではなく、主人公セティが得た手がかりに沿って参考人物やさまざまな場所を訪れることを繰り返すうちに、自然とそのトリックに行き着いたというような印象である。
【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2024年・第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作】ファラオの密室 (『このミス』大賞シリーズ)より
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No.1:
(4pt)

かなり風変わりな設定のミステリ小説ですが、先が気になって一気読みに走りました。

古代エジプトのミイラが事件を調査していく設定が奇抜で、序盤の展開は戸惑うところもありましたが、「第二章 石を運ぶ奴隷の少女」から俄然面白くなってきて、最後まで一気に読んでしまいました。

特殊世界もののミステリーいうんかな。
「第一章 死者への試練」では、主人公セティの調査が、シミュレーション・ゲームの〝探偵なんちゃら犯人当て〟の人物がしていく感じでいまいちかな思ったんと、王墓(ピラミッド)の密室トリックも、さして驚くほどのものじゃなかったかなと。
でも、先述したように、異国からエジプトに来た奴隷の少女・カリが登場する第二章から話がぐっと面白くなって、そこからはわくわくしながら頁をめくっていきましたわ。

床屋さんに置いてある全国紙の広告見て、「なにこれ。なんか変わってて、面白そうじゃん」みたいな軽い気持ちで手にとったんですが、予想以上に私は楽しめましたよ。

難を言わせてもらえば、単行本めくったところの金ピカ見開き頁(ピラミッド内部の宝物をイメージしてるのかも)が手に貼りつく感じで馴染めなかったのと、「主な登場人物」欄に
〈アハブ〉‥‥神官長メリラアの警護役の老兵
〈アミ〉‥‥奴隷少女カリの主人
〈スゥ〉‥‥カリの愛犬
〈アイシャ〉‥‥カリの属する班にいる奴隷の女性
は、入れたほうが良かったんちゃうかな思いました。
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